2021.05.07|店舗運営ノウハウ

消防法と建築基準法の内装制限とは?そもそも内装制限とは?なんのための制限?

消防法と建築基準法の内装制限とは?そもそも内装制限とは?なんのための制限?

「内装制限ってなに?調べているうちに消防法や建築基準法が出てきて混乱します。お店作りに必要な知識でしょうか」
というお客様への記事です。

当記事で書かれていることは↓
『内装制限と消防法&建築基準法の関係性』
『内装制限がお店作りにどれだけ重要なことか』

これまでお店の開業に多く携わってきたIDEAL(の中の人)が、どこよりも分かりやすく、見やすくお伝えしていきますよ。

お客様には、当記事を通して『内装制限について、ちゃんと分かっている人』になってもらいたいです。

まずは結論から。
内装制限とは”建物に関するルール”です。

極論を言うなら、人の命を守るためのルール。
”消防法”と”建築基準法”という2つの法律の中で決められているんですよ。

なのでお店作りにおいても「こんな内装にしてくださいね」と、厳しいルールが定められています。
ですから、安易に「こんなお店にしたいな」と思っても、すべて理想通りにお店ができあがるわけでありません。

かといって「お店作りをするなら”内装制限、消防法、建築基準法”すべてを理解しましょう……」とは言いませんよ。

お店のオーナーとして、必要最低限身につけておいたほうが良い知識を当記事でシェアしていきます。

2つの法律で定められている内装制限

2つの法律で定められている内装制限

繰り返しますが、内装制限は”消防法”と”建築基準法”という2つの法律によって決められたルールです。

「消防法の中に内装制限の項目」があり、かつ「建築基準法の中にも内装制限の項目」があるのだとイメージしてもらえればOK。

冒頭でお伝えしたとおり、人の命を守るためのルール。

「なにから守るのか」といいますと”火災リスク”です。

内装制限を設けている目的は
「火災リスクを最小限に抑え、かつ、人が避難しやすいような構造にしましょう」

だと、理解しましょう。

もう少し理解を深めるために
・消防法における内装制限
・建築基準法における内装制限
について分かりやすく解説していきますね。

内装制限の中身①消防法の中での内装制限

消防法の中では、内装制限では以下が定められています↓
・火災予防のための構造
・警報設備の設置について
・火災の煙を排除する設備を設置
・消火活動のしやすさを重視した構造
・消火栓の設置の義務付け(どこにどれだけ設置するか)
・絨毯やカーテンなどの指定(燃えにくい素材、防火、防炎機能)

消防法における内装制限の中身は、火災リスク軽減や消火活動についてのルールが定められています。

建物そのものについてのルールは、建築基準法の中で決められていると理解しましょう。

内装制限の中身②建築基準法の中での内装制限

内装制限の中身②建築基準法の中での内装制限

建築基準法における内装制限では、以下が定められています↓

・避難経路の確保
・1.2m以上の壁、天井に燃えにくい素材を使用すること(不燃材料にする)

”床”は対象になりません。
なぜなら、火災は上に向かって燃え広がるから。

人々の避難経路を確保するには「床よりも、壁と天井をいかに燃やさないか」が重要だからです。
「火災をいかに広げないか」は、お店の内装作りにおいても重要な要素なのです。

内装に使う素材についても建築基準法で定められています。

それが以下の3タイプです↓
・不燃材料
・準不燃材料
・難燃材料

[不燃材料]
火災が起きても燃焼しない
国土交通大臣の認定を受けている
避難時に有害なガスや煙を発生させないもの
もしくは防火に有害な変形や溶解などを生じない素材

例:コンクリート、レンガ、瓦、ガラス、漆喰などが対象

[準不燃材料]
国土交通大臣の認定を受けている
火災がおきても、10分間は燃焼しないもの

例:厚さが15mm以上の木毛セメント板、9mm以上のせっこうボード(原紙の厚さが0.6mm以下)

[難燃材料]
国土交通大臣の認定を受けている
火災が起きても、5分間は燃焼しない

例:難燃合板で厚さが5.5mm以上のもの、厚さが7mm以上のせっこうボード(ボード用原紙の厚さが0.5mm以下)

内装制限は、すべての建物が対象なのか

内装制限は、すべての建物が対象なのか

そうではありません。

結論、内装制限は、基本的に”不特定多数の人が多く集まるような場所”が対象。

「不特定多数が集まるような場所」とは”特殊建築物”と特殊建築物ではないけど”ある基準を超えた建物”と、2つのケースにカテゴライズされます。

【内装制限の対象:業種別(以下、特殊建築物という)】
1:劇場、映画館、集会場など
2:病院、診療所、クリニック、ホテル、旅館、民宿、共同住宅、こども園など
3:百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェ、バー、飲食店、公衆浴場など
4:自動車車庫、自動車修理工場、映画スタジオ、テレビスタジオなど
5:地下または地下工作物内に上記1~3の居室を有するもの

【内装制限の対象:特殊建築物以外の場合】
・3階以上+各階の床面積の合計が500㎡以上
(≒テニスコート約2面分:195㎡×2)

・2階+各階の床面積の合計が1000㎡以上
(≒テニスコート約5面分:195㎡×5)

・1階建て+床面積が3000㎡以上
(≒日光東照宮の敷地延面積:2,953.63㎡)
(学校は除く)

特に、階数が1階以上の場合でかつ床面積が500㎡を超える建物の中に、お店をオープンする場合は注意です。

内装制限を守らないとどんな罰則があるのか?

内装制限を守らないとどんな罰則があるのか?

内装制限が守られていない内装のまま、お店の経営を続けていくと『懲役3年以下or罰金300万円以下』が科せられてしまいます。

違反した建築物だと知りながら、お店の経営をしていくと、お店作りにかかわった関係業者も処分の対象になることも。

万が一火災が起きてしまった場合、もしくは人身事故が起きてしまった場合は営業停止だけでは済まされませんからね。

かかわった関係業者も業務停止、営業許可や免許の取消しなど、行政処分を受けるケースも増えてきています。

ですので、内装制限を守ることを大前提とした、慎重なデザイン設計が求められます。

内装制限の対象かどうか確認しましょう

お客様がこれから作るお店が、内装制限の対象かどうか。

YESかNOで答える簡単なフローチャートになっています。

まずは一度、確認してみましょう。

内装制限のフローチャート

実は、内装制限には緩和策がある!緩和策は6つ!

実は、内装制限には緩和策がある!緩和策は6つ!

内装制限は必ず守らなくてはならないルールですが、緩和策が6つあります。

なぜ緩和策があるのか。

その理由を簡単に言うと「内装制限を守ると、お店のコンセプトを表現できないではないか」という人のため。

2021年4月現在では、以下のとおりに緩和策があります↓
1:天井の高さをより高くする
2:スプリンクラーを設置する
3:天井を準不燃の素材で仕上げる
4:木造のお店は3つの条件をクリアする
5:厨房+客室一体型は距離を半分以上離す
6:梁(はり)あらわしは床面積の1/10にする

緩和策もある意味”規定”です。

6つの緩和策を行えば、木材を生かした内装に仕上がります。

緩和策については以下のページでも詳しくお伝えしています↓

まとめ:内装制限を守って理想的なお店を作り上げよう

まとめ:内装制限を守って理想的なお店を作り上げよう

これからお店を開きたいお客様へ、内装制限と、建築基準法、消防法との関係性についてお伝えしてきました。

この後、お客様自身がするべきことは2つ↓
 1:自分のお店が内装制限の対象になるのか、条件を確認する
 2:内装制限対象の場合、どの場所でどのような対応が必要なのかを確認する

内装制限を知るということは『ご自身のお店がどういうルールで作られていくのか』を知ること。

法律が絡む内容なので、難しく感じるかもしれませんね。
ですが、難しいと感じる部分は、内装施工業者と確認、コミュニケーションを取りながら正しく進めていきましょう。

『わからなければ、調べる、確認する、聞く』これが大切です。
心身ともに余裕を持ってお店作りに取り組んで行きましょう。

「内装制限や建築基準法の内容はだいたい理解した。でも内装制限を気にしつつ内装デザインを決めていけるだろうか」

そのような疑問がさらに浮かぶのであれば、ぜひIDEALにご相談ください。
IDEALは「じゃあ、どうしたら良い?」というお客様の助けになります。

同時に「こんなに沢山のことを覚えられない…」と感じるお客様の負担を減らすことができるかもしれません。

店舗作りに強いIDEALであれば『必要な手続き、内装デザイン設計、施工』までを代行することが可能だからです。

お客様の理想とするお店が出来上がるよう、悩みや疑問点を一つ一つ丁寧に対応、解決させていただきます。
まずは一度、ご相談してみて下さい。

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