2017.10.30 2020.08.07|新規開業ノウハウ
飲食店を改装して開業!居抜き物件を低コストで魅力的なお店に変えよう!
飲食店を開業する際に居抜き物件を改装して利用するのはとても合理的な方法といえます。居抜き物件には多くの調理設備や店舗什器が残されており、スケルトン物件にくらべてコストを抑えることができるからです。
また内装や外装についても上手に流用することができればコストの圧縮幅はより大きなものになるでしょう。
そのためには上手に居抜き物件を選択し、メリットを活かした改装をすることが必要です。ここでは居抜き物件の特性とメリットを理解して上手に活用する方法を紹介します。
飲食店の完成形は?具体的にイメージしよう!
まず居抜き物件を探す前に完成後のお店のイメージを明確にしておくことが重要といえます。そのためには業態に応じた店舗の広さや客席数を考えて適切に売り上げ予測を立てることです。
「客単価×席数×回転数×稼働日数」で計算される飲食店の売り上げにとって、店舗にどれだけの客数を設けることができるのかは基本的な要素といえます。
ただ居抜き物件では既存の厨房を流用するため客席フロアとして使える残りの広さは、すでに決まっており配置できる客席数や選べるレイアウトも限られます。
このような制限を理解した上で物件を選べるように客席配置をはっきりイメージしておくことが非常に大切なのです。
またお店のコンセプトによって外装や内装で最低限表現するべきポイントをはっきりさせておきましょう。工事費用をかけすぎれば居抜き物件を利用するメリットは減ってしまうからです。
譲れないポイントを既存の内外装の流用で実現できるのか見極められるように、物件に触れる前にビジョンを明確化しておきましょう。
居抜き物件の情報収集!コツはある?
居抜き物件探しをする際には、まず不動産ポータルサイトなどでおおよその相場を把握することから始めましょう。(※1)(※2)
※1.【不動産のことなら[アットホーム]物件探しから住宅情報まで!】[アットホーム]賃貸店舗・貸店舗の物件情報
※2.【不動産・賃貸・住宅情報(マンション・一戸建て)ならLIFULL HOME’S】貸店舗[賃貸店舗]の検索・物件情報ならHOME'S
またこれらのサイトで良さそうな物件があったらとりあえず問い合わせをしてみることが大切です。人気のある居抜き物件はすぐに成約済みになってしまう傾向なので日ごろのチェックは重要といえます。
ただしインターネットだけで優良な居抜き物件を見つけることは難しいケースもあるでしょう。居抜き店舗はインターネットに情報が掲載される前に次の入居者が決まってしまうことも考えられます。
例えば同じ商店街の中でより立地の良い場所への移転を希望する商店主が、閉店を聞きつけてすばやく物件を押さえるなどの動きが常にあるのです。
そのため自ら開業希望エリアに通い、閉店して居抜き物件として出てきそうな店舗がないか見て回ることも必要でしょう。また開業予定地の地場のテナント仲介業者に探索を依頼しておく方法もあります。
また居抜き物件を見つけたら冷静に立地条件を検討しましょう。前に営業していたお店が「なぜ閉店したのか」を調べることも重要です。その理由は店が手狭になって拡大移転をしたということもあるでしょう。
しかし集客に悪影響のある立地の問題が隠れていることもあります。立地条件は開業後に変更できないので最も慎重に判断すべき事柄なのです。
コストをかけない改装のコツ!
居抜き物件を利用する際にできるだけコストをかけないコツは改装の優先順位を決めておくことです。そして飲食店において最も優先順位の高いのは厨房設備といえます。
特に前のお店と異なる業態の場合は料理を提供できる環境にすることが先決です。また看板も優先的に改装する部分になります。
これらに費用を充てた後の残りで内装を行うことになりますが、これは工夫次第で大幅なコスト節約ができる部分です。まず既存を流用できるものはできるだけ残します。
極力工事をせずに装飾品の追加や照明の変更などでイメージを一新する方法を採用するのです。また既存の内装に手を加える場合も大規模な工事をせずに色を塗り替えるだけでも印象を変えることができます。コストのかからない方法を極力選択しましょう。
例えば、お店のイメージに大きな影響を及ぼす面積の大きい壁や床、天井などについてそのままでは利用できないと感じた場合でも、コストの低い方法から検討します。高級タイルや壁紙、天井の化粧板を使う前に、塗装だけで済まないかを検討するのです。
その一方で客の目につきやすい照明や絵画などの装飾品にしっかりと費用を使います。そうすればトータルではお店のコンセプトにあった十分な内装を実現することが可能となるのです。
居抜き物件の注意点
居抜き物件はコスト節約に役立ちますが利用には注意すべき点もあります。既存の設備什器の中に新しい店では使えないものが多く含まれていると、その廃棄費用の負担が大きくなってしまいコスト節約のメリットが減ってしまうことがあることです。
また使える設備什器もあくまでも中古なので早期に故障してしまい修理や入れ替え費用がかかることもあります。入居前に設備の劣化の程度をよく観察して判断しましょう。
さらにスケルトン物件に比べて改装の自由度は低いので、思い切った店づくりをしたい場合には向かないこともあります。
改装費用を抑えられるメリットを活かそう!
居抜き物件を上手に利用するために必要なことは十分な計画と自由な発想です。しっかりとした売り上げ予測に基づく明確な店舗イメージが十分な計画になります。
また自由な発想とは「壁には壁紙」といった先入観をなくして改装を行うことです。既存の内装と上手に組み合わせながら店舗イメージを実現できるのならば、改装は自由な発想を駆使してすれば良いのだと考えてみてください。
居抜き物件を利用すれば工夫次第でコストを抑えて希望の店づくりが期待できるため、そのメリットを最大限に活かしてみましょう。
監修者
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IDEAL編集部
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