2020.09.28|店舗デザイン

スポーツジムの開業と内装工事のポイントを解説

スポーツジムの開業と内装工事のポイントを解説

「スポーツジムを開業したい。どんなことに気をつければいいのか。内装はどのようにしたらいい?」
というあなたの疑問にお答えする記事です。

結論から言いますと、ある程度専門的な知識を得た上で、本記事でお伝えする
7つのステップを参考にして頂ければ開業できます。
専門的な知識とは、
・トレーニング器具の重さに耐えられるような床対策
・周りへ配慮された防音対策

など、飲食店などを開業するのとはまた違った、独特なノウハウのこと。
あなたのコンセプトに沿ったスポーツジムを開業できるよう知識を身に着け、内装専門業者と共に設計を進めましょう。

そこで今回の記事では、
・スポーツジムの種類
・スポーツジム開業までの7ステップ
・スポーツジムにふさわしい物件と内装工事のポイント
についてお伝えしていきます。

また、本記事の最後にIdealが施工を担当した事例をご紹介しております。
スポーツジムの開業について知識を身に着けられた後に事例をご覧いただけますと、より理解が深まります。
ぜひ参考してみて下さい。

スポーツジムの種類

スポーツジムの種類

スポーツジムの開業前に、必要知識としてジムにも種類があることを把握しなければなりません。

スポーツジムの種類は以下の通りです。
・フィットネスジム
・パーソナルジム

それぞれ詳しくお伝えします。

フィットネスジム

フィットネスジムの特徴は以下の通りです。

[特徴]
・規模が大きい
・客単価が低い
・専属トレーナーが付かない
・一度に多くの人に利用できる
・顧客が自由にトレーニングできる
・プール、サウナ、お風呂、ロッカールームなどの設備が充実

[開業時の注意点]
・立地の自由度はかなり制限される
・特殊な防水処理(プール設置に必須)
・下階の階高調整(プール設置に必須)
・既存の建物の中にプールを設置することはほぼ不可能

フィットネスジムは幅広いターゲットに利用できるメリットがあります。
が、プールなどを設けるにはクリアしなければならない条件がたくさんあり、開業、経営するには大きな資金と人手が必要です。

パーソナルジム

パーソナルジムの特徴は以下の通りです。

[特徴]
・規模が小さい
・客単価が高い
・専属トレーナーがつく
・一度に利用できる人数制限あり
・顧客に合わせたトレーニングメニュー
・マンションなどの一室を借りて開業が可能なので経費節約
・お風呂やサウナなどの予備設備がある場合とない場合がある

[パーソナルジム開業時の注意点]
・設備上フィットネスジムほど充実していない
・防音設備が整っている環境でないといけない
・床への対策が整っているか確認しないといけない
・あなた自身やトレーナーの健康状態に気をつけなければならない

小規模でミニマムな状態で運営できることからマイクロジムとも言われています。
フィットネスジムと比べて物件選びの自由度が高めで、規模が小さい分内装の工事費用なども安く抑えることができます。

また、
・トレーナーの体調不良
・トレーナーが辞めてしまう

などが起きるとその日の経営が難しくなります。
意外と盲点でもありますので個人経営する上での対策は必要です。

スポーツジムの開業の流れ

スポーツジムの開業の流れ

それではスポーツジムを開業するための7つのステップです。

①コンセプト、ターゲットを決める
②設備資金と運転資金を把握する
③ジムの種類を決める
④物件を見つける
⑤内装工事をする
⑥器具を集める
⑦開業届提出

順に詳しくお伝えします。

ステップ1:コンセプト、ターゲットを決める

まずはあなたのコンセプト、ターゲットを明確に決めることです。

・コンセプトは、スポーツジムの概要
・ターゲットは、あなたのスポーツジムを誰に提供したいか

ということ。

✓どのようなスポーツジムにしたいのか
(仕事帰りに気軽に寄れる、休日ガッツリ利用してもらう)

✓どんな人がターゲットか
(健康維持したい御年配、筋肉を鍛えたいサラリーマン、ボディラインをキレイに維持したいママ)

など、具体的に決めていくことが大切です。
コンセプトとターゲットを詳細に決めることで、商圏が決まります。(住宅地が多い、学校がある、会社、駅が近いなど)

商圏、コンセプト、ターゲットが上手くマッチングされた時、リピート率が上がり、その後の売上に大きく貢献することになります。
もしも商圏内にターゲットがいないのであれば、コンセプト・ターゲットそのものを変えましょう。
その後の集客に繋がらなくなるからです。

ステップ2: 設備資金と運転資金を把握する

ステップ2: 設備資金と運転資金を把握する

設備資金と運転資金を把握しましょう。

設備費用とは開業するときだけに必要な経費で、初期費用のこと。
運転資金とは毎月にかかる費用のこと。

それぞれのおおよその費用は以下の通りです。

[設備資金]
・内装工事費…20~60万
・物件取得費…150~200万
・トレーニング器具費用…100万

[運転資金]
・広告費…20万~30万
・人件費…50万(フルタイム3人×時給1000円とする)
・水、光熱費…20万
・物件の毎月の家賃…15~30万

物件取得費とは物件を借りる時に支払うお金のことです。
・仲介手数料
・保証金
・礼金
・敷金

など。
実はこの物件取得費が特に大きな設備資金であることを理解しておきましょう。

例えば家賃15万円の物件を契約する場合、

保証金として家賃6ヶ月分=90万
礼金として家賃2ヶ月分=30万
仲介手数料家賃1ヶ月分=15万
開業までの空家賃2ヶ月分=30万

物件取得費総額=165万円

となります。
立地によっては保証金として家賃の10ヶ月分以上支払わないと行けない場合があります。

開業資金として300万、あるいは500万以上あれば毎日ギリギリで経営することは避けられそうです。

ステップ3:ジムの種類を決める

ジムの種類を決めましょう。
あなたのコンセプトやターゲットを明確にした上で、

・フィットネスジム
・パーソナルジム

どのタイプのジムにするのか資金と相談しながら設計していきましょう。
はじめのうちは小規模で開業し、その後売上が伸びてリピート率が上がるようであれば大規模のジムにしていくと良いです。

ステップ4:物件を見つける

ステップ4:物件を見つける

物件を見つけましょう。

先程お伝えしたターゲットと商圏がポイントです。

スポーツジムを設けたい場所はどのような場所か、
・閑静な住宅街の近くなのか
・駅近で人の出入りが激しい環境か

あなたが決めたターゲットが通いやすい立地にあるかどうかをよく見極めることが重要です。
・御年配の方や主婦の方が分かりやすい位置か
・仕事帰りにふらっと寄れるよう、駅やバス停が近くにあるか

細かいようですがその後の売上に大きく関わる部分なので抜かり無く調査しましょう。
また、ジムにふさわしい具体的な物件については後ほどお伝えします。

ステップ5:内装工事をする

物件が決まれば内装工事に進むことができます。

フィットネスジムとパーソナルジムとでは内装工事する範囲が大幅に変わりますが、いずれもあなたのコンセプトとイメージを専門業者にきちんと伝えることが重要です。

また、パーソナルジムやマイクロジムを開業するなら、商用利用可能なマンションなどの一室を借りるということができます。
内装費用を抑えることができますが、
・床の耐荷重(読み:たいかじゅう)の確認
・防音対策

この2点は必ず確認しなければなりません。

参考として耐荷重はこのようになっています。
✓一般的なマンション=1㎡あたり180kgまで
✓テナント物件=1㎡あたり300kgまで

具体的な確認内容については後ほど詳しくお伝えします。

ステップ6:器具を集める

ステップ6:器具を集める

内装工事を進めていくと同時にトレーニング器具を集めることもはじめましょう。

どのようなトレーニング器具が必要かは、あなたが考えるコンセプトやメニューによるので好きなように集めて良いでしょう。

ただし、気をつけなければならないのは以下の3点です。
・トレーニング器具を部屋に運ぶまでの導線に問題がないか
・器具を集めすぎて床の耐荷重を超えてしまわないか
・大型の器具ばかり集めて室内がいっぱいいっぱいにならないか

フィットネスジムを開業するのであればこれらの問題はクリアされると思います。
が、あなたがパーソナルジムを開業するなら避けられない問題です。

ステップ7:開業届提出

最後は開業届けを提出します。
開業届は、原則、開業(業務を開始)してから1ヶ月以内に税務署に提出することになっています。

内装工事を終え、トレーニング器具も揃い、スタッフも揃った状態で業務を開始できる状態になったら提出しましょう。

参考資料:開業届 見本

ジム開業に向いている物件とは

ジム開業に向いている物件とは

スポーツジムを開業するのに向いている物件についてお伝えします。
ジムに向いている物件を
・立地
・構造

の2つ視点からお伝えします。それぞれ解説しますね。

ジムに向いている物件の立地

まずはジムに向いている物件の立地について。

基本はあなたのコンセプトとターゲットに合わせた商圏から選ぶことです。
具体的には、
・駅近、バス停の近く
・駐車場が近くにある
・オフィス街の中
・繁華街の中
・住宅街の中

などが挙げられます。
・駅近や駐車場があるエリアならアクセスしやすい
・オフィス街なら仕事帰りに寄れる
・住宅街にあればいつでも利用できる
・繁華街なら買い物帰りに寄れる

など、それぞれの場所でそれぞれのメリットがあります。
ターゲットに合わせて考えるのと同時に、
・家賃が高くないか
・近くにライバルがいないか

も合わせて確認するようにしましょう。

立地が良くても家賃が高ければ利益は出にくくなります。
また、近くにライバルがいないかも確認し、いるのであればコンセプトの差別化をしないと集客できなくなります。

ジムに向いている物件の構造

ジムに向いている物件の構造

続いてジムに向いている物件の構造について。

ポイントは防音性が高いかどうか。
ジムにはSRC構造とRC構造が向いています。

[SRC造=鉄骨鉄筋コンクリート造]
鉄骨の周囲に鉄筋を組み、それをコンクリートで固めている構造。
耐震性、防音性が非常に高い。

[RC造=鉄筋コンクリート造]
鉄筋とコンクリートで支える構造。
防音性能は、SRC造と同じくらい。


逆に防音性が低い構造をお伝えします。
鉄骨造と木造のことです。

[鉄骨造]
鉄骨で支えているだけの構造。
防音性、振動性は木造とほぼ同格。
マンションにもこの構造はよくある。

[木造]
アパートや一戸建てによく使用されている構造。
かなり音が響く。

フィットネスジムの開業でしたら、ほとんどがテナント物件なのでSRC構造やRC構造が多いでしょう。
問題はパーソナルジムです。

トレーニング中は、音が発生します。
音や振動が原因で、下の階の住人からクレームが来ることは避けられません。

細かいですが物件選びと同時に周りの環境にも配慮することを忘れないよう進めていきましょう。

ジムに向いている最強の物件は”居抜き物件”

スポーツジムの物件選びに迷ったら思い切って居抜き物件を選ぶのも1つの方法です。

居抜き物件は、以前もスポーツジムとして使っていた物件を選ぶと工事費を抑えることができます。
・空調設備や照明などが残っている
・壁や天井、床の仕上げをそのまま使えることが多い
・シャワールーム、更衣室、受付などの付加設備が残っている

などが当てはまれば内装工事費を抑えられます。
内装工事が最小限に抑えらえればその分工事期間が短く済み、家賃も抑えられます。

ですが、一方で、
・レイアウトが決まっている状態なのであなたのイメージ通りにいかない
・設備等に不具合が生じた場合買い替えが必要

などのデメリットもあるので事前確認は必須です。

内装工事をする際のポイント

内装工事をする際のポイント

スポーツジムの内装工事を進めるにあたって抑えるべきポイントは以下の通りです。

・床対策
・壁の数を抑える
・費用の掛からない材料、素材

順に詳しくお伝えします。

床の耐荷重と傷防止

1つ目のポイントは床の耐荷重と傷防止対策です。

[床の耐荷重]
耐荷重とは、床がどのくらいの重さに耐えられるかという目安のこと。
✓一般的なマンション=1㎡あたり180kgまで
✓テナント物件=1㎡あたり300kgまで

これは、マンションなら「1㎡の範囲内で180kgまでなら床が抜けませんよ」という見方をします。

耐荷重の確認は、設計図でできます。
オーナーから設計図を借り、専門業者と一緒に確認しましょう。
耐荷重を確認してから、床が耐えられる重さの範囲でトレーニング器具を買いそろえるようにしましょう。

[床の傷防止対策]
トレーニング器具はとても重いため、床に傷がつきやすくなります。
賃貸で借りている以上、できるだけ傷防止対策はしましょう。

厚めのゴムマットを敷くことで傷だけでなく下の階への防音対策にもなります。

壁の数を抑える

2つ目のポイントは壁の数を抑えることです。

壁の数を抑えることで
・内装工事費が抑えられる
・電気工事費が抑えられる
・ワンフロアで開放感ある環境
・シンプルでデザインしやすい

というメリットがあります。
ですが、壁を撤去する必要がある場合は撤去費用が発生する可能性があるので注意です。

費用の掛からない材料、素材

3つ目のポイントは費用の掛からない材料を選ぶことです。

高級なスポーツジムを目指す場合は素材にもこだわるべきです。
が、スポーツジムは明るさと清潔さを感じられる環境であれば、そこまで素材にこだわる必要はありません。

スポーツジムだけどデザインも手を抜かない

スポーツジムだけどデザインも手を抜かない

スポーツジムの内装費用を抑える分、デザインにはあなたのこだわりを表現しても良いでしょう。
最近はおしゃれなジムの利用者が増えてきていますので、資金に余裕があれば内装に力をいれるべきです。

[おしゃれなジムデザインスタイル]
・緑を添えて安心感を感じられるナチュラル風デザイン
・とにかく集中できるよう薄暗い照明のテクノ風デザイン
・無機質なのが逆にスタイリッシュなインダストリアル風デザイン

など、あなたのコンセプトに合わせてデザインすると愛着も湧きますね。

同時にスポーツジムは顧客が「また利用したい!」と思わせることが重要です。
顧客は
・ジムの中は清潔か
・トレーニングに集中しやすいか

という順でチェックされていきます。

清潔感で選ばれる

スポーツジムの内装デザインは清潔感が重要です。

清潔感は室内やトイレ、シャワーなどがキレイに保たれているのはもちろんですが、見た目のデザインでも表現することが可能です。

・天井を高くして圧迫感を無くす
・入り口付近にクリアガラスを設けて開放感を演出
・観葉植物などを設けて、顧客のオン、オフ切り替えを促す

などの効果を期待できます。

トレーニング中の環境でその後の利用を決める

顧客は、ジムを実際に利用している中で「またここを利用しよう」あるいは「もういいかな…」と決めています。
それはつまり、利用中の環境、人の動きに配慮したデザインにすることも重要だということです。

顧客のペースでトレーニングマシンや更衣室を行き来します。
その際、
・人とぶつかりやすい
・移動するために遠回りをしなければならない

などの導線ですと、トレーニングに集中できません。

スポーツジムの内装デザインは、顧客やトレーナーが機材や家具で導線が遮られないように、ストレスなく移動できるよう考えることが重要です。

スポーツジム開業そのものに資格は要らない

スポーツジム開業そのものに資格は要らない

スポーツジムそのものを開業すること自体、あなたに資格は必要ありません。

ただしパーソナルトレーニングジムを開業するならトレーナーが必要で、トレーナー自身に資格は必要なのだと理解しましょう。

必要な資格とは民間資格のことで、
・NSCA JAPAN|NSCA-CPT
・NSCA JAPAN|CSCS
・NESTA JAPAN|NESTA-PFT
・NSPA|NSPA-CPT

などが挙げられます。
また、あなた自身にこれらの資格があればそれがブランド力となり、経営上有利になることも理解して下さい。

スポーツジムの開業はコンセプト決めが重要

スポーツジムの開業はコンセプト決めが重要

新しくスポーツジムを開業したいあなたへ、開業まで7つのステップと内装工事のポイントについてお伝えしました。

スポーツジムはあなたが決めたコンセプト、ターゲット、商圏、物件が上手くマッチングすることが重要です。

これらのポイントがいかに決まっているかで売上に大きく影響を与えることになります。
だからこそあなた自身が決めたコンセプトやターゲットを明確に決めていくことが重要なのです。

そしてコンセプトに基づいたあなたのイメージするデザインを、きちんと内装工事業者に伝えて下さい。
「レイアウトはこのようにしたい」など、あなたのイメージをきちんと意思表示して、積極的に伝えていくことが大切です。

ここで、Idealが施行を担当しましたスポーツジムの事例を1つご紹介します。

Idealは、与えられた空間を存分に活かしつつ、あなたの提供したい”特別な空間”を細かく丁寧に形にしていきます。
今回の事例の様に、あなたの希望を根本から理解した上で、必要な手続きを含め、内装デザインから施行までを代行します。

あなたが提供したいものを汲み取ることはもちろん、悩みや急な提案に臨機応変に対応することがIdealの強みです。

まずは一度、ご相談してみて下さい。

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