2017.05.08  2020.08.03|店舗運営ノウハウ

【ファーストフード店の経営戦略とは?】”早い・安い”よりも肝心なのは”美味い”こと

【ファーストフード店の経営戦略とは?】”早い・安い”よりも肝心なのは”美味い”こと

大手ショッピングセンターなどのフードコートや、牛丼・カレー・ハンバーガーに代表される大手チェーン店のファーストフード店にもあるように、消費者は何よりも「安い」というキーワードを欲しがるようになっています。

しかし、一時は受け入れられても、やはり安いだけでは客足は遠のいてしまい、多くの店舗が閉店に追い込まれています。そこで、ファーストフード店に大切なのは「美味い」であることをご紹介していきます。

手軽さが売りのハンバーガーチェーン店

ファーストフード店といえば、何を想像するでしょうか。

ほとんどの人が大手ハンバーガー店でしょう。安いイメージがある点、実はそうでもありません。消費者が家族連れの場合、客単価がそれなりに高く、一人あたま500円以上はするでしょう。

これが牛丼チェーン店だと、500円以内に収めることも可能です。
とはいうものの、ランチやディナーで500円くらいは安いともいえます。

そしてハンバーガー店はドライブスルーという武器があります。これは牛丼店にもありますが、ハンバーガー店の場合、ドライバーも運転中に片手で飲食できる利便さがあります。

さすがに牛丼やカレーを片手で食べるのは至難のわざですし、運転も危険です。このように手軽さが売りのハンバーガー店はファーストフードの代表格ともいえます。

早さと安さのバランスは大切

早さという点では、忙しい社会人にとってありがたいものです。

モーニングやランチといった時間は通勤や休憩での限られた時間にしか行えません。朝は早起きしてゆっくりしたらいいじゃないかといわれますが、実際にはゆっくりと寝たいもの。

なかなか寝不足を解消できない社会人にとってはモーニングもコーヒーを飲み終えるくらいの時間しか猶予はありません。

お客様にとって、提供時間の早さというのは大歓迎といえ、パン屋サンドイッチ、おにぎりといった軽食をほお張るモーニング、腹ごしらえが必要なランチには提供時間が早いお店を優先的に選びます。

コンビニは強烈なライバル

特にコンビニのようにすでに商品が陳列されている店舗は、

選ぶだけで商品を購入することができ、ファーストフード店にある商品やドリンク、デザートまで一気に購入することができることから、自店舗に近い位置に存在していれば、強烈なライバルとなります。

ここで必要になるのが安さです。

コンビニは基本的に定価で販売されており、新商品であっても、ある程度は値段の想像がつきます。どうしても高いというイメージがあり、セット販売もすることができません。

しかし、ファーストフード店にはドリンクやトッピングといったセット販売が可能で、これらを組み合わせることでお得感を出すことが出来ます。

コストを下げると客足は遠のく

コンビニや他の業態(ファミレス、ラーメン店など)よりも客単価を下げる分、多くのお客様に来店してもらい、集客率で売上を伸ばしていくのが基本的な手法となっています。ですが、あまりに安さを追求するあまり、利益が出しづらくなり、どこかでコストを下げないといけなくなります。

そこでサービス面では人件費を下げることが浮かびます。一概に人件費を下げるとアルバイト・パートが去っていきますので、彼らの時給を上げておき、少ない人員で回すことがあります。

給料を上げられたスタッフは「仕方ない」という面もあり、少人数のオペレーションで負荷がかかる作業工数を任されることとなって、不満が募っていきます。また、十分な接客ができず、お客様に不満足感を与えてしまいます。

商品の面では、食材のコストを下げるようになります。ご飯の量やお肉などメイン食材のボリューム低下、もしくは仕入れ食材の変更などが挙げられます。これは味の面で劣化することになりますので、客足が遠のくことにつながります。

実際に大手牛丼チェーン店では一時期、早さと安さを追求するあまり、一度倒産に追い込まれているほどです。そこから美味さを取り入れることで再起することができました。

最終的には「美味い」が決め手

消費者は最終的に美味さを求めます。

ファーストフード店は多くの来店客で売上を出さないといけません。ということは、リピーターも重要です。ただ安いだけでは飽きがきます。

「給料日前だけにしよう」とか、「パチンコで負けたから安いココにしよう」といった付加価値がないと来店意欲は湧きません。ここで美味いという要素があれば、付加価値が早い・安いから「早くて安いし、美味いからココにしよう」という風になります。

サービス面も忘れずに

早い、安い、美味いが揃っても、サービスが充実していないと客足は遠のきます。

もう一度来たいと思わせるためには、お客様目線になることが大切です。スマホが全盛期を迎えた現在において、スマホやパソコンの充電ができて、SNSやアプリからクーポンなどのお得な情報を提供すれば、お客様も満足感が増えるでしょう。

また、従業員の教育も重要です。昨今の従業員の悪ふざけをSNSにアップすることで社会問題ともなりました。

時給で働いているアルバイトの存在は多くのお客様にとって、良いイメージが無いのも事実です。笑顔で元気溢れる接客を心がけて行えば、この意識を代えることができます。

気持ちの良い接客というのは、こんなに安いお店でサービスがいいという満足感を大いに植えつけることができるでしょう。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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