2017.06.08 2020.08.04|店舗運営ノウハウ
【売れる6つの陳列テクニック】書店で思わず本を手にとってしまう陳列方法
書店は、置いてある本や値段も同じなのに各店舗で雰囲気がまったく違って見えます。これは、本の陳列方法により差別化を図っている大切なポイントであり、思わず本を手にとってしまうというテクニックが組み込まれています。
今回はそんな書店の陳列方法に焦点を当てて解説をしていきます。
目次
陳列するジャンルとテーマを決める
本のジャンルには大きく分けて3つのジャンルに分類されます。
・大ジャンル・・・歴史・ビジネス
・中ジャンル・・・日本史・経営学
・小ジャンル・・・江戸時代・会話術
などのようにジャンル毎で細分化されていくのが分かるかと思います。基本的にフロアマップで確認できるのが「大ジャンル」になり、そこからは中プレートと小プレートにより細分化していくのが通常です。
ジャンル分け小プレートを駆使する
ジャンルプレートは先ほど解説した中プレートと小プレートがあります。このプレートは大ジャンルの中からどんな本が陳列されているのかを効率よく知るために使用されますが、機械的に使用される場合がほとんどです。
小ジャンルプレートには遊び心が大切
小ジャンルプレートは機械的に分類されている店舗が多いです。大型店舗になれば機械的に分類しなければ膨大な書籍が分けられないという点もありますが、それだけでは面白くありません。
例えば、小説の分類方法は作者名が順不同で並べている棚をよく目にしますが、これは読みたい小説をすぐに探すことできて便利です。
ですが、小説に限らず「結婚したい」「家庭が上手くいってない」「仕事がうまくいない」「ストレスを発散したい」などその時々の感情に合わせて本を読みたいときがあるかと思います。
そういった感情に寄り添ったプレートを作成して陳列したら面白いのかもしれません。
一歩踏み込んだ陳列方法をすることは簡単なことではありません。本の特徴を知りジャンル分けすることは手間が掛かりますし、目的がはっきりしているお客様には不要なコーナーとなってしまう為、効果が出にくかったりもします。
また、小規模な店舗では、1コーナーで限られたスペースを潰してしまうリスクはあります。しかし、日々来店してくれるお客様の声を聞いたり、アンケートBOXを作ったりしてデータ収集を目的とすることも大切です。
一般的な陳列方法
本を展開するスペースとして一般的なのが、「フェア台」「棚エンドの平台」「棚前の平台」「棚差し」です。
新作や売れ筋の商品はフェア台かエンド平台、常備置いていたり定番商品は棚前の平台、売れ筋が他の本と比較して低いものは棚差しに陳列します。
棚作りで行われる業務としては、売れなくなってきた本の移動、返品などそれぞれの棚が最新の状態になるように管理を行うことが大切です。
ポスターやDVDを用いた宣伝も合わせて行う
棚をコーナーで分け、小ジャンルプレートにより細分化した陳列をした後は宣伝を行います。
今回紹介した陳列方法を取ると新刊が「泣きたいときに読んで欲しい本」コーナーなどに置いてしまう可能性が出てくるため、「この本はここにありますよ」とポスターやポップなどでわかりやすく伝えると陳列を細分化するデメリットを解消できます。
また、新作はDVDを用いた宣伝方法もあるため、コーナーを盛り上げるために最大限活用していきましょう。
従業員の本への知識を高める
書店員という職業が、棚の整理やカウンターでのレジ打ち業務とは異なったスキルアップが必要とされてきています。
自分で本を陳列するならどんな陳列が見やすいか、どんな感情のときにどんな本が読みたいのか、今話題の本はどんな本なのかなどを常に考えている人材が求められています。
本が大好きな人はもちろんですが、オーナーとしては採用基準としてもいいのかも知れません。
書店の中には「従業員のお勧め10選」のように実際の感想を含めたプレートを掲載していたりしているところもあり、こういったコーナーが意外と人気だったりするものです。
書籍と雑誌の割合を考慮した陳列をする
陳列と書籍の売上は密に関係していて、書籍と雑誌の2つのジャンルの売上と陳列数の割合は「書籍:雑誌=3:7」という調査結果が出ています。
また、6割以上を雑誌に依存している店舗が多いという結果も出ています。書籍を陳列する際にはこの割合を気にしながら配置を検討してください。
まとめ
思わず本を買いたくなる陳列方法のテクニックは以上となりますが、まずはお客さんの目線になって「自分が買うならこんなコーナーが欲しい」「こんな時にこんな本が読みたい」などを考えてみてください。
そこからあなただけの陳列方法が見つかるかも知れません。
監修者
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IDEAL編集部
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