2021.06.02  2021.05.27|新規開業ノウハウ

パン屋の開業資金の相場は?開業に必要な資格や許可、内装費用も解説!

パン屋の開業資金の相場は?開業に必要な資格や許可、内装費用も解説!

「パン屋を開業したい。開業資金ってどのくらい必要?」
「パン屋を開業するのに、資格や許可って必要なの?」
というお客様への記事です。

この記事でお伝えしていること↓
・パン屋の開業資金はどのくらい
・パン屋開業のための資格と許可
・パン屋の厨房設備の全容
・開業資金を抑えるコツ

パン屋を含む多くの飲食店や小売店開業に携わってきたIDEAL(の中の人)が、どこよりも分かりやすく、見やすくお伝えしますよ。

先に冒頭の質問にお答えしましょう。

パン屋の開業資金の目安は、約3000万円ほどと言われています。
当然、立地や物件の規模によって変わりますからね。

また、パン屋は、資格と許可が必要です。
「昔から趣味だったから、パン作りには詳しいよ」という場合でも、”ある資格”が必須なんですよ。

ビジネスとしてパン屋を営業していくわけですから、”決められたところ”から許可をもらわなければ開業できません。

そんな、パン屋を開業したいお客様の「知らなかったよ……」を避けるための記事です。
お客様には『パン屋の開業資金について、ちゃんと分かる人』になっていただきますね。

パン屋の開業資金は3000万円程度

パン屋の開業資金は3000万円程度

改めますがパン屋の開業資金は、約3000万円ほどかかる、と言われています。

簡単に内訳をお伝えすると、こうです↓

・人件費
・運転資金
・設備資金
・原材料費
・広告宣伝費
・物件取得費
など。

ですが最近では「パン屋の開業に3000万円もかからなかった」といったケースも。

その理由は、
・居抜き物件にした
・厨房設備をレンタルした
などの対策を取ったためです。

それでも「頑張って抑えて2000万円」といったパン屋が多いですね。

いずれにせよ、開業資金は多めに用意しておきましょう。

パン屋開業に必要な資格や許可とは?

パン屋開業に必要な資格や許可とは?

パン屋開業のための資格と許可は、次のとおりです↓

・食品衛生責任者と防火管理者
・パン製造技能士
・保健所への営業許可
・菓子製造許可(商品による)

それぞれく詳しくお伝えしますね。

パン屋開業のための資格&許可①食品衛生責任者と防火管理者

パン屋の開業には、まずはこの2点が必須です↓

・食品衛生責任者
・防火管理者

これら2つの内容はこうです↓

[食品衛生責任者]
✓パン屋含む飲食店に必ず1人、置かなければならない
✓「食品の衛生管理、スタッフへの衛生指導がちゃんとできる人」として証明された資格
✓この資格を取らないと、保健所から『飲食店営業許可』をもらえない
 =パン屋として開店、運営できない

[防火管理者]
✓パン屋の収容人数が30人以上(顧客+スタッフ)の場合、必須
✓「火災防止、火災時の避難について、ちゃんと知っている人」として証明された資格

それぞれの資格について、下記の記事で詳しく解説しています↓
(『カフェ、喫茶店』がテーマですが、パン屋を含むすべての飲食店に当てはまる内容です)

パン屋開業のための資格&許可②パン製造技能士

パン屋開業のための資格&許可②パン製造技能士

続いて『パン製造技能士』です。

パン製造技能士は、国家試験です。

パン屋開業のために、絶対に取らないといけない資格ではありません。

概要を簡単にお伝えしておきますね↓

[こんな資格です↓]
パン製造に関する専門的知識とスキルが学べる資格

[どうやって取得する?]
・専門学校や指定校に通う
・パン屋の現場で実務経験を積む(独学)

[どうすれば合格できる?]
各都道府県の『職業能力開発協会』が実施する試験に合格できればOK

[受験資格]
・2級(2年以上の実務経験が必要)
・1級(7年以上の実務経験が必要)
・特級(1級合格後に5年以上のキャリアが必要)

[試験内容]
・学科試験
・実技試験

取得するまでの道のりが長いと感じるでしょう。

ですが、取っておくとパン屋の経営者として、とても有利になる資格でもあります。

パン屋開業のための資格&許可③保健所への営業許可申請

改めますが、保健所から『飲食店営業許可』をもらわなければ開業できません。

イートインスペースがあるパン屋さんも必要です。

ちなみに『飲食店営業許可』をもらうには『食品衛生責任者』の資格が無いといけませんよ。

「飲食店営業許可と食品衛生責任者は、一緒に取るものなんだ」と、理解できればOKです。

パン屋開業のための資格&許可④菓子製造許可(商品による)

パン屋開業のための資格&許可④菓子製造許可(商品による)

最後に『菓子製造許可』という資格です。

仮に「パン屋だけど、クッキやマドレーヌなどの焼き菓子も売っていこう」とします。

であれば『菓子製造許可』を、保健所からもらわなければなりませんよ。

ですから
・手作りパンを売りたい
・手作りパンをその場で食べてもらいたい
・手作りの焼き菓子やサンドイッチを売りたい、その場で食べてもらいたい

これらすべてを含むパン屋であれば『飲食店営業許可』と『菓子製造許可』が必要だと理解しましょう。

正しい内容で申請するには、都度、保健所と確認することです。
その方が間違いありませんからね。

パン屋開業のコツ:製造にかかせない厨房設備は?費用はいくら?

パン屋開業のコツ:製造にかかせない厨房設備は?費用はいくら?

手作りパン屋に必要な厨房設備についても見ていきましょう。

レンタルで揃えた方が費用を抑えられます。
が、ここでは「新品で揃えた場合はどうなる?」といったケースでお伝えしていきましょう。

・新品でそろえると約600万円かかる
・パン屋に必要な設備一覧

の順で解説していきますね。

パン屋の厨房設備①新品でそろえると約600万円

パン屋の厨房設備を新品でそろえると、約600万円ほどかかる、と言われています。

内訳はこうです↓
作業台:2万円
パンラック:4万円
ガスコンロ:6万円
ホイロ:5~100万円
ニーダー:7~100万円
オーブン:12~300万円
冷蔵、冷凍庫:10~100万円
合計   :46~600万円

ですがこれはあくまで一部。

パン屋の経営スタイルによっては、ここで挙げた設備以外に必要になるものも出てくるでしょう。

パン屋の厨房設備②必要な設備一覧

パン屋の厨房設備②必要な設備一覧

パン屋に必要な厨房設備を、ひととおりお伝えしますね。

[必須な設備]
・パイローラー:生地を伸ばす機械
・ホイロ(焙炉):パン生地を発酵させる機械
・モルダー:パンのガス抜きと成形を行うための機械
・ミキサー:小麦粉、水、イーストを混ぜるための機械
・オーブン:パンを焼くための機械。2段式、3段式などがある
・フライヤー:カレーパンなどの揚げパン類を作るための機械
・急速凍結庫、冷凍庫、冷蔵庫:用途に応じて必要な冷蔵、冷凍機器をそろえるべし

[あったら良い設備]
・包餡器:アンパンなどの餡を包んで成形するための機械
・バケットモルダー:食パンやフランスパンの成形をするための機械
・クレセントモルダー:バターロールの生地を巻き、成形をするための機械
・リバースシーター(パイローラー):デニッシュやクロワッサンを作るための機械

パン屋の営業スタイルや、販売商品に合わせて買い揃えていきましょう。

どうしても予算が厳しい場合は、中古やレンタルでそろえる、という手もあります。

パン屋開業のコツ:賢く開業資金を抑えよう!

パン屋開業のコツ:賢く開業資金を抑えよう!

パン屋の開業資金を抑えるコツとしては、下記が挙げられます↓

・居抜き物件に絞る
・20坪ほどの規模に抑える
・厨房設備を中古やレンタルでそろえる

それぞれ詳しくお伝えしますね。

パン屋の開業資金を抑えるコツ①居抜き物件に絞る

1つ目のコツは、物件についてです。

結論、”居抜き物件”に絞って物件を見つけていきましょう。
居抜き物件にすれば、内装費用を抑えられるからです。

以前もパン屋として使われた物件であれば「前の内装や設備がそのまま使える!」なんてことも。
たとえば「パンを焼くためのオーブンが残っている」とったケースもありえますよ。

スケルトン物件ですと、理想的なパン屋に仕上がりやすいのですが、内装費用が高くなりがちです。
ですから、できるだけ開業資金を抑えたいのであれば、居抜き物件に絞って探していきましょう。

パン屋の開業資金を抑えるコツ②パン屋は20坪でもできる

パン屋の開業資金を抑えるコツ②パン屋は20坪でもできる

小規模なパン屋にしましょう。
20坪あればパン屋は開業できます。

20坪確保しないといけない理由は、
・販売スペース
・材料を置くスペース
・パンを作るための厨房スペース
・オーブンなどの機器類を置くスペース
が必要だからです。

仮に20坪の物件を借りるとしましょう。
都内の駅周辺ですと、家賃だけで約50万ほどかかります。

となれば、たとえば
・敷金(家賃の1ヶ月分)
・礼金(家賃の1ヶ月分)
・前家賃(家賃の2ヶ月分)
・仲介手数料(家賃の1ヶ月分)
などを合わせて支払うとなると、物件取得費だけで約250万円必要になる計算です。
物件のオーナーや保証会社によっては、もっと多くの保証金を支払うこともありますからね。

それでも、20坪よりも大きい規模となると、もっと費用がかかりますよね。

ですから「パン屋は、最低でも20坪あれば開業できるんだ」と心得ておきましょう。
不必要に広い物件を探さなくて済みますよ。

パン屋の開業資金を抑えるコツ③設備は中古やレンタルがおすすめ

パン屋の厨房設備は、中古でそろえるか、あるいはレンタルを利用しましょう。

すべての厨房設備を新品でそろえるよりも、遥かに費用を抑えられますよ。

新品でそろえると「見た目が良い」「保証期間が長い」といったことがメリットでしょう。
新品でそろえた方が、モチベーションもUPしますしね。

が、新品でそろえても中古品でそろえても、使い始めてしまうとそれほど変わらないものですよ。

そこまでこだわりが無いのであれば、中古やレンタルでそろえて開業資金を抑えていきましょう。

まとめ:パン屋の開業資金は工夫次第で抑えられる

まとめ:パン屋の開業資金は工夫次第で抑えられる

「パン屋の開業資金ってどのくらい?」というお客様へ、開業資金の内訳と、コストカットのコツをお伝えしてきました。

「パン屋って以外とお金がかかるのね」と感じた方もいるかもしれませんね。

ですが、考え方を変え、コストカットのやり方を知れば、意外と費用を抑えられるものです。

「ぜんぶ理想通りにしたいな」となると、その分大きなお金が必要になります。

”居抜き物件”や”小規模パン屋”といった、妥協できる部分は妥協しましょう。

その分、ビジネスに集中していけばいいのです。

売上がUPし、経営が安定したとき、理想のパン屋に近づけていけばいいのでは。


「パン屋の開業資金については理解できました。ですがやることが多すぎて開店準備がスムーズに進められるか不安です」

このような悩みを抱くのであれば、ぜひIDEALにご相談ください。

多くの飲食店開業に携わってきたIDEALであれば、そのようなお客様の不安や負担を減らせるかもしれません。

IDEALでは、
・デザイン設計
・内装工事の施工
・お店のパンフレット作り
・お店のWEBサイト作り
を、お受けいたします。

お客様の理想とする、パン屋が出来上がるよう、悩みや疑問点に一つ一つ対応いたします。
まずは一度、ご相談してみてはいかがでしょうか。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
店舗づくりをプロデュースする「IDEAL(イデアル)」が運営。
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