2018.11.26  2020.08.13|新規開業ノウハウ

【開業前の物件探しのポイントまとめ】経営に大きく影響する物件は慎重に!

【開業前の物件探しのポイントまとめ】経営に大きく影響する物件は慎重に!

どのような物件で出店するかによって、開業後の経営は大きく変わります。

なぜなら、開業にかかる費用に占める物件取得費の割合が大きいため、費用を安く抑えることができるかどうかによって手元に残る運転資金が変わってくるからです。

また、物件の立地によっては客足に大きく影響するケースもあります。

交通の便が悪い地域に出店してしまうと、開業後しばらくしても客足が伸びず経営が苦しくなることもあります。

そこで、この記事では飲食店の開業における物件探しのポイントについて紹介します。

いい物件をなかなか見つけられない理由

一昔前と比べてインターネットが発達したことにより、物件探しの手間はかからなくなっています。しかし、良い物件に巡りあう確率はむしろ低くなっていることが多いでしょう。

良い物件が見つけられない原因としては「市場に出回る店舗物件数が少ない」「開業希望者が探す物件の条件が似ている」の2つが挙げられます。

飲食店は他の業種に比べても出店数が多く、物件の競合が激しいからです。

その傾向は昔と比べても顕著になっており、出店ニーズのほうが物件の供給量よりも大きくなっているため、そもそも飲食店の開業に向いた物件が見つかりにくくなっています。

また、過去においては、資金力に余裕のある大手チェーン店は大型の店舗物件や新築での出店も検討していました。

しかし、長引くデフレの影響からか、そのような大手チェーン店でさえも店舗面積の小さい居抜き物件を探すケースが増えています。

個人から法人までが似たような物件を探しているため、良い物件に出あえる確率は少なくなっているのです。(※1)

開業候補エリアを増やす方法

開業候補地としている地域に良い物件がない場合は、探すエリアを広げてみるしかありません。しかし、そのときに注意するのは「探している理由はブレないようにする」ことです。

たとえば、初めに候補地を決めた理由が「主婦が気軽に入れるおしゃれな店にしよう」といったものであれば、いくら良い物件があってもサラリーマンばかりが働いているビジネス街に店舗を構えることは得策ではありません。

また、自宅や仕入れ先からの距離が遠すぎると物理的に開業するのは不可能ですので、現実的に出店できる場所で考えるようにしてください。

そのほかにも、予算を増やすことができれば良い物件を見つけられる確率は増えます。

資金計画を練り直す必要はありますが、候補物件は確実に増えますので、どうしても見つからない場合には試してみると良いでしょう。(※1)

好条件な物件を見つけるための方法

一般住宅用の物件と異なり、飲食店などに利用されるテナントなどの物件は半年前に退去通告するケースが多いようです。

募集が公開されるのは退去後になりますが、半年後にその物件が空くという情報は退去通告を受けた段階で不動産会社には入っています。

そのため、物件を探すときはそのような「未公開物件」の情報がないかどうか、不動産会社やオーナーに直接問い合わせてみると良いでしょう。

また、不動産会社同士はネットワークでつながっている部分もありますが、やはり隠し玉とでもいうべき独自の物件情報をそれぞれが持っているケースもあります。

複数の不動産会社を訪問し、条件を伝えておくと希望に近い物件が早く見つかることもあるのでおすすめです。

さらに、不動産会社に依頼すると同時に自分も実際に現地に足を運んで探してみましょう。

店舗のなかには、不動産会社に仲介を依頼していない物件があります。そうした物件はこちらが出向いて見つけるしかありません。

ひょっとしたら、自分のイメージにぴったりの物件が見つかる可能性もありますので、不動産会社に任せきりにせず自分でも動いてみると良いでしょう。(※2)

コンセプトに応じて決めるのが物件探しのコツ

開業候補地での物件探しは運に左右されることもあるため、人によってはなかなか希望に沿った店舗に出あえないこともあります。

しかし、自分の理想とする店舗のコンセプトだけは妥協してはいけません。どんなところが条件の良い物件であるかは、開業したい業種やコンセプトによってそれぞれ異なるからです。

たとえば同じ喫茶店であっても、まったく同じコンセプトであるケースはほとんどないでしょう。

むしろ、出店を予定する地域にまったく同じコンセプトの飲食店がある場合は競合する恐れがあるので、違う地域に出店するほうが成功する可能性は高まります。

物件探しで大切なのは、コンセプトの強みを生かせるような立地を意識して妥協せずに探すことです。

人気物件やありきたりだけに頼らないこと

飲食店は毎年多くの店舗が開業し、個人も法人も探す物件の条件が似通っています。そのため、同じような条件で探していては、いつまでたっても物件が見つからないかもしれません。

また、人気があったり、他の店と似ていたりする物件だと開業時の安心感はあるかもしれませんが、他の店舗との差別化が図れずに結果的に経営が苦しくなるリスクもあります。

大切なことは自分の理想とするコンセプトを実現できる物件を探すことです。

オリジナリティのある店舗で開業して、他店との差別化を図ることで経営を長期間続けるためにも、コンセプトは妥協せずに良い物件を見つけるようにしてください。

※1.【みんなの飲食店開業】「良い店舗物件に出会えない」2つの原因と対策を、年間100店舗支援の辛口コンサルタントが解説

店舗工事のご相談・お問い合わせはこちら

監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
店舗づくりをプロデュースする「IDEAL(イデアル)」が運営。
新規開業、店舗運営のお悩みや知りたい情報をわかりやすくお届けいたします。

> IDEALの編集者ポリシー

店舗工事のご相談・お問い合わせはこちら

店舗作り、集客の
無料見積もり・相談をする