2019.04.08 2021.07.09|新規開業ノウハウ
内装工事を取り巻く業界動向と優良な業者を見つけるポイント
店舗の内装は、店の印象を左右する重要なブランド要素です。そのため、店舗を運営していくにあたり、内装業者選びは重要な工程だといえます。
この内装業者の選択に失敗してしまうと、時間とお金も無駄になり店舗経営に大きな打撃を与える可能性を含みますので慎重に選択すしましょう。
ではいざ内装業者を選択するとしても、数多く存在する内装業者の中から、最適な業者をどのように選択すればよいのか、悩む経営者の方も多いのではないでしょうか。
内装工事を業者に依頼する際には、業界の動向や候補に挙がった内装業者の実績を押さえておくことも大切です。内装業者によって得意、不得意がありますので事例等を参考に何のジャンルに特化しているのか確認しておきましょう。
今回の記事では実際に内装業者を選ぶときには、どのような点に気をつけるべきなのか、見極めるポイントなどを詳しく解説します。
目次
内装工事業の仕事の範囲はどこまで?
内装工事業が行う仕事の範囲は「建築工事の最終的な工程」であり、屋内の空間・壁紙などの工事が挙げられます。家具など一緒に提供してくれる内装業者もありますが、実際はどの範囲まで対応してもらえるのか確認しましょう。
また、内装業者は店舗の内装工事だけではなく、外装の工事も対応するケースも多いです。
店舗やホテルの室内工事やオフィス内の仕上げ、マンションや一戸建てといった住宅の室内工事も対応することができますので、店内以外の内装工事が必要であれば併せて相談してみるのも良いかもしれません。
内装業者はどの広さまで対応することができるのか
結論から述べると内装工事での規模の大きさに制限はありません。ですので、基本的には超大型な物件から数畳ほどの極小物件でも内装工事が可能です。
また小規模な内装工事を得意とする内装業者もいれば、大きな内装工事を得意とする内装業者もいますので、内装業者に問い合わせたり、Webサイトがあれば事例等からどの規模での内装工事が多く手掛けているのか調べてみると良いでしょう。
内装業者の中には内装工事の規模の下限や上限を定めている場合もありますので事前に相談することをおすすめいたします。
内装工事業界を取り巻く状況
内装工事は、工事全体の最終工程であるため、建設市況に左右されることも多いです。その為、建設市況が良し悪しのその時々により内装工事費用に差が生じることがあります。
ただ内装工事費用は建設市況に左右されるとお伝えしておりますが、費用が倍以上になる等はほぼなく、費用の高騰や減少にそれほど大きな変動をすることはありません。
しかしながら内装業者毎で工事費用は大きく異なる可能性も稀ではありませんので複数社からお見積書を請求し、他社同士で比較し検討することも重要です。
なぜ内装業者がこれほどまでに多いのか
内装業者は2021年現在で約60,000社以上が営業されています。内装業者の数が多い理由としては、他の工事業と比較して設備投資が少なく、特に規定の資格もなく技術を持ってさえいれば新規参入しやすいという点が特徴です。
工事完了後の屋内の空間、壁紙などを施工するのみで資格や許可がない限りはその範囲を超える施工を承ることができません。
しかし内装業者の中には建設からデザインまで対応できる内装業者もあり、内装業者によってはそれぞれ得意分野や作業領域が異なります。
建設工事まで請け負う場合は”建設業の許可”が必要
内装業者として開業し、内装業以外にも建設工事まで請け負う形にするのであれば建設業法に基づき「建設業の許可」を受ける必要があります。建設業の許可を受けるためには下記の条件を満たす必要があります。
許可を取得するには、下記の4つの条件を満たす必要があります。
・ 経営業務の管理責任者が所属しているか
・専任技術者が所属しているか
・経営姿勢に誠実性があるか、または感じさせることができるか
・経営、財産的基礎知識等があるか
上記の中の「専任技術者」は下記条件を満たすことで「専任技術者」として任命することができます。
・一級建築施工管理技士
・二級建築施工管理技士(仕上げ)
・一級建築士
・二級建築士
その他に
・内装仕上げ施工
・天井仕上げ施工
・床仕上げ施工
などのいずれかの技能検定の資格の保有が条件となります。
ただこれら全ての資格を保有していなければならないという訳ではなく、建設工事の範囲によって保有していなくてはいけない資格が異なりますので用途に合わせて資格を取得しておくと良いでしょう。
工事を直接受注をする工事業者も増えている
内装工事は、建設業者の下請となる場合が多いものの、工事業者の中にはリフォームを直接受注するケースも増えています。
ただし、それぞれの工事業者で専門領域は異なるため、技術力や提案力の違いが浮き彫りになりやすいといえるでしょう。そのため、業者の実績にも差が生じることが特徴です。
デザインから工事を一気通貫で対応できる業者とできない業者がある?
内装工事を依頼する前に必要になってくる問題としては【店内の内装デザイン】と【建設工事の有無】です。仮に内装デザインと設計、内装業が対応できても建設工事が必要の箇所は別の工事業者へ依頼をする必要があります。
別業者を挟むことで、費用はその分加算されてしまい一気通貫で対応してくれる内装業者に比べたら幾分割高になる可能性があります。中にはグループ会社や子会社が入ることで費用を抑えて対応してくれる内装業者もあります。
ですので、デザインから建設工事を一貫して対応できる内装業者を選択することで無駄なコストを省くことができるかもしれません。
優良な内装業者を見極めるポイント
優良な内装業者を見極めるためには、業種に合わせた専門的な施工技術をもつ内装業者を選びましょう。
例えば、小売店と飲食店では、欲しい機能や必要な設備は大きく異なります。
そのため、それぞれの業界に対する専門性が高い内装業者を選ぶことが重要なのです。内装業者を選ぶ際には、ホームページなどに掲載されている、過去に手掛けた内装デザインを中心に確認するケースが多いでしょう。
しかし、機能性に対しても重視しなければなりません。そのため、過去の実績と合わせて、どの業態に特化しているか、これまでにどの業態の内装を請け負ってきたかなどもチェックすることが大切です。
万が一、お店をオープンしてから、導線が確保されていない、席数が少ないなど、使い勝手が悪く後悔しても、簡単には対処できません。補修工事をするにも費用がかかり、一旦お店を閉めなければならず、お客さんを失いかねないのです。
次に、対応の丁寧さも確認します。大きな費用を支払う内装工事には、見積もりや相談の段階で丁寧に対応してくれるスタッフがいる業者を選ぶことも重要です。
分からないことには丁寧に回答してくれる、予算の相談や工事のスケジュールに関しても、依頼主の要望に細かく対応するなどの姿勢が見られるのであれば、安心して任せられます。
内装業者の対応につい関しては、実際に見積もりを依頼したり相談をしたりといった際にチェックすることが可能です。対応方法と同時に、インターネット上の口コミなども合わせて確認しましょう。
いずれにしても、まずは見積もりを取ってから、実際に依頼する内装業者を決定します。ただし、細かい予算の提示をしないまま、すぐに工事を行おうとする業者には注意が必要です。
工事の内容を途中で追加するなど、予算を加算するトラブルが起こる可能性もあります。
また、予算に見合った内装業者を選ぶためにも、いくつかの業者に対して、しっかりと金額が書かれた見積書を出してもらうことがポイントです。
なかには手抜き工事を行う悪徳業者も存在するため、内装業者を選ぶ際にはじっくりと時間をかけて見極めることが非常に重要になります。(※1)
業界の動向を把握して適切な業者を選ぼう
内装工事を請け負う業者は多いので、業界の動向を押さえながら優良な業者を選ぶことが大切です。優良な内装業者ほど発信する情報多く、実績も多数揃えているところが多いためそのような情報で比較検討してみても良いかもしれません。
店舗経営者と内装業者の相性もポイントの一つとして考えておきましょう。こちらの依頼に対してどう対応してくれるのか、健在的なニーズに的確に答えてくれるのか、潜在的なニーズを掘り起こしてくれるような提案をしてくれるのかは業者の対応によって大きく異なります。
ますは判断の基準としては問い合わせや相談段階でのコミュニケーションを参考にしてみると良いかもしれません。
このように自分に合う内装業者に依頼をするためにも、上記のような見極めるためのポイントを押さえたうえで業者探しをおこないましょう。
監修者
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IDEAL編集部
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