2017.06.09  2024.12.25|店舗運営ノウハウ

花屋経営が難しい理由とは?経営者の年収や経営のポイント・参考事例を紹介

花屋経営が難しい理由とは?経営者の年収や経営のポイント・参考事例を紹介

本記事で、「花屋経営は難しい理由とは?」という疑問にお答えするために、経営者の年収や経営のポイント、参考事例などを解説します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

花屋経営の基本情報

花屋経営の基本情報

花屋経営が難しい理由を確認する前に、花屋経営の基本情報(市場規模と店舗数、業態の種類、利益率、経営者の年収)をご紹介します。基本情報を踏まえたうえで、花屋の経営戦略を立案しましょう。

市場規模

まず花屋の市場規模は、以下の資料によると1兆円程度(2023年)です。コロナ禍(2020~2022年)に縮小した飲食業界の市場規模とは異なり、フラワー・グリーンビジネスの市場規模は安定しています。

参照元:矢野経済研究所「フラワー&グリーンビジネス市場に関する調査を実施(2023年)」

ただし1兆円の市場規模は、花屋だけの売上ではありません。花きを販売する店舗には、花屋のほかにもスーパーマーケットやホームセンターなどもあるからです。したがって花きを扱うスーパーマーケットやホームセンターも、花屋の競合に当たります。

業態の種類

次に花屋の業態の種類は、経営主体によって個人店とフランチャイズ加盟店に分類されます。自由な方針で経営できる個人店に対して、フランチャイズ加盟店は本部のノウハウやブランド力を活用できます。

花屋の業態の種類は、立地によって店舗型や移動販売型、オンラインショップ型などにも分類されます。周辺に在住する固定客を獲得できる店舗型に対して、移動販売型・オンラインショップ型はコストの削減をしやすいです。

利益率と原価率

それから花屋経営の利益率は40%前後で、原価率は30%前後です。花の原価は安いですが、廃棄率が高くなると利益率を下げてしまいます。花屋の利益率を保つためには、仕入値の2倍ほどの売値を付ける必要があります。

参照元:

J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]「花屋 | 業種別開業ガイド」

プレジデントオンライン「廃棄ロス3、4割でも儲かる『花屋』、原価率高めでも儲かる『立ち飲み屋』…ガッポリ稼げる商売のカラクリ」

花屋の原価には、店舗物件の家賃や管理費、人件費などが含まれます。廃棄率を抑えて、花屋の利益率を高めましょう。花屋における廃棄率の高さやコストの削減などについては、後ほどご紹介します。

経営者の年収

そして花屋経営者の年収に関するデータは、Web上に掲載されていませんでした(2024年12月時点)。花屋経営者の年収は、店舗の立地や営業日数、店舗数などによって変動します。

例えば月間売上100万円(利益率40%)の花屋を1店舗経営できれば、経営者の年収は480万円程度です。

  • 月間売上100万円×12か月×利益率40%×1店舗=480万円

花屋経営が難しい理由

花屋経営が難しい理由

基本情報を踏まえたうえで、花屋経営が難しい理由(独自性の出しづらさと廃棄率の高さ、販売数の減少、繁忙期の短さ、集客の難しさ、ノウハウの少なさ)をご紹介します。花屋経営に成功するためのポイントについては、後ほどご紹介します。

独自性の出しづらさ

まず独自性の出しづらさが、花屋経営が難しい理由として挙げられます。一般的に人気な花の種類(バラやカーネーション、ガーベラ、チューリップなど)は、各花屋で販売されているからです。

参照元:PR TIMES「『花をプレゼントしたことがある』人は7割/贈る相手の1位は『家族』/ 母の日の対象となる世代の女性の5割以上が花をプレゼントして欲しい相手は『家族』」

花屋を新規出店しても、独自性のある商品・サービスを提供できなければ集客と売上を伸ばせません。そこで花屋経営のマーケティング戦略と商品・サービスの企画・開発について、後ほどご紹介します。

廃棄率の高さ

次に廃棄率の高さも、花屋経営が難しい理由です。以下の資料によると、花屋の廃棄率は3割前後と推測されます。イベントに合わせて特定の品種を大量に仕入れても、切り花の寿命は数日から1週間程度しかありません。

参照元:

NHK「捨てられる花を減らせ」

南山大学寳多康弘研究会「フラワーロス削減に向けて1-小売店へのアンケート調査に基づいた実証分析-」(15ページ)

イベント後に特定の品種に対する需要が減ってしまうと、寿命を迎えた売れ残り商品を廃棄しなくてはなりません。そこで花屋経営におけるコストの削減と集客活動について、後ほどご紹介します。

販売数の減少

それから販売数の減少も、花屋経営が難しい理由です。消費者の花きの購入率は、2000年代より減少傾向にあります。消費者が自宅用やプレゼント用の花きを購入する機会が減っています。

ただし冠婚葬祭に花きが使用されるため、今後も花屋に対する一定の需要が見込まれます。花き購入先の7話以上は花屋で、3割がスーパーマーケットやホームセンターなどです。

参照元:

農林水産省「図表28 切り花の年間支出金額と購入頻度の推移(年収別)」(21ページ)

農林水産省「花、植物に関する消費行動調査(2021年度)」(7ページ)

繁忙期の短さ

続いて繁忙期の短さも、花屋経営が難しい理由です。消費者が花きを購入する機会(イベントや冠婚葬祭など)は、食料品や生活雑貨などを購入する機会より少ないため、花屋の繁忙期は飲食店やスーパーマーケットなどよりも短いです。

参照元:PR TIMES「『花をプレゼントしたことがある』人は7割/贈る相手の1位は『家族』/ 母の日の対象となる世代の女性の5割以上が花をプレゼントして欲しい相手は『家族』」

ただし繁忙期のために大量に仕入れた商品が売れ残ってしまうと、廃棄率が高まって利益率を下げてしまいます。そこで花屋経営におけるコストの削減や集客活動などについて、後ほどご紹介します。

集客の難しさ

さらに集客の難しさも、花屋経営が難しい理由です。消費者の購入率が低くて繁忙期が短い花屋においては、新規顧客とリピーターを獲得することは簡単ではありません。集客のために競合店との低価格競争に巻き込まれてしまうと、利益率を下げてしまいます。

ただし花の消費者は個人だけではなく、法人(一般企業や冠婚葬祭会場、医療・介護施設など)や公的機関(学校や役所など)なども含まれます。そこで花屋経営におけるマーケティング戦略や集客活動などについて、後ほどご紹介します

ノウハウの少なさ

そしてノウハウの少なさも、花屋経営が難しい理由です。ノウハウの少ない状態で花屋を経営して集客と売上を伸ばせないと、赤字が続いて休業や廃業のリスクが高まってしまいます

花屋経営の利益率を高めるためには、寿命の短い生花の品質管理やマーケティング戦略の立案、集客活動の展開などに関するノウハウが求められます。花屋経営に成功するためのポイントについて、次にご紹介します。

花屋経営に成功するためのポイント

花屋経営に成功するためのポイント

花屋経営が難しい理由を解消できるように、成功するためのポイント(マーケティング戦略と商品・サービスの企画・開発、コストの削減、人材の採用・研修、集客活動、資格・スキルの取得)をご紹介します。

マーケティング戦略

まずマーケティング戦略が、花屋経営に成功するためのポイントとして挙げられます。顧客に継続して商品・サービスを購入してもらい売上を安定させるために、マーケティング戦略が必要です。

そこでマーケティング戦略を立案して、市場調査から商品・サービスの企画・開発、営業、販売促進までの一連の仕組みをつくりましょう。店舗マーケティングの流れと方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

商品・サービスの企画・開発

次に商品・サービスの企画・開発も、花屋経営に成功するためのポイントです。集客の向上と売上の安定などのために、独自性の高い商品・サービスを企画・開発しましょう。品揃えの拡充と購買体験の改善が重要です。

商品・サービスの企画・開発には、マーケティングの知識や発想力、研究・実験の技能などが必要です。店舗経営において商品・サービスを企画・開発するプロセスをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

コストの削減

それからコストの削減も、花屋経営に成功するためのポイントです。花屋経営の利益率を高めるためには、コスト(人件費や光熱水道費、広告宣伝費など)を削減しましょう。コストの削減は、業務効率のアップや内部留保の増加にもつながります。

店舗経営における経費削減方法には、アウトソーシングやDXの推進、節税対策、電気・ガス・水道料金プランの見直し、仕入先の変更などがあります。店舗経営の経費削減事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

人材の採用・研修

続いて人材の採用・研修も、花屋経営に成功するためのポイントです。品質の管理や丁寧な接客を徹底するためには、知識・技能のある人材を採用したり、従業員に研修の機会を提供したりしましょう。

採用活動を展開する際には希望条件(職種や人数、人物像など)を整理し、計画的に研修を実施しなければなりません。店舗経営における人材採用のコツと研修も注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

集客活動

さらに集客活動も、花屋経営に成功するためのポイントです。ターゲットとする顧客層を獲得できるように、オンライン(SNSやMEOなど)とオフライン(看板広告やフリーペーパーなど)の方法を組み合わせて集客活動を展開しましょう。

例えばSNS集客を計画する際にはターゲット層に合うSNSの種類を選んで、投稿のルールを設定しなければなりません。店舗のSNS集客を展開するコツをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

資格・スキルの取得

そして経営に関する資格・スキルの取得も、花屋経営に成功するためのポイントです。独自性の高い商品・サービスを提供するために、フラワーアレンジや色彩などに関する資格・スキルを取得しましょう。

従業員研修や集客活動の成果を高めるためには、販売・経営に関する資格・スキルも(リテールマーケティング検定や簿記など)も役立ちます。花屋経営に役立つスキルや資格をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

花屋経営の参考事例

ポイントを押さえて花屋経営に成功できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(新しい販売スタイルと誕生日に特化した商品、コスト削減、社内研修制度、SNS集客)をご紹介します。

新しい販売スタイルを提案した花屋

新しい販売スタイルを提案した花屋

まず「日比谷花壇」は、新しい販売スタイルを提案した花屋です。中身の見えないロッカーに花が保存されており、顧客が各ロッカーに記された言葉(「ありがとう」「頑張ってね」など)から花を選択します。

デザイン工学部の大学生とコラボして、期間限定で営業したポップアップストア(言葉を売る花屋)です。花の価値の向上や新しい購買体験の提供を目指した花屋経営の参考事例です。

参照元:「芝浦工業大学と日比谷花壇が共同企画。生花販売の新形態ポップアップショップ「言葉を売る花屋」Hibiya-Kadan Style 渋谷ヒカリエ ShinQs 店で6 月 11 日(火)から期間限定で展開。」

誕生日に特化した商品を開発した花屋

次に「&YOUKAEN」は、誕生日に特化した商品を開発した花屋です。誕生日プレゼント用にメッセージカードが付いた花束や鉢植えで、月ごとに旬の花が採用されています。誕生日用のフラワーギフトの需要増加に応えた花屋経営の参考事例です。

公式サイトには花の飾り方や楽しみ方に関するコンテンツが掲載されており、レビュー・ポイント機能が搭載されています。誕生日以外にも、幅広いイベント(結婚式や出産祝い、入学式など)に対応しています。

参照元:

バリュープレス「誕生日に特化し、デザイナーが手がけた花とメッセージを提供するD2Cブランド『&YOUKAEN』を4月7日にオープン」

&YOUKAEN「コンテンツ&ニュース」

コスト削減を図る花屋

コスト削減を図る花屋

それから「花由」は、コスト削減を図る花屋です。地元の高校生とコラボして、ロスフラワーを活用した商品(ボックスフラワー)を開発しました。紙の箱にロスフラワーを詰めることで、コストの削減につなげています。

自治体と通販サイトによる連携から今回の取り組みがスタートし、高校生の課題解決学習が展開されました。ロスフラワーの削減だけではなく、地域の教育や活性化に貢献した花屋経営の参考事例です。

参照元:

通販新聞「花由 高校生と“廃棄花”解決へ、生徒が商品開発、既製品をアレンジ」

花由「ボックスフラワー」

社内研修制度を整備した花屋

社内研修制度を整備した花屋

続いて「第一園芸株式会社」は、社内研修制度を整備した花屋です。優秀なフローリストの育成を目指して、属人化されていたノウハウをマニュアル化したうえで、研修を実施しています。

研修だけではなく技術試験も実施されており、各従業員にフローリストとしての等級が付けられています。求められる技術を見える化し、離職率の低下につなげた花屋経営の参考事例です。

参照元:第一園芸株式会社「第一園芸、離職者が半減した“花屋の人材教育”の取り組みご紹介 」

SNS集客を展開する花屋

そして「MORIYA」は、SNS集客を展開する花屋です。TikTokやInstagramなどの公式アカウントを運用して商品・サービスの魅力を発信しながら、オンラインショップでの販売につなげています。

若年層が卒業式や成人式に花を贈りあうトレンドに乗った花屋経営の参考事例です。実際に販売する商品をSNSに投稿することで反響を得て、販売数を伸ばしています。

参照元:日本農業新聞「[トレンド情報局]生花店窓口はSNS 動画配信で心つかむ」

花屋経営の戦略を立案しよう!

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監修者

IDEAL編集部

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