本記事で、店舗賃貸契約の連帯保…
2025.03.24 2025.02.02|店舗運営ノウハウ
店舗の立ち退き料はいくら?計算方法や拒否する理由・対処法を解説!

本記事で、店舗の立ち退き料を解説します。また立ち退き料(営業補償)の計算方法や立ち退きの拒否、交渉に関する注意点もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
店舗の立ち退きに関する基本情報

店舗の立ち退き交渉に備えて、基本情報を確認しましょう。店舗立ち退きの法的根拠と普通建物賃貸借契約の場合、定期建物賃貸借契約の場合、立ち退き料の支払い(営業補償)、拒否についてご紹介します。
法的根拠
まず店舗立ち退きの法的根拠は、借地借家法です。賃貸人に正当な事由が認められる場合には、賃借人が店舗物件から退去して移転先を選定しなければなりません。
ただし建物賃貸借契約の種類(普通か定期)によって立ち退きが認められる正当事由は異なりますので、後ほどご紹介します。また店舗立ち退きの原状回復義務や立ち退き料などについても、後ほどご紹介します。
普通建物賃貸借契約の場合
次に普通建物賃貸借契約においては、賃貸人が事前(半年から1年前)に解約を通知して正当な事由が認められる場合に、賃借人は店舗物件から退去しなければなりません。正当な事由が認められなければ、解約は無効です。
そこで店舗立ち退きの正当な事由が認められる条件(賃貸人の事情と賃借人の事情、建物賃貸借契約の経緯、店舗物件の利用状況、立ち退き料の支払い)について、後ほどご紹介します。
定期建物賃貸借契約の場合
それから定期建物賃貸借契約においては、契約期間を満了した日までに、賃借人は店舗物件から退去しなければなりません。特別な事情がなければ、賃貸人は立ち退き料を支払わなくて済みます。
ただし契約期間満了前に賃貸人の事情から店舗の立ち退きを求める場合には、交渉のうえで
賃借人に立ち退き料(営業補償)を支払う必要があります。立ち退き料(営業補償)については、後ほどご紹介します。
立ち退き料の支払い(営業補償)
続いて店舗の立ち退き料の支払い(営業補償)は、法的に義務づけられていません。しかし賃貸人から賃借人に対する立ち退き料の支払い(営業補償)が考慮されて、立ち退きの正当な事由が認められる場合が高まります。
したがって店舗の立ち退き交渉をする場合には、立ち退き料の支払い(営業補償)の計算が重要です。立ち退き料(営業補償)の相場と内訳、計算方法、増額する方法について、後ほどご紹介します。
拒否できるか
そして店舗物件の賃貸借契約条件によっては、立ち退きを拒否できます。普通建物賃貸借契約においては、正当な事由が認められなければ契約が破棄されないからです。したがって従来通りに店舗営業を続けたい場合には、立ち退き拒否の意思を伝えましょう。
ただし定期建物賃貸借契約においては、契約期間が終了すると立ち退きを拒否できません。引き続き店舗営業を続けたい場合には、契約の継続を交渉しなければなりません。店舗立ち退きに関する専門家への相談について、後ほどご紹介します。
店舗立ち退きの正当事由が認められる条件

基本情報だけではなく、店舗立ち退きの正当事由が認められる条件(賃貸人の事情と賃借人の事情、建物賃貸借契約の経緯、店舗物件の利用状況、立ち退き料の支払い)も確認しましょう。
賃貸人の事情
まず賃貸人の事情が、店舗立ち退きの正当事由が認められる条件として挙げられます。賃貸人の事情の具体例は、以下の通りです。
- 店舗物件が老朽化しているから
- 賃貸人が店舗物件を利用したいから
- 周辺地域が再開発されるから
例えば老朽化している店舗物件の耐震性や安全性を保つために建て替える場合には、店舗立ち退きの正当事由が認められます。賃貸人が店舗物件を利用したり、周辺地域の再開発が進んでいたりする場合にも、店舗立ち退きの拒否が認められない可能性があります。
賃借人の事情
次に賃借人の事情も、店舗立ち退きの正当事由が認められる条件です。賃貸人の事情の具体例は、以下の通りです。
- 賃借人が他の生活基盤を確保できるから
- 賃借人が他の営業場所を確保できるから
したがって店舗立ち退きにより賃借人が生活基盤を失ってしまったり、営業場所を確保できなかったりする場合には、店舗立ち退きの拒否が認められる可能性があります。ただし店舗の立ち退き交渉が必要です。
建物賃貸借契約の経緯
それから建物賃貸借契約の経緯も、店舗立ち退きの正当事由が認められる条件です。
- 契約前に店舗物件の建て替えが予告されていたから
- 賃借人が契約条件に違反しているから
特に賃料を長期間に渡って滞納したり、契約条件として認められていない方法で店舗物件を利用したりしている場合には、賃貸人の契約違反を問われます。そのため店舗立ち退きの拒否が認められない可能性が高いです。
店舗物件の利用状況
続いて店舗物件の利用状況も、店舗立ち退きの正当事由が認められる条件です。
- 店舗物件が違法な方法で利用されているから
- 店舗物件を利用する必要性が低いから
賃借人が店舗物件内で違法な営業活動を展開していたり、店舗物件の利用に適していなかったりする場合には、店舗立ち退きを拒否できない恐れがあります。例えば飲食店の居抜き物件に、サロンやジムの営業が適しているとはいえません。
立ち退き料の支払い
そして立ち退き料の支払いも、店舗立ち退きの正当事由が認められる条件です。賃貸人と賃借人の事情を考慮したうえで、賃貸人の営業補償として立ち退き料が支払われることで、店舗立ち退きの正当事由が認められやすくなります。
例えば賃貸人が店舗物件を建て替えるために立ち退きを求める場合には、賃借人は他の場所へ店舗を移転させなければなりません。そこで賃貸人が賃借人の移転費用を負担することで、正当事由が認められます。
店舗の立ち退き交渉に関する注意点

店舗立ち退きの正当事由が認められる場合には、注意点(建物賃貸借契約の条件と専門家への相談、立ち退き料の計算、立ち退きの期限、移転先の選定、原状回復義務の免除、合意書の作成)に気をつけて交渉を進めましょう。
建物賃貸借契約の条件
まず建物賃貸借契約の条件が、店舗立ち退き交渉に関する注意点として挙げられます。店舗物件の賃貸借契約条件によって、正当事由が認められる場合と認められない場合があるからです。
例えば定期建物賃貸借契約においては、基本的に契約期間満了をもって賃借人が退去しなければなりません。しかし賃貸人との立ち退き交渉によって、契約を延長できる可能性もあります。
専門家への相談
次に専門家への相談も、店舗立ち退き交渉に関する注意点です。賃借人が店舗営業を続けたい場合には店舗立ち退きを拒否しますが、賃貸人との交渉が決裂するリスクがあります。法律の専門家に相談したうえで、店舗立ち退き交渉を進めましょう。
例えば店舗物件の老朽化を理由に立ち退きを求められていても、耐震性の根拠が乏しい恐れもあります。店舗立ち退きを受け入れる場合でも、立ち退き料や退去日などの交渉が必要です。
立ち退き料(営業補償)の計算
それから立ち退き料(営業補償)の計算も、店舗立ち退き交渉に関する注意点です。賃貸人側の事情により店舗立ち退きを求められた場合には、営業補償として適切な立ち退き料を計算しましょう。
立ち退き料を計算する際には、立ち退きにより失う店舗営業の利益や従業員の給料、移転費用などを考慮します。立ち退き料(営業補償)の相場と内訳、計算方法、増額する方法について、後ほどご紹介します。
立ち退きの期限
続いて立ち退きの期限も、店舗立ち退き交渉に関する注意点です。普通建物賃貸借契約においては賃貸人から賃貸人へ半年から1年前までに立ち退きが通知されますが、店舗の営業や移転に支障が出ないように立ち退きの期限を交渉しましょう。
定期建物賃貸借契約においては基本的に契約満了日が立ち退きの期限となりますので、店舗の閉業や移転を計画的に進めなくてはなりません。賃借人から賃貸人に契約の延長を希望する場合には、早めの交渉が重要です。
移転先の選定
また移転先の選定も、店舗立ち退き交渉に関する注意点です。店舗立ち退きを受け入れる場合には、店舗の閉業や移転を計画します。店舗の移転を計画する際には、営業に支障が出ないように移転先の立地・物件探しや店舗デザイン・工事などを進めましょう。
店舗の移転には費用(旧店舗からの退去費や新店舗への入居費)がかかりますので、賃貸人に対する立ち退き料の交渉が重要です。店舗移転の費用をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
原状回復義務の免除
さらに原状回復義務の免除も、店舗立ち退き交渉に関する注意点です。賃貸人の事情により賃借人が店舗の立ち退きを求められる場合には、交渉によって原状回復義務が免除される可能性があります。
ただし賃借人の事情により店舗の立ち退きを受け入れる場合には、基本的に原状回復義務を果たさなければなりません。原状回復に必要なスケルトン工事や内装解体工事についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
合意書の作成
そして合意書の作成も、店舗立ち退き交渉に関する注意点です。口約束でも契約は成立しますが、契約後の認識違いからトラブルを招く恐れがあります。店舗の立ち退き交渉について、合意書を作成しましょう。
合意書には、立ち退きの期限や原状回復義務の取り扱い、立ち退き料の金額・支払い方などを記載します。店舗の立ち退きを受け入れる場合には、なるべく不利益を受けないように交渉したうえで合意書を作成しなければなりません。
店舗の立ち退き料はいくら?計算方法

店舗立ち退き交渉の際には、立ち退き料の相場や内訳を確認しておきましょう。店舗の立ち退きによる不利益を受けないように、立ち退き料の計算方法と増額する方法もご紹介します。
相場
まず店舗立ち退き料の相場は、賃料の2~3年分程度です。例えば20坪で賃料年240万円の店舗物件なら、立ち退き料は480万〜720万円程度の工事費用がかかります。ただし賃貸人の事情や賃借人の事情、建物賃貸借契約の経緯などによって、店舗立ち退き料は変動します。
内訳
次に店舗立ち退き料の内訳も、確認しましょう。参考情報として、賃料年240万円の店舗物件にかかる立ち退き料を試算してあります。
立ち退き料の内訳 | 各費用の目的 | 各費用の試算 |
移転の費用 | 新店舗の物件取得費や 内装工事費、引越代金など | 300万~400万円程度 (賃料年240万円の 店舗物件) |
店舗営業の補償金 | 立ち退きによる 休業期間の営業利益 | 120万~200万円程度 |
借地権・借家権喪失の 補償金 | 土地を借りる権利や 物件を借りる権利を 喪失することに対する 補償金 | 60万~100万円程度 |
合計 | 賃料の2~3年分程度 | 480万〜720万円程度 |
上表のとおり試算してありますが、店舗の業種・業態や規模、立地などによって移転費用や営業保証金は増額します。賃貸人が提示する立ち退き料の妥当性を検討するためには、移転費用や休業による営業の損失額を正確に計算しなければなりません。
計算方法
それから店舗立ち退き料の計算方法は、法的に定められていません。賃料の2~3年分を相場として、移転の費用や店舗営業の補償金、借地権・借家権喪失の補償金を試算したうえで立ち退き料を交渉しましょう。
増額する方法
そして店舗立ち退き料を増額する方法は、店舗立ち退きによる移転費用や損失額の具体的な提示です。賃貸人から提示された立ち退き料では不足する場合には、立ち退きにかかる移転費用や店舗営業の損失額、借地権・借家権喪失の損失額を具体的に提示しましょう。
立ち退き交渉が決裂する場合には、裁判所に訴える方法もあります。法律の専門家に相談したうえで、立ち退き料の増額を要求しなければなりません。裁判によって、大幅に立ち退き料を増額されたケースもあります。
参照元:立ち退き交渉安心サポート「ステーキハウスについて3100万円の立ち退き料を認めた裁判例」
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監修者
-
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