2026.01.06  2025.12.24|お知らせ

居抜き物件の内装費用はいくら?メリットと注意すべき落とし穴と対策

居抜き物件の内装費用はいくら?メリットと注意すべき落とし穴と対策

内装費用を抑えたいという理由から、居抜き物件を選ぶケースが増えています。しかし、見た目の安さだけで判断すると、想定外の修繕やレイアウト制限によって予算を超えるリスクもあります。この記事では、居抜き物件における内装費用の実態を具体的に解説し、トラブルを防ぐために押さえておきたいポイントを整理します。コストとリスクのバランスを見極めた判断に役立ててください。

居抜き物件とは?スケルトンとの違いと内装費用に与える影響

居抜き物件とは?スケルトンとの違いと内装費用に与える影響

出店計画において物件の選び方は、内装費用に大きな影響を及ぼします。中でも「居抜き」と「スケルトン」は費用構造が大きく異なるため、両者の特徴を正しく把握しておく必要があります。

居抜き物件の定義と特徴

居抜き物件とは、前のテナントが使用していた内装や設備が一定の状態で残っている物件を指します。例えば、照明・空調・厨房機器などが引き継がれているケースもあります。これにより、初期費用を抑えながら短期間での開業が可能になります。

一方で、残された設備が業態に合わない場合や、老朽化している場合には、修繕や交換が必要となるため、かえって費用がかさむケースも見受けられます。内装の自由度が限られる点も考慮すべきポイントです。

スケルトンとの違いと費用への影響

スケルトン物件は、内装がすべて撤去された状態で引き渡される物件です。コンクリートが露出した状態で、設備や間仕切りも含まれていないのが一般的です。このため、設計の自由度が高く、自社ブランドに合わせた空間設計が行いやすい特徴があります。

ただし、すべてをゼロから構築する必要があるため、工事費や設備投資がかさみ、結果として内装費用は高額になりやすい傾向にあります。また、施工期間も長くなるため、オープンまでに時間がかかる点も検討材料の一つです。

内装費用を抑えたい場合には居抜き物件が選ばれやすい一方、柔軟性や空間演出を重視する場合にはスケルトンが適していることもあります。物件選定においては、見た目や価格だけで判断せず、業態との相性や設備の状態を踏まえた上で、総合的に判断することが求められます。

居抜き内装費用の仕組みと流れ(設計から施工まで)

居抜き物件を活用した出店を検討する際、内装費用の構造を理解しておくことは不可欠です。設備が残されているとはいえ、何にどれだけ費用がかかるのかを把握しておかないと、想定外のコストが発生するおそれがあります。費用の内訳や工事までの流れを把握しておくことで、適切な資金計画が立てやすくなります。

費用の内訳と流れ

居抜き内装にかかる費用は、大きく分けて「設計費」「内装工事費」「設備関連費」「諸経費」の4つに分類されます。

まず設計費は、既存内装を活かすか再構成するかにより幅が出ます。新たに図面を作成する必要がある場合や、動線の見直しが必要な場合はその分コストが加算されます。続いて発生する内装工事費は、壁・床・天井などの仕上げや、間仕切りの変更に伴う造作工事が該当します。

設備関連費は、厨房機器・空調・水道・ガス・電気設備などの状態によって異なります。既存の設備が再利用できるかどうかで負担は大きく変わります。さらに諸経費として、廃材の処分費や搬入出の手配費、現場管理費などが加わります。

費用を大きく左右する要素のひとつが「何を残し、何を入れ替えるか」の判断です。たとえば厨房設備が劣化していた場合、後々のトラブルを避けるために入れ替える判断が必要になることもあります。結果として、居抜きでも当初の想定以上に費用がかかるケースは少なくありません。

工事前後のステップと見積もりの考え方

居抜き内装のプロセスは、内見から設計、見積もり、工事、引き渡しという流れで進行します。特に初期段階での現地調査が重要で、残された設備や内装の状態を正確に把握しておく必要があります。この時点で使えるものと使えないものを明確にし、それに基づいた設計案を立てることが、後工程の精度を高めるポイントになります。

見積もりの段階では、施工業者によって提案内容や金額の差が出やすいため、複数社に依頼して比較することが推奨されます。内訳が明確であるか、設備の状態に対する説明が適切かといった視点も大切です。

また、工事後には改修部分の動作確認や仕上がりのチェックを行うことで、追加工事や手直しを避けることができます。工期や人件費も費用に影響するため、スケジュール管理を含めた全体像を持つことが重要です。

メリットとデメリットの両面を理解する

メリットとデメリットの両面を理解する

居抜き物件は、内装費用を抑えたいと考える人にとって有力な選択肢となり得ます。しかし、その利便性にばかり目を向けてしまうと、後から想定外の修繕費や使いにくさが露見する可能性も否定できません。出店後に後悔しないためには、メリットとデメリットの両面を冷静に把握しておくことが重要です。

費用面・時間面での優位性

居抜き物件の最大のメリットは、初期費用の抑制と開業までのスピードにあります。既存の内装や設備を活用できるため、ゼロからの施工が不要な分、設計・工事にかかるコストが軽減されます。また、設備が使用可能な状態で残っていれば、その分工期も短縮できるため、早期に店舗運営を開始しやすいという利点もあります。

たとえば、厨房や空調などの主要設備がそのまま使える場合、新規で購入・設置するコストと手間を省略できます。結果として、限られた予算の中でも実現可能な出店プランを描きやすくなります。また、レイアウトがある程度完成しているため、動線や配置を大きく変更しなくても営業が始められるケースもあります。

このように、時間と資金を同時に節約できる可能性があることが、居抜き物件が注目される背景のひとつです。

老朽化・設備制約・原状回復のリスク

一方で、居抜き物件には見過ごせないリスクも存在します。まず、残された設備がすべて使えるとは限りません。表面的には問題がなさそうに見えても、配管や電気配線の内部に劣化があると、開業後にトラブルが発生するおそれがあります。これにより、予想外の修繕費が必要になるケースもあります。

また、既存のレイアウトやデザインが自社のブランドや業態に合わない場合、改修工事の範囲が広がることも考えられます。特に、厨房や客席の配置を変更するとなると、水回りの移設や構造補強が必要となり、結果的にコストが増える可能性があります。

さらに注意したいのが、原状回復義務に関する条件です。契約によっては、退去時にスケルトン状態に戻す必要がある場合があります。設備を譲り受けてそのまま使えると考えていたにもかかわらず、後から撤去費用が発生するといった事例もあるため、事前の契約確認が欠かせません。

このように、居抜き物件には初期投資を抑える効果が期待される一方で、設備の状態や契約条件によっては、結果として割高になるリスクも存在します。物件の状態を正確に見極める目と、事前の情報整理が欠かせない要素です。

初心者が見落としやすい「居抜きの落とし穴」とその対策

居抜き物件は一見するとコスト面のメリットが際立つように見えますが、物件選定や契約の段階で見落としがあると、思わぬトラブルを招く原因になります。特に初めて店舗を構える場合には、表面的な条件だけで判断せず、具体的な確認作業を徹底することが求められます。

トラブル事例と注意ポイント

居抜き物件で起こりやすいトラブルのひとつが、引き渡し後に発覚する設備不良です。例えば、厨房機器が作動しない、水道の水圧が不安定、空調が機能していないといった不具合が、使用開始後に判明するケースがあります。これらは見た目だけでは判断が難しく、動作確認を怠ると修理や買い替えによって費用が増加するリスクを伴います。

また、設備が残っていることを前提に出店計画を立てていたにもかかわらず、契約書上では設備譲渡が明記されておらず、結果的に引き渡し時に設備が撤去されてしまうこともあります。このようなケースでは、新たな設備投資が必要となり、当初の予算計画が崩れる可能性が高くなります。

さらに、内装のデザインやレイアウトが、業種に合わないにもかかわらず変更が困難な構造になっていることもあります。構造壁や配管の位置が変更できない場合には、レイアウトの自由度が著しく制限され、思い描いた店舗づくりが難しくなることがあります。

失敗を防ぐ3つの対策

まず重要なのは、内見時に専門家と同行して現地調査を行うことです。建築や設備に関する知見を持った第三者の視点が加わることで、見落としを防ぎ、契約前に必要な修繕や追加工事の見込みを把握しやすくなります。

次に、設備の稼働確認は契約前に必ず行っておくべきです。厨房機器・空調・水回りなどの動作を現地で確認することで、使用可能かどうかを事前に判断できます。確認作業は、後々のトラブル回避につながる実務的なステップです。

最後に、設備の譲渡や原状回復に関する条件は、契約書面に明記する必要があります。口頭でのやり取りや曖昧な説明だけで判断せず、文書として残すことで、引き渡し時の認識齟齬を防ぐことができます。とくに原状回復義務の有無や範囲は、将来的な撤退時にも影響するため、慎重な確認が求められます。

費用を抑えるための現実的な方法と考え方

居抜き物件は、内装費用を抑える手段として有効ですが、やみくもに「安さ」だけを追求すると、かえって修繕費用や使い勝手の悪さでコストが膨らむおそれがあります。ここでは、限られた予算の中で費用対効果を高めるための具体的な考え方と実践的な方法を整理します。

使えるものを見極める視点を持つ

費用を抑える上で重要なのは、既存の内装や設備の中で「活用できるもの」と「入れ替えるべきもの」を正確に見極めることです。厨房機器、空調、照明、カウンター、収納棚など、状態次第では十分に活かせる設備が多く残っている場合があります。

このとき注意すべきなのは、単に見た目がきれいだからといって再利用を前提にするのではなく、耐久性や清掃性、法律上の基準などを踏まえた判断が必要になる点です。とくに厨房設備や水回りに関しては、衛生面や安全基準に適合しているかを確認する必要があります。

また、既存の内装を活かすことで生まれるデザイン的な統一感も、コスト削減と同時に店舗の雰囲気づくりに寄与することがあります。無理にすべてを新調するのではなく、「残す」選択肢も予算設計に含めて考えることが、現実的な対応につながります。

相見積もりと助成金活用によるコスト最適化

費用の妥当性を判断するうえで、複数業者から見積もりを取得する「相見積もり」は基本的な手段のひとつです。業者によって工事範囲や提案内容、資材の選定などが異なるため、単純な価格比較ではなく、内訳と工事内容を照らし合わせながら比較することが求められます。

相見積もりを行う際には、条件を統一して依頼することが重要です。条件が異なると比較が難しくなり、結果的に適切な判断ができなくなるおそれがあります。工事内容だけでなく、工期、保証内容、アフター対応の有無などもあわせて確認しておくと安心です。

さらに、地域によっては創業支援や内装工事に関する助成金・補助金の制度が設けられている場合があります。補助対象となる条件や申請タイミングを把握しておくことで、資金面での負担を軽減できる可能性があります。助成制度の活用は、費用を抑えるうえでの有効な選択肢の一つとして検討する価値があります。

このように、設備の見極め・工事内容の精査・公的支援の活用を組み合わせることで、居抜き物件の持つコストメリットを最大限に引き出すことが可能になります。目の前の価格だけでなく、長期的な視点で費用のバランスを捉えることが、結果的に賢明な投資へとつながっていきます。

よくある質問(FAQ)で居抜き内装の疑問を一掃

居抜き物件を検討する際には、多くの人が共通して抱く疑問や不安があります。ここでは、特によく寄せられる質問に対し、内装費用や設備に関する視点から明確に解説します。

Q1. 居抜き内装の費用はどれくらいが妥当?

費用の妥当性は、物件の状態や業種、設備の再利用可否によって大きく変わります。単に坪数で判断するのではなく、内装の仕上がりや使える設備の数、撤去の必要性などを総合的に評価することが必要です。見積もりを比較する際には、費用の内訳に注目し、設備や工事範囲の詳細を確認する視点が求められます。

Q2. 築年数が古い物件は選ばない方が良い?

築年数だけで判断するのは適切とは言えません。重要なのは、設備の状態と維持管理の履歴です。たとえ古い物件であっても、丁寧に使われてきた場合や修繕履歴が明確な場合は、十分に実用的なケースがあります。逆に、築年数が浅くても設備に不具合がある場合には、修理や交換が必要になることもあります。

Q3. 引き渡し後に修繕が必要になったらどうすればいい?

引き渡し後に不具合が見つかるケースもあるため、契約前の段階で動作確認を実施し、必要に応じて修繕の責任範囲を明文化しておくことが大切です。事前のチェックが不十分なまま契約を結ぶと、追加の費用負担が発生しやすくなります。不安がある場合は、専門家の同行を検討することも一つの方法です。

失敗しない「居抜き内装」チェックリスト

居抜き物件の内装計画を進める際には、契約前から工事開始までに確認しておくべき項目が数多く存在します。以下のチェックリストを活用することで、見落としによるトラブルや想定外のコスト増加を防ぐことができます。

契約前に確認すべき10項目

  • 設備の状態
    厨房・空調・照明など、残されている設備が使用可能か、稼働確認を実施しておくことが重要です。
  • 原状回復義務の有無と内容
    退去時にどこまで戻す必要があるか、契約書の記載内容を明確にしておきます。
  • 譲渡される設備の範囲
    設備や什器が引き継がれるのか、撤去対象なのかを事前に確認し、書面で合意しておくことが必要です。
  • 電気・ガス・水道の容量
    業態に必要な使用量に足りているかを確認し、容量増設の必要性があるかを把握しておきます。
  • 排気・排水・換気の仕組み
    排気の方向や処理能力が適正かどうかも確認対象となります。
  • 構造上の制約
    間仕切りや柱の位置など、動かせない構造が業務の妨げにならないかをチェックします。
  • 雨漏り・カビ・老朽化の有無
    見た目では判断しづらい部分も含め、異常がないか慎重に確認することが必要です。
  • 管理会社・大家との連携状況
    工事の可否や届け出のルールについて、事前に確認しておくことが望まれます。
  • テナント履歴の確認
    直前までの使用状況や退去理由を把握することで、問題の発生リスクを見極めることができます。
  • 工事実施の条件
    作業時間帯の制限や音・振動に関する規定がないかを確認し、施工計画に反映させます。

これらの項目をひとつずつ丁寧に確認し、見積もりや契約書にも反映させることが、トラブル回避と適正コストの実現につながります。

まとめ

居抜き物件は、内装費用を抑えながらスピーディに出店できる選択肢として注目されています。しかし、コストを抑えたい一心で物件を選ぶと、後から修繕や設備更新が必要になり、想定外の出費が発生することもあります。重要なのは、物件の状態を正しく見極めた上で、必要な投資と不要なコストを切り分けて判断することです。チェックポイントを押さえ、準備を整えておくことで、失敗のリスクを減らし、理想的な店舗づくりに近づけます。

IDEALショップでは、物件選定から設計・施工、アフターサポートまで一貫して対応しています。居抜き物件の活用に関するご相談や、内装費用に関する不安がある方は、お気軽にお問い合わせください。

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監修者

IDEAL編集部

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