2020.11.02|店舗デザイン
バリアフリーにして誰でも入れるカフェの内装作り
「カフェを開業したいのだがバリアフリーな内装にするのはアリか」という疑問にお答えする記事です。
結論から言いますと、バリアフリーな要素を取り入れるカフェは大いにアリです。
・御年配の方
・妊娠中の方
・お身体が弱い方
・小さなお子様がいる方
など、様々な人々が利用するのにストレスを感じさせない内装にすることは、それだけで優しい印象や安心感、信頼感を与えられます。
バリアフリーを意識した内装デザインは一見シンプルなようで奥深いものです。
お客様の「誰もを受け入れます」という姿勢を上手に表現できるよう、正し知識を身に着けていきましょう。
そこで今回は、
・バリアフリーの内装の特徴
・バリアフリーな内装にする具体的な方法
・バリアフリーな店舗におけるスタッフの心構え
についてお伝えしていきますね。
また、当記事の最後にIdealが施工を担当した事例をご紹介しております。
質の高いバリアフリーの要素を取り入れる内装デザインについて、知識を身に着けられた後に事例をご覧いただけますと、より理解が深まります。
是非ご参考下さい。
目次
バリアフリーな内装の特徴とユニバーサルデザインについて
バリアフリーな内装の特徴がどのようなものか、具体的にお伝えする前にユニバーサルデザインについてお伝えいたします。
なぜなら、ユニバーサルデザインを理解することで、同時にバリアフリーとして求められる要素を理解できるからです。
バリアフリーとユニバーサルデザインの違い
バリアフリーとユニバーサルデザインの違いは以下の通りです。
[バリアフリー]
バリアフリーとは、障がいを持つ方・高齢の方、妊娠中の方などが主に対象で、生活の支障となるものを除去していく考え方のこと。
特徴は以下の通りです。
・点字
・音声案内
・階段ではなくスロープ
・段差のないフラットな床
など、誰でもと言うよりも身体的な負担を少なくするのに特化していることが特徴です。
[ユニバーサルデザイン]
ユニバーサルデザインとは、年齢・性別・人種、国籍、体調具合などに関わらず、すべての人が利用しやすい生活環境をデザインするという考え方のこと。
特徴は以下の通りです。
・誰でも使いやすい作り
・ベビーカーを快適に利用できる
・車椅子に乗っていても移動しやすい
どちらかと言うと「全ての人が使いやすいように」という考えのもと設計されるのが特徴です。
ユニバーサルデザインの7原則を理解しよう
ユニバーサルデザインには7つの原則が定められています。
1,誰でも利用できること (Equitable use)
2,スムーズに使用できること(Flexibility in use)
3,簡単に使えてすぐわかること(Simple and intuitive)
4,必要な情報が分かりやすいこと(Perceptible information)
5,うっかりミスが大きな危険に繋がらないこと(Tolerance for error)
6,身体的、肉体的なストレスや負荷が少ないこと(Low physical effort)
7,スペースや大きさが利用しやすく確保されていること(Size and space for approach and use)
引用:ユニバーサルデザインの7原則
本当の意味で「誰もが利用できる」ことを意識して設計することが、自然とバリアフリーな内装に仕上がるのだと理解しましょう。
バリアフリーなカフェにするにはどうすれば良い?
バリアフリーなカフェにするのはそこまで難しいことではありません。
バリア(障害)フリー(無い)でかつ、ユニバーサル(全ての人に向けた)な内装デザインを設計をするための、具体的な方法をお伝えしていきます。
・出入り口
・床や段差
・お手洗い場
・テーブルや座席
それぞれの箇所において具体的な案をお伝えいたします。
出入り口について
バリアフリーやユニバーサルデザインを意識した店舗は出入り口に配慮しています。
[バリアフリーな出入り口の特徴]
・自動ドアまたは引き戸
・出入り口が分かりやすいか
・出入口まで段差がない、あるいはスロープ付き
・車椅子やベビーカーでも十分通れる大きさのドア
などが挙げられます。
車椅子を乗っていてもお店に入りやすいか、あるいは出やすいか。
細かい部分に配慮されたカフェならば、多くの人に受け入れられるようになりますね。
床や段差について
バリアフリーの視点から好ましい床は以下の通りです。
[バリアフリーな床]
・滑りにくい
・耐久性がある
・クッション性がある
などの特徴がある床素材を選びましょう。
また、段差はなるべく設けないように。
施設上、どうしても段差を取り除けなければ、スロープを設けて車椅子やベビーカーが通りやすい設計にしましょう。
お手洗い場について
お手洗い場については以下を参考にしてみて下さい。
[バリアフリーに適したお手洗い場]
・車椅子用のトイレがあるか
・トイレの場所がわかりやすいか
・オストメイト対応のトイレがあるか
『オストメイト(Ostomate)』とは、病気や事故などが原因で消化管や尿管が損なわれた人々のことです。
腹部などに排泄のための開口部(人工肛門・人工膀胱))がある人々のことで、そうした方々がスムーズにお手洗いが出来るよう配慮できると良いでしょう。
テーブルや座席について
最後にテーブルや座席では以下を参考にしてみて下さい。
[バリアフリーに適したテーブルや座席]
・車椅子のまま店内とテラスを利用できるか
・丸テーブルよりも四角形のテーブルが好ましい
・車椅子やベビーカーが通っても、窮屈感を感じないスペースがある
などが挙げられます。
バリアフリーな内装も必要だけど従業員の心遣いも重要
バリアフリーなカフェを目指すのであれば、従業員の心遣いも重要です。
「バリアフリーやユニバーサルデザインな内装だから…」といって粗末で無愛想な接客をすればいいという考えは受け入れられません。
バリアフリーやユニバーサルデザインは「どんな人にも優しく、安心、信頼を」という考え方が根本にあります。
それを形として表現したのがバリアフリーな内装です。
人同士のやりとりからも、ぜひ優しさや安心感、信頼感を与えられるようにしましょう。
バリアフリーなカフェは内装と接客の優しさから提供されるもの
バリアフリーなカフェを開業したいお客様へ、内装デザイン案について伝えしました。
バリアフリーの要素を取り入れながらも、ユニバーサルデザインを意識したカフェを目指していきましょう。
ユニバーサルデザインを意識することが、自ずとバリアフリーな空間へと繋がっていきます。
ぜひ、本当の意味で「誰もが利用できる安心、安全なカフェ」を作りあげていって下さい。
ここで、Idealが施行を担当しました事例をご紹介します。
お見せした事例では、バリアフリーな要素を取り入れながらも、リラックスできる空間を意識し、ナチュラルテイストな空間に仕上げました。
Idealは、与えられた空間を存分に活かしつつ、お客様の提供したいものを丁寧に形にしていきます。
お客様の希望や理想を根本から理解した上で、必要な手続きを含め内装デザインから施行までを代行します。
コンセプトを汲み取ることはもちろん、急な提案や変更にもできるだけ臨機応変に対応することがIdealの強みです。
お客様の目指すバリアフリーなカフェが出来上がるよう、悩みを一つ一つ丁寧に対応、解決させていただきます。
まずは一度、ご相談してみて下さい。
監修者
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IDEAL編集部
日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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