2017.10.23  2022.06.07|店舗デザイン

飲食店の内装デザインを失敗しないコツ!業者選びや内装費用、施工事例も

飲食店の内装デザインを失敗しないコツ!業者選びや内装費用、施工事例も

「飲食店の内装をどうデザインしたらいいのか」「工事費用の相場を知りたい」とお悩みではありませんか?飲食店の集客と売上を増やすためにはおいしい料理はもちろん、顧客のニーズに応えられる内装をデザインすることが不可欠です。

そこで今回は飲食店の内装デザインが重要な理由や内装デザインを失敗しないコツを解説していきます。内装業者を選ぶときの注意点や工事費用、施行事例も紹介しますので、飲食店の開業や移転、リニューアルなどを検討している方は、ぜひご覧ください。

飲食店において内装デザインが重要な理由

飲食店において内装デザインが重要な理由

そもそも飲食店において内装デザインが重要な理由は、集客や売上に直結するからです。顧客は飲食店に対しておいしい食事を期待するだけではなく、清潔な内装やリラックスできる什器が施工されている店舗により魅力を感じます。

また近年SNSが普及したことによって、内装デザインの重要性がさらに増しています。来店した顧客が内装の写真や動画を撮影してSNS上に拡散すると、良くも悪くも飲食店の評判が広がるきっかけになります

さらに飲食店が自らSNSアカウントを運営して、内装の魅力と併せてキャンペーンやおすすめメニューなどを発信することも可能です。内装デザインは飲食店ビジネスを始めるために重要であり、宣伝効果を発揮することを理解しておきましょう。

飲食店の内装デザインを失敗しないコツ

飲食店の内装デザインを失敗しないコツ

内装デザインの重要性を把握したうえで、飲食店の内装デザインを失敗しないコツを押さえていきましょう。業種や業態によって内装デザインは多種多様ですが、多くの飲食店に共通するコツをご紹介します。

明確なコンセプトを設計する

飲食店の内装デザインに失敗しないために、まず明確なコンセプトを設計してください。コンセプトとは、提供する商品やサービスの魅力や特徴などを表した言葉です。明確なコンセプトに基づくことで、飲食店の内装に統一感を保つことができるわけです

例えば「割安なお値段で食事を提供してゆっくり会話を楽しんでもらえる飲食店」というコンセプトを設計するなら、壁や什器に落ち着いた色を選択したり、ソファ席や個室を設置したりするという具体的なデザインを出しやすくなります。

効果的な動線も設計する

明確なコンセプトだけではなく、効果的な動線も設計することが必要です。不効率な動線の内装で営業してしまうと、混雑時に顧客が満足できるサービスを提供できない危険性が高まるからです。

そこで顧客満足度を高められるように、顧客と従業員の動線について下例のように設計してください

  • 顧客が入店してから各座席へ移動するまでの通路の広さと長さ
  • 従業員が料理を提供しやすいキッチンとフロアのレイアウト
  • エントランスに施工する会計場所や待合場所の広さと位置
  • トイレやメイクルームの広さと数、場所

映える照明を工夫する

明確なコンセプトに基づいたうえで、映える照明を工夫することも検討してください。照明の明るさや色合いによって、内装の雰囲気を大きく変えることができます。

例えばカフェやレストランに「高級感と落ち着きを感じさせる内装」をデザインするなら、顧客がゆったりと過ごせるように、天井近くを明るく照らし足元に近づくほど暗めにします。

一方でラーメン屋や定食屋の回転を速くしたいなら、顧客が飲食に集中できるように内装全体に明るい照明を照らします。業種や業態によって映える照明の意味合いが異なりますので、ご注意ください。

色彩効果を意識して配色する

照明だけでなく、色彩効果も意識して配色するようにしてください。色には特定のイメージを連想させる心理的な働きがあり、様々な場面で色彩効果が取り入れられています。コンセプトと相性の良い色を選んで、飲食店の内装に取り入れましょう。

参考:カラーセラピーライフ「色彩心理学(色の効果と心身への影響)」

例えばレストランの座席付近には食欲を減退させる「青」ではなく、「オレンジ」や「赤」などの暖色系カラーを配色します。一方でバーにおいてはカクテルやワインが美しく見えるように、青色の照明を施工することがあります。

おしゃれな飲食店内装デザインの施工事例

失敗しないコツを押さえたおしゃれな飲食店内装デザインの施工事例を参考にすることで、具体的なデザインを固めていきましょう。IDEALの施工した事例についてポイントをご紹介しますので、リンク先に掲載されている写真と合わせてご覧ください。

統一感と高級感のある内装

統一感と高級感のある内装

1932年創業のうなぎ卸問屋が経営する「うなぎ四代目菊川」様。建具と床、什器の素材とデザインを調和させることで、統一感と高級感が演出されています。横浜のおしゃれな街の様子をゆったりと眺められるように、壁に大きなガラスが施工されています。

新鮮な状態で調理している様子を顧客に見てもらえるように、ライブキッチンもデザイン。ライブキッチン前のカウンター席だけではなく、店内全体から料理人が調理をしている様子を見ることができます。

差別化を図るスタイリッシュな内装

差別化を図るスタイリッシュな内装

「GOOD TACO TOKYO」様は「タコスショップのニュースタンダード」をコンセプトとするタコス専門店で、生地から手作りのオリジナルタコスを提供されています。陽気でカラフルなメキシコ料理店のイメージから差別化を図るために、白をベースに木とグレーを使ったスタイリッシュな内装を希望されました。

また食事を楽しみ盛り上がる顧客の様子を外へ発信できるように、道路に面したカウンター席とエントランスのテラス席をレイアウトされました。少人数で落ち着いて食事をしたい顧客のために、店内にもカウンター席がデザインされています。

大正ロマンのノスタルジックな内装

大正ロマンのノスタルジックな内装

最高級和栗を使用した和栗モンブラン専門店「栗歩 -KURIHO- 浅草店」様。和栗を顧客の前で絞りだす調理法が、「搾りたてモンブラン」としてSNSで人気を博して、全国展開されています。

「和」と「洋」を融合した「大正ロマン」をコンセプトに内装をデザインされて、壁に施されている「梁や柱のような装飾」がポイントです。また赤色の象徴的なインテリアをセレクトすることでノスタルジックな雰囲気が表現されています。

クールでスポーティーな内装

クールでスポーティーな内装

とことん美味しさを追求したプロテインドリンク専門スタンド「newtra(ニュートラ)」様の内装はマットな黒をベースとしており、透明感のあるライトブルーとホワイトの差し色が加わることでクールでスポーティに仕上がりました。

また店舗の視認性を高めるために、エントランスにロゴの入ったライトを施工して、アイキャッチの役割を果たしています。店外から内装を眺めると、気軽に立ち寄りたくなるショットバーのようにおしゃれです。

清潔感のある開放的な内装

清潔感のある開放的な内装

府中にあるデリレストラン「PINATA」様の内装は白を基調とすることで、清潔感が感じられます。大きなガラスの窓とドアから太陽光を取り入れることで、開放的で心地の良い空間が演出されています。

特に床の風合いにこだわり、富山から床職人さんに仕上げを依頼しました。壁や天井のホワイトカラーと対照的なカラーは木目のダイニングテーブルとマッチしており、落ち着いた印象を受けます。

飲食店が内装業者を選ぶときの注意点

飲食店が内装業者を選ぶときの注意点

飲食店内装デザインの希望や条件を整理できたら、内装業者を選ぶときの注意点を把握してください。内装デザイン段階から業者へ依頼する場合が多いので、コンセプトを実現できる理想的な飲食店をデザイン・施工するために、信頼できる業者を探しましょう。

得意分野の内装施工実績

まず業者ごとにデザインや工事の得意分野がありますので、内装施工実績にご注意ください。例えばカフェやレストランの内装を得意とする業者や、住宅の内装リフォームを得意とする業者があります。

そこで各業者の公式Webサイトや口コミサイトなどを検索して、施工実績を確認してください。希望する内装に近い実績をもつ業者を選定したら、実際に問い合わせて相談することが重要です。

対応できる作業内容

次に各業者の対応できる作業内容にも、ご注意ください。飲食店内装のデザインと工事を別々の業者に依頼すると、業者ごとに相談する時間も依頼する費用もかかります。またコンセプトを実現できるように、デザイン業者と工事業者を仲介しなくてはなりません。

上記の問題を解決するためには、店舗のコンセプト設計から内装デザイン・工事、Web集客などを一括して対応できるワンストップソリューションサービスがおすすめです。時間や費用を節約できれば、他の開業準備に費やすことができますよ。

提案力や柔軟性の高さ

また各業者の提案力や柔軟性の高さにも注意が必要です。希望するコンセプトや条件に対して、内装業者からレイアウトや設備などのアイデアを出してもらえると、内装を具体的にデザインすることができます。

提案力や柔軟性の高さを見極めるためには、相談段階の接客対応や見積書、図面案の内容を確認してください。予算や物件の制限はありますが、希望する条件をなるべく実現させてくれる業者に依頼しましょう。

アフターサービスの内容

さらに各業者のアフターサービスの内容にもご注意ください。竣工後の微調整や開業後の経年劣化などに対応してもらえると、内装の特徴を把握している同じ業者に長期的に店舗経営を支援してもらえます

業者に問い合わせた段階で、内装工事後の無償保証内容や定期メンテナンス期間を確認してください。もちろん内装工事を依頼した業者に満足できない場合には、店舗の改装や移転の際に別の業者を選定することも可能です。

見積もりの比較検討

最後に選定した複数の内装業者から見積もりを取って、注意深く比較検討します。相見積もりをすることで、内装工事費用の相場と内訳を把握でき、適正な価格でサービスを提供する業者を見極めることができます。

各業者の得意分野やサービス内容、対応力なども含めて総合的に比較検討しましょう。なお契約後に途中で解約すると、業者選定をし直したり、費用を余分に支払ったりすることになりますので、ご注意ください。

飲食店内装デザイン・工事の費用

飲食店内装デザイン・工事の費用

費用の相場

飲食店内装デザイン・工事費用の相場は、規模や業種、物件によって変動します。スケルトン物件の場合には、坪単価30万~50万円程度です。10坪の飲食店の内装をデザイン・工事するには、300-500万円程度かかります。

居抜き物件や店舗改装工事の場合には、坪単価15万~30万円程度が相場です。設備が施工されている分だけ購入費と工賃を節約することができますので、上記と同じ10坪の広さでも150万~300万円程度になります。

ただし坪単価はあくまで目安の金額ですので、内装デザインを依頼する業者に見積りを出してもらいましょう。内装に使用する素材(床や天井、壁など)や厨房機器(ガスコンロや業務用冷蔵庫など)のグレードや数によっても、内装費用は大きく変動します。

費用の内訳

飲食店内装デザイン・工事費用の内訳を下の表にまとめました。事例として、10坪のスケルトン物件の内装をデザイン・工事する費用を試算してあります。

飲食店内装費用の内訳金額の目安スケルトン物件10坪
内装デザイン費全体の10~15%50万円程度
施工管理費全体の10‐15%25万円~50万円程度
内装工事費
(軽鉄やボード、塗装、建具、天井や床の仕上げなど)
全体の10‐30%50~150万円程度
厨房設備工事費
(水道やガス、電気、空調などの設備)
全体の30‐60%100万円~300万円程度
内装費用の合計100%300万円~500万円

飲食店の内装費用に特徴的なのは、厨房設備工事費です。飲食店のメインメニューである食事を提供するために必要な設備ですので、こだわりたいですよね。しかし合計金額の半分近くを占めますので、こだわりすぎるとすぐに予算をオーバーしてしまいます。

厨房や内装の設備工事費を削減するためには、居抜き物件の利用を検討してください。造作譲渡料を支払い前借主が施工した設備や什器を利用することで、設備の購入費と工賃を大幅に節約できます。

ただし内装デザインの自由度が狭くなる点にご注意ください。希望するコンセプトを実現できる居抜き物件を探すことが必要です。居抜き物件とスケルトン物件について下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

コツを押さえておしゃれな飲食店の内装をデザインしよう!

コツを押さえておしゃれな飲食店の内装をデザインしよう!

失敗しないコツを押さえた施工事例を参考にして、内装デザインの希望や予算を業者に伝えてください。顧客を満足させる内装デザインを予定通りに工事するためには、デザインから工事までを一貫して依頼できる業者を選定しましょう。

IDEALは飲食店を始めとする店舗のコンセプト設計から内装デザイン・工事、資金調達、Web集客までをワンストップソリューションとしてご提供しています。

店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の経営者や担当者の方はぜひIDEALへお問い合わせください。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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