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2017.11.30 2022.07.17|店舗デザイン
キャバクラ内装デザインのポイント！法規制や工事費用、施工事例も紹介
「キャバクラの内装をどうデザインしたらいい？」「内装工事費用を知りたい！」とお困りではありませんか？ポイントを押さえて内装をデザインすることで、安定的な集客と収益に繋がります。
そこで今回は、キャバクラの内装デザインについて解説していきます。法規制や内装工事費用、施工事例もご紹介しますので、キャバクラの開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方はぜひご覧ください。
目次
キャバクラにおける内装の重要性
まずキャバクラにおける内装の重要性を理解しましょう。内装デザインは顧客だけでなく、従業員にも影響を与えます。集客と売上を安定させるために、おろそかにできない開業準備です。
顧客満足度を上げる
まずキャバクラの内装を工夫することで、顧客満足度を上げることができます。豪華さを感じさせる内装は、非日常的な楽しい体験を演出できるからです。キャバクラのコンセプトや価格帯にもよりますが、料金に見合う内装でなければ顧客が入店した時点で失望してしまう危険性があります。
内装デザインのポイントを後ほどご紹介しますが、例えばシャンデリアやソファの素材やサイズを工夫することで、内装空間の豪華さを演出できます。顧客にとって居心地が良く、従業員との会話しながらお酒を楽しめる内装空間を演出しましょう。
従業員のモチベーションを高める
次にキャバクラの内装によって、従業員のモチベーションを高められます。顧客が過ごしやすく豪華な内装なら、「素敵なキャバクラで働いている」というプライドを従業員に抱かせやすくなるからです。モチベーションが高まることで、接客に力を入れやすくなります。
また高級感と清潔感のある内装なら、従業員が職場に対して好感と安心感を感じやすくなります。「働きたい」と思わせる内装をデザインできれば、人材採用にも有益です。内装デザインを通じて従業員の生産性や能力を高められれば、集客と収益に繋がります。
競合店との差別化を図れる
さらに内装次第で、競合店との差別化を図れます。独自の魅力をアピールすることで、固定客を獲得しやすくなります。例えばVIP席を作って特別感を演出したり、フロアを照明や花で飾ったりして、見せ場を提供しましょう。
ただし統一感のないままに、内装空間の各所に見せ場を作る必要はありません。注目を引く内装を施工するためには、デザインと工事の費用もかかります。店舗のコンセプトに基づいて、経費をかける設備・什器を決めましょう。
キャバクラの内装に対する法規制
キャバクラにおける内装の重要性を把握できたら、内装に対する法規制もご確認ください。キャバクラは風営法の規制を受けますので、法令を遵守しないと営業を許可されない危険性があります。
キャバクラは社交飲食店に該当
キャバクラは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」（風営法）により、「設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食させる営業」として「社交飲食店」に分類されています。
社交飲食店を含む風俗営業は、都市計画法により開業できる地域が限られています。加えて学校や病院などの保護対象施設が100m以内にあると開業できないため、物件を決める前に確認しておきましょう。
参考：e-Gov法令検索「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令」第六条
また所轄の警察署に風俗営業許可の申請を届け出なければなりません。申請から許可が下りるまで数か月かかるため、開業日から逆算して早めに準備を開始してください。
参考：警視庁「風俗営業、特定遊興飲食店営業許可申請(欠格事由・必要書類)」
社交飲食店の内装デザインにおける注意点
社交飲食店の内装デザインにおける注意点として、下記の内装制限を遵守してください。
- 客室が2室以上ある場合の床面積は、1室の床面積が16.5㎡以上、和室は9.5㎡以上とする。
- 客室の内部が外から見えないようにする。
- 客室の内部に見通しを妨げる物を置かない。
- 善良の風俗環境を害する写真や広告物、装飾などを置かない。
- 客室の出入口に施錠設備を設けない。
- 照明は5ルクス以下とならないようにする。
- 騒音や振動の数値を条例で定める数値以下にする。
参考：e-Gov法令検索「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」第七条
内装デザインを依頼するときには、デザイン会社や内装専門業者に社交飲食店を開業すると伝えてください。デザインを提案されたら、上記の内装制限を遵守していることを必ず確認しましょう。
なお建築基準法や消防法に定められた内装制限について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
キャバクラ内装デザインのポイント
風営法の規制を把握したら、次にご紹介するポイントを押さえてキャバクラの内装をデザインしましょう。顧客はもちろん従業員も満足できる内装をデザインできると、集客と売上の向上に繋がります。
競合店を調査する
まずは競合店を調査しましょう。開業予定エリア内の市場を調査して、出入りする顧客の年齢や職業、時間帯ごとの生活行動などの情報を集めて、顧客層を分類してください。分類した顧客層に基づいて、競合店のターゲットとポジション（独自のサービスや強み）を分析しましょう。
上記の市場調査で集めた情報は、店舗のコンセプト設計にも活用できます。コンセプトはキャバクラの開業準備だけではなく開業後の経営の方針にもなるため、明確に設計しておきましょう。市場調査やコンセプト設計について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
豪華なエントランスを演出する
次に豪華なエントランスを演出しましょう。エントランスはキャバクラの顔であり、印象を大きく左右します。日常の生活環境から非日常の体験ができる空間への出入口として、コンセプトを表現してください。
例えば豪華ながら落ち着きのある内装空間を希望するなら、エントランスも派手過ぎないようにデザインします。また出入り口から店内へ進む間に顧客に高揚感を感じてもらいたいなら、エントランスの外装と内装のデザインにメリハリをつけて通路を長めにレイアウトしてください。
おしゃれさと癒しを感じる客席を提供する
加えておしゃれさと癒しを感じる客席を提供することも、キャバクラの内装デザインポイントです。顧客が直接触れるため、客席の質感や素材にこだわりましょう。レザーや布生地を選ぶと高級感を演出しやすいです。
また客席は、従業員の接客にも影響します。長時間座ることを考慮して、沈みにくく硬すぎない素材を選んでください。最適な座面の高さは、従業員の膝が上を向く程度（45‐60㎝）です。顧客と女性従業員が会話やお酒を楽しめるよう配慮して選んでください。
綺麗で清潔なトイレを設置する
さらに綺麗で清潔なトイレを設置することも忘れないでください。定期的な清掃はもちろん、汚れにくい素材を使用することもおすすめです。水はねに強い塩化ビニール素材はお手入れしやすく、消臭や抗菌作用のある便座も清潔です。
また顧客が落ち着いて休憩できるだけではなく、店舗の雰囲気を感じられるようにデザインしましょう。例えば床に大理石やモルタルを使用することで、高級感を演出できます。照明の明度や彩度を内装と調和させる必要があります。
照明の色と角度を工夫する
なお照明の色と角度を工夫することも重要です。照明が店舗の雰囲気を変えて、従業員のサービスを際立たせるからです。全体の明るさを薄暗くしつつ、客席や見せ場にスポットライトを当てるようにデザインしてください。
ただし真上から当てると表情が暗くなったり、眩しすぎたりします。間接照明やスタンドライトを用いて調整しましょう。暖色系の色を選ぶと、従業員の肌つやが綺麗に映ります。風営法で規制されている5ルクス以下にならないようにご注意ください。
バーやクラブ内装デザインの施工事例
ポイントを押さえてキャバクラの内装をデザインするためには、参考となる施工事例を集めましょう。IDEALの施工したバーやクラブの事例を取り上げながら、先ほど解説した「内装デザインポイントがどのように活かされているか」をご紹介します。
エレガントさとプライバシー配慮を両立させた内装
「CLUBLuXss」様の内装は、落ち着いた大人の雰囲気を出せるように、黒で統一されています。またエレガントさを演出するために、革張りのソファ席やゴールドの壁紙がデザインされています。
さらに顧客や従業員の通路を目立たせるために、暗めの内装空間と対照的に白い石材が施工されました。顧客と従業員が互いの表情を確認できるように、壁側へ間接照明が当てられています。プライバシーに配慮して、座席が曇りガラスで仕切られています。
VIP席で特別感が演出された内装
「LUXZA」様の内装は派手過ぎない落ち着ける空間となるように、黒がベースカラーとされて、壁の一部だけに柄が入れられています。しかし豪華な見せ場として、光り輝くお酒のショーケースがレイアウト。
またVIP席の個室は内装全体とコンセプトを共有しつつも、グレードの高い素材が施工されています。特別感を出せるように、壁の色を変えて、模様の入ったガラスタイルが施工されています。
照明が印象的な内装
「CLUB Mr.」様の内装はモダンなクラブをイメージしてデザインされており、ネオン管風のLEDパネルや天井に設置された記号の照明が施工されています。
顧客が一度来店しただけで飽きないように、フロアによって照明の形や壁の素材を変えるようにデザインされています。明るくモダンなだけではなく高級感も感じさせるように、上質な革張りのソファが配置されました。
高級感のある素材で仕上げられた内装
「THE LONER」様の内装は、シックで落ち着いた印象を出せるようにデザイン。顧客がくつろげるように余計な色が加えられておらず、内装が黒に統一されています。ただし単調にならないように、高級感のあるツヤ素材がセレクト。
また店名が刻まれたボトル棚はゴールドで目立つだけではなく、内装の見せ場として輝くように間接照明で照らされています。
広々としたボックス席がレイアウトされた内装
「VOICE BAR J ジェイ」様の内装は、どこに座ってもくつろぎながらショーを楽しめるようにデザインされています。トイレも内装と同じコンセプトで配色されており、高級感のある縁取りの鏡が施工されています。
広いソファ席は、視界を遮らないようにレイアウト。ランウェイを歩く出演者をさまざまな角度から目立たせるように、LEDが施工されています。ショーに使用される映像は、タッチパネルにより完全プログラム制御されています。
キャバクラの内装工事費用
キャバクラのおしゃれな内装をデザインできたら、内装業者へ工事を依頼します。内装工事費は、店舗開業資金の中で大きな割合を占めます。工事費用の相場と内訳を把握したうえで、無駄な費用を少しでも抑えましょう。
工事費用の相場
キャバクラ内装工事費用の相場は、坪単価30万-50万円程度です。例えば10坪のスケルトン物件にキャバクラの内装工事をするなら、300万‐500万円程度かかります。
飲食店の中で高い傾向にあり、立地や規模、コンセプトなどにもよりますが、1千万円以上をかけて内装工事する場合もあります。
工事費用の内訳
キャバクラ内装工事費用の内訳について、下の表にまとめました。10坪のスケルトン物件を事例として試算してありますので、ご覧ください。
| 内装工事費用の内訳 | 各費用の相場 | 10坪スケルトン物件の試算 |
|---|---|---|
| 造作工事費（壁や床、天井、建具など） | 30%程度 | 90万-150万程度 |
| 設備工事費（電気・ガス・水道・通信・厨房など） | 30%程度 | 90万-150万程度 |
| 造作家具工事費 | 20%程度 | 60万-100万程度 |
| 仕上げ工事費 | 10%程度 | 30万-50万程度 |
| 諸経費（デザイン料や施工管理費など） | 10%程度 | 30万-50万程度 |
| 合計 | 100% | 300万‐500万程度 |
キャバクラ内装工事費の特徴として、上質な接待を提供できるようにフロアの照明や壁などの造作工事費がかかります。またカウンターやソファなどの家具をオーダーメイドするなら、造作家具工事費が計上されます。造作家具について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
一方でお酒と軽食を提供するだけなら、厨房の設備工事費が飲食店に比べて安く収まります。簡易的な厨房設備を施工すれば問題ありませんので、予算のかけ方にメリハリをつけましょう。
工事費用を抑えるポイント
相場と内訳に基づいて、キャバクラ内装工事費用を抑えるポイントをいくつかご紹介します。
- 居抜き物件を契約する
- 中古設備やリース什器を利用する
- 複数業者から相見積もりを取る
なおキャバクラを含む飲食店の内装工事費用の節約方法は、他にもあります。下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
キャバクラを含む飲食店の居抜き物件を契約すれば、造作譲渡料を支払うことで前借主が施工した什器や設備を利用できます。ただし前店舗の雰囲気が残る点やデザインの自由度が狭まる点にご注意ください。なおスケルトン物件と居抜き物件について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
集客と売上を伸ばすキャバクラの内装をデザインしよう！
キャバクラの内装は顧客へ非日常的な体験を提供して集客と売上を伸ばすために重要ですので、風営法を守りながら独自のコンセプトに基づいてデザインしましょう。内装工事費を抑えるためには、物件や設備・備品について検討してください。
IDEALはキャバクラを含む店舗のコンセプト設計から物件探し、内装のデザイン・工事、資金調達・集客支援までをワンストップソリューションとしてご提供しています。
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監修者
-
IDEAL編集部
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