2026.02.19  2026.02.17|店舗デザイン

店舗の内装費は坪単価でいくらかかる?業種別の目安と考え方

店舗の内装費は坪単価でいくらかかる?業種別の目安と考え方

店舗を立ち上げる際、内装費は初期投資の中でも見えづらく、判断が難しい部分です。特に「坪単価」で語られることの多いこの費用は、業種や物件の状態によって大きく変動します。本記事では、内装費の構成や坪単価の目安を整理しながら、費用を最適化する具体策までを論理的に解説します。曖昧な相場観に頼らず、戦略的な判断を下すための視点を提供します。

店舗の内装費とは?坪単価の基本を理解しよう

店舗の内装費とは?坪単価の基本を理解しよう

内装費の定義と構成要素とは?

店舗を運営するためには、物件を営業可能な状態へと整える必要があります。その際に発生する費用が「内装費」です。内装費には、壁や床の仕上げ、照明・空調設備の設置、給排水工事、厨房機器や什器の設置、内装デザインの設計費などが含まれます。単に見た目を整えるだけでなく、安全性や機能性の確保も目的としています。

また、内装費は「どこからどこまでを含むのか」を確認しないと、見積もりの比較が難しくなります。たとえば設計費や電気工事費が別途計上される場合もあるため、金額だけを見るのではなく、内訳を理解して判断することが重要です。

さらに、物件の状態によっても費用は大きく変動します。スケルトン物件のように設備がすべて撤去された状態では、ゼロからの工事が必要になります。一方、前の店舗の設備や仕上げが残る「居抜き物件」の場合は、既存の内装を活用することで費用を抑えられる可能性があります。

坪単価とは?平米との違いと計算方法

内装費を見積もる際によく使われるのが「坪単価」です。これは、1坪(約3.3平方メートル)あたりにかかる内装費の目安を示すもので、全体の予算を把握するための基準となります。たとえば、坪単価50万円で10坪の店舗を内装する場合、おおよそ500万円が目安となります。

坪単価は、面積に応じた概算を出す際に便利ですが、あくまで平均的な目安です。実際の工事内容やデザインのこだわりによっては、大きく上下することがあります。また、平米単価に換算する際は「1坪=3.3平米」として読み替えると、他の資料との整合性も取りやすくなります。

このように、内装費を理解するうえで「坪単価」という指標を正しく使えるかどうかが、計画の精度を左右します。感覚ではなく、根拠ある数字をもとに予算を組み立てることが、経営上のリスクを減らす一歩になります。

内装費の仕組みと費用が決まる流れ

費用が発生するタイミングとステップ

店舗を立ち上げる際、内装費は複数の工程を経て段階的に発生します。まず行われるのが、物件の選定と契約です。この時点で物件の状態がスケルトンか居抜きかによって、後の内装計画に大きく影響します。次に行うのが設計です。平面図や立面図、仕様書などを基に、設備や導線、デザインの詳細が決まっていきます。

設計が完了すると、施工会社による見積もりが提示され、最終的な工事費の算出が行われます。この見積もりには、内装工事だけでなく、電気・水道・空調・消防などの各種設備工事が含まれる場合があります。契約後、施工がスタートし、竣工・引き渡しに至るまでの工程で順次費用が発生していきます。

工事完了後に請求される費用もあれば、設計時点や契約時に発生する前金が必要な場合もあります。支払いのタイミングを見落とすと、キャッシュフローに影響が出る可能性があるため、契約段階で明確にしておくことが重要です。

工事区分ごとの費用目安

内装費を理解するうえで欠かせないのが、工事の区分を知ることです。一般的な内装工事は、大きく分けて「設計」「躯体工事」「仕上げ工事」「設備工事」に分類されます。設計は空間の構成や意匠を決定する工程であり、費用の方向性を決定づける重要な段階です。

次に、壁や床、天井などの構造を整える躯体工事が行われ、その上に仕上げ工事が重なります。仕上げ工事には、壁紙、塗装、床材の敷設、照明の設置などが含まれます。さらに、空調・換気・給排水・電気配線といった設備工事が加わることで、ようやく営業可能な状態が整います。

これらの工事は、個別に発注する場合もあれば、設計施工一括で依頼する方法もあります。依頼方法によって費用の構成や管理のしやすさが異なるため、自社にとって最適な形を見極める視点が求められます。全体の内訳を把握することで、予算超過を防ぎつつ、必要な投資を適切に配分することが可能になります。

業種別に見る内装の坪単価相場

業種別に見る内装の坪単価相場

飲食店の坪単価目安と特徴

飲食店の内装は、業種の中でも特に変動幅が大きくなる傾向があります。厨房設備の有無や種類が費用を大きく左右するためです。たとえば、熱源の種類に応じて給排気やガス配管の工事が必要になり、さらにグリストラップや排水処理といった法的な要件も加わります。また、火気を扱う関係上、耐熱性や安全性を考慮した素材や工法が求められるため、単純な内装よりも高度な設計と施工が求められることもあります。

客席エリアでは、空間デザインが重要になります。照明や内装の質感、動線の設計は、滞在時間や注文単価に影響を与える要素です。こうした要素を総合的に設計する必要があるため、費用には幅が出やすくなります。加えて、個人経営の小規模店舗と、複数店舗を展開するブランド型の飲食店とでは、求められる設計思想も異なるため、坪単価に差が生まれやすい傾向があります。

美容室・サロン系の傾向

美容室やリラクゼーションサロンでは、施術スペースの独立性や清潔感が重視されます。そのため、間仕切りや音漏れ対策、照明計画などが設計段階から求められます。加えて、バックヤードの使い勝手やシャンプー台周辺の配管設備など、業態特有の要件も多く存在します。

一方で、厨房のような専門設備は必要とされないため、飲食店に比べて大規模な設備工事が発生しづらいのも特徴です。そうした背景から、比較的コンパクトな構成で成り立つことが多く、坪単価の範囲もある程度想定しやすい傾向にあります。

内装のイメージ戦略も業績に影響を与えるため、ブランドカラーの活用や照明演出といった意匠面に力を入れるケースも見られます。店舗の雰囲気そのものがサービスの一部となるため、デザイン性を保ちつつ、機能面とのバランスをどう取るかが重要になります。

物販・アパレル・サービス業の相場

物販店やアパレルショップでは、商品の見せ方と動線設計が空間構成の中心になります。陳列棚や展示什器、レジ周りのスペースなどを含めて計画することが一般的です。壁面の活用や照明の配置によって売上が変わる可能性があるため、空間演出をどの程度重視するかが費用に影響します。

また、商品ジャンルや客層に応じて、店舗の世界観を伝えるためのデザイン投資が必要になるケースもあります。高級志向のアパレルショップであれば、素材や施工精度への要求が高まり、それが坪単価にも反映されやすくなります。反対に、低価格帯の商品を扱う業態では、シンプルな作りを選択することが多く、内装費を抑えやすい構成となることもあります。

サービス業においても、待合スペースの快適性や受付導線の工夫など、業種ごとの特性に沿った空間づくりが必要です。共通していえるのは、どの業種でも業態に合った内装計画を立てなければ、投資に対するリターンを確保しづらくなるという点です。内装費は単なるコストではなく、経営戦略の一部として設計されるべき要素といえます。

内装費のメリット・デメリットと注意点

内装にこだわることで得られる効果とは?

内装は単なる装飾ではなく、事業の成果に影響する要素です。来店客が受け取る印象や、サービスに対する期待値は、空間の演出によって大きく変わります。快適で機能的な空間は、顧客満足度を高めると同時に、再来店やクチコミによる集客にも寄与します。また、視認性の高い看板や間口のデザインは、通行人の興味を引く重要な要素となります。

さらに、従業員にとっても内装は働きやすさに直結します。動線設計や設備配置が最適化されていれば、業務効率が向上し、ストレスの軽減にもつながります。適切な内装は、売上向上だけでなく、人材の定着や採用の観点でもメリットをもたらします。

コストをかけすぎると起こるリスク

一方で、過剰な内装投資は事業のリスク要因になりかねません。収益性を見越したうえでの支出でなければ、投資回収に長い時間を要し、経営を圧迫する可能性があります。特に、立地や業種に対して過度に高級志向の内装を採用した場合、来客層とのミスマッチが生まれ、運営に支障をきたすケースもあります。

また、開業当初は初期費用が重なるため、内装に偏りすぎた資金配分は、販促や人材育成に必要な予算を圧迫します。将来の運転資金を見越したうえで、どこまで内装に投資すべきかを冷静に判断する視点が欠かせません。

施工会社選定時の落とし穴とは

内装の質と費用を左右するのが、施工会社の選定です。見積書に記載された金額だけで判断すると、後から追加費用が発生するリスクがあります。工事の範囲や仕上げレベル、材料のグレードなど、内容を具体的に比較することが重要です。

また、図面の読み取りや施工内容に関して十分な説明がない場合、仕上がりに対する認識のズレが生じる可能性もあります。施工会社とのコミュニケーションを密に取り、要望や条件を明確に伝えることが、トラブルを未然に防ぐための基本です。

契約前には、実績や対応姿勢も確認しておくべき要素です。施工事例を通して、自社の業種やコンセプトに合った経験を持つかどうかを見極めることで、期待する仕上がりに近づける確率が高まります。施工会社は、ただの工事担当者ではなく、事業計画の一部を担うパートナーとして選ぶことが求められます。

初心者がつまずきやすい内装費の誤解とは

「坪単価×面積」だけでは足りない理由

内装費の見積もりを検討する際、「坪単価×面積」で概算を出そうとするケースは少なくありません。この考え方自体は予算感をつかむうえで有効ですが、それだけでは現実的な費用は把握できません。なぜなら、坪単価には含まれていない費用項目が複数存在するからです。

たとえば、設計料や申請費、照明・空調設備の選定費用、消防設備の対応費など、条件や業態に応じて発生する個別のコストは、見積もり時点で「別途扱い」になることが多く見られます。さらに、什器や備品の購入費、サイン工事なども含めると、単純な坪単価だけでは最終的な費用が大きくずれる可能性があります。

このような誤解を避けるためには、見積書の内訳を細かく確認し、「含まれているもの」と「別途費用扱いのもの」の区別を理解しておく必要があります。費用感を正確に把握するには、坪単価だけでなく、全体の構成と工程を理解したうえで予算を組み立てる視点が求められます。

「安い=良い内装」ではない

内装費を抑えたいという気持ちは、多くの出店計画において自然な判断といえます。しかし、安さだけを基準にしてしまうと、後々の運営に悪影響を及ぼす恐れがあります。例えば、使用する材料の品質が低ければ、見た目や耐久性に問題が生じる可能性があり、早期の修繕や改修が必要になることも考えられます。

また、最低限の内装にとどめたことで、店舗の魅力が伝わりにくくなり、来店率や客単価に影響するケースもあります。内装は、単に空間を整えるだけではなく、ブランドの世界観やサービス体験を表現する手段でもあります。安価な工事では、こうした「印象価値」の設計が不十分になる可能性があります。

重要なのは、費用を抑えること自体ではなく、「どの部分にどれだけ投資するか」を見極めることです。必要な部分にはしっかりと資源を投入し、不要な部分はコストを抑える。そうしたメリハリのある判断が、結果として持続的な経営に寄与する内装計画につながります。費用の高低ではなく、投資としての意味合いで内装費を捉える視点が欠かせません。

内装費を最適化する5つの実践ポイント

居抜き物件をうまく活用する

初期費用を抑えるうえで、居抜き物件の活用は有効な手段のひとつです。前テナントの内装や設備を引き継げる場合、ゼロから内装を構築する必要がなく、工事費の大幅な削減が期待できます。ただし、設備の老朽化やレイアウトの制限など、想定外の対応が必要になることもあるため、内見時に細かく確認しておくことが重要です。

複数業者から見積もりを取る

同じ条件でも、業者ごとに見積もりの金額や内容には差が出る場合があります。そのため、最低でも2〜3社から相見積もりを取得し、比較検討することが推奨されます。単に価格の高低で判断するのではなく、見積書の項目ごとに内容の精度や追加費用の有無まで確認することが、適正なコスト判断につながります。

シンプル設計で初期投資を抑える

デザイン性を追求しすぎると、素材や施工方法にコストがかかる場合があります。業態やサービス内容によっては、必要以上に凝った設計が不要なケースもあるため、シンプルかつ機能的な内装にとどめることで、工事費を抑えることが可能です。最小限の投資でも、動線や視認性に配慮した設計であれば、十分な効果を発揮できます。

中古設備・リースの活用を検討する

内装費には厨房機器や家具、照明器具といった設備費も含まれます。これらをすべて新品で揃えると、初期投資が膨らむ要因となります。必要に応じて、中古品やリースを活用することで、費用を削減しながら必要な機能を確保することができます。特に短期的な出店やテストマーケティングを目的とする店舗においては、有効な選択肢となり得ます。

物件探しの段階から施工会社に相談する

物件選定と内装設計は、別々に進めるのではなく、早い段階から連携することで費用面の無駄を防げます。物件によっては構造的な制約があり、後から追加工事が発生することもあります。施工会社が物件の内覧に同席することで、初期の段階から必要な工事内容を把握でき、現実的な見積もりと設計が可能になります。

内装費の最適化には、個別の工夫ではなく、事前の情報整理と計画的な判断が不可欠です。判断の質を高めるためには、経験と専門知識を持ったパートナーの存在が大きな支えとなります。こうした視点を持つことで、投資対効果の高い内装づくりが実現しやすくなります。

内装費の最適化には“戦略”が必要

本記事の要点振り返り

店舗の内装費は、単なる費用ではなく経営戦略の一部として考える必要があります。坪単価という指標を活用することで、予算感を掴むことはできますが、内訳の確認を怠れば想定外のコストが発生するリスクもあります。また、業種や物件の条件によって費用構成は大きく変動し、それぞれの事情に応じた判断が求められます。

内装への投資は、単に見た目を整えるためのものではありません。顧客の印象、従業員の働きやすさ、ブランドの信頼性など、店舗の価値全体に関わる要素です。費用をかける箇所と抑える箇所のメリハリをつけながら、将来的な利益につながる設計が求められます。

出店やリニューアルの初期段階で誤った方向性を選ぶと、後からの修正に余計なコストがかかる場合もあります。そのため、費用と価値のバランスを冷静に見極めながら、全体を通してブレのない計画を立てることが重要です。

IDEALショップを選ぶ理由

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特に、初めての出店や小規模事業者にとっては、各工程での意思決定が負担になる場面も少なくありません。IDEALショップでは、商業空間に特化した専門スタッフが一貫して対応するため、安心して任せることができます。施工だけでなく、開業後の販促や集客の支援も視野に入れた提案が可能です。

内装工事を「単なる発注」ではなく「経営の投資」として捉える視点を持つことが、長期的な成長につながる選択になります。その視点を共有しながら伴走できるパートナーとして、IDEALショップは多くの経営者から支持されています。

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店舗づくりに正解はありませんが、的確な判断材料と信頼できる体制があれば、不安は大きく減らせます。検討段階でも気軽にご相談いただけますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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IDEAL編集部

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