2017.03.23  2020.10.09|新規開業ノウハウ

アルバイト等の人材教育で抑えたいポイント

アルバイト等の人材教育で抑えたいポイント

サービス業を営むにあたって、大変な時期は新規開業直後です。「大手FCだから大丈夫」「マニュアルもあるから安心」という考えでは、人が思うように育たずにオープン日を迎えることになります。

店舗をオープンさせるまでの道のりも大変なのですが、さらに苦労するのは開業してからです。新規開業店舗における人材育成の大切さを、ここでご紹介していきます。

元気と笑顔が大切なサービス業

どれだけマニュアルがあろうが、運営していくのは当該スタッフであり、経営者であり、店長などの現場責任者です。まずは面接である程度の適正を見抜かないといけません。

サービス業においては業態にもよりますが、基本的に元気と笑顔が必須です。募集要項にはその2項目を守れる人を優先的に雇用する旨を明記しましょう。

新規開業では店舗の規模にもよりますが、少なくても事業計画の人員よりも多く雇うようにします。

これは面接で採用が決まっても、アルバイトの場合、掛け持ちで応募していることがほとんどで、オープニングのバイトは魅力的であっても、募集が殺到しそうな気配があることから、応募者はあまりシフトに入れなくなると予想しています。

すぐに辞めてしまったりすることがあるので、極力1.5倍から2倍の人員を確保することを考えておきます。面接では緊張があるとはいえ、小さすぎる声の応募者は、いざ本番でも声が出ずにいることが多いものです。

かといって、面接でハキハキとした口調で話すタイプは、思ったことを口にできるので、バイトリーダーにもなれますが、仕事を覚え過ぎるあまり、責任者よりも発言力が大きくなってしまうことがあるので、慎重に判断する必要があります。

オープン前トレーニングで軸となるメンバーを選出する

採用者が決定したら、いざオープン前のトレーニングです。

店舗の引き渡し前にはトレーニングすることは基本できません。しかし、座学などのトレーニングは業者との打ち合わせで了承をもらえるでしょうから、積極的に行っていきましょう。

また、搬入物の置き場を責任者一人では対応しきれませんので、アルバイトで数人の中から軸になるメンバーをリストアップし、業者からの納入品に一緒に対応してもらってください。

どこに何を配置し、点検箇所やトラブル時の対応を覚えてもらうことが必要です。

軸となる中心メンバーには店舗内で担当エリアを決めておきます。例えば飲食店だとホールとキッチン。さらに細かくレジ・案内や配膳などその場所の在庫管理や発注業務を任せるように配置しましょう。

何でもやらせずに役割分担を明確に決める

オープン日が決定していますので、そこから逆算してトレーニングをしていきます。

引き渡しはオープン前の一週間前後が基本といえますので、日にちてきにじっくり出来そうだなと感じますが、実際はその間もさまざまな業者が来て打ち合わせを行ったり、FC加盟しているならば本部担当者とも摺合せが必要です。

電話連絡も随時ありますし、メンバーが揃わないときは、オープン前ギリギリでも面接をしなくてはいけません。

また、オープン後のシフト作成や備品・食材の適正発注方法、在庫管理など、事前に決めていたことが、いざ店舗に入ると思っていたようにいかないことが多々あります。

ここで大事なのが、誰に何を教えていくかということの役割分担が出来ているかです。

全員に同じことを教えるのではなく、Aさんはこのフロアのみ、Bさんはこのエリアのみといった具合に各々やるべきことを明確にしてあげることが必要です。

急きょ休みがあってもいいように、一人に絞らず、最低2人には同じポジションを負かせるようにしましょう。

オープン前に大事な発声練習

教育内容は店舗ごとに異なりますが、共通することがあります。それは”元気に発声”できるかです。

企業にとって、新規オープンというのは集客を見込めます。消費者にとって新しいお店というのは、期待感でいっぱいです。両者の思惑が一致しているので、消費者を「これからのお客様」として迎え入れないといけません。

そのためにも、「愛想」「元気」「笑顔」という点は毎日のトレーニングで徹底するべきといえます。

発声練習は恥ずかしがることなくやるべきで、スタッフの声が出ている店舗は活気があり、お客様にとっても入店しやすいものです。また、お客様の方がスタッフに声をかけやすく、探している商品を諦めずに購入してもらうきっかけになります。

スタッフも声を出すことでオープンの緊張感もほぐれ、動きやすくなって周囲に目が行き届くようになります。お客様とスタッフの両方にとって利点があることから、オープン前の発声練習や接客態度というのは重点的に行ってください。

また、声掛けもバラバラだと統一感がありません。一人が「いらっしゃいませ!」と大きな声を発したら、他のスタッフが揃えて続くように練習していきます。

ロールプレイングを徹底して行い、意識を高める

オープン3日前には仮の接客をするロールプレイングを徹底します。納得できるまで何回でもやり直すべきで、実際に動いて覚えてもらいます。

この時にスタッフ同士で意見が飛び交うようですと、意識も高い証拠といえます。言われたことをやっているだけでは、オープン時に固まるだけです。

あまりに自己中心的な意見が出てきた場合は、間に割って入り、スタッフの意見をまとめることに徹してください。ロールプレイングにある程度の自信を深めたら、レセプションに備えましょう。

レセプションを実施しないケースもありますが、周辺住民に周知させるのと、店舗スタッフに対して課題や問題点を抽出できるので、出来ればレセプションは実施したほうがよいでしょう。

レセプションはオープンの2日前に行うのが理想です。レセプションの結果はオープン以降に反映できるようにしてください。

よくレセプションを経て、対策を講じるという話を聞きますが、正直のところ、レセプションが終わったらすぐにオープン日です。対策を練るような時間は残っていません。

大きい反省点だけ翌日のミーティングや最終ロールプレイングで対策します。あとは、それまで遅くまで残っていたスタッフや責任者に対して、オープン前日は早く帰宅させてモチベーションが低下しないようにしてください。

まとめ

新規オープンのお店では、募集要項に必ず「みんなでお店を作る」とうたわれています。これはまさにその通りで、オープニングスタッフはいちように団結力が強いものです。

新規開業店舗が成功するかはスタッフのモチベーションにもかかっています。スタッフの教育が行き届いている店舗は、サービス業としての意識が高く、オープン後も運営がスムーズにいくことでしょう。

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監修者

IDEAL編集部

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