2021.01.23 2022.01.19|店舗運営ノウハウ
ネイルサロンの換気と安全性はどうする?「労働安全衛生法」と「リスクアセスメント」に ついて
「ネイルサロンを開業したい。開業の手順以外に知っておいた方が良いことってなに?」というお客様への記事です。
結論、以下の2点を頭にいれておきましょう。
・労働安全衛生法
・リスクアセスメント
これら2点は、ネイルサロンの運営に必要なことです。
ネイルサロン独自のリスクヘッジ(危機回避)に必要な知識になりますので、今のうちに理解を深めておきましょう。
目次
【労働安全衛生法】とは
労働安全衛生法とは「労働者が安全かつ健康に働けるよう、快適な職場環境にしましょう」と定められた法律です。
法令に従うこと前提に、ネイルサロンでも適切な衛生管理が求められます。
また、労働安全衛生法に沿っていることで、
・スタッフの働く環境に対する満足度UP
・サロンへの信頼度UP
になり「このサロンで働きたい」と、採用アピールにも繋がります。
”リスクアセスメント”の理解を深めよう
労働安全衛生法の中でも、特に把握しておいて頂きたいのが『リスクアセスメント』です。
リスクアセスメントについて
・リスクアセスメントがある理由
・ネイルサロンにおけるリスクアセスメント
を、お伝えしていきます。
ネイルサロンのより働きやすい環境作りのために『リスクアセスメント』への理解を深めていきましょう。
” リスクアセスメント”とは
リスクアセスメントとは「リスクを特定し、どんな悪影響が起こるのかを分析する」という流れを指します。
ネイルサロンでも、スタッフや顧客の身体への悪影響を防ぐために、リスクアセスメントが義務付けられています。
リスクアセスメントの対象となるのは、ネイルアイテムに含まれている化学物質です。
サロン内の潜在的な危険性だけでなく、有害物質などを見つけ、身体への悪影響を防ぐためのルールが、リスクアセスメントです。
なぜリスクアセスメントが必要なのか
リスクアセスメントがある理由は、以下の通りです。
・ネイルサロン運営のリスクが明確になる
・合理的な方法で安全対策の優先順位を決められる
・サロンのリスクに対する認識をスタッフ全体で共有できる
・リスクについて「こう使えば問題なし」がハッキリわかる
ネイルサロンを安心、安全に運営していくために、リスクアセスメントは必須です。
ネイルサロンにおけるリスクアセスメント
ネイルサロンでのリスクアセスメントは、”ネイルアイテム”に含まれる化学物質が対象です。
『663の化学物質』と言われている物質です。
参考サイト
具体的なアイテムは、
・ジェル
・除光液
・マニキュア
・ポリッシュ
などが挙げられます。
これらに含まれる化学物質の危険性、有害性を見つけ出し、リスク回避に繋げる、という流れになります。
ネイルサロンでのリスクアセスメントの手順は次の通りです。
①ネイルアイテムの化学物質を把握する
②化学物質の性質、リスクを理解しておく
③ネイルアイテムの使用、管理、処分方法を把握しておく
④スタッフ全員への共有、教育
それぞれお伝えいたします。
アセスメント手順①ネイルアイテムの化学物質を把握する
1つ目の手順は、ネイルサロンで使われるネイルアイテムに、どのような化学物質が含まれているのか把握しましょう。
例えば、
・ジェルリムーバー
・アクリルリムーバー
・ポリッシュリムーバー
・ 消毒用エタノール
・ネイルソルベント
・プレプライマー
など。
ネイルアイテムに含まれる化学物質を把握したら『663の化学物質』の対象かどうかを調べましょう。
こちらで検索できます↓
参考サイト:厚生労働省『職場のあんしんサイト』
アセスメント手順②化学物質の性質、リスクを理解しておく
2つ目の手順は、化学物質の性質、リスクを理解しておくこと、です。
アイテムの中には、
・50度以上で発火してしまう
・熱に触れると有害物質が発生する
などのリスクが含まれるものもあります。
ネイルアイテムを安全に正しく使用するために理解しておきましょう。
アセスメント手順③使用、管理、処分の方法を把握しておく
3つ目は、ネイルアイテムを「正しく使い、正しく管理し、正しく処分しているか」を把握しましょう。
◇正しく使用しているか…
・火や熱の側に置かない
・換気が十分な場所で使用しているか
◇正しく管理しているか…
・使用後はきちんと蓋を閉めているか
・換気が十分な場所で保管されているか
◇正しく処分しているか…
・使い切っているか
・ゴミ分別が正しいか
・使用済みのコットンなどは蓋付きのゴミ箱に捨てているか
(または、ビニールの口を縛っているか)
ネイルアイテムに含まれる化学物質の多くは、空気よりも重たく、床に沈みやすいのが特徴です。
サロン内に化学物質が籠らないよう、
・窓
・換気設備
・エアコン
・空気清浄機
・サーキュレーター
などを駆使して、十分な換気を心がけましょう。
アセスメント手順④スタッフ全員へ共有、教育する
4つ目は、スタッフへの共有、教育です。
ネイルアイテムの
・正しい使い方
・正しく使わなかった時のリスク
を 、スタッフ全員に共有、教育しましょう。
一度だけでなく、定期的に行うことが重要です。
定期的な情報共有を行うことで"「慣れ」による、無意識な流れ作業"を阻止することにも繋がります。
ネイルサロンを開業する前に凡ゆる衛生面の「リスク」を考えよう
ネイルサロンをオープンするのであれば、衛生面におけるリスクは必ず把握しておきましょう。
お伝えした「663の化学物質」は、定期的にチェックする必要があります。
今の段階では対象でないネイルも、危険性が分かった段階で対象にもなり得るからです。
ネイルサロンを開業する前に、お客様自らがあらゆるリスクを想定し、万全に備えることが重要です。
安心、安全なネイルサロンのためのリスクアセスメント
ネイルサロン開業をお考えのお客様へ、開業前に知っておくべき知識として『労働安全衛生法』と『リスクアセスメント』をお伝えしてきました。
ネイルサロンで使用されるアイテムには体に有害な物質が含まれています。
スタッフや顧客の体に悪影響がないよう、アイテムを正しく使用しなければなりません。
そのためには、
①ネイルアイテムの化学物質を把握する
②化学物質の性質、リスクを理解しておく
③ネイルアイテムの使用、管理、処分方法を把握しておく
④スタッフ全員への共有、教育する
の順で、リスクアセスメントを徹底することが求められます。
スタッフ、顧客に信頼されるネイルサロンにするためにも、心得ておきましょう。
「ネイルサロンにリスクアセスメントが必要なのは理解できました。ですがスムーズに開店準備が進められるか不安です。」
このような悩みを抱くのであれば、ぜひIdealにご相談ください。
ネイルサロンを始め、美容系店舗の開業に強いIdealであれば、そのようなお客様の不安や負担を減らせるかもしれません。
Idealでは、
・デザイン設計
・内装工事の施工
・お店のパンフレット作り
・お店のWEBサイト作り
を、お受けいたします。
お客様の理想とするネイルサロンが出来上がるよう、悩みや疑問点に一つ一つ対応いたします。
まずは一度、ご相談してみてはいかがでしょうか。
監修者
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IDEAL編集部
日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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