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2017.06.16 2025.02.01|店舗運営ノウハウ
店舗アンケート調査の種類とは?メリット・項目・ポイント・事例も紹介!

本記事で、店舗アンケート調査の種類を解説します。また店舗アンケート調査のメリット・項目・ポイント・事例もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
店舗アンケート調査の基本情報

店舗アンケート調査を計画する前に、基本情報を確認しましょう。基本情報を確認することで、計画を立てやすくなるからです。それでは店舗アンケート調査の目的とメリット・デメリット、項目、流れをご紹介します。
目的
まず店舗アンケート調査の目的は、消費者からの情報収集です。消費者にアンケート調査を実施すれば、店舗経営全般に関する意見や感想などの情報を収集できます。例えば飲食店の座席にアンケート用紙を設置して、来店した顧客に意見や感想を記入してもらいます。
また街頭インタビューで、消費者からの情報収集(自店舗に対する認知度など)も可能です。店舗アンケート調査の方法にはアンケート用紙とインタビュー、インターネット、ミステリーショッパー、ユーステストなどがありますので、後ほどご紹介します。
メリット・デメリット
次に店舗アンケート調査のメリットは、顧客満足度の向上と経営の評価・改善などです。店舗アンケート調査で収集した消費者からの情報を活用して、商品・サービスを企画・開発・改良できれば、顧客満足度の向上につながります。
定期的に同じ項目(自店舗の知名度や認知度、消費・サービスに対する意見・感想など)で店舗アンケート調査を実施することで、経営の評価・改善も可能です。店舗アンケート調査の項目について、次にご紹介します。
項目
それから店舗アンケート調査の項目は、目的や活用方法などによって異なります。
- 顧客情報(属性や連絡先、購入・来店のきっかけなど)
- 自店舗の知名度や認知度
- 商品・サービスに対する意見や感想
- 接客対応に対する満足度
- 内装空間の雰囲気や清潔感
- 競合店の商品・サービス
例えば自店舗のサービス改善を目的として消費者からの情報を収集する場合には、販売しているサービスを体験した顧客にアンケートを実施します。一方で新サービスの開発を目的とする場合には、既存顧客に加えて自店舗を知らない消費者へのアンケートも必要です。
流れ
そして店舗アンケート調査の流れも、確認しましょう。
- アンケートを計画する(目的・対象者・方法・項目・時期など)
- アンケートを実施する
- 収集したデータを分析する
- 分析結果を活用する
以上の流れには数週間から数か月がかかりますので、計画的に店舗アンケート調査を実施しましょう。店舗アンケート調査の計画や実施、分析などを専門業者に依頼する場合には、相談や準備などの時間が必要です。
店舗アンケート調査の方法

基本情報だけではなく、店舗アンケート調査の方法(アンケート用紙とインタビュー、インターネット、ミステリーショッパー、ユーステスト)もご紹介します。各方法の違いを把握したうえで、自店舗に適した方法を選びましょう。
アンケート用紙
まずアンケート用紙が、店舗アンケート調査の方法として挙げられます。店頭で配布したり、郵送で届けたりして、顧客にアンケート用紙を記入してもらう方法です。店頭に用紙とペンをセットにして設置しておくと、顧客が手軽に回答できます。
〇×形式なら顧客側に手間を取らせませんが、自由記入欄を設けると具体的な意見や感想も得られます。ただし店舗側にはアンケート用紙を印刷したり、回答を集計したりするコストが必要です。
インタビュー
次にインタビューも、店舗アンケート調査の方法です。店頭や街頭で消費者にインタビューすれば、自店舗に対する意見・感想や消費者のニーズなどの情報を収集できます。アンケート用紙では得られないリアルな回答を期待できます。
ただし消費者側がインタビューに対する抵抗感を感じたり、本音を話しづらかったりしますので、回答しやすい場所や質問を検討しましょう。店舗側にとっては必ず回答者を得られる保証がないため、調査にコストがかかります。
インターネット
それからインターネットも、店舗アンケート調査の方法です。インターネット上で実施することで、店頭や郵送よりも広い範囲でアンケート用紙と同じ項目を調査できます。公式サイトにアンケートページを公開したり、SNSでリンクを紹介したりしましょう。
しかしインターネットを利用できない消費者層にはアンケートに回答してもらえないため、他の方法を組み合わせることが必要です。店頭にQRコードを掲示して、好きな回答方法(アンケート用紙かインターネット)を選んでもらうこともできます。
ミステリーショッパー(覆面調査)
続いてミステリーショッパー(覆面調査)も、店舗アンケート調査の方法です。覆面調査員を依頼すれば、従業員に気づかれることなく店舗経営の状態(接客や商品・サービスの品質、店内の雰囲気など)を調査できます。
ただし無料や低コストで実施できる調査方法(アンケート用紙・インタビュー・インターネットなど)に比べて、一般的にミステリーショッパー(覆面調査)の調査費用は高いです。
ユーステスト
そしてユーステストも、店舗アンケート調査の方法です。店舗内や別会場、自宅などにおいて消費者に商品・サービスを体験してもらうことで、商品・サービスの企画・開発・改良に役立つ情報を得られます。
しかしユーステストに関する情報が漏洩してしまうリスクがあるため、モニターに機密保持を約束してもらわなければなりません。またサービスを提供する場所や商品を発送するコストなども必要です。
店舗アンケート調査のポイント

店舗アンケート調査の方法を選ぶ際には、以下のポイント(明確な目的と適した時期、ターゲットの選定、サンプル数の数とサイズ、回答しやすい設問、回答の特典、結果の分析と活用)を押さえましょう。
明確な目的
まず明確な目的が、店舗アンケート調査のポイントとして挙げられます。情報収集の目的によって、店舗アンケート調査の対象者や項目、方法などが変化するからです。店舗経営の課題に応じて、アンケート調査の目的を明確化しましょう。
例えば接客対応の改善を目的とする場合には、アンケート用紙やミステリーショッパーなどの方法が適しています。しかし新商品企画のためにアンケート調査を計画する場合には、インターネットやユーステストで幅広い消費者層の情報収集も必要です。
適した時期
次に適した時期も、店舗アンケート調査のポイントです。店舗側にとって忙しい時期(飲食店のランチタイムなど)や顧客側にとって忙しい時期(帰宅前の夕方など)にアンケートを計画しても、有効な情報を収集しづらくなってしまいます。
そこで自店舗の営業状況や顧客の様子などを踏まえて、適した時期にアンケート調査を計画しましょう。例えば自店舗のピークタイム前後や顧客の休日などが、アンケート調査に適した時期です。
ターゲットの選定
続いてターゲットの選定も、店舗アンケート調査のポイントです。基本的には自店舗のターゲットとする消費者層にアンケート調査を実施することで、自店舗にとって有効な情報を収集できます。
しかし集客・売上の向上を目指す場合には、既存顧客とは異なる顧客層もターゲットに選定してアンケート調査を計画しましょう。幅広い消費者層から得た情報を分析することで、店舗経営の評価・改善に活用できます。
サンプルの数とサイズ
それからサンプルの数とサイズも、店舗アンケート調査のポイントです。一般的にはサンプルの数とサイズが大きいほど、収集した情報の有効性が高まります。例えば1週間よりも4週間のほうがサンプル数が大きく、1日10人よりも40人のほうがサンプルサイズが大きいです。
ただしサンプルの数とサイズが大きくなるほど、店舗アンケート調査のコストも大きくなってしまいます。自店舗の規模や商圏、予算などに応じて、適切なサンプルの数とサイズを決めましょう。
回答しやすい設問
また回答しやすい設問も、店舗アンケート調査のポイントです。回答しやすい設問を設定することで、顧客が気軽に店舗アンケート調査に回答できます。例えば〇×形式や数値形式などの回答方法です。
しかし具体的な意見や感想を得るためには、アンケート用紙の自由記入欄やインタビューの自由回答なども必要です。店舗アンケート調査の目的や店舗経営の課題などに応じて、適切な設問を検討しましょう。
回答の特典
さらに回答の特典も、店舗アンケート調査のポイントです。店舗アンケート調査の回答者に特典(割引きやクーポン・ポイントなど)を贈ることで、回答率の向上を期待できます。顧客層のニーズに応じて、回答者を増やせる特典を選びましょう。
ただし店舗アンケート調査の特典を増やすほど、売上に占める利益率を下げてしまいます。そこで次回の来店時に使える割引券やポイントを付与することで、店舗アンケート調査の回答に加えて集客効果も得られます。
結果の分析と活用
そして結果の分析と活用も、店舗アンケート調査のポイントです。収集した情報を表に集計したうえで、調査目的に合う方法(GAP分析・コレスポンデンス分析・クラスター分析など)で分析しましょう。
分析結果に基づいて、商品・サービスの企画・開発・改良や店舗経営の改善策などを検討します。同じ項目や対象者に対して定期的に店舗アンケート調査を実施することで、成果や変化の比較が可能です。
店舗アンケート調査の事例
ポイントを押さえて店舗アンケート調査を実施できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点(クリニックと健康食品製造業者、カフェ、ドラッグストア、食品製造販売業者)を取り上げて、各事例の特徴をご紹介します。
クリニックで実施されたアンケート用紙による調査

まず「糸魚川総合病院」などのクリニックでは、アンケート用紙による調査が実施されました。調査の目的は、薬剤の使用過多による頭痛有病率の分析です。痛み止めの使い過ぎにより、働き世代・高齢層の頭痛が悪化している実態が明らかになりました。
国内初の調査結果は複数のメディアで取り上げられ、医学専門誌にも掲載されました。働き世代・高齢層だけではなく、未成年層を対象としたアンケート調査も実施された事例です。
参照元:新・公民連携最前線|PPPまちづくり「頭痛になったら病院へ! 糸魚川市で学術調査と市民啓発」
健康食品製造販売業者のインタビュー調査

次に健康食品製造販売業者の「サントリーウエルネス」では、マーケティング施策の評価・改善のためにインタビュー調査が実施されています。調査結果は、商品のコンセプト設計やパッケージデザイン、コミュニケーションメッセージの作成などに活用されています。
調査目的によっては、1人1時間のインタビューが半年にわたって実施されています。インタビューによる定性的な調査には時間がかかるため、結果の分析にAIが活用されているアンケート調査の事例です。
参照元:日経クロストレンド「サントリーウエルネス『全社員リサーチャー戦略』 AIでデプス調査を超効率化」
カフェのアンケート調査

それからカフェの「CHOOZE COFFEE」では、カフェインコントロール体験に関するアンケート調査が実施されました。回答者の半数以上が夕方に低カフェインを接種している実態が明らかになりました。
また回答者の多くがカフェイン摂取による体調不良を経験しているため、カフェインコントロールの重要性が示唆されています。カフェインコントロールをコンセプトにしたカフェによるアンケート調査の事例です。
参照元:PR TIMES「CHOOZE COFFEE、『カフェインコントロール』実証店舗データを全公開!顧客の約5割が低カフェインを選択。」
ドラッグストアの覆面調査

続いて流通小売業界向け専門誌の『月刊マーチャンダイジング』には、ドラッグストアの覆面調査の結果が掲載されました。覆面調査の目的は、各ドラッグストアに対する顧客満足度の比較です。
覆面調査の対象は41ドラックストアチェーン(500以上の店舗)で、「クリンリネス」「品揃え」「接客」などの項目が調査されました。毎年ドラッグストア業界から注目を集めている店舗アンケート調査の事例です。
参照元:PR TIMES「『ドラッグストアの今』がわかる!調査結果+データをパッケージ提供」
食品製造販売業者のユーステスト

そして食品製造販売業者の「デルソーレ」では、ユーステストが実施されました。食品ロス削減方法として、自社商品(フラワートルティーヤ・ピタパン)の活用を推進するためです。
ユーステストに参加したモニターの多くが、冷蔵庫の残り物(野菜や乳製品など)にトルティーヤ・ピタパンを活用しました。食品ロスキャンペーンの一環として実施された店舗アンケート調査の事例です。
参照元:PR TIMES「~世界のパンを展開する デルソーレが家庭から出るロスを削減~『フラワートルティーヤ』と『ピタパン』を活用したキャンペーン『#おうちロスキャンペーン』6月26日(月)開始」
店舗アンケート調査を計画しよう!
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監修者
-
IDEAL編集部
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