2019.05.13 2020.10.09|新規開業ノウハウ
”O to O(オーツーオー)”とは?今さら聞けないO to Oのメリットとは
インターネットの普及に伴い、消費者の購買行動も変化しています。特に、実店舗がショールーム化し、売上減に悩まされているお店も少なくありません。
そんな中、注目されているのが「o2o」と呼ばれるマーケティング手法です。o2oの仕組みを取り入れることで、実店舗の来客を増やし、ECサイトでの購買を促すことも可能となります。
ここでは、新しいマーケティング手法として話題のo2oのメリットと活用事例を紹介していきます。
目次
ショールーミング対策として生まれたo2oとは
o2oとは、「Online to Offline」の略称です。ここでいうオンラインはECサイト、オフラインは実店舗を表します。
つまり企業や店舗webサイトから実店舗に顧客を誘導することを意味する言葉です。o2oは、インターネットの普及と共に増加した、実店舗のショールーミング対策として生まれました。
インターネットが普及すると、実店舗より価格の安い商品がWeb上で多く販売されるようになりました。
これまで実店舗で購入していた人たちは、web上で購入する「下見」として実店舗を活用するようになり、お店の売り上げは大きく減少したのです。
そこで、企業は自社のECサイトから実店舗に足を運びたくなるような仕組みを作り出しました。
これがo2oのはじまりです。インターネットやスマートフォンを利用する消費者の購買行動が変化したことへの対策として生まれたマーケティング手法といえるでしょう。
オフラインとオンライン双方のデメリットを補うo2o
オフラインには、商品を自分の目で確認できる、商品を試せる、店員から商品の説明をしてもらえるといったメリットがあります。
デメリットとしては、購入したいものが欠品だった場合はお取り寄せになる、営業時間が決まっている、混雑時は購入まで時間がかかる点が挙げられます。
一方、オンラインはネット環境さえあれば、場所時間を問わず購入できる、商品の価格比較がしやすく最安値を見つけやすい、店舗まで足を運ぶ必要がないといったメリットがあります。
デメリットとしては、サイズ感や色味など直接確認できない、送料など追加費用が発生する場合がある、情報量が多すぎて購入まで決断しづらいといった点が挙げられるでしょう。
o2oを利用して購入することは、これらのデメリットを補い、メリットを最大限活用することが可能となります。
新規顧客の獲得に効果大?o2oのメリットとは
o2oには、大きく4つのメリットがあります。
1つ目は、新規顧客を獲得しやすい点です。実店舗と比べて、web上での広告範囲は広く、より多くの人に商品やサービスを周知させることができます。
2つ目は、即効性です。o2oの主要な仕組みである「来店クーポン」は、期限を設定することで、短期間のうちに高い集客を実現できます。ポスティングやチラシより広範囲のターゲットに向けて配信できるため、即効性が期待できるでしょう。
3つ目は、効果測定がしやすい点です。web上のキャンペーンから実店舗に足を運んだ人は、クーポンやSNSなど、何らかのアクションを起こします。これにより、マーケティング施策の反応率を確かめることが可能となります。
そして4つ目は、広範囲な販促活動です。オンラインは気軽にアクセスができるため、「何となく気になっている」潜在的な顧客層にもアピールすることができます。
店舗を構える地域以外でもマーケティング活動ができるため、より高い広告宣伝効果が見込めます。
どんなことに利用できる?o2oの活用事例
o2oの活用事例として、最も多いのが「クーポンの利用」です。
企業のwebサイトで、「店舗にて20%OFFキャンペーンを実施」といったクーポンを配布し、実店舗へ誘導します。また、実店舗では、SNSと連携させる仕組みを作ることで、さらなる情報の発信を目指します。
ECサイトから実店舗へ、顧客の流れを作ることが、o2oの一番の目的です。しかし、それだけに留まらず、オフラインからオンラインへ誘導することで、顧客の囲い込みも可能となるのです。
継続的な売上にo2oは不向き?!o2oの課題とは
o2oは有効なマーケティング手法ですが、万能ではありません。期限付きクーポンなどは、短期的な売上アップには貢献しますが、中長期的な売上作りには弱いといわれています。
継続的な売上を維持するためには、新規で取り込んだ顧客をファン化させることが重要です。
つまりo2oで集客した顧客を、定着化させる仕組み作りが必要なのです。o2oの弱みである中長期的な売上作りを、他の施策で補い、相乗効果が期待できる経営戦略を練っていくことが求められているといえるでしょう。
監修者
-
IDEAL編集部
日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
> IDEALの編集者ポリシー
店舗づくりをプロデュースする「IDEAL(イデアル)」が運営。
新規開業、店舗運営のお悩みや知りたい情報をわかりやすくお届けいたします。