2020.07.14 2020.10.07|店舗運営ノウハウ
店舗運営や物販にかかせない”ECサイト”とは?
商取引をするインターネット上のウェブサイト群のことをECサイトと呼びます。スマートフォンが普及をし、決済方法が多様化、さらには新型コロナウイルスが流行している2020年において、商品を売りたい場合などはその導入が急務です。
今回は、そんなECサイトについて、その意味から必要性、導入にあたって利用できる補助金までを徹底的に解説していきます。
目次
ECサイトの意味と種類
ECサイトの正式名称と意味
ECサイトの正式名称は、electronic commerce siteです。この内、electronic commerce(エレクトリックコマース)とはインターネット上において、売買や決済などをおこなう電子商取引の意味があります。
そういった電子商取引をウェブサイト上でおこなうのでECサイトという名称になっているというわけです。俗にネット通販と呼ばれるモノは典型的なECサイトを利用した電子商取引だとされています。
ECサイトとは、本来の意味では電子商取引がおこなえるすべてのサイトを指しますが、2020年の日本においては、基本的にショッピングができるウェブサイト、ネットショップの意味で用いられています。
ECサイトの理念
運営スタイルにもよりますが、ECサイトには営業時間や休業日といった制約がありません。なので、1日中商取引をおこなえる大きな強みがあります。
また、注文する場所に左右されないので、それまで店舗を訪れたことのないような遠方の顧客も利用することができます。取り扱う商品などによっては、さらに人種や国家といった壁すらも打ち払って、世界中の人と商取引をおこなうことが可能です。
このようにECサイトには、誰でも、どこからでも、いつでも商取引ができるという大きな理念があります。そして、もちろんその商取引の分だけ利益が発生するというわけです。
ECサイトの種類
ECサイトにはざっくりわけて、2種類の運営方法があります。1つ目は、自社のECサイトを構築する方法です。
主に大手企業が実施している方法で、後述するモール型サイトへの出店と違い、マージンを取られることなく、利益をそのまま会社に納めることができます。
また、ECサイトのサーバーも自社で構築してしまえば、外部からの侵入に備えたセキュリティ対策もしっかりと構築することが可能です。
これによって、もしものときの情報流出を最低限に食い止められ、企業のイメージや顧客からの信頼を守ることが出来ます。
2つ目のモール型サイトとは、多種多様なショップが同じ一つのサイトに出店するスタイルであり、Amazonのマーケットプレイスや楽天市場、ヤフーショッピングなどがモール型サイトとして扱われます。
こうしたモール型サイトの利点のひとつに挙げられるのが、出店が容易という点です。ECサイトのノウハウがないといった状態からでも、モール型サイトを通すことで簡単に運営ができるのは大きな利点です。
ECサイトの種類による注意点
自社のECサイトを運営する場合の注意点は、その導入コストの高さです。
会社の形態として、社内インフラが整っており自社サーバーなども既に容易されているならともかく、そういったモノが一切なく、ECサイトを構築するだけの理由で導入することを決めた場合、コストが大きくなってしまいます。
なので、中小企業や個人経営などの店舗が、自社のECサイトを立ち上げて運営するのはあまり奨励される行為ではありません。モール型サイトの注意点としては、その手数料の高さです。
せっかく取引が順調で利益が発生していても、サイト側がある程度の手数料を受け取ります。また、出店するにあたって、別途の手数料が発生するというケースもあります。
2020年では、一部サイトにおいて送料無料を店舗側に負担させようとする動きもあり、公正取引委員会も巻き込んで問題となりました。
ECサイトを導入すべき理由
ウェブからの集客は必須
実店舗を運営する場合などは、基本的にチラシや地元イベントの後援になるなどして宣伝をおこないます。
しかしながら、こうした手段では集客に限りはありますし、そもそもの効果があまりないのではないかという指摘もあります。代わりに広告手法としてその宣伝費も大きくのびているのがインターネットを通しての広告です。
広告バナーからレビューサイトまで、多くの広告手法が用意されています。その一丁目一番地となるのが、自社のウェブサイトやインターネット上の情報からの集客です。
簡単なウェブサイトを作成した、情報サイトなどに自分の店舗の情報を追加したといったやり方をするだけでも、実店舗への来客が増えたケースが多くあります。
対面販売がしにくいからこそ
2020年に大流行している新型コロナウイルスの影響によって、人々の距離感を保つべきといった注意喚起がよくされるようになり、顧客に説明しながらおこなう対面販売での売上が多くの業界で下がっています。
そうした新型コロナウイルスの流行下でも、ECサイトでは安定して販売することが可能です。販売員や店舗が必要なく、商圏を限定せずに海外にまで広げることが可能なECサイトは、そうした時代背景にもコミットしています。
顧客側からしても、店舗に行く必要がなく、いつでもどこからでも注文できるECサイトは、日々の生活を便利にしてくれる身近な方法です。なので、新型コロナウイルスの流行下では、企業側がECサイトを導入する事例が増えています。
ECサイトに必要な機能と補助金
ECサイトに必要な機能
ECサイトを運営するにあたって、導入が必ず求められる機能が4つあります。ショッピングカート、受注管理システム、決済サービス、セキュリティの4つです。
ショッピングカートと決済サービスはその名の通りの機能、受注管理システムは注文から発送までを一括して管理するシステム、セキュリティは個人情報入力の暗号化やクレジットカード情報の保護などがそれぞれの内容です。
これらは、モール型サイトで運営する場合ではすべてセットになっています。もし自社でECサイトを立ち上げるなら、それぞれの機能を提供しているASPと契約し、一つずつ一つずつ導入をしていかなければなりません。
これら4つの他にも、集客するためのメール配信や広告配信などが更に大きな売上を狙う場合では必要です。なので、それらを自動でおこなってくれるサービスを導入するなんてケースもあります。
IT導入補助金とECサイト作成
経済産業省が、主に中小企業や自営業を対象として新しくITツールを導入する場合に補助金としてIT導入補助金を用意しています。
これは、ITツールならばなんでもいいので、ECサイトを構築するためのサーバーや、契約ASPなどもその限りになってきます。また、モール型サイトの利用でも、複数のモールに一度に出品するツールなどを導入すれば、補助金の対象となります。
もともと、2018年からはじまった同制度ですが、年々枠が拡充されています。また、2020年の新型コロナウイルスの流行によって、新しく特別枠としてC類型が設けられました。
この枠は、新型コロナウイルスの流行に対応して商取引をおこなっていくこと、また新型コロナウイルスの防止を目的としており、まさにECサイトの構築のための補助金になっています。
ECサイトを構築したいという場合は、まず地元の商工会議所や役所と連携して、自分がIT導入補助金の範疇であるか確認してみるのも一つの手です。
ECサイトは2020年では必須
今回は、ECサイトについて、そもそもの意味と種類、さらには必要性にIT導入補助金までを徹底的に解説してきました。商取引の多様化や新型コロナウイルスの流行が起きた2020年では、販売をおこなう事業者がECサイトを作成することは必須になりつつあります。
補助金の対象になるかを調べつつ、ECサイトを作成するというのがよりよい店舗経営につながっていきます。
監修者
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IDEAL編集部
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