2021.04.21  2021.04.09|店舗運営ノウハウ

内装改装や運営支援にも充てられる?助成金・補助金の解説と事例を紹介

内装改装や運営支援にも充てられる?助成金・補助金の解説と事例を紹介

「助成金は開業だけでなく、内装を改装したときにも貰えるものなのか」
「どのような条件で支給されるのか」というお客様へ向けた記事です。

当記事では、助成金、補助金が『開業資金だけでなく、条件さえあえばこんなことでも支給されますよ』という内容でお伝えしていきます。

結論を先にお伝えしていくと、助成金と補助金は開業資金以外にも充てられます。

決められた条件さえクリアしていれば『開業のときにかかったお金でなくても、受け取れるんだ』と理解してOKです。

ただし、助成金と補助金は「申請してすぐに受け取れるものではない」と、把握しておきましょう。

助成金と補助金は、申請して約6ヶ月〜1年後に支給されます。

支給されるまでは、内装改装や運営にかかる資金を自分で用意することになるので注意です。

当記事では、
・助成金と補助金の基礎知識
・開業資金以外に充てられる助成金と補助金の種類
・「こんなことでももらえるの?!」助成金、補助金がもらえた事例

をどこよりも分かりやすくお伝えしていきましょう。

助成金と補助金とは

助成金と補助金とは

助成金と補助金は、国、自治体、民間団体から支給してくれるお金です。

原則、助成金・補助金ですので返済する必要はありません。

なぜ返済不要でお金を支給してくれるのかというと「お金を支給する代わりに頑張って事業を続けてね」と、国、自治体、民間団体からの応援と支援が目的だからです。

融資(借金)と違って返済義務がないので、事業主の多くは助成金、補助金を利用したいと考えます。

ですが、全ての事業主に支給されるわけではありません。

「助成金、補助金がほしかったが、条件が満たされなくてもらえなかった」
と、条件を満たせず支給されないケースもあります。

また、申請、審査の段階から、助成金、補助金を支給されたあとも、事業報告や事業が継続されて行われているか確認されることも多くあります。

例えば、
・膨大な書類の事前準備
・事業内容、継続性があるのか
・支給後も事業を続けているのか
・その証になる書類が提出できているか

など、いつでも見られてる、つまり監視されているような状態が続けられます。

これらの確認事項が、大きな負担に感じる事業主も少なくありません。

助成金と補助金の違いは”早いもの勝ち”かどうか

助成金と補助金は、呼び名が違うだけで内容に大きな違いはありません。

大きな違いは抽選や早いもの勝ちかどうか、という点です。

助成金は、一定の条件さえクリアすればほぼ支給されます。

ですが補助金は、予算が決められているため、
・抽選になる
・公募時期が決まっている
・申請し、条件がクリアしてももらえない可能性がある

といった点が大きな違いです。

「なら助成金の方がいいのでは」と感じられますよね。

ですが助成金を受け取るには、事業主自身が
・労災保険
・雇用保険
に入っていなければなりません。

労災保険と雇用保険に加入するには”人を雇った状態”でなければなりませんね。

つまり、助成金は”事業主として、人を雇っている状態”でなければ、そもそも支給対象にならないのだと理解しましょう。

なぜなら『助成金=雇用を維持していくための助け舟』だからです。

逆に言えば、誰か1人でも雇っている状態なのであれば、助成金の対象になる可能性があります。

申請する前は、条件をよく確認しましょう。

内装改装・運営が対象の助成金・補助金

内装改装・運営が対象の助成金・補助金

内装を改装(リフォーム、リニューアル)した場合と、日々の運営に対して支給される助成金、補助金をお伝えしていきます。

以下の2つの制度です↓

・受動喫煙防止対策助成金
・創業補助金、小規模事業者持続化補助金

それぞれ分かりやすくお伝えしますね。

受動喫煙防止対策助成金の概要

受動喫煙防止対策助成金は、厚生労働省が管轄している制度です。

分かりやすく内容をお伝えすると『飲食店等で喫煙室を設置するときにかかる費用』をカバーしてくれます。

具体的には、
・工費
・設備、備品費
・機械や装置の設置費
・喫煙と非喫煙を分けるパーテーション代
・換気装置、空気清浄機の導入費用
など。

喫煙エリアと非喫煙エリアを分けるための経費に充てるのが目的なので「喫煙ルームの装飾などには充てられない」と理解しておいてください。

創業補助金、小規模事業者持続化補助金の概要

創業補助金、小規模事業者持続化補助金の概要

[創業補助金について]
創業補助金(地域創造的起業補助金)とは、国、地方公共団体が補助してくれる制度です。

分かりやすく内容をお伝えすると『日本経済を元気にしてくれるなら、お店に関わる費用をカバーしますよ』という制度になります。

具体的には、
・賃貸料
・設備費
・人件費
・広告費
・謝礼金
・マーケ調査費
など、対象が幅広いのが特徴です。

逆に支給対象とならないのが、
・消耗品
・水道代
・光熱費
・通信費
・接待費
・会議費
などが挙げられます。

また、対象の経費全額分が支給されるわけではありません。
認められる経費の約半分が支給されるものだと理解してください。

[小規模事業者持続化補助金について]
小規模事業者持続化補助金とは、スタッフが5人以下など小規模で運営しているお店が対象の制度です。

分かりやすく内容をお伝えすると『事業を続けられるように、お店の改装や経費などをカバーしましょう』という制度になります。

”小規模”とは、以下の経営状態を指します↓
・製造業:常時スタッフが20人以下
・宿泊業、娯楽業:常時スタッフが20人以下
・商業、サービス業:常時スタッフが5人以下
・その他(建設、運送業など):常時スタッフが20人以下

おもに店舗改装の経費などが対象となります。

補助金や助成金が受け取れた事例!

補助金や助成金が受け取れた事例!

補助金や助成金が支給された事例をお伝えしていきます。

・業態転換助成金
・事業再構築補助金

それぞれ見ていきましょう。

ケース①業態転換助成金でお店が閉店せずに済んだ

業態転換助成金は、お店の売上確保のために新たな取り組みを支援するための制度です。

例えば、コロナの影響で、飲食店の売上がダウン。

そこで、テイクアウト、宅配などの新サービスを始める。

その際、テイクアウト用のカウンター設置費、宅配用のバイクや備品などの費用を『業態転換助成金』でカバーしたとのこと。

ケース参考記事

業務転換助成金 参考サイト

ケース②事業再構築補助金でお店を縮小&ネット販売に対応できるようになった

ケース②事業再構築補助金でお店を縮小&ネット販売に対応できるようになった

事業再構築補助金は、ポストコロナ、ウィズコロナの社会的変化に対応するための動き、働き方を支援するための制度です。

例えば、居酒屋を経営していたが、コロナの影響で売上が大幅にダウン。

そこでお店そのものを閉めて、オンラインだけでお弁当の宅配事業に転換。

その際の費用を『事業再構築補助金』でカバーしたとのこと。

ケース参考記事

事業再構築補助金 参考サイト

まとめ:助成金、補助金は開業するときだけのものではない

まとめ:助成金、補助金は開業するときだけのものではない

助成金、補助金について疑問をお持ちのお客様へ、基本的な内容と、どういったときに支給されるのか、事例を通してお伝えしてきました。

助成金、補助金は「開業資金にしか充てられないでしょ」とイメージされがちですが、日々の運営や内装を改装したときにも充てられます。

また、事業スタイルを変えた場合の費用にも充てられる制度も増えてきました。
コロナの影響がまだ続く中、今まさに新しい制度が誕生することもありえます。

「実はこんな制度があった。自分たちは支給対象だった、でも募集が終わってる」なんてことにならないよう、日頃から助成金や補助金について、調べるクセを身に着けておきましょう。

助成金、補助金はお店を続けるための支援制度です。
「お店を続けたいけど、どうしても続けられない……」という状況なのであれば、ぜひ利用しましょう。

そんなお客様のための制度なのですから。

店舗工事のご相談・お問い合わせはこちら

監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
店舗づくりをプロデュースする「IDEAL(イデアル)」が運営。
新規開業、店舗運営のお悩みや知りたい情報をわかりやすくお届けいたします。

> IDEALの編集者ポリシー

店舗工事のご相談・お問い合わせはこちら

店舗作り、集客の
無料見積もり・相談をする