2017.05.02 2020.08.03|店舗運営ノウハウ
【クレーム対応の基本的な考え方】誠意ある姿勢でクレームからチャンスをつかむ!
店舗を運営していく中で、必ず直面するのがお客様からのクレームです。
ちょっとした内容のクレームや、責任者を出せという大きなクレームまで大小ところ構わずトラブルが起きてしまいます。いざクレームが出ると、なかなか上手に対応することは難しいといわざるを得ません。
そこでクレームの対応と基本的な考え方をご紹介していきます。
クレームになる種類
クレームといってもどんな種類があるでしょうか。
サービス業にありがちなのが購入商品に関する問題と接客対応による問題があります。
購入商品に関しては、飲食業なら料理提供の遅れ、腐りかけの食材による品質面でのクレームなどがあります。飲食以外でも商品の劣化やキズなどによってクレームが生じてしまいます。
一方、接客対応ではレジの応対で金銭の受け渡しによるミス、水をこぼす、不機嫌な態度や案内時の不手際などが挙げられます。では、クレームになる傾向をみていきます。
クレーム発生の初期対応
クレームになるときというのは、お客様の心証が悪いときです。100%必ず満足のいくように営業するのは不可能に近いものです。お客様の機嫌にもよりますし、中には責任者を出すまで帰らないといった強固な姿勢をとられる方もみえます。
どんな内容であれ、まずは事実関係を確認し、こちら側の不手際から発生した問題ならば即座に謝罪をする姿勢が大事です。
例えば、スタッフがお客様に対して水をこぼして衣服を濡らしてしまった場合、お客様が怒るのは当然です。該当スタッフはすぐに謝罪してタオルを用意し、責任者に知らせる必要があります。
これは明らかな不注意ですので、責任者もすぐに謝罪へ向かわなければなりません。グラスが割れていた場合、ケガの有無を確認し、席の移動、あまりに濡れてしまった場合、着替えの用意などをしなくてはなりません。
水だとそこまで怒ることも珍しいですが、コーヒーなどの場合、衣類やバッグはシミになってしまいます。場合によっては火傷の心配も出てきます。
クリーニング代や弁償費用の負担を提示し、決して卑屈になることなく誠心誠意謝罪をしましょう。お客様は弁償してもらうだけでは納得がいかないのも事実です。
時間も経過していますし、なにより気分が良いことはありません。衣類を汚してしまったこともそうですが、貴重な時間を費やしたこと、気分を害されたことをお詫びしてください。
悪質なクレーマーの場合
しかし、後に大きなクレームにならないためにも、必ず全ての出来事に対して謝罪をしてはいいというものではありません。店側に落ち度がない場合もあります。しかし、難癖つけて店舗から謝礼を受け取ろうとするクレーマーもいます。
一度謝罪すると「そっちが謝った」といって一歩も引かず、大声でわめき散らして他のお客様に迷惑をかけるケースがあります。このようなクレーマーに対しては、毅然とした態度で対応してください。
逃げ腰になったり、か細い声で対応したりすると、余計に口数が多くなっていきます。そこで金品を要求するようであれば恐喝罪になり、暴力をふるえば暴行罪となります。
他のお客様に迷惑がかかれば店舗の売り上げにも響きます。店舗が迷惑を被ったとして威力業務妨害として訴えることもできます。その旨を相手に伝えましょう。
お客様は神様というフレーズがあります。多くのクレーマーたちはこのフレーズを使ってきます。しかし、店舗からすればお客様とは契約者であり、料金を支払う対価として店舗のサービスを提供するのです。
あまりにしつこいクレームに関しては、他のお客様の迷惑を考えて対応するなど、いつもお店が謝罪しなければならないという考えはやめておきましょう。
すぐに謝罪してはいけないときもある
クレームで一番難しいのは、食べた商品に対して気分を害されたときです。「味がおかしい」や、「腐っている」といったクレームはすぐに謝罪をしてしまうスタッフもいます。
しかし、何もおかしくない場合もありますので、まずは確認することから始めてください。
お客様の気分が優れないときは、体を気遣い「大丈夫ですか」という心配から入ります。決して「申し訳ありません」と謝罪してはいけません。事実確認をする旨と、変わりの料理をすぐに提供する旨を伝えてください。
クレームをチャンスに
クレームは時にチャンスにもなります。不愉快な思いをされたお客様が、お店側の真摯的な対応に感銘を受ける場合があります。
また、他のクレーマーの対応次第によっては、迷惑を被っているお客様から「信頼できるお店だ」という印象を与えることができます。
逆にクレームに対して後手に回っているようでは、お客様の不安を増大させてしまう羽目になってしまいますので、注意してください。
電話でのクレーム
電話応対でのクレームもあります。一度購入した商品に対するクレームであったり、入れ忘れや会計ミスで後になって気づいて連絡してくるケースです。
このような場合も事実関係をしっかりと把握しておき、言葉の飛びあいにならないように、常にレシートはお渡しするようにしておきましょう。
電話で「すぐに持ってこい」と怒鳴るお客様もいます。また、小さな子どもを抱えている世帯はすぐに出かけることもままなりません。
そのような時、お店から伺えればいいのですが、どうしても店舗スタッフが少なく、向うことができないときは、商品代金の返金をする旨を伝え、後日サービス券を持参するなどお客様の不満を少しでも取り除けるようにしましょう。
まとめ
クレーム対応というのはいい気分ではありません。店舗側にとって一番やっかいな案件ですが、気分を害されたお客様はもっと嫌な思いをされています。
このお客様の立場になって誠心誠意謝罪する気持ちを忘れずにしていきましょう。
監修者
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IDEAL編集部
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