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2023.05.05 2023.05.16|店舗運営ノウハウ
エステサロン開業に失敗する原因と対策!失敗しない経営者や利益を伸ばすポイント
本記事で、エステサロン開業に失敗する原因と対策を解説します。エステサロン経営に失敗しない経営者の特徴や利益率を上げるコツもご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
エステサロン開業に失敗する原因
エステサロン開業に失敗する原因は、いくつか挙げられます。本記事では、コンセプトやターゲット、リピーター、初期費用、ランニングコスト、内装デザインの観点から、エステサロン開業に失敗する原因をご紹介します。
コンセプトが分かりづらい
エステサロン開業に失敗する原因として、まずコンセプトが分かりづらい点が挙げられます。コンセプトがあいまいだと、エステのメニュー開発や集客活動などに悪影響を及ぼします。適切にメニュー開発や集客活動を展開できないと、売上を期待できません。
曖昧なコンセプトの具体例として、「疲れている人が通えるエステサロン」「癒しを提供するエステサロン」などがあります。コンセプトが曖昧だと、エステサロンの強みや魅力、独自性が不明確で、競合との差別化を図れません。
ターゲットを集客できない
次にターゲットを集客できない点も、エステサロン開業に失敗しやすい原因です。自店舗のターゲットに合致する集客方法を選ばないと、情報を伝えられません。例えば20~30代の社会人女性をターゲットにするエステサロンが、高齢層の居住するエリアでポスティングしても、非効率的です。
また地方のエステサロンが全国区のクーポンサイトを活用しても、効率的な集客を期待できません。自店舗のターゲットに対して広告効果を見込めないと、集客のコストが余計にかかります。
リピーターを獲得できない
またリピーターを獲得できない点も、エステサロン開業に失敗する原因です。新規顧客に「再来店したい」と感じてもらえないと、中長期的に売上を安定させられません。
リピーターを獲得できないエステサロンは、施術メニューや接客、料金設定などに対する顧客満足度を高めなくてはなりません。初回の来店時に不満を感じさせると、新規顧客からリピーターへの変容が難しくなります。
初期投資を回収できない
さらに初期投資を回収できない点も、エステサロン開業に失敗する原因です。特に内装工事や施術設備に資金をかけすぎると、初期費用回収にかかる期間が長くなり、開業後の資金繰りが難しくなります。
エステサロンの開業準備には、施術機器や内装工事以外にも、什器や宣伝広告、採用活動なども含まれます。初期費用の計算と確保が不十分だと、開業後の経営に悪影響を与えます。
運転資金が足らない
そして運転資金が足らない点も、エステサロン開業に失敗する原因です。開業後の運転資金には、店舗物件の賃料や光熱水道費、従業員の人件費などが含まれます。開業資金と同様に、運転資金をかけすぎると、資金繰りが難しくなります。
一般的に店舗物件を所有していない場合には賃借しますが、エステサロンの営業利益に見合う賃料でなければ中長期的な経営が難しくなります。開業前に、開業資金と運転資金の正確なシミュレーションが必要です。
内装デザインが生活感を感じさせる
なおエステサロン開業に失敗する原因として、内装デザインが生活感を感じさせる点も挙げられます。特に自宅にサロンスペースを工事する場合には、居住スペースとの区別が難しくなり、「非日常的な癒しの体験」を提供しづらいです。
また防音や空調などが不十分な内装デザインだと、店舗周辺からの生活音や工事現場からの悪臭などが入ってしまいます。穏やかな気持ちで施術を受けられるエステサロンでなければ、集客が困難です。
エステサロン開業失敗の対策
エステサロン開業に失敗する原因を把握したうえで、開業前から対策しましょう。コンセプトとターゲット、営業方法、内装と設備、経費、内装デザインに関する失敗を防ぐために、対策方法をご紹介します。
明確なコンセプトを設計する
エステサロン開業失敗の対策として、まず明確なコンセプトを設計しましょう。コンセプトを明確にするために、ターゲットの属性を絞り込みます。
- 性別
- 年齢層
- 収入や家族構成
- 出入りする地域
- 価値観や興味関心
- 抱えている悩みや叶えたい願望
ターゲット層を絞り込むことで、独自性のあるメニューの企画やきめ細やかな接客が可能となります。店舗のコンセプトを設計する流れと方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ターゲットに合う集客方法を選ぶ
次にターゲットに合う集客方法を選ぶことも、エステサロン開業失敗の対策です。下記のようなオンラインとオフラインの集客方法が、エステサロンに合います。
- Webサイトやブログ
- SNS
- チラシのポスティングや新聞折込など
- Googleビジネス
例えば「20~30代の社会人女性」へ向けてSNSで、「住宅地の高齢夫婦」へ向けてポスティングや新聞折込で情報を発信します。他にも店舗へ集客する方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
営業方法を工夫する
また営業方法を工夫することも、エステサロン開業失敗の対策です。リピーターを獲得できるエステサロンの営業方法には、次の共通点があります。
- カウンセリングから施術まで丁寧に接客している
- エステティシャンのファンを獲得している
- 定期的にメニューを見直している
- ポイントカードやクーポンなどを活用している
- メニューや商品を押し売りしない
エステサロンに通う顧客は、日常的な疲れや心身のトラブル解消などを求めています。顧客目線からメニュー開発や集客、接客などを工夫することで、リピーター獲得につながります。サロン業界の動向を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
内装と設備・機器・什器の費用を抑える
そして内装と設備・機器・什器の費用を抑えることも、エステサロン開業失敗の対策です。内装工事費用の節約方法として、居抜き物件や内装材の検討、相見積もり、DIYなどが挙げられます。次の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
エステサロンに必要な設備・機器・什器として、シャワー設備や施術機器、施術台などが挙げられます。費用を抑えるあまり、顧客の心地よさや満足感を損なわないようにご注意ください。他にも必要な設備・機器・什器を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
経費の無駄を省く
さらに経費の無駄を省くことも、エステサロン開業失敗の対策です。エステサロン経営の運転資金において、賃料や人件費、水道光熱費などが大きな割合を占めます。
ただし人件費を闇雲に削減すると離職につながるため、時間外労働の削減から着手します。賃料の削減には、フリーレント(一定期間の賃料が無料)の物件や広すぎない物件を選びます。水道光熱費の削減には、料金プランの変更や省エネの社員研修を行いましょう。
おしゃれな内装をデザインする
加えておしゃれな内装をデザインすることも、エステサロン開業失敗の対策です。自宅サロンの顧客満足度を高めるためには、サロンスペースの防音工事を検討しましょう。壁や床に防音性や吸音性のある内装材を施工することで、居心地の良いサロンスペースを提供できます。
またサロンスペースには、コンセプトに合う什器や配色、照明なども選びましょう。顧客だけではなく、同居人に対する配慮も必要です。自宅サロンの内装をデザインするコツをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
エステサロン開業に失敗しない経営者の特徴
エステサロン開業失敗の対策に加えて、経営者の視点も確認しましょう。経営者一人で店舗を営業できるわけではありません。経営や店舗営業、人材育成の視点から、エステサロン開業に失敗しない経営者の特徴をご紹介します。
経営の知識やスキルを獲得している
エステサロン開業に失敗しない経営者の特徴として、まず経営の知識やスキルを獲得している点が挙げられます。エステサロンに対するニーズは変化するため、常に更新が必要です。安定して営業するエステサロンの経営者は、既に身につけている知識やスキルだけに頼らず、新たな知識やスキルを獲得するように努めています。
近年はデジタルデバイスから情報収集ができ、隙間時間に場所を選ばずに自己学習できます。深い知識やスキルを獲得するために、セミナー参加や資格取得も可能です。経営者本人だけではなく、サロン営業の責任者に知識やスキルの獲得を促すこともできます。
またエステサロン経営上の課題が生じたら、他責思考にならず、自ら対策を検討する姿勢も大事です。他責思考になると、「いずれ集客が増えるだろう」と、課題解決を先延ばしにしてしまいます。施術や集客、接客などの方法を積極的に改善しなくてはなりません。
店舗営業の仕組みを整えている
また店舗営業の仕組みを整えている点も、エステサロン開業に失敗しない経営者の特徴です。例えば自店舗の魅力を日常的に発信することで新規顧客を集めたり、メニューやサービスの価格を見直したりすることで、売上の安定化を図ることが可能です。
特に下記の店舗情報を公式WebサイトやSNS、Googleマップなどに掲載することで、ネットユーザーが情報へアクセスしやすいです。
- 店舗の住所や予約フォーム
- サロン経営の実績や従業員のプロフィール
- サービスやメニューの内容と料金
- 営業時間と休業日
ただしエステサロン開業失敗を防ぐために、料金の値下げを簡単に行うべきではありません。料金の値下げは顧客にとってメリットですが、店舗経営においては利益率の低下を招きます。小規模サロンが価格競争をしても、店舗数の多い競合サロンに打ち勝つ事は困難です。
人材の採用・育成で施術や接客のスキルを高めている
そして人材の採用育成で施術や接客のスキルを高めている点も、エステサロン開業に失敗しない経営者の特徴です。人材採用においては、サロン業界の経験者なら即戦力として期待できます。
ただし経験者の採用が難しい場合には、業界未経験者を採用して、長期的に人材を育成する視点も必要です。経営者本人だけではなく、エリアマネージャーや店舗責任者、各従業員が施術や接客のスキルを高められる体制を整えましょう。
例えば次のような資格が、エステサロンの施術に関係します。
- 日本エステティック協会の認定エステティシャン
- 日本エステティック業協会の認定エステティシャン
- CIDESCO-NIPPONのビューティー・セラピー・ディプロマ
上記の資格について紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
エステサロン開業で利益率を上げるコツ
エステサロン開業で失敗しない経営者の特徴に加えて、利益率を上げるコツも確認しましょう。顧客のニーズとメニュー・サービスの企画、カウンセリングに関するコツをご紹介します。
顧客のためになるメニューやサービスを提供する
まず顧客のためになるメニューやサービスを提供することが、エステサロン開業で利益率を上げるコツです。「少しでも早く経営を軌道に乗せたい」という気持ちから、高額のメニューやサービスを顧客に勧めたくなりますが、目先の売上を優先してもリピートを期待できません。
そこで顧客に施術の無料体験や商品サンプルを提供し、効果や使用感を判断してもらいましょう。エステサロンからは幅広い選択肢を提案することで、顧客の信頼を得やすくなります。
なお選択肢を提示するときは、メリットばかりではなくデメリットも説明したほうが、顧客の満足度を高めやすいです。信頼感と満足度を高めながらリピートを増やすことで、エステサロンの利益率を上げましょう。
顧客ごとのニーズを把握する
次に顧客ごとのニーズを把握することも、エステサロン開業で利益を上げるコツです。自店舗の人気メニューが、全ての顧客に適するとは限りません。顧客ごとのニーズを把握することで、適切なメニューやサービス、商品を提案できます。
そこで相談やカウンセリングの段階で、顧客ごとに来店目的や美容に関する悩みを把握しましょう。施術の無料体験後や商品サンプルの使用後に、顧客の感想を聞き出すことも必要です。
また顧客目線から、実店舗(エントランスから待合室、施術室)やWeb集客活動(広告や公式Webサイトなど)を確認しましょう。顧客のニーズに応えられるように、店舗の内装や情報の発信を実現させるためです。
丁寧にカウンセリングを行う
そして丁寧にカウンセリングを行うことも、エステサロン開業で利益率を上げるコツです。顧客に対して、施術の内容や料金に関する情報を提供して、検討する時間を保障しましょう。決断を急かして顧客に「押し売り」と感じさせてしまうと、成約につながりにくくなります。
例えばエステサロン側からの提案に対して顧客が迷っているようであれば、期日を相談したうえで検討してもらいます。エステサロンの施術メニューの料金は安くないため、決断までに数日~数週間を要することは自然です。
顧客主導の決断を早めるためには、ザイオンス効果を活用します。ザイオンス効果とは、相手との良好な接触を増やすことで好印象が得られる心理作用です。相手の希望に応じて、対面のカウンセリングだけではなく、電話やメール、チャットアプリなども取り入れてください。
エステサロン開業の失敗を回避しよう!
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監修者
-
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