2022.12.21  2022.12.22|新規開業ノウハウ

店舗経営の投資回収とは?初期投資額と投資回収の期間・計算・計画書

店舗経営の投資回収とは?初期投資額と投資回収の期間・計算・計画書

本記事で、店舗経営の投資回収について解説します。店舗業種別の初期投資額と投資回収するポイントや期間、計算方法、投資回収計画書などもご紹介します。

「店舗経営の投資回収とは?」「回収期間の計算方法を知りたい!」とお悩みではありませんか?店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

店舗経営における投資回収とは?

店舗経営における投資回収とは?

店舗経営における投資回収とは、開業前に支出した初期費用(内装や設備、機器などの費用)を開業後の売上から取り戻す活動です。適切に投資回収を進めるために、まずは基本事項を確認しましょう。

投資回収が重要な理由

投資回収が重要な理由は、投資回収の達成状況が店舗経営に影響するからです。店舗経営を中長期的に安定させるために、計画的な投資回収が重要になります。

投資回収が長引くと赤字になりやすく、店舗の休業や廃業のリスクが高まります。売上に対して過剰な設備投資を支出してしまうと、投資回収できない恐れが高まりますので注意しましょう。

特に開業準備の段階で借入した場合には、開業後の売上から少しずつ返済しなくてはなりません。投資回収できないと返済もできなくなり、店舗経営が圧迫されてしまいます。

また投資回収が進まないと資金繰りが難しくなり、新規の商品・サービス開発や人材採用を計画しづらくなります。高品質な商品・サービスを提供できなければ、集客と売上が安定しなくなる恐れがあります。

業種別の初期投資額

店舗経営における初期投資額は、業種により異なります。初期投資額に対して、一般的に設備購入費や内装工事費の占める割合が高いです。つまり高額な内装や設備が必要になる業種ほど、初期費用が高くなります。

また同一業種であっても、店舗物件の種類(スケルトン物件か居抜き物件か)や立地、コンセプトなどによって設備や内装にかかる費用が変動するため、初期投資額は変動します。業種別の初期投資額をご覧ください。

飲食店

飲食店の初期投資額は、100万~1,500万円程度です。次の記事で初期投資額の内訳をご紹介しています。

サロン

サロンの初期投資額は、100万~1,500万円程度です。次の記事でサロン業態別に初期投資額をご紹介しています。

ジム

ジムの初期投資額は、100万~1,000万円程度です。次の記事で初期投資額の内訳をご紹介しています。

物販店

物販店の初期投資額について、次の記事でご紹介する予定です。

クリニック

クリニック開業には、数千万円の初期投資額が必要です。次の記事でクリニック開業の流れをご紹介しています。

店舗経営で投資回収するポイント

店舗経営で投資回収するポイント

計画的に初期投資額を回収できるように、店舗経営で投資回収するポイントを押さえましょう。開業後に利益を上げながら投資回収を進めるためには、開業前の調査や計画立案が重要です。

開業前に市場を調査分析する

店舗経営で投資する前に、まず開業前に市場を調査分析して利益の見込める店舗の業態や商品・サービス、ターゲットなどを選びましょう。特に店舗のコンセプトに共感してもらえるターゲットが集まるエリアを見極めてください。

さらに競合店の経営状況も調べる必要があります。競合店と同様の商品・サービスや内装デザインでは差別化が難しく、上手く集客できない恐れがあるからです。さまざまな視点から市場を調査分析して、利益につなげましょう。

綿密な事業計画書を立案する

次に開業前の市場調査を踏まえて綿密な事業計画を立案することも、店舗経営で投資回収するポイントです。複数のパターン(集客と売上が順調に伸びるパターン、最低限のパターン、最低以下のパターン)に分けて事業計画書を立案すると、開業後のリスクに備えることが可能です。

特に最低限の集客と売上を獲得できないパターンを想定しておくことで、無理のない投資回収計画を立てられます。事業計画書の書き方や売上予測についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

投資計画の注意点を確認する

また滞りなく投資回収するために、投資計画の注意点を確認してください。投資計画を立案する際には、イニシャルコスト(初期費用)やランニングコスト(運転資金)を正確に計算する必要があります。

下記の損益分岐点やキャッシュフローなども含めて、さまざまな観点から投資計画を検討しましょう。店舗の売上から利益を蓄積できるまでは、過剰な設備投資をしないようにご注意ください。

正確に損益分岐点を算出する

また正確に損益分岐点を算出すると、売上目標や撤退(廃業)ラインが見えてきます。損益分岐点とは、損益がちょうどゼロになる状態の売上高です。つまり売上高が損益分岐点を上回ると利益が出ます。損益分岐点を下回っている状態で投資をしないように、注意が必要です。

損益分岐点を計算する際は、変動費(仕入原価や販売手数料など)と固定費(人件費や家賃など)を売上から差し引きます。そのため変動費や固定費をあらかじめ把握しておきましょう。

キャッシュフローを確認する

キャッシュフローを確認する

また投資する前には、キャッシュフローを確認する必要もあります。キャッシュフローとは現金の流れで、キャッシュフローがプラスになる見込みがあるかどうかが投資判断の基準となるからです。設備投資や余剰資金、資金調達や返済などのキャッシュフローを正確に把握しましょう。

特に設備投資には、高額な現金が必要です。蓄えた現金が一時的に支出される点を考慮して、投資計画を立てましょう。また商品・サービスを販売した料金が月末にまとめて入金される場合は、損益計算書とキャッシュにズレが生じますので、ご注意ください。

初期費用を抑えて利益を蓄える

当然のことながら初期費用が少なければ投資回収の負担が減りますので、初期費用を抑えて利益を蓄えましょう。初期費用を抑えて開業して利益を蓄えてから、設備購入やメニュー開発の費用を支出してください。

開業前に「理想的な店舗を実現させたい!」と思いがちですが、設備購入や内装工事などに費用をかけすぎると店舗経営を悪化させます。費用をかける箇所と節約する箇所のメリハリを付けると、初期費用を抑えることが可能です。

開業前に必要な資金を調達する

さらに店舗経営の投資回収を円滑に進めるために、開業前に必要な資金を調達しましょう。資金調達のためには、事業計画書と併せて設備投資計画書を立案してください。借入や融資の際に、具体的な投資額や回収の見込みなどを判断されるからです。

開業後の資金繰りに困らないように、開業費用や運転資金を調達してください。次の記事に開業資金の調達方法をまとめてありますので、併せてご覧ください。

開業後に毎月の経費を細かく計上する

なお店舗経営の投資回収では、開業後に毎月の経費を細かく計上する必要もあります。綿密に立案してもズレが生じますので、事業計画書の修正が必要になるからです。計画よりも売上が少なければ、経費削減や集客対策などが必要になります。

反対に計画的に利益を確保できれば、予定どおりに投資回収できます。投資回収を終えれば、追加の設備投資や店舗拡大などの新たな投資が可能です。

店舗経営における投資回収の期間と計算

店舗経営における投資回収の期間と計算

店舗経営で投資回収するポイントを踏まえて、投資回収の期間と計算方法もご確認ください。適切な投資回収期間を計算して、事業計画書や設備投資計画書を立案しましょう。

投資回収期間の目安と計算式

投資回収期間の目安は、3〜5年です。投資回収期間が長引くほど、経営状態に影響が出ます。また競合店の開業や消費者ニーズの変化などを想定して、できるだけ短い期間での投資回収が必要です。

投資回収期間の計算式は、次のとおりです。

投資回収期間(年)=投資総額 ÷ 店舗の年間収益

例えば初期投資800万円で年間予測収益200万円の店舗を開業するなら、投資回収期間は4年(800万円 ÷ 200万円)です。

投資回収期間を出すためには、店舗の年間収益を正確に予測することが必要です。設備や採用などの投資によって削減される経費もしくは増加する収益を計算しましょう。

投資利益率の計算式

投資回収期間の計算と併せて、投資利益率の計算が必要です。投資利益率とは、投資した資金に対していくら儲かるか(収益性)を示す指標です。下の計算式で算出できます。

投資利益率(%) = 利益 ÷ 投資額 × 100

例えば設備投資500万円を投じて利益1,500万円を得られた場合は、投資利益率300%(1,500万円 ÷ 500万円 × 100)となります。投資利益率が高いほど、投資に成功していることを示します。

0%を下回ると赤字になり、マイナスが大きくなるほど店舗の利益率が低下します。投資利益率は費用対効果とほぼ同じ意味合いです。

正味現在価値の計算式

正味現在価値とは、投資から得られる利益を示す指標です。金融商品への投資判断に使われますが、店舗経営で費用をかける設備や人材などを判断するために活用できます。

投資先を決定する際の参考指標となり、次の計算式で求められます。

正味現在価値 = 現在価値(※)ー投資金額

※現在価値=将来に得られる利益 ÷ (1 +利益率 )のN乗(N=利益を得た年数)

例えば現在価値1,500万円で、投資額が1,000万円だったなら、正味現在価値500万円(1,500万円ー1,000万円)となるため投資をすべきです。

投資回収計画書の立案方法

投資回収計画書の立案方法

投資回収計画書とは、投資する内容と返済する方法を示す計画書です。融資の際に提出を求められますので、投資回収計画書の立案方法を確認しましょう。

投資目的を明確にする

まずは投資目的を明確にしてください。設備や人材などに投資する目的を明確にするために、店舗のコンセプトやビジョンを達成するための経営課題を洗い出します。

洗い出した店舗経営の課題を解決するために、売上向上や経費削減などの具体的な目的と数値による目標を設定してください。明確な目的と目標を設定することで、投資する対象や金額を決めやすくなるからです。

投資対象に優先順位を付ける

次に投資対象に優先順位を付けましょう。投資利益率や正味現在価値などが投資の判断材料となります。同時に投資回収期間も計算してください。

上記でご紹介した計算式を用いて、利益を確保できそうな投資対象から重点的に予算を充当してください。ご自身の感情や感覚だけに頼って優先順位を付けると、投資判断を正確に行なえない恐れがありますので、ご注意ください。

投資の妥当性を判断する

もし投資の優先度を付けにくいなら、投資の妥当性を判断してください。基本的には、売上減少や事故などのリスクが想定される設備に対する投資を優先します。

ただし投資対象の優先順位は、店舗経営の段階や状況によって異なります。開業して順調に利益が出てくれば、収益性を期待できる対象に徐々に投資することが可能です。

事業計画書や収支計画書との整合性を図る

なお事業計画書や収支計画書との整合性を図ってください。特に多額の投資額を必要とする場合には、書類に矛盾が生じると借入や融資などの手続きが円滑に進みません。「どれだけの売上と利益が見込まれるのか」を精査してください。

自己資金から投資すると手元に残る資金が減少するため、運転資金の確保を重視してください。借入の場合は投資回収しないと返済が難しくなりますので、返済の金利や期間、担保などを考慮して無理のない返済計画を立てましょう。

利益を上げて店舗経営の投資回収を進めよう!

店舗開業には数百万〜数千万円の初期費用を投じるため、計画的に投資回収しなくてはなりません。さまざまな指標から投資の妥当性や優先度を検討したうえで、利益を上げながら店舗経営の投資回収を進めましょう。

IDEALは店舗全般のコンセプト設計から資金調達、物件探し、内外装のデザイン・工事、集客までのワンストップソリューションをご提供しております。

下のキーワードをクリックして、店舗デザインや開業準備などの関連記事もぜひご覧ください。また店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討の際は、ぜひご相談ください。

キーワード :

店舗工事のご相談・お問い合わせはこちら

監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
店舗づくりをプロデュースする「IDEAL(イデアル)」が運営。
新規開業、店舗運営のお悩みや知りたい情報をわかりやすくお届けいたします。

> IDEALの編集者ポリシー

店舗工事のご相談・お問い合わせはこちら

店舗作り、集客の
無料見積もり・相談をする