2022.11.11 2022.11.16|店舗デザイン
店舗ドアのおしゃれなデザイン！役割・種類・工事費用・施工事例
本記事で、店舗におしゃれなドアをデザインするポイントについて解説します。店舗におけるドアの役割や種類、工事費用・施工事例もご紹介します。
「店舗におしゃれなドアをデザインしたい！」「ドアの工事費用を知りたい！」とお悩みではありませんか？店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
店舗におけるドアの役割
店舗におけるドアの役割は、顧客が入退店に利用できる通路を提供するだけではありません。店舗のドアに焦点を当てて役割をご紹介します。
なおドアを含めたファサードの役割について下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。
店舗の第一印象を与える
まず外装やエントランスのドアは、店舗の第一印象を与える役割を果たします。見栄えが良くおしゃれなドアなら、顧客に良い印象を感じてもらいやすいです。反対に見栄えが悪く痛みが目立つドアを見ると、顧客に積極的に入店したいと感じてもらいにくくなります。
またドアの不具合も、顧客離れにつながります。ドアの動きが鈍かったり、不快な音が出ると、店舗全体の印象が悪くなり入店する顧客の減少を招く恐れがあります。
店舗のコンセプトを表現できる
次にドアの素材や装飾にこだわることで、店舗のコンセプトを表現できます。例えばプライバシーを重視した高級志向のサロンなら、透過性の低い高級木材で通常より大きめのドアをデザインすることで重厚感を表現できます。
反対に「気軽に利用できる大衆店」を目指すなら、透過性のあるガラスのドアが適しています。ガラスを通して外から店内の様子が見えるので、入店しようか迷っている顧客に賑やかな雰囲気をアピールしやすくなります。
なお店舗デザインの流れについてまとめてありますので、次の記事もご覧ください。
セキュリティやプライバシーを保護する
またドアにはセキュリティやプライバシーを保護する重要な役割があります。複数の顧客が同時に入店できるように、店舗のドアは一般的に広めにデザインされます。しかしセキュリティやプライバシーが保護されるように配慮することが大切です。
ガラスのドアを使用する際は、強度があり割れても破片が飛び散らないタイプを選びましょう。また機能性の高い鍵を使ったセキュリティ対策や騒音対策を講じて、安全な店舗経営を行いましょう。
空調や採光を調整する
さらに店舗のドアには、空調や採光を調整する役割もあります。店舗内外の熱は、ドアや窓の開口部を通じて移動します。そのため断熱性能の高いドアを選べば、店舗内外の表面温度差を抑えて、エアコンの節電に繋がります。
また採光窓のあるドアをデザインすると、店舗内に光を取り入れて明るい雰囲気を演出しやすくなります。採光窓のサイズや透過性は幅広いので、店舗のコンセプトやドアの施工場所などにあったタイプを選んでください。
店舗ドアの種類と工事費用
ドア工事費用には、一般的にドア本体価格に工賃（撤去と施工）が含まれます。古いドアの撤去費用は1万～5万円程度で、新しいドアの設置費用は5万～10万円程度ですが、ドアの種類によって変動します。
それでは工事費用の予算を立てられるように、店舗に施工できるドアの種類と本体価格をご紹介します。
引き戸
引き戸は、障子やふすまのようなドア1枚を横（右か左）に動かして開閉するドアです。前後の開閉スペースが不要なため、狭い空間の設置に適しています。引き戸本体価格は10万〜30万円程度ですが、サイズや性能(断熱など）、素材などにより変動します。
また引き戸には、2種類（戸車と中吊り）あります、戸車タイプのレールは床面に設置されていますが、中吊りタイプのレールは天井側に設置されています。中吊りタイプを選ぶと、床にレールの凹凸がなくなり、ホコリが溜まらず手入れしやすくなります。
引き分け戸
引き分け戸は、引き戸2枚を並べて左右どちらにも開閉できるドアです。引き分け戸の本体価格は、20万~30万円程度です。戸の上部にランマ（採光機能の小窓）を付けたり、高断熱素材を選んだりすると、工事費用は高くなります。
引き分け戸のメリットは、扉2枚が設置されて高級感を出しやすい点です。ただし片側のみしか開閉できないため、開口部を全開できないデメリットがあります。
片開きドア
片開き扉は、1枚のドアを押したり引いたりして開閉する標準的なドアです。手動の鍵が付いた片開きドアの本体価格は、10万から30万程度です。スマートコントロールキーなどの高性能になると、本体価格が上がります。
片開き扉は扉1枚が前後に開閉しますので、出入り口の横幅が狭い場所に適しています。そのため住宅からオフィス、店舗に幅広く施工されています。流通量が多いため、他の種類と比べて安価に入手しやすいです。
両開きドア
両開き扉は、左右に2枚並んだドアを中央から開閉する扉です。開口部を広く取れるので、顧客の出入りが多い店舗や大きな物が搬入・搬出される店舗に向いています。両開き扉の本体価格は、35万～40万円程度です。
他の種類に比べてサイズが大きいので、一般的にドア本体価格も工賃も高く設定されます。また開口部が広く室内の熱が逃げやすくなるデメリットがあります。高断熱仕様を選ぶとカバーできますが、本体価格が高くなります。ステンレス素材なら、50万円以上する両開きドアもあります。
親子扉
親子扉とは、大きなドアと小さなドアがペアになっているドアです。親子ドアの本体価格は、15万〜30万円程度です。素材や付属品の違いによって、費用は異なります。断熱や通風、防火などのタイプなら、50万程度になります。
親子ドアは、一般的に大きな片開きドアのみを開閉します。大きな物の搬入の際には、小さなドアも開けて開口部を広げられます。両開きドアを設置するほどのスペースがない場所に、少しでも広い開口部を確保したいときに適しています。
自動ドア
自動ドアは、非接触で開閉できる利便性に特化したドアです。引き戸や多重引き戸、円形戸などの種類があります。
自動ドアの本体価格は、引き戸50万円〜90万円程度で、防火性能を付けると90万円以上になります。また円形戸の本体価格は、150万円〜200万円程度です。
店舗に施工されているドアを取り外して、自動ドアを施工することも可能です。しかし自動ドアは機械ですので故障するリスクがあり、点検や修理の費用がかかる点を考慮しましょう。
店舗におしゃれなドアをデザインするポイント
ドアの役割や種類を確認したうえで、実際にドアをデザインしていきましょう。店舗におしゃれなドアをデザインするポイントをいくつかご紹介します。
レイアウトに適した種類を選ぶ
まず店舗におしゃれなドアをデザインするために、レイアウトに適した種類を選ぶ必要があります。ドアの施工には開閉部分のスペースが必要になり、レイアウトによって適さない種類があるためです。
例えば開口部が広い両開きドアを選んだ場合、ドアを押し引きする前後のスペースが必要になります。開閉スペースがとれない出入り口には、両開きドアは使用できません。
したがって開閉スペースが狭い場所には、別の種類（大と小の扉を施工する親子扉や左右にスライドさせて開閉する引き分け戸など）のドアを検討する必要があります。
内外装デザインと調和させる
次に店舗のドアを内外装のデザインと調和させることで、店舗全体の統一感を出しやすくなります。親しみやすく温かみのある店舗をデザインしたいなら、木材のドアが適しています。
またアンティーク調やレトロ風などのテイストも考慮してください。例えば木材の格子戸や障子を選ぶと和のテイストを演出でき、框戸（かまちど）の枠にガラスの入ったドアなら洋風になります。
なお店舗の内装デザインについて下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。
素材やサイズを検討する
加えてドアの素材やサイズを検討することも、店舗におしゃれなドアをデザインするポイントです。ドアの素材には木材やガラス、アルミ、ステンレス、鉄など多彩です。施工する場所によって、ドアの素材を選びましょう。
例えば店外から店内の様子が見えるようにしたいエントランスにはガラスのドアが適しており、防火や衛生面に気を配る厨房には、熱やサビに強いステンレス素材のドアが適しています。
またサイズの大きい両開き扉は豪華で重厚感があり、高級さを売りとする店舗にマッチします。フロア面積の狭い店舗に高さのあるドアを施工すると、空間を広く見せやすいです。
ノブや装飾を工夫する
さらにドアに付けるノブや装飾を工夫しましょう。ドアノブにはシンプルからナチュラル、アンティークなどの豊富なデザインがあり、素材や形状によって雰囲気が変わります。ドアノブの素材には、木材やアルミ、ステンレス、真鍮、鉄などがあります。
ドアの装飾例としては、欄間にガラスをデザインすれば高級感を出しつつ自然光を取り入れられます。また西洋建築に用いられてきたモールディングをドア上部にデザインすれば、ゴージャス感を演出できます。
なおエントランスを含む外観をデザインするポイントを紹介していますので、次の記事もご覧ください。
機能性を重視する
最後に機能性も重視してください。窓の少ない店舗に通風口が付いたドアを施工すると、換気が可能になります。また採光できるドアなら、店舗の明るい雰囲気を演出しやすいです。
またセキュリティ対策として、ドアの鍵にはキーシリンダーやICカード、指紋認証によるスマートロックなどがあります。ガラスのドアには防犯ガラスや防犯フィルムを施工することで、セキュリティを強化できます。
なお非接触で開閉できる自動ドアにより感染対策できます。費用はかかりますが、衛生面や健康面を重視する店舗への導入をご検討ください。
店舗のおしゃれなドア施工事例
店舗におしゃれなドアをデザインするイメージを膨らませるために、施工事例をご確認ください。IDEALの施工したドアをご紹介しながら、上記のデザインポイントが活かされている部分を解説します。
開放的ながらセキュリティ対策されたドア
フィットネスジムを経営されている24H FITNESS&LOUNGE「Polfit（ポルフィット）」様。24時間営業の安全性を確保できるように、ジムの全エリアのシステムが連携されています。
出入り口のドアも、セキュリティ対策されています。しかしカフェのように通ってもらえるように、出入り口のドアと壁一面にガラスが施工されて、ガラスを通して自然光が差し込む開放的な空間になっています。
店内の雰囲気が見える出入口のドア
「タコスショップのニュースタンダード」をコンセプトに営業されている「GOOD TACO TOKYO」様。「スタイリッシュな空間」を目指して、木や白、植物が取り入れられています。
店外から店内の雰囲気が見えるように、道路に面した出入り口のドアと壁にガラスが施工されています。ただし顧客のプライバシーに配慮して、店内奥には落ち着いて食事ができるカウンター席も施工されています。
内装デザインと調和したドア
気軽にPCR検査を受けられる「クイックPCR 新橋検査センター」様。手を触れることなく出入りができるように、自動ドアが施工されています。プライバシーを保護できるように、自動ドアには不透明なガラス素材が選択されています。
清潔感のある白と青をベースにデザインされた内装と調和するように、自動ドアの枠も白一色で仕上げられています。自動ドア上部に施工された看板も同じコンセプトでデザインされています。
店内の様子が分かるガラスドア
池袋西口駅前店にあるブランド品宅配買取サービス「ブランディア」様。ブランディア実店舗初となるブランド品販売が開始されました。商品の陳列される店内の様子が分かるように、エントランスの壁とドアにガラスが施工されています。
また店内奥の商談スペースには、デザインガラスのパーテーションがデザインされています。光を通すガラス素材で明るい空間を演出しながら、プライバシーを確保した売買取引が可能です。
大正ロマンを感じさせるドア
最高級和栗を使用した和栗モンブラン専門店の「栗歩 -KURIHO- 」様。大正ロマンをコンセプトに、内装空間がデザインされました。壁には梁や柱のような装飾が施されて、ノスタルジックな什器が配置されています。
また「大正ロマン」の空間を演出できるように、エントランスのドアにはレトロ感漂うドアノブとすりガラスが施工されて、のれんがかけられています。
店舗の独自性が出るおしゃれなドアをデザインしよう！
店舗のドアをデザインするためには、役割や種類、工事費用などを把握する必要があります。内外装におしゃれなドアをデザインして、店舗の独自性を出しましょう。
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監修者
-
IDEAL編集部
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