2022.08.15  2022.09.19|新規開業ノウハウ

結婚式場を開業する流れ!事業計画や式場の種類・物件探し・デザイン・工事

結婚式場を開業する流れ!事業計画や式場の種類・物件探し・デザイン・工事

本記事で、結婚式場を開業する流れを解説します。ブライダル業界の将来性から結婚式場の種類、事業計画書の立案、式場の物件探しとデザイン・工事までご紹介します。

「結婚式場を開業したいけど何から始めればいい?」「開業の流れを知りたい!」とお悩みではないでしょうか?結婚式場の開業や移転、リニューアルなどを検討中の方は、ぜひご覧ください。

ブライダル業界の将来性

ブライダル業界の将来性

ブライダル業界はコロナ感染拡大の影響を受けた業界の一つで、顧客のニーズが多様化しています。開業して利益を上げるために、ブライダル業界の将来性を確認しておきましょう。

少子化と晩婚化

日本社会は、少子化と晩婚化が進んでいます。少子化が進むと、ブライダル業界の市場規模が縮小する傾向となります。しかし晩婚化が進むと、年収の高く結婚式にお金をかけられる顧客層が生まれる傾向も出てきます。

厚生労働省の調査によると、2020年の日本の合計特殊出生率は1.34です。また2065年には1年間に生まれる子どもの数が現在の半分程度になり、高齢化もさらに進むと予測されています。

参考:厚生労働省「令和3年版厚生労働白書-新型コロナウイルス感染症と社会保障-(本文)」第2部第1章(P.184)

また平均初婚年齢は、2021年時点で男性31歳と女性29.5歳です。1995年から男女ともに3歳程度上昇しており、晩婚化が進んでいます。初婚の妻の年齢は、25歳〜29歳が最も多いです。

参考:厚生労働省「令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況」結果の概要(P.14〜15)

コロナ禍による結婚式の延期・中止と変化

2019年12月から日本でコロナの感染が広がり、イベントや集会などが延期・中止されてきました。ブライダル業界でも結婚式の延期・中止が相次いで、収入が減少した企業が増加しました。

2020年度の結婚式場業者の経営実態調査によると、調査された企業の96.1%が減収でした。コロナ感染拡大前(2019年度)に減収だった企業は28.7%ですので、コロナ禍の影響が大きいと言えます。

参考:帝国データバンク「結婚式場業者の経営実態調査」

しかし2021年頃より「ウィズコロナ」の考え方から結婚式が変化して、密を避けたガーデンウェディングやリモートウェディングなどの形で結婚式が開催されています。

結婚観や結婚式の多様化

少子化や晩婚化、コロナ禍などにより、結婚観や結婚式の多様化が進んでいます。結婚式場業者は、顧客ごとのさまざまなニーズに柔軟に対応することが必要です。

例えば婚姻届の提出のみで済ませる「ナシ婚」や派手な演出を控えて少人数で行う「ジミ婚」、小規模でもSNS映えする「フォトジェニックウェディング」、カジュアルな「1.5次会」などのニーズがあります。

また夫婦の趣味や個性などを生かした結婚式も開催されています。結婚式のプランや小物・衣装の持ち込みといったオプションに幅を効かせることで、より多くの顧客のニーズに対応できるように検討してください。

結婚式場の種類

結婚式場の種類

結婚式場の種類は、主に4つ(ゲストハウスとレストラン、専門施設、ホテル)に分けられます。各式場の特徴や魅力を把握したうえで、開業する結婚式場の種類を選択しましょう。

ゲストハウス

ゲストハウスは、新郎新婦が邸宅を貸し切って挙式できる結婚式場です。中庭やプールが付いていたり、洋風や古民家の外観だったりします。式場内だけでなく、外装も含めた空間デザインが必要となります。

フォーマルからカジュアルまで対応できるようにゲストハウスをデザインすることで、幅広い顧客のニーズに応えられます。好みに合わせた結婚式をコーディネートできるため、個性を生かしたい新郎新婦から好まれます。

レストラン

一部もしくは全体をレイアウト変更できるフロアをデザインすることで、レストランを結婚式場として活用できます。結婚式がない日にレストランとして営業できる点や結婚式後の利用を期待できる点などがメリットです。

一般的なレストランの厨房やフロアだけでなく、結婚式に必要な音響機器や装飾品などもデザインする必要があります。満足してもらえる結婚式を開催するためには、ウェディングプランニングに関する社員研修も必要です。婚礼や1.5次会のプランなどを用意しましょう。

結婚式の専門施設

結婚式の専門施設の特徴は、挙式会場や披露宴会場が敷地内に複数ある点です。会場によってコンセプトを変えることができるので、顧客の希望に合わせてウェディングプランニングを提供できます。

同日に複数の新郎新婦が利用しますので、設備や動線を考慮してデザインしましょう。会場が多い分だけ、従業員数を確保しなければなりません。また豪華な式場をデザインにするためには、日本庭園や装飾品(絵画や什器など)に費用がかかりますので注意が必要です。

ホテル

ホテルは宿泊施設提供がメインサービスですが、結婚式会場として宴会場を提供できます。ホテルウェディングのメリットは、遠方から招いたゲストに宿泊施設を提供できる点です。チャペルや美容室、レストランなどを併設すると、結婚式をスムーズに開催できます。

ホテルには結婚式の参列者と一般のホテル利用者が混在するので、動線設計が重要です。チャペルを宴会場近くにレイアウトしたり、用途に応じて通路を分けたりする配慮が求められます。

結婚式場を開業する流れ

結婚式場を開業する流れ

開業する結婚式場の種類を決めたら、結婚式場を開業する流れを確認しましょう。ウェディングプランニングのみを提供する店舗ではなく、小規模の結婚式場(ゲストハウスやレストラン)を所有する店舗を開業する流れをご紹介します。

事業計画の立案

まずは結婚式場のコンセプトや方向性を定めるために、事業計画の立案を行います。事業計画書は資金調達にも必要ですので、緻密に計画しながらまとめてください。競合との差別化を図りながら、多様なニーズに対応できるサービスが求められます。

なおブライダル事業にも活用できる事業計画書の書き方について、下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

開業資金の調達

開業資金は、物件の取得方法によって大きく異なります。主な取得方法は、物件の賃借や土地購入・物件建築、M&A(譲渡)です。物件取得方法を選択して開業資金を見積もり、計画的に調達しましょう。

例えばゲストハウスをM&Aで取得するなら、数百万〜数千万円ほどかかります。店舗物件を借りてレストランの内装を工事するなら、300万〜1,500万円程度かかります。ただし物件の規模や立地などによって取得費用は大きく変動します。

なお開業資金の調達方法について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

オフィスと式場の物件取得

資金調達と並行して、オフィスと式場の物件取得を行います。ゲストハウスやレストランにオフィスを併設させると、営業しやすくなります。集客と売上を伸ばすためには、経営方針や結婚式のコンセプトに基づいて、結婚式場の内外装をデザインすることが重要です。

ただし内外装工事費用は膨らみやすいので、予算内に収めるようにしましょう。店舗内装デザイン・工事について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

個人事業開業または法人設立の届出

結婚式場を開業するための手続きとして、個人事業開業または法人設立の届出が必要です。個人事業開業なら、「個人事業の開業・廃業等届出書」を開業日から1ヶ月以内に税務署へ提出します。法人設立なら、「法人設立届出書」を開業日から2ヶ月以内に税務署へ提出してください。

また所得税や法人税の特別控除を受けたいなら、青色申告承認申請書を税務署へ提出しましょう。

参考:国税庁「個人で事業を始めたとき/法人を設立したとき」

なおゲストハウスやレストランで食事を提供する場合は、飲食店の営業許可も必要です。必要な手続きについて、下の記事をご覧ください。

ウェディングプランナーの資格取得

ウェディングプランナーの資格取得は、結婚式場の開業に必須ではありません。しかし取得しておくことで、新郎新婦に安心感を与えたり、事業に役立てたりできます。小規模の結婚式場を経営するなら、経営者自らがウェディングプランナーとして働くこともあります。

主な民間資格として、例えば全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会)認定の「ブライダルプランナー検定」があります。

参考:ABC協会認定ブライダルプランナー検定Webサイト

また日本ブライダル事業振興会(BIA)の認定資格である「ブライダルコーディネート技能検定」もあります。

参考:公益社団法人日本ブライダル文化振興協会Webサイト「ブライダルコーディネート技能検定」

ウェディングプランナーの採用

事業の内容や規模に応じて、ウェディングプランナーの採用が必要となります。資格や職歴のあるプランナーを採用すれば、結婚式の企画・運営に関する知識や技能が身についていることを期待できます。

ウェディングプランナーの雇用形態には、正社員や業務委託などがあります。正社員だと密に連絡をとることが可能です。業務委託だと連絡を取りづらくなる場合がありますが、人件費を必要最低限に抑えられます。

集客活動の展開

式場準備や採用活動と並行して、集客活動の展開も忘れずに行いましょう。主な集客方法として、情報誌・ポータルサイトへの情報掲載や広告・SNSアカウントの運用などがあります。

最終的に公式Webサイトへ誘導して、詳細情報を確認してもらったり、相談予約を入れてもらったりできるように動線を設計しましょう。特に結婚式場のコンセプトやイメージを伝えるために、式場や式の様子が分かる写真を掲載すると、集客効果が期待できます。

なおWeb集客に関して下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

結婚式場の事業計画立案ポイント

結婚式場の事業計画立案ポイント

結婚式場の開業準備において、事業計画の立案が重要です。事業計画があいまいだと、経営方針にブレが生じて集客や売上につながらないからです。結婚式場の事業計画立案ポイントをご紹介します。

KGIとKPIを設定する

1つ目のポイントは、KGIとKPIを設定することです。KGI(到達したい目標)に対してKPI(目標達成度を測る指標)を数式で表すことで、目標の達成度を正確に評価できます。

例えばKGIを「月間売上1000万円(成約数9件)」として、KPIに来館率50%(月間来館数/問合せ数)と成約率20%(月間成約数/来館数)を設定します。「月間問合せ100件×来館率0.5×0.2=10件」となるように、問合せ数と来館率、成約率を評価・改善していきます。

独自性あるサービスを企画する

2つ目のポイントは、独自性のあるサービスを企画することです。顧客とのマッチ度を上げるために、独自性を押し出して集客しましょう。競合にない強みを洗い出して、差別化を図る必要があります。

例えば料理に自信があるなら、披露宴で提供する料理のコースを充実させます。コロナ禍でも安心できる結婚式をアピールするなら、ネット配信や動画撮影などのオプションサービスを企画しましょう。

結婚式場の物件探しとデザイン・工事

結婚式場の物件探しとデザイン・工事

事業計画を立案できたら、結婚式場のコンセプトを実現できる物件を探して、内外装をデザイン・工事しましょう。ゲストハウスやレストランの物件探しとデザイン・工事についてポイントをご紹介します。

物件の取得費用と探し方

物件の取得費用の相場は賃料6〜12ヶ月程度で、立地や規模によって賃料が異なります。物件所有者から結婚式場開業の許可を得られれば、ゲストハウスや店舗物件を賃借できる場合があります。

物件の探し方の基本は、ターゲットを集客できる立地を選ぶことです。市場調査をしたうえで適したエリアを選びましょう。店舗物件の探し方について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

内外装のデザイン・工事の依頼

物件を賃貸できたら、内外装のデザイン・工事を施工業者に依頼します。内外装のデザインは、顧客が結婚式場を選ぶ基準の一つになります。具体的なコンセプトや希望条件を施工業者に伝えましょう。

また工事をスムーズに進めるためには、依頼してから完成するまでの流れを把握しておくことが大切です。下の記事に内装デザイン・工事の流れを詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

内外装工事の費用

物件取得費用と同じく、内外装工事の費用は開業資金の中で大きな割合を占めます。宿泊施設を設けない小規模なレストランやゲストハウスでも、内外装工事費用に坪単価20-100万円程度かかります。物件の規模や種類(居抜きとスケルトン)によって、内外装工事費用は変動します。

居抜き物件なら、残されている内装や設備の分だけ工事費用を抑えられますので、坪単価20万~50万円程度で工事できる場合があります。

スケルトン物件なら内装や設備を一から自由にデザインできますが、工事費用に坪単価50万~100万円程度かかります。

理想的な結婚式場を開業しよう!

理想的な結婚式場を開業しよう!

理想的な結婚式場を開業するためには、必要な準備を把握してスムーズに進める必要があります。ブライダル業界の将来性を踏まえて事業計画を立案したうえで、物件探しや式場のデザイン・工事を成功させましょう。

IDEALは小規模な結婚式場を含む店舗全般に対して、コンセプト設計から資金調達、物件探し、内外装のデザイン・工事、集客までをワンストップソリューションとしてご提供しております。

店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の際には、ぜひお問い合わせください。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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