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2022.09.19 2022.09.22|店舗デザイン
店舗のファサードをデザインするポイント!施工事例や工事費用を紹介
本記事で、店舗のファサードをデザインするポイントを解説します。施工事例や工事費用もご紹介します。
「そもそもファサードとは何?」「店舗のファサードをデザインするポイントが知りたい!」とお悩みではありませんか?店舗の開業や移転、リニューアルなどを検討している方は、ぜひご覧ください。
目次
ファサードとは?
ファサードとは、店舗正面の外観を意味します。顧客への第一印象を左右する「店舗の顔」といえる部分です。まずはファサードの語源や店舗における役割をご確認ください。
語源
ファサードの語源は、フランス語の「façade」(「うわべ」「見せかけ」の意味)です。英語の「face」(顔)と同じ意味をもち、「見た目」を表す言葉です。建築用語のファサードは、「建物の見た目」つまり「外観」を意味します。
西洋には美しい外観の建築物がありますが、建築物の威厳を示すためにファサードのデザインが確立されてきました。歴史的にみても、建築物の外観は重要な役割を果たしてきました。もちろん見た目だけではなく、外壁や屋根の耐震性や耐火性なども重要です。
エントランスとの違い
ファサードとエントランスとの違いは、範囲と役割です。ファサードが建築物正面の外観であるのに対して、エントランスは建築物の出入り口(通路やホール)になります。ただしファサードもエントランスも、通行人やネットユーザーに対して店舗の雰囲気や業態などを伝える役割を担っています。
店舗のエントランスには、顧客が入退店する通路や顧客を迎え入れるホールが含まれます。建築構造によってエントランスが屋外から見えない場合もあります。屋外から見える場合は、エントランスの扉を含めてファサードと表現されます。
役割
ファサードには、主に顧客の注目を集めて入店を促す役割があります。売上げを上げるために集客数を増やす必要がありますので、顧客の入店を促せるようなファサードのデザインが重要です。店舗側の魅力や独自性などをアピールしましょう。
特に新規顧客にとって、ファサードは店舗の業種や雰囲気を判断する材料となります。ファサードをとおして店舗の特徴を伝えることができれば、入店につながります。
店舗のファサードをデザインするポイント
ファサードの主な役割を確認したところで、店舗のファサードをデザインするポイントをいくつかご紹介します。ポイントを押さえてファサードをデザインすることで、集客や売上げにつなげましょう。
業種・業態を紹介する
1つ目のポイントは、業種・業態を紹介することです。店舗の業種や業態からかけ離れたファサードをデザインすると、顧客が安心して入店しづらくなります。店舗の業種・業態や独自性・魅力に結びつくデザインを取り入れることで、顧客の関心を集めてください。
例えば飲食店なら、和食・洋食・居酒屋などの業態が分かると入店しやすいです。顧客が一目で飲食店の業態を判断できるように屋根や外壁の素材や色を選んだり、アイキャッチとなる屋根の装飾やのぼり旗などを設置したりしてください。
店舗におしゃれな壁をデザインするコツを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
視認性の高い看板を設置する
2つ目のポイントは、視認性の高い看板を設置することです。看板の色や素材を工夫したり、遠くから分かりやすいイラストやキャッチコピーを使用したりすることで、顧客にとって見やすく分かりやすい看板となります。
また看板の大きさや位置にも工夫が必要です。遠くからでも目につきやすいように顧客の視線上に看板を設置することで、より高い集客効果を期待できます。特に車の通行量が多い場合には、運転中に認識しやすい看板の大きさや位置に気を配りましょう。
なお店舗全般に活用できる看板デザインのコツをまとめてありますので、次の記事もご覧ください。
コンセプトを明確にする
3つ目のポイントは、コンセプトを明確にすることです。コンセプトにそぐわないデザインでは、ターゲットとなる顧客を集められないからです。店舗のコンセプトを明確にして、ファサードのデザインに落とし込みましょう。
例えば若年層がターゲットであればカジュアルな雰囲気に、シニア層がターゲットであれば落ち着いた雰囲気に、デザインのテイストを定めてください。また顧客が価格帯(大衆志向や高級志向など)を想像しやすいようにデザインすることも重要です。
店舗のコンセプト設計について紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
周辺環境と調和させる
4つ目のポイントは、周辺環境と調和させることです。周りから浮いてしまうと、集客において逆効果になる危険性があります。また地域によっては色や素材、看板の大きさなどに制限がありますので、確認が必要です。
具体的な制限については、景観法などの法令によって定められています。例えば東京都では、建築物に使える色や夜間の照明について細かく定められています。自治体によって条例の内容が異なるため、開業予定地の条例をご確認ください。
参考:東京都都市整備局「景観計画/東京都景観色彩ガイドライン/景観協定」
入口の数と幅を検討する
5つ目のポイントは、入り口の数と幅を検討することです。入り口の数と幅は店舗の開放感と利便性に関係しますので、店舗のコンセプトに合わせて入り口の数と幅を検討してください。幅の広い入り口がいくつも施工されていると、顧客の入店を促しやすいです。
一方で隠れ家のような雰囲気を演出したい場合は、大きな出入り口はコンセプトからズレてしまいます。入り口を小さめにして明るすぎない照明を照らすデザインが、隠れ家のコンセプトに適しています。
店舗デザインにも活用できるエントランスや受付のデザインポイントをまとめてありますので、次の記事もご覧ください。
照明と装飾を工夫する
6つ目のポイントは、照明と装飾を工夫することです。特に外が暗い時間帯は、照明が店舗の印象を左右します。店内の明かるさとのバランスを考慮したり、看板を照らしたりしてください。
壁や看板、照明などだけではなく、装飾(店舗を囲むフェンスや植栽など)にもこだわると外観をおしゃれにデザインできます。季節やキャンペーンなどに合わせて装飾を変化させたり、配置を工夫して奥行き出したりすることがポイントです。
店舗の照明についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ほどよく内装を見せる
7つ目のポイントは、ほどよく内装を見せることです。安心感や期待感などの感情を顧客に抱いてもらえるように、店外から店内への視認性を意識してください。
窓やガラス扉などから店内の様子が見えることで、顧客は安心感を得られます。店内の様子が見えることで、雰囲気を掴みやすくなるからです。
また店内の一部のみを見せることで、「店内の様子をさらに見たい」という顧客の関心度を高められます。ファサードと内装デザインに統一感を出すことで、より効果が期待できます。
店舗ファサードデザインの施工事例
ファサードデザインのポイントを押さえたところで、店舗ファサードデザインの施工事例をご紹介します。理想的な店舗のファサードをデザインできるように、各ファサードの特徴を解説していきます。
光輝くファサード
「YASUOKA DENTAL OFFICE UMEDA」様は、「人生を好転させる歯科医療」を提供する歯科医院です。一流サービスを提供するクリニックにふさわしいように、ラグジュアリーで光り輝くファサードデザインを採用されました。
看板にはロゴをモチーフにしたパターンが使用されており、夜は照明によってパターンが浮かび上がります。内装も同じコンセプトに基づいてデザインされており、歯科医療の先進性をイメージした間接照明とミラーが配置されています。
ほのかに輝くファサード
「浅草もんじゃ 土蛍 八幡山店」様は、もんじゃ・お好み焼きのお店です。店名の「土蛍」には「ホタルのように輝く笑顔が集まるお店にしたい」という思いが込められています。
看板上部にホタルの輝きをイメージしたペンダントライトが施工されており、ほのかに輝くファサードがデザインされています。店名が書かれた大きな看板とたれ幕には、「もんじゃ」「お好み焼き」と業種が一目で分かります。
歴史と魅力を紹介するファサード
「うなぎ四代目菊川 横浜ベイクォーター店」様は、90年続くうなぎ卸問屋が運営するうなぎ店です。歴史と魅力を紹介するファサードがデザインされて、壁面にチャンネル文字(立体的な文字)とたれ幕が施工されています。
チャンネル文字は、スポットライトで照らすことで浮かび上がるようにデザインされています。また歴史のあるうなぎ卸問屋が運営していることを紹介するために、たれ幕に「創業九十年」と書かれています。
注目を引くファサード
「ブランディア 横浜店」様は、ブランド品宅配買取サービス「Brandear」が運営する店頭買取専門店です。買取専門店であると分かり顧客の注目を引くように、ファサードがデザイン。店舗のロゴが白くライトアップされており、壁には視認性の高いネイビーが配色されています。
また顧客に気軽に利用してもらえるように、幅の広い開放的なエントランスがデザインされています。ただし商談スペースはエントランスの奥にレイアウトされていますので、顧客のプライバシーは保護されています。
サービスをアピールするファサード
24H FITNESS&LOUNGE「POLFIT」様は、「通い続けられる」をコンセプトにしたフィットネスジムです。イメージカラーのイエローを取り入れ、開放的な空間になるように大きなガラス窓が施工されています。
フィットネスジムのサービスをアピールするファサードとなるように、フィットネス器具の写真が窓に貼られています。顧客の注目を集めやすいように、一目で業種が分かる窓看板が鮮やかなイエローでデザインされています。
若年層が入店しやすいファサード
「バイセル新宿サブナード店」様は、ブランド品出張買取サービス「BUYSELL」様が運営する実店舗です。若年層が入店しやすいように、オープンでカジュアルな空間をコンセプトにデザインされました。
通行者の歩く方向に合わせて、店名のサインや売買商品のメニューが壁側に寄せてレイアウトされています。顧客の注目を集めるだけでなく入店しやすいように、エントランスの幅が広く取られています。
ロゴを活用したファサード
「LA PANDA エノテカ」様は、お肉料理とナチュラルワインをメインに提供するイタリアンレストランです。ロゴに描かれた「ナイフとフォークを持った人物」がライトに向かって階段を上っており、店舗の階段を上った先に店舗があることを知らせています。
大きなたれ幕にロゴを活用したファサードは、夜間でも顧客の目を引けるように上部にスポットライトが設置されています。たれ幕を上げ下げすることで、営業中や定休日などを通行者に知らせることができます。
店舗ファサードの工事費用
店舗ファサードのイメージを膨らませたら、工事費用を確認しましょう。ただしファサードだけではなく、一般的には外壁全体や看板などの工事も併せて依頼される点にご注意ください。
費用の相場
店舗ファサード工事費用の相場は、50万〜150万円程度です。ただし物件の種類(スケルトンか居抜きか)や規模、工事内容などによって、外装工事費用は上下します。居抜き物件の場合は、変更箇所が少なければ50万円以内で済む場合があります。
費用の内訳
店舗外装工事費用の内訳は、大きく3種類(外壁工事費と看板工事費、外構工事費)に分けることができます。今回は外壁前面30㎡程度の店舗物件に外壁と看板、ライトを設置する工事費用を試算しました。
内訳 | 費用相場 | 外壁前面30㎡程度の店舗物件 |
外壁工事費 | 5千〜1万5千円程度/㎡ | 20万〜50万円程度 |
看板工事費 | 10万〜70万円程度/箇所 | 10万〜70万円程度 |
外構工事費 | ライト :4万円程度/個 フェンス:1万〜3万円程度/m | 20万~50万円程度 |
合計 | 50万〜150万円程度 |
店舗ファサード工事費用には、外装材の他に足場代、人件費、管理費などが含まれます。外装材には壁材や看板などが含まれて、素材や大きさなどによって費用が異なる場合があります。ライトが内蔵されている看板なら、追加でライトを設置しなくてよくなります。
節約方法
店舗ファサード工事費用の節約方法として、相見積もりを取ったり、外装材のグレードを検討したりしましょう。複数の業者から相見積もりを取ることで、工事費用が高すぎる業者に依頼してしまうリスクを防げます。
また外壁工事の種類には塗装やサイディング・左官などがあり、塗装が一番安価です。ファサードと側面の工事内容を区別することでも、費用を節約できます。
さらに業者選びにおいては、設計から施工までをワンストップで提供している業者に依頼すれば合計工事費用を抑えることが可能です。なぜならワンストップで依頼することで、中間マージンや相談時間がかからないからです。
なお店舗内装工事費用については次の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
集客を増やす理想的なファサードをデザインしよう
エントランスを含めたファサードは、店舗の顔にになります。店舗の集客を増やすために、ポイントを押さえて、理想的なファサードをデザインしましょう。
IDEALはファサードデザインはもちろん、店舗のコンセプト設計から資金調達、物件探し、内外装のデザイン・工事などをワンストップソリューションとしてご提供しております。
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監修者
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IDEAL編集部
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