2021.05.04 2021.05.10|新規開業ノウハウ
スナック経営をするなら知っておきたい許可や成功するポイントを解説!

「スナックを開きたいのですが、まったくの無知です。何から始めたらいいのでしょうか」というお客様への記事です。
当記事では
・スナック開業に必要な許可
・スナック経営をプラスにしていくためのコツ
を、お伝えしていきます。
これまでお店の開業に多く携わってきたIDEAL(の中の人)が、どこよりも分かりやすく、見やすくお伝えしていきますよ。
先に少しだけ答えを言ってしまうと↓
◇スナック経営に必須な許可
→2種類(飲食店営業許可、防火管理者)
→経営スタイルによってはもう1つ(深夜酒類提供飲食店営業許可か、風俗営業許可)
◇スナック経営をプラスにするコツ
→いかに常連客を獲得していくか
です。
「これからスナックを開きたい!」というお客様の未来が明るくなるよう、当記事で少しでもお力になれたらと思います。
目次
”スナック”とは

スナックとはスナックバー(snack bar)の略称です。
日本のスナックでは”ママ”や”小ママ(ちいママ)”と呼ばれる女性が、カウンター越しにお酒や料理を提供していますよね。
特徴として
・落ち着いた配色
・10席ほどのカウンター席がある
・テーブル席(またはボックス席がある)
である内装のスナックが多いでしょう。
クラブやキャバクラ、ホストクラブと違って、小規模なのも特徴です。
パッと見た時の印象は「派手さを抑えた大人の空間」な内装が多いでしょう。
また、スナックでは、お酒や軽食の提供のほか、ママや女性スタッフとのコミュニケーションやカラオケなどを楽しみに来店される顧客が多いです。
スナック経営に許可は必要?

スナック経営に必要な許可を覚えておきましょう↓
・飲食店営業許可
・防火管理者
・深夜酒類提供飲食店営業許可
・風俗営業許可
それぞれ分かりやすくお伝えしていきますね。
スナック経営のための許可①飲食店営業許可
まずは”飲食店営業許可”です。
飲食店営業許可は、料理の提供があるスナックに必須な許可。
許可を得るには『食品衛生責任者』の資格が必要です。
食品衛生管理者の資格は、食品衛生協会(各自治体の保健所)が実施している講習会に参加し修了すれば取得できます。
『飲食店営業許可』は、食品衛生責任者の資格を取得し、かつ保健所の監査にクリアすれば得られます。
スナック経営のための許可②防火管理者

次に”防火管理者”です。
スナックの規模が大きい場合には『防火管理者』の資格が必要です。
スナックの収容人数(スタッフと顧客を合わせた人数)が、30名以上の場合、取得しなければなりません。
防火管理者の講習は、防災協会(消防署)が実施しています。
この講習をまじめに受講できれば資格を取得できます。
また、スナックの延べ面積によって講習内容が変わりますよ。
・300㎡以上の場合:甲種講習 約10時間の講習で2日間受講
・300㎡未満の場合:乙種講習 約5時間の講習で1日で終了
延べ面積と席数を正確に知ってからの受講なので、内装設計が完成したタイミングで受講を申込むのがベスト。
スナック経営のための許可③深夜酒類提供飲食店営業許可
続いて”深夜酒類提供飲食店営業許可”です。(通称:深夜営業許可)
お酒を、深夜0時〜翌朝6時まで提供するスナックは、取得しなければならない許可です。
取得するには、警察署に届け出ればOK。
深夜0時〜翌朝6時までの間にお酒の提供がないのであれば必要ありません。
が、スナックの場合はほぼ当てはまります。
この”ほぼ”とお伝えしている理由は、もうひとつ”別の許可”があるからです。
スナック経営のための許可④風俗営業許可

別の許可とは”風俗営業許可”のことです。
風俗営業許可を取得するスナックは、深夜0時までしか営業できません。
もし、スナックで『接待』をするならば”風俗営業許可”の届け出が必要です。
届出先は警察署(”深夜酒類提供飲食店営業許可”と同じです)
”接待”とは以下を指します。
[”接待”を具体的に表すと↓]
・顧客と一緒にステージに立って歌う
・顧客とデュエットする、手拍子する、歌をほめる
・顧客と一緒にカードゲームやダーツなどの遊戯をする
・顧客のそばに座り、お酌、談笑、たばこに火を付ける
・顧客と体を密着させたり、手をにぎったり、口に食べ物を運ぶ
ここで問題なのが”深夜酒類提供飲食店営業許可”と”風俗営業許可”は同時に取得できない、という点があります。
スナック経営の注意‼︎2つの許可うち取得できるのは1つのみ

結論から言いますと”深夜酒類提供営業許可”と”風俗営業許可”は、同時に取得できません。
なぜなら、"接待行為があるスナック"と"接待行為ができないスナック"を、時間によって明確に分けるのは不可能だと警察が主張しているからです。
たとえば、カラオケデュエットを楽しんでいる中で
「深夜0時になりましたので、ここから先はお酒を提供するだけです。
もう一緒に歌いませんし、お酌もしません。
なので、失礼します」
と、少しおかしな現象が起きるわけです。
顧客も混乱しますよね。
もし、あえてこの方法を取るとしたら↓
1:深夜0時になった=顧客全員に出てもらい、スナックを一回閉める
2:接待なしの”バー”として看板を出しなおす
3:バーとして開店する
と、警察が主張しているように”明確に分ける”必要があるのです。
簡単に説明していますが、かなり難しいでしょう。
つまり↓
・接待ありきのスナックにするなら『風俗営業許可』→ただし深夜0時までの営業になる
・0時以降も営業するスナックにするなら『深夜酒類提供営業許可』→ただし営業中の接待行為はナシ
という2パターンにしかありません。
仮に、風俗営業許可を取得したスナック経営者が、しれっと警察署に『深夜酒類提供営業許可』を届け出ても、門前払いされてしまいますよ。
また、深夜0時以降営業し、かつ接待行為をするようであれば警察にバレます。
警察の摘発にあった場合、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が科せられてしまいます。
重いですよね……?
スナックで成功するポイントは常連客獲得!

スナック経営を成功するには、いかにして常連客をゲットできるか。
常連客を押さえるポイントは次のとおりです↓
・顧客ターゲット層を設定する
・顧客に合わせた空間作りや遊びを取り入れる
順に解説しますね。
スナックの常連客を獲得するには①顧客ターゲット層を設定する
どんな顧客に毎日来て欲しいか、ターゲットを決めましょう。
ターゲットを決めておくことで、ターゲットの好みや趣向に合わせた内装、スタッフを決められます。
ターゲット決めは”地域性”と”年齢層”の分析がカナメ。
たとえば、仕事帰りの会社員をターゲットにするなら「ビジネス街の近くがいいな」とイメージできますよね。
さらに「40代〜50代ごろの年齢層が高い男性客や管理職以上の人」と絞り込んでいけば、スナックの内装やスタッフも「落ち着いた雰囲気に……」とピンポイントに選定できます。
ターゲットになる顧客の好みと、スタッフの雰囲気や内装のコンセプトが食い違うことが無いように。
でなければ、顧客はスナックに対して違和感を抱いてしまいます。
違和感を抱くスナックへは、そう何度も訪れることはないでしょう。
極論、リピーターにはなってくれませんよ。
ですから
1:ターゲットを決めてから
2:内装やスタッフのコンセプトを決める
とイメージすると、分かりやすいでしょう。
スナックの常連客を獲得するには②顧客に合わせた空間作りや遊び

ターゲットが絞り込めたら、空間作りです。
客層が細かければ細かいほど、ターゲットに合わせた空間作りが可能。
なぜなら、”年代”や”職場での立場”から好ましい内装にしていけばいいからです。
たとえば
・20代〜30代なら豪華で楽しい空間を演出した内装
・40代の管理職なら、癒やしや落ち着き感のある空間
・30代の中間管理職なら、少し羽目を外せるような雰囲気
など。
またスナックの内装は、カウンター席を中心に考えていきましょう。
『風営法』を守ったスナック経営を維持するためだからです。
極論を言いますと、ボックス席やフロア席のみを設置した場合、秩序ある”接待行為”が守りにくくなる傾向があります。
顧客に楽い時間を過ごしてほしい一方で「風俗営業法を守られているか」という点を忘れてはいけません。
スナックは内装だけでなく外装も気にかけてみては?

もちろん、スナック作りで気にかけるべきは内装だけではありません。
第一印象となる外観にもこだわるべきです。
スナックの外観は、顧客が中に入店したときのイメージを”壊さないような見た目”にしなければなりません。
たとえば「なんだか良い雰囲気だな」と感じて入店したのに、中はイマイチな雰囲気だった……
このように”ギャップ”を、顧客に感じさせてはいけないのです。
・庶民的なスナックなら、良心的な空間を感じる外観に
・おしゃれさがウリのスナックなら、おしゃれな外観に
・高級なスナックなら、外観も高級感を抱くような外観に
など「ここはスナック」かつ「こんなスナックですよ」としっかりアピールできるようにしましょう。
スナックの外装にこだわって集客UP
スナックの外装にこだわることで
・集客力が高まる
・コンセプトやターゲットをわかりやすく伝えられる
・ファンになってくれる顧客が増える(=リピーター化)
といったメリットが挙げられます。
たとえば、スナックのコンセプトがよくわかる看板を”人の目に留まりやすい位置”に置きましょう。
そうすれば、それだけで宣伝効果が期待できますね。
あとは「このくらいの料金で楽しめますよ」と、はっきり提示すると顧客への印象はグンと良くなります。
ですから、ぜひスナックの外装の目立つところに料金表を設置しましょう。
新規顧客も安心して入店しやすくなりますよね。
まとめ:健全なスナック経営のために必要な許可を熟知しておこう

「スナックを開きたい!」というお客様へ、必要な資格、許可と内装作りのコツについてお伝えしてきました。
スナックの経営には、夜の接待やお酒の提供がある分、求められる許可が多数あり、複雑に感じられますよね。
書類を提出したとしても、確認、再度提出など、何度も手間がかかることも多くあることも。
いざスナックとしてオープンするまでは、大変な思いをするでしょう。
ですが、どうかめげずにお客様の夢のスナックをオープンして下さい。
「スナック経営のための許可や内装については理解しました。でも内装デザインをうまく決められるか不安です…」
そのような不安を抱くのであれば、ぜひIDEALにご相談ください。
IDEALは、お客様が作り上げたいものを丁寧に形にしていきます。
与えられた空間を存分に活かすのはもちろん、お客様の希望や願いを根本から理解するのを前提に進めていきます。
また、お客様のタスクを最小限に抑えることが可能かもしれません。
『必要な手続き、内装デザイン設計、施工』までを代行することが可能だからです。
コンセプトを汲み取ることはもちろん、急な提案や変更にもできるだけ臨機応変に対応することがIDEALの強みです。
お客様の理想とする魅力的なスナックまたはキャバクラが出来上がるよう、悩みや疑問点を一つ一つ丁寧に対応させていただきます。
まずは一度、ご相談してみて下さい。
監修者
-
IDEAL編集部
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