2024.07.01  2024.05.27|新規開業ノウハウ

プライベートサロンの開業資金はいくら?マツエクなどのサービスや注意点・事例

プライベートサロンの開業資金はいくら?マツエクなどのサービスや注意点・事例

本記事で、プライベートサロンの開業資金を解説します。マツエクなどのサービスや注意点・事例もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

プライベートサロン開業の基本情報

プライベートサロン開業の基本情報

プライベートサロンの開業準備を始める前に、基本情報を確認しましょう。基本情報を確認することで、開業準備を進めやすいからです。それではプライベートサロンの市場規模やサービス、メリット・デメリット、業態をご紹介します。

市場規模

まずプライベートサロンの市場規模は、Web上に掲載されていません(2024年7月時点)。ただしサロン全体の市場規模は、2023年に2兆5,000億円程度でした。コロナ禍(2020-2022年)には一時的に縮小しましたが、回復傾向にあります。

なおサロン全体の市場規模において、ヘアサロン(美容室・理容室)が6割以上以上を占めます。残りは、ネイル・エステ・リラクゼーション・アイサロンです。

参照元:ホットペッパービューティーアカデミー「数字で見る美容業界」

サービス(マツエクなど)

次にプライベートサロンのサービスには、ヘアカット・カラーやネイル、エステ、リラクゼーション、アイラッシュ・マツエクなどがあります。サービスの種類は、一般的なサロンと同様です。

ただし一般的なサロンよりも、プライベートサロンでは、各顧客のニーズに応じてサービスの内容が柔軟にカスタマイズされます。カウンセリングの丁寧さや施術の専門性などが特徴的です。

メリット・デメリット

それからプライベートサロン開業のメリットは、コストの低さや経営の自由さ、丁寧な接客などです。大規模なチェーン店とは異なり、小規模な個人店の開業資金は少なく、自由に経営方針を立てられ、接客に時間をかけられます。

ただし集客の難しさやセキュリティの低さ、サービス開発のコストなどは、プライベートサロン開業のデメリットです。大規模なチェーン店とは異なり、集客やサービス開発に費用と時間がかかり、独自に情報管理や防犯対策を進めなくてはなりません。

業態

そしてプライベートサロンの業態には、自宅サロンやマンションサロンなどがあります。自宅サロンは経営者の住宅の一部を利用して営業されるサロンで、店舗付き住宅の所有や賃借が必要です。

マンションサロンは、マンション内の物件を利用して営業されるサロンです。マンションサロンの内装デザイン・工事の基本情報をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

プライベートサロン開業の注意点

プライベートサロン開業の注意点

基本情報だけではなく、プライベートサロン開業の注意点も確認しましょう。8点(コンセプト・事業計画書と開業資金、店舗物件、設備・機器・什器、DX、資格・免許・届出・許可、メニュー開発・仕入先、集客活動)を取り上げます。

コンセプトの設計と事業計画書の作成

まずコンセプトの設計と事業計画書の作成が、プライベートサロン開業の注意点として挙げられます。競合店との差別化を図り、独自性のあるサービスを提供できるように、明確なコンセプトを設計しましょう。

事業計画書は、開業資金の調達や経営戦略の説明、経営の評価・改善などに必要です。プライベートサロン開業にも活用できる事業計画書の書き方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

開業資金の調達

次に開業資金の調達も、プライベートサロン開業の注意点です。自己資金だけで不足する場合には、開業資金の調達方法(出資や借入、融資、補助金・助成金など)を検討しましょう。

開業予定日に間に合うように、計画的に開業資金の調達を進めなくてはなりません。プライベートサロンにも活用できる開業資金を調達するポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

店舗物件の選定とデザイン・工事

それから店舗物件選定とデザイン・工事も、プライベートサロン開業の注意点です。店舗物件はコンセプトを実現させるための手段であり、立地や間取りは集客と売上に影響します。希望条件を整理したうえで、店舗物件を選定しましょう

店舗物件を契約できたら、外観や内装のデザイン・工事を進めなくてはなりません。自宅サロンやマンションサロンの内装施工事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

設備・機器・什器の手配

続いて設備・機器・什器の手配も、プライベートサロン開業の注意点です。提供するサービスに応じて、空調・換気設備や施術器具、ソファ・収納棚などの什器を手配しましょう。設備・機器・什器の素材やサイズは、内装デザインにとっても重要です。

設備・機器・什器を手配する方法には、新品はもちろん中古品やレンタル品・リース品もあります。プライベートサロン開業にも活用できるおしゃれな什器を選ぶポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

DXの推進

またDXの推進も、プライベートサロン開業の注意点です。DX(デジタル技術による店舗経営の仕組みや商品・サービスなどの変革)を推進して、プライベートサロンの集客と売上を伸ばしましょう。

DXの具体的な方法には、オンライン予約システムやキャッシュレス決済システム、デジタルサイネージなどがあります。プライベートサロン開業にも活用できるDXを進める流れとポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

資格・免許の取得や届出・許可の申請

さらに資格・免許の取得や届出・許可の申請も、プライベートサロン開業の注意点です。提供するサービスや従業員の雇用などによって、必要な資格・免許・届出・許可は異なります

  • 美容師や、エステティシャン、ネイリストなどの資格・免許
  • 美容所や理容所の開設届など
  • 税務に関する手続き(個人事業主の開業届または法人の設立届など)
  • 防火管理者選任届・防火対象設備使用開始届(該当する物件の場合)
  • 社会保険や労働保険の加入手続き(従業員を雇用する場合)

参照元:

国税庁「個人で事業を始めたとき/法人を設立したとき」

日本年金機構「事業所が健康保険・厚生年金保険の適用を受けようとするとき」

厚生労働省「労働保険の成立手続」

サロン業態別の開業準備をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

施術メニューの開発と仕入先の選定

そして施術メニューの開発と仕入先の選定も、プライベートサロン開業の注意点です。プライベートサロンのメインサービスは施術ですので、集客と売上を伸ばせるメニューを開発しましょう。

サービスの価格や品質を保つために、仕入先の選定が重要です。各仕入先の品揃えや卸売価格、供給の安定性などを比較しましょう。プライベートサロン開業にも活用できる仕入先と上手く付き合うコツをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

集客活動の計画

なお集客活動の計画も、プライベートサロン開業の注意点です。サロン業界に新規出店する場合には知名度がありません。開業後から新規顧客を獲得し、安定したリピート率を維持できるように、開業前から集客活動を計画しましょう。

集客方法には、オンライン集客(SNSやMEOなど)とオフライン集客(看板広告や雑誌広告など)があります。プライベートサロン開業にも活用できる集客に成功した事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

プライベートサロンの開業事例

注意点に気をつけてプライベートサロンを開業できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(男性をメインターゲットと毛穴・小顔専門、マンション内、駅チカ、自宅内)をご紹介します。

男性をメインターゲットとするヘアサロン

男性をメインターゲットとするヘアサロン

まず「cuore Est! なかもず店」は、男性をメインターゲットとするヘアサロンです。白をベースカラーとした内装空間に、施術台が2席だけレイアウトされています。木材の内装材や什器が、温かみも感じさせるプライベートサロンのデザインです。

メンズの髪質やカットなどの知識・技能のあるスタッフがサービスを提供します。もちろん女性客や高齢層にもサービスを提供していますので、カップルや家族での予約が可能です。

参照元:

ホットペッパービューティー「cuore Est! なかもず店」

さかにゅー「【祝オープン】堺市北区・なかもず駅近くにメンズ特化型のプライベートサロン★『cuore Est! なかもず店』がオープンしたよ!:」

毛穴・小顔専門のエステサロン

毛穴・小顔専門のエステサロン

次に「miyon」は、毛穴・小顔専門のエステサロンです。毛穴汚れの洗浄や小顔矯正の施術が提供されています。毛穴洗浄の流れは、クレンジングから毛穴チェック、ハイドロ毛穴洗浄、パック、保湿です。

SNSで情報発信や問い合わせ対応をしており、Web上で予約が可能です。プライベートサロンのオープン時には、割引キャンペーンが実施され、施術の体験が可能でした。

参照元:

miyon「完全個室プライベートサロン」

かこがわノート「【開店】毛穴と小顔専門のプライベートサロンmiyon(ミヨン)が野口町に12/24オープン!【毛穴洗浄】」

マンション内にある脱毛サロン

マンション内にある脱毛サロン

続いて「Lua」は、マンション内にある脱毛サロンです。最寄駅から徒歩5分の住宅地にあり、あえて看板が掲げられていません。完全予約制・完全個室のプライベートサロンで、誰にも知られずに一人で施術を受けられます。

メンズとレディースの全身脱毛に対応しており、パックのオプションメニューも提供されています。ベースカラーに白が配置された内装空間に、木目の床材や暖色系の什器が組み合せられており、清潔感や暖かみを感じさせるデザインです。

参照元:プライベートサロンLua「トップぺージ」

駅チカのマツエクサロン

駅チカのマツエクサロン

それから「amie 久宝寺店」は、駅チカのマツエクサロンです。最寄駅から徒歩数分のマンション内に立地しており、午前から夜間まで営業しています。社会人や学生が通いやすいプライベートサロンです。

丁寧なカウンセリングと悩みに対する提案を心がけており、まつげパーマ・マツエク・アイブロウなどのメニューが提供されています。施術スペースには、白をベースにした内装がデザインされています。

参照元:

ホットペッパービューティー「amie 久宝寺店」

号外NET八尾「【八尾市】JR久宝寺駅すぐ!まつ毛専門のプライベートサロン『amie久宝寺店』がオープンしました♪」

自宅内にあるネイルサロン

自宅内にあるネイルサロン

そして「ココ」は、自宅内にあるネイルサロンです。最寄駅から徒歩数分の距離に立地するプライベートサロンで、駐車場も完備されています。施術スペースは完全個室で、動画配信を視聴しながら施術を受けられます。

施術スペースには、ネイルカラーのサンプルやオプションの素材などが展示されています。気軽にファッションを楽しんでもらえるように割安価格を心がけており、早朝から深夜までの予約に対応しているネイルサロンです。

参照元:号外NET京田辺市・木津川市「【木津川市】気軽に長く通える!低価格で丁寧なプライベートネイルサロンをみつけました!」

プライベートサロンの開業資金

プライベートサロンの開業資金

事例のようなプライベートサロンを開業するためには、資金が必要です。そこでプライベートサロン開業資金の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、開業資金の節約法も確認しましょう。

相場

まずプライベートサロン開業資金の相場は、坪単価20万~80万円程度です。例えば10坪で賃料月10万円の店舗物件なら、200万~800万円程度の開業資金がかかります。ただし店舗物件の立地や規模、種類(所有か賃貸)、設備・機器・什器の台数などによって、開業資金は変動します。

内訳

次にプライベートサロン開業資金の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、10坪で賃料月10万円の店舗物件にかかる開業資金を試算してあります。

資金の内訳資金の目安資金の試算
物件取得費
(敷金・礼金・前賃料など)
全体の10%程度
(賃料の2~8ヶ月分程度)
20万~80万円程度
(10坪で賃料月10万円の
店舗物件)
店舗デザイン・工事
(内装や外観、設備・
機器・什器など)
全体の60%程度
(坪単価10万~50万円程度)
120万~480万円程度
諸経費
(開業前のメニュー開発、
資格・届出・許可、採用・研修・集客など)
全体の20%程度40万~160万円程度
運転資金
(開業後の賃料や水道光熱費、
人件費など)
全体の10%程度
(賃料の2~8ヶ月分程度)
20万~80万円程度
合計100%
(坪単価20万~80万円程度)
200万~800万円程度

上表のとおり、メンズエステサロンの開業資金においては、店舗デザイン・工事費が大半を占めます。ただし自宅などの物件を所有している場合には物件取得費が不要で、改装工事費用が必要です。

節約法

そしてプライベートサロン開業資金の節約法には、相見積もりや居抜き物件、補助金・助成金などがあります。相見積もりを取って、各業者の見積もりを比較すれば、無駄な経費を削減しやすいです。

居抜き物件を契約すれば、内装や設備・機器・什器などを譲渡してもらえる分だけ、新規工事費用を削減できます。ただし居抜き物件が向いているケースは限られているため、次の記事も併せてご覧ください。

補助金・助成金には基本的に返済義務がありませんが、申請条件や用途が定められています。プライベートサロン開業にも活用できる補助金・助成金の種類をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

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監修者

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