2023.06.30  2023.07.04|店舗運営ノウハウ

サロン経営に成功するためのポイント!経営の実態・失敗する原因・事例

サロン経営に成功するためのポイント!経営の実態・失敗する原因・事例

本記事で、サロン経営に成功するためのポイントを解説します。サロン経営の実態や失敗する原因、事例もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

サロン経営の実態とは?

サロン経営の実態とは?

そもそもサロン経営の実態とは、どうなっているのでしょうか?サロンの営業している店舗数や営業不振の店舗数、経営者の年収をご紹介します。実態を踏まえて、サロン経営を成功させましょう。

営業している店舗数

まずサロンの営業している店舗数(美容業の営業施設)は、平成時代に増加を続け、24万店舗以上になりました。

参照元:厚生労働省「美容業の実態と経営改善の方策(抄)」(2ページ)

そして美容所(美容室)は、令和にも増加を続けて25万店舗を超えました。店舗数が減少している業界もありますが、美容業の店舗数は増加傾向です。

参照元:厚生労働省「令和3年度衛生行政報告例の概況」(6ページ)

なお立地による二層分化の傾向がみられ、住宅地には中高年の個人経営者による小規模サロンが営業しており、商業地区には法人経営の中規模サロンが営業しています。

参照元:厚生労働省「美容業の実態と経営改善の方策(抄)」(39‐40ページ)

営業不振の店舗数

サロンの営業している店舗数は増加傾向にあるものの、営業不振の店舗数が、平成30年の時点で約6割だと報告されています。営業不振の主な原因は、厳しい生存競争です。美容業の対象人口500人(5歳から74歳まで)に1店舗の割合で、サロンが出店されています。

美容業の市場規模は1兆円を超えている一方で、個人経営の小規模サロンほど、経営状況が厳しい傾向にあります。また後継者不足も問題で、個人経営者の2割が廃業を検討しています。

参照元:厚生労働省「美容業の実態と経営改善の方策(抄)」(39‐40ページ)

経営者の年収

サロン経営者の年収は、500万〜1,000万円以上だと推測されます。厚生労働省が公開している資料を基にして計算すると、平均売上は約2,000万円(客単価6,000円×月272人×12か月)です。サロンの利益率を30%と仮定すると、平均年収が約588万円です。

参照元:厚生労働省「生活衛生関係営業経営実態について 美容業 結果の概要」

ただし集客数や従業員数などによって、サロン経営の利益率は増減します。集客数の安定している個人経営の小規模サロンなら利益率を高められますが、集客数の伸び悩む法人経営の中規模サロンでは利益率が下がります。

サロン経営に失敗する原因

サロン経営に失敗する原因

6割のサロンが営業不振に陥っている実態を踏まえて、事前にサロン経営に失敗する原因を対策しましょう。本記事では、サロンのサービスや投資回収、経費、集客に関する失敗を取り上げます。

ニーズに応えないサービス

まずサロン経営に失敗する原因として、ニーズに応えないサービスが挙げられます。ニーズを満たすサービスを提供できなければ、顧客満足度が下がり、集客と売上を減少させます。結果的に、サロン経営に失敗するリスクが高まります。

顧客のニーズに応えられない理由として、施術のスキルや知識の不足はもちろん、トレンドの変化を捉えていない点や接客の丁寧さ、店舗の雰囲気なども挙げられます。サロン経営者の熱意や方針は重要ですが、顧客のニーズに応えることも重要です。

投資回収の遅延

次に投資回収の遅延も、サロン経営に失敗する原因です。サロンの開業前にはさまざまな準備が必要で、業態に応じて数百万~1千万円以上の費用(初期投資)がかかります。開業後の売上から利益を獲得して、投資を回収しなくてはなりません。

しかし事業計画や資金計画のとおりにサロン経営を展開できず、利益を獲得できないと、創業融資の返済などができません。業態別にサロン開業資金をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

経費の無駄

また経費の無駄も、サロン経営を失敗させる原因です。サロン経営の利益率を高めるためには、経費の無駄を省かなくてはなりません。経費は、固定費(店舗物件の賃料や人件費、水道光熱費など)と変動費(材料費や集客費など)に分けられます。

固定費は、売上に関わらず毎月の支払いが必要となる経費です。従業員を雇用しているサロンには人件費が発生し、残業代が増えると利益率を下げます。一方の変動費は、売上の変動で増減する経費です。必要以上に変動費をかけると、サロン経営に悪影響が出ます。

不安定な集客

さらに不安定な集客も、サロン経営を失敗させる原因です。集客の目的は、新規顧客とリピーターの獲得です。ターゲットとする顧客層に適した方法を選ばなければ、集客率を高められません。

またSNSやWebサイトなどの活用方法を間違えると、集客効果を得にくいです。そして新規顧客のリピート来店を促すためにも、適切な集客手段が求められます。サロンのサービスは最重要ですが、集客活動をおろそかにすると売上の減少を招きます。

サロン経営に成功するためのポイント

サロン経営に成功するためのポイント

サロン経営で失敗する原因を対策できるように、成功するためのポイントを確認しましょう。本記事では、コンセプトと業態、資金調達、内装デザイン、資格、集客方法、売上管理に関するポイントをご紹介します。

コンセプトと業態を明確にする

まずサロン経営に成功するためのポイントとして、コンセプトと業態を明確にしましょう。コンセプトを明確にすることで、ターゲット層のニーズに応えるサービスを具体的に検討できます。店舗のコンセプトを設計する方法を解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。

そしてサロンの業態には、個人経営や法人経営、フランチャイズ経営などがあります。また貸店舗型や店舗付き住宅型、間借り型などの違いをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

必要な開業資金を調達する

次に必要な開業資金を調達する点も、サロン経営に成功するためのポイントです。計画的に投資回収を進めるために、サロンの開業準備に必要な資金を正確に計算する必要があります。事業計画と資金計画を立てて、開業後の収支をシミュレーションしましょう。

サロンの内装や設備にこだわりすぎずに初期投資を抑えても、サロン経営を安定させて利益を蓄えてから追加投資が可能です。開業資金の調達方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

おしゃれな内装と外装をデザインする

またおしゃれな内装と外装をデザインする点も、サロン経営に成功するためのポイントです。店舗デザインによって、集客率やサービスの質を高められます。サロンのコンセプトに基づいて、内装と外装に統一感を出しましょう。

また施術中にリラックスしやすい店舗をデザインし、顧客満足度を高められると、リピート来店を期待できます。おしゃれさ以外にもサロン共通の内装デザインポイントがありますので、次の記事も併せてご覧ください。

経営や施術に活かせる資格を取得する

そして経営や施術に活かせる資格を取得する点も、サロン経営に成功するためのポイントです。資格を取得することで、サロン経営の評価や施術内容の向上などが可能となります。

サロンの経営や施術に活かせる資格の具体例をご覧ください。

  • 防火管理者
  • 簿記
  • ビジネス実務法務検定試験
  • 美容師
  • 理容師
  • AJESTHE認定エステティシャン
  • JNECネイリスト技能検定試験

上記の資格について詳しく解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。

適切な集客方法を選ぶ

それから適切な集客方法を選ぶ点も、サロン経営に成功するためのポイントです。ターゲット層に適した集客方法を選ぶことで、効果的に情報を届けられます

サロン経営の集客活動では、以下のようなオンラインとオフラインの方法を組み合わせましょう。

  • Webサイトやブログ
  • ポータルサイトやクーポンサイト
  • SNSアカウント
  • 新聞の折り込み広告や地域の情報誌
  • 看板
  • 顧客紹介制度

以上の店舗へ集客する方法や事例などもまとめてありますので、次の併せてご覧ください。

売上管理を徹底する

なおサロン経営に成功するためのポイントとして、売上管理を徹底しましょう。固定費(家賃や水道光熱費、通信費、人件費など)はもちろん、さらに変動費(材料費や宣伝広告費など)も考慮して、開業前に売上目標を立てなくてはなりません

そしてサロン開業後には、売上の前月比や前年比を比較して、課題を洗い出してください。顧客ごとのデータ(来店頻度や単価、利用サービス、購入商品など)も分析することで、施術のメニューや販売の方法などを改善できます。売上を効率的に管理するためには、顧客や売上の管理ツール・システムを導入しましょう。

なお店舗経営で投資回収するポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

サロン経営の参考となる事例

成功するためのポイントと併せて、サロン経営の参考となる事例を調査しましょう。事例を参考にすることで、サロン経営の工夫や努力を理解できます。本記事では5店舗を取り上げて、サロン経営の特徴をご紹介します。

自宅に開業されたプライベートサロン

自宅に開業されたプライベートサロン

「CONNEL HAIR And HEART」様は、自宅に開業されたプライベートサロンです。顧客満足度とリピート率を上げるために、マンツーマンで丁寧にカウンセリングや施術が提供されています。そして顧客がプライベートを感じながら安心してヘアケアを受けられるように、オーガニック由来の製品が使用されています。

またサロンスペースは8坪弱ですが、顧客に狭さを感じさせないように、天井が高くデザインされています。そして内装デザインに個性を出せるように、2種類のクロスが施工されています。

参照元:CONNEL HAIR And HEART「コンセプト」

独自のコンセプトが設計されたエステサロン

独自のコンセプトが設計されたエステサロン

「Aroma de kirari(アロマデキラリ)」様は、静岡県のエステサロンです。独自のコンセプトが設計され、デトックスに特化。デトックス効果を期待できるオイルやウェルカムドリンクのナノバブル水素水などが提供されています。

またサロンのロゴとして「蝶」がデザイン。青虫から綺麗な蝶へと変身するように、「変わることを恐れないで」という想いが込められています。生存競争に勝つために独自性を出したサロン経営の事例です。

参照元:Aroma de kirari「はじめての方へ」

顧客管理システムで経営分析するヘアサロン

顧客管理システムで経営分析するヘアサロン

「an.enu hair care」様は、顧客管理システムで経営分析するヘアサロンです。POSシステムによって経営分析の数字が把握され、豊富な機能が活用されながら、サロンの営業や集客に活かされています。例えばリピート率を上げるために、DM機能を活用して、新規顧客へメッセージが自動配信されています。

なお施術は完全個室のマンツーマンで提供されており、毛髪協会の講師を務める知識とスキルで、髪のダメージレスが目指されています。

参照元:SOSIA POS SALON「導入事例」

Web集客が展開される眉毛専門サロン

「SALON DE reca(サロン・ド・レカ)」様は、Web集客が展開される眉毛専門サロンです。ブログサイトでは、店舗の営業予定などの情報が発信されています。

参照元:SALON DE reca「ブログ」

またインスタ公式アカウントでは、施術内容やキャンペーンなどの情報が発信されています。例えば上記の投稿では、顧客はもちろん、サロン経営者向けに、アイブロウ1日体験スクールの情報が発信されています。

コンセプトに基づいて内装がデザインされたサロン

コンセプトに基づいて内装がデザインされたサロン

「Ishizuka BARBER’S CLUB(イシズカ・バーバーズ・クラブ)」様は、地域に根差したサロンです。コンセプト(顧客一人ひとりに寄り添った技術と癒し)に基づいて、内装がデザインされました。

具体的には、床や什器などに木目調やブラウンカラーが取り入れられ、穏やかな内装がデザイン。施術台が間隔を空けて設けられており、顧客にプライベートな雰囲気を感じてもらいやすいです。

参照元:Ishizuka BARBER’S CLUB「サロン紹介」

なお他にもサロンの施工事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

サロン経営を成功させよう!

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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