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2023.07.10 2023.07.18|店舗運営ノウハウ
バー経営に成功するためのポイント!経営の実態・失敗する原因・参考事例
本記事で、バー経営に成功するためのポイントを解説します。バー経営の実態や失敗する原因、参考事例もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
バー経営の実態
バーを開業する前に、経営の実態を押さえましょう。実態を踏まえて、バーの経営方針を立てる必要があるからです。そこでバーの市場規模や顧客の消費動向、経営者の年収、スナックやキャバクラとの違いについてご紹介します。
バーの市場規模
まずバーの市場規模は、1980~1990年代に拡大傾向にありましたが、2000~2010年代に縮小してきました。2017年時点のバーの市場規模は、バブル期の70%程度です。
そしてコロナ禍の影響を受けて、バーの市場規模が2019~2021年に70%以上減少しました。しかし2022年より増加を始めています。
参照元: 流通ニュース「居酒屋/22年市場規模は前年比74.3%増も、コロナ前から半減」
顧客の消費動向
次に顧客の消費動向は、コロナ禍によって変化しました。2019年以前に比べて、「休日に」「17時台に」「一人や少人数で」バーを利用する顧客が増加。また客単価が高くなり、安さよりも飲食の質を求めている顧客が増えています。
参照元: 流通ニュース「居酒屋/22年市場規模は前年比74.3%増も、コロナ前から半減」
ただし2000年代から変わらない消費動向として、若年~壮年の男性層がバーに訪れる割合が高いです。ターゲットのニーズに応じて、ワインバーやシガーバー、カフェバー、ダイニングバーなどが営業されています。
経営者の年収
またバー経営者の年収は、300万~1,000万円程度だと想定されます。飲食店ドットコムの調査によると、飲食店経営者の半数が「年収500万円以上」と回答しています。
参照元:飲食店ドットコム「飲食店経営者の「年収」や「悩み」をアンケート調査。赤字店の98.1%が「集客力」に課題」
なおバー経営者の年収が1,000万円を超えるためには、次の条件を満たさなくてはなりません。ただし客単価5000円と顧客1日24人、月26日営業、利益率30%と仮定しています。
- 客単価5000円×1日24人×営業26日×12か月×利益率30%=1,123万円
スナックやキャバクラとの違い
そしてバーとスナックやキャバクラとの違いは、営業時間と接客・サービス、料金設定にあります。
深夜酒類提供飲食店営業に該当するバーは、深夜(午前0時から午前6時)に営業できます。サービスの特徴は、顧客自身がお酒や趣味を楽しむ場所が提供される点です。テーブルチャージやセット料金、ドリンク代などの料金が設定されますが、接待飲食等営業に該当するスナックやキャバクラよりも安くなります。
なおスナックやキャバクラの営業時間と接客・サービス、料金設定についても解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。
バー経営に失敗する原因
バー経営の実態だけではなく、経営に失敗する原因も押さえておきましょう。そこでバーの立地と業態、リピーター、資金、利益率、居心地、接客に関する失敗例を取り上げます。失敗する原因を押さえることで、事前に対策しましょう。
立地と業態が合わない
まずバー経営に失敗する原因として、立地と業態が合わないことが挙げられます。バーの立地や業態が合わなければ、ターゲットとする顧客層を集客しづらいです。例えば若年男性層をターゲットにしていても、高齢者の多い住宅街では集客できません。
そして賃料の高い物件を選んでしまうと、売上に対する利益率を下げてしまいます。賃料の安い地下店舗や空中店舗にもバーを開業できますが、コンセプトに合わない物件を選ぶと集客が困難です。
なお店舗物件の探し方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
資金が不足している
次に資金が不足していることも、バー経営に失敗する原因として挙げられます。バー開業資金の相場は、500万~1,000万円程度です。またバーを開業してからも、運転資金として月に数十万円がかかります。
開業資金や運転資金が不足してしまうと、開業準備が滞ったり、毎月の固定費(人件費や物件賃料など)を支払えなくなってしまいます。バー開業資金についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
利益率が低い
また利益率が低いことも、バー経営に失敗する原因です。経費の無駄や販売価格の安さなどが、利益率の低下を招きます。特に飲食店においては、F/L比率(経費に対する食材費と人件費の割合)が高くなると、利益率を下げてしまいます。
なおバー経営の売上管理が適切でないと、経費の無駄を省き、適切な販売価格を設定して、利益率を上げることができません。バー経営にも活用できる平均売上の目安を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
居心地が良くない
それから居心地が良くないことも、バー経営に失敗する原因です。居心地の良くないバーでは、顧客の滞在時間が短くなり、客単価が低下します。客単価の低下は売上と利益率の低下につながります。
特に新規顧客にとっては、店舗の外観や内装の雰囲気が入店の判断材料です。またWebサイトやSNSアカウントなどに良くない評判が掲載されてしまうと、集客率を下げてしまいます。
接客が足りない
加えて接客が足りないことも、バー経営に失敗する原因です。バーカウンターに座って、従業員と会話しながらお酒を楽しんでもらえないと、顧客満足度の低下につながります。もちろんソファ席やテーブル席に座る顧客に対しても、接客は重要です。
ただし友人や家族と会話やお酒を楽しむ目的の顧客もいます。どの顧客にも一律に接客するのではなく、顧客のニーズを把握することが重要です。従業員が適切な距離感で接客できないと、顧客に不快感を与えてしまいます。
リピーターがつかない
そしてバー経営に失敗する原因として、リピーターがつかないことも挙げられます。居心地や接客の良くないバーでは、新規顧客のリピートを期待できません。バーを含む飲食店の売上は、リピート率が上がるほど安定します。
バーの居心地や接客だけではなく、宣伝広告活動やメニュー開発が不十分だと、リピート率が上がりません。定番メニューは大切ですが、サービスやメニューに変化がないと、顧客に飽きられてしまうからです。
バー経営に成功するためのポイント
バー経営に失敗する原因を対策できるように、成功するためのポイントを確認しましょう。本記事では、バー経営のコンセプトと資金調達、原価率、バーカウンター、独自サービス、営業と集客について、ポイントをご紹介します。
コンセプトを明確にする
まずバー経営に成功するためのポイントとして、コンセプトを明確にする点が挙げられます。コンセプトを明確にすることで、ターゲット層を絞り込み、立地や業態を選びやすくなるからです。
コンセプトを明確にするために、バーの種類をご覧ください。
- オーセンティックバー
- ショットバー
- ダイニングバー
- ミュージックバー
- スタンディングバー
- アミューズメントバー
上記のバーの種類やコンセプト例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
計画的に資金を調達する
次に計画的に資金を調達する点も、バー経営に成功させるためのポイントです。バー開業資金の不足を防ぐために、調達方法をご確認ください。
- 親族や知人からの借入
- 民間金融機関の融資制度
- 日本政策金融公庫や地方自治体の制度融資
- クラウドファンディングの募集
- 国や地方自治体の補助金・助成金
ただし調達方法ごとに条件や注意点などがあります。各方法について詳しくまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
無駄を省いて原価率を抑える
また無駄を省いて原価率を抑える点も、バー経営に成功するためのポイントです。バー経営のF/L比率を下げるために、次の点にご注意ください。
- 食品ロスを減らす
- オーバーポーションを防ぐ
- メニューや価格を見直す
- 仕入れ先を見直す
ただし全てのメニューの原価率を一律に下げるわけではなく、メニュー全体のバランスが重要です。飲食店が原価率を計算する際の注意点や原価率を抑えるポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
バーカウンターにこだわる
それからバーカウンターにこだわる点も、バー経営に成功するためのポイントです。バーカウンターは、居心地の良さを左右します。おしゃれさと機能性を決める要素を押さえましょう。
- カウンターの幅と奥行き
- カウンターの天板
- バックバー
- 照明
特にバーカウンターとイスの高さが、座り心地に影響します。バーカウンターをデザインするポイントや施工事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
独自性のあるサービスを提供する
加えて独自性のあるサービスを提供することも、バー経営を成功するためのポイントです。独自性のあるサービスを提供するためには、マーケティング活動が求められます。マーケティングのメリットは、次のとおりです。
- メリット①:消費者のニーズを把握できる
- メリット②:事業計画書を綿密に策定できる
- メリット③:効率的な営業活動につながる
バーのメインサービスはお酒の提供ですが、ダーツやカフェ、スポーツ観戦などの付加価値を提供することも必要です。店舗マーケティングの流れと方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
営業や集客の方法を工夫する
なおバー経営に成功させるためのポイントとして、営業や集客の方法を工夫しましょう。バーにも活用できる売上アップするためのアイデアをご覧ください。
- 販売価格を見直す
- 限定メニューを開発する
- コラボやキャンペーンを企画する
- クーポンやポイントカードを導入する
- デリバリーやテイクアウトに対応する
- メールマガジンやLINEを活用する
- ポスティングやSNSで情報発信する
ただし全ての方法がどのバー経営にも活用できるわけではありません。各方法の目的や手順をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
バー経営の参考となる事例
バー経営に成功できるように、参考となる事例を調査しましょう。本記事では、レストランバーやダイニングバー、プライベートバー、スイーツバーなどを取り上げて、経営の特徴をご紹介します。
独自のメニューやイベントを企画するバー
「レストラン&バー栗樹楼」は、福井駅から徒歩6分のレストラン&バーです。集客と売上を向上させるために、独自のメニューやイベントが企画されています。
例えば飲み放題付プランや二次会プランなどが提供され、イタリアンを学んだシェフがフレキシブルに調理。独身だけの飲み会やハロウィンパーティー、うなぎパーティーなどが開催されてきました。
参照元:レストラン&バー栗樹楼「食事とバーの両面で1人客から二次会まで集客」
ポータルサイトで集客率を上げるバー
「ダイニングバーJBar」は、若年女性層のリピーターを獲得しているダイニングバーです。集客率を上げるためにポータルサイトが活用されています。
Webサイト版だけではなく、モバイル版のポータルサイトも運用されたことで、宴会や記念日、女子会などの予約が増加。ウェディング二次会にも対応しており、貸切パーティや結婚式二次会が開催されています。
参照元:ダイニングバー J Bar「バーの特徴を活かした飲み放題と本格料理で成功」
料理教室でファンを獲得するダイニングバー
「プライベートダイニングLABO」は、赤坂駅から徒歩2分のダイニングバーです。料理教室でファンを獲得することで、バーの集客と売上も伸ばしています。
2016年の創業からカレー好きや同業者の顧客を獲得してきましたが、2021年から来客の少ない土日夕方を利用した薬膳料理教室が開催。料理の手順からスパイスの特徴までを丁寧に説明することで、好評を集めるだけではなく、バーの新規顧客も獲得しています。
参照元:プライベートダイニングLABO「バー業態からフードに力を入れ、料理教室も好走し、売り上げも3倍に」
売上を安定させる料金体系が導入されたバー
「ダイニングバーfresh Bar White Snow」は、愛媛県松山市の繁華街に構えるダイニングバーです。売上を安定させる料金体系が導入され、チャージ料金がありません。またドリンクメニューについては、飲み放題だけが提供されています。
女性1時間1,000円と男性1時間1,500円の飲み放題メニューが導入されたことで、気軽に顧客が立ち寄ることができます。また旬の果実を使った60種類のカクテルやノンアルコールのカクテルなどが提供され、女性ファンを獲得しています。
参照元:ダイニングバー fresh Bar White Snow「フルーツカクテルが飲み放題。使いやすさが女性に女性に好評!」
SNS映えするメニューで集客するスイーツバー
SWEETS BAR ASHIOTOは、神戸市の繁華街に構えるスイーツバーです。SNS映えするメニューで集客されています。
顧客に動画を撮影してもらえるメニューが提供され、顧客の目の前でスイーツにチョコレートソースをかける演出が、SNSで話題になりました。既存顧客によって投稿された動画を見て来店する新規顧客を獲得されています。
参照元:SWEETS BAR ASHIOTO「”SNS映え”するスイーツとドリンクのペアリングで話題に!」
バー経営の集客と売上を伸ばそう!
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監修者
-
IDEAL編集部
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