2025.01.18 2024.12.07|店舗デザイン
店舗の外壁塗装事例!ポイントや費用・助成金も紹介
本記事で、店舗の外壁塗装事例をご紹介します。また店舗外壁塗装のポイントや費用・助成金も解説します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
店舗外壁塗装の基本情報
店舗の外壁塗装を計画する前に、基本情報を確認しましょう。基本情報を確認することで、計画を進めやすくなるからです。それでは店舗外壁塗装の目的と種類、頻度、流れをご紹介します。
目的
まず店舗外壁塗装の目的は、店舗物件の保護やデザイン性の向上などです。外壁塗装によって風雨・紫外線などから店舗物件を保護することで、躯体の劣化・破損を遅らせたり、内装空間の快適性や安全性を保ったりできます。
また色の剥がれた外壁を再塗装したり、外壁の色を塗り替えたりすることで、店舗外観のデザイン性を向上させられます。具体的な店舗外壁塗装のポイントについては、後ほどご紹介します。
塗料の種類
次に店舗外壁に使用される塗料の種類は、アクリル・ウレタン・シリコン・ラジカル・フッ素塗料などです。店舗物件の立地や周辺環境、希望する色味、予算などに応じて、外壁塗装に使用する塗料の種類を選びましょう。
- アクリル塗料 :低価格だが、耐久性が低い
- ウレタン塗料 :汎用性が高いが、ひび割れしやすい
- シリコン塗料 :種類が豊富だが、耐湿性が低い
- ラジカル塗料 :耐用年数が長いが、種類が少ない
- フッ素塗料 :耐用年数が長いが、ひび割れしやすい
- 無機系ハイブリッド塗料:耐用年数が長いが、価格が高い
頻度
それから店舗外壁塗装の頻度は、5~15年おきです。ただし店舗物件の立地や周辺環境、塗料の種類などによって、外壁塗装の頻度は異なります。例えば紫外線や風雨、雪、潮風などの影響を受けるほど、店舗外壁塗装の頻度は高くなります。
塗料の種類によって耐用年数が異なりますので、目安を確認しておきましょう。
- アクリル塗料 :5年前後
- ウレタン塗料 :10年前後
- シリコン塗料 :10年前後
- ラジカル塗料 :15年前後
- フッ素塗料 :15年前後
- 無機系ハイブリッド塗料:20年前後
流れ
そして店舗外壁塗装の流れも、確認しましょう。
- 業者の選定
- 業者への相談
- 調査と見積もり
- 工事の契約
- 工事前の挨拶
- 塗装工事(洗浄から乾燥・下地処理・養生・塗装・解体・清掃まで)
- 引き渡し・工事後の視察
なお外壁塗装と併せて屋根や看板なども工事する場合には、全てに対応できる業者か別々の業者に依頼しなければなりません。外装材を工事する流れをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
店舗外壁塗装のポイント
基本情報を踏まえたうえで、店舗外壁塗装のポイントも押さえましょう。8点(店舗のコンセプトと気候・周辺環境、配色、外観デザインの統一感、集客効果、断熱・遮熱性、メンテナンス性、工事期間)をご紹介します。
店舗のコンセプト
まず店舗のコンセプトが、店舗外壁塗装のポイントとして挙げられます。店舗経営の基本方針であるコンセプトに基づいて店舗の外壁を塗装することで、集客効果につながるからです。ターゲットする顧客層や商品・サービスなどに合う塗装方法を検討しましょう。
コンセプトは、競合店との差別化や店舗経営の評価・改善などにも必要です。市場調査と競合分析を踏まえて、独自性のあるコンセプトを設計しなければなりません。店舗のコンセプトを設計する流れと方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
気候・周辺環境
次に気候・周辺環境も、店舗外壁塗装のポイントです。気候条件が厳しいエリア(豪雪地帯や台風が直撃する地域など)の店舗においては、耐久性の高い塗料(フッ素・無機系ハイブリッド塗料など)を選びます。
周辺環境に比べて地味な外壁では店舗の存在をアピールできませんが、周辺環境と調和しない外観デザインでは違和感を与えてしまいます。店舗の業種・業態や周辺環境に合わせて、塗装方法を検討しましょう。
配色
それから配色も、店舗外壁塗装のポイントです。配色には、顧客の心理や行動に影響を与える効果(色彩効果)を期待できます。周辺環境への配慮だけではなく、店舗のコンセプトに基づいて外壁塗装の色を検討しましょう。
例えばサロンやクリニックの外壁には清潔さを感じさせる白やベージュなどを配置したり、レストランやカフェの外壁には明るさや賑やかさをイメージさせる赤や黄などが合います。店舗デザインに活用できる配色のパターンについて、次の記事も併せてご覧ください。
外観デザインの統一感
また外観デザインの統一感も、店舗外壁塗装のポイントです。店舗物件の外観デザインはコンセプトを実現させる手段であり、顧客の店舗に対する第一印象を左右します。外壁を塗装する際には、外観デザインの統一感を保ちましょう。
店舗の外観を構成する要素には、外壁以外に屋根やエントランス、看板、照明、装飾などもあります。店舗におしゃれな外観をデザインするコツをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
集客効果
続いて集客効果も、店舗外壁塗装のポイントです。店舗物件の外装で業種・業態を知らせたり、顧客の入店を促したり、競合との差別化を図ったりして、集客効果を引き出しましょう。
例えば店舗の外壁にロゴやキャッチコピーなどを塗装することで、店舗周辺を通行する歩行者やドライバーの注目を集めやすくなります。集客できる店舗外装デザインの共通点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
断熱・遮熱性
さらに断熱・遮熱性も、店舗外壁塗装のポイントです。外壁に断熱・遮熱塗料を施工することで、内装空間の快適性向上につながります。店舗の断熱・遮熱性を高めて、光熱水費の削減や結露・カビ・ダニの防止などを図りましょう。
ただし店舗の断熱・遮熱対策の方法は、断熱・遮熱塗料だけではなく、屋根や外壁の断熱材・遮熱材などもあります。店舗に施工できる断熱材・遮熱材の種類と価格をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
メンテナンス性
そしてメンテナンス性も、店舗外壁塗装のポイントです。塗料の種類によって耐用年数や断熱・遮熱性などが異なるため、外壁に施工する塗料の種類によって店舗外観のメンテナンス性が変化します。
外壁だけではなく、店舗物件を管理する際には、内装や外観、設備・機器・什器のメンテナンスも必要です。店舗メンテナンスの重点箇所と方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
工事期間
なお工事期間も、店舗外壁塗装のポイントです。店舗物件の立地や規模、階数、外壁塗装の種類や範囲、工事中の天候などによって、工事期間は異なります(数日から1か月程度)。契約前の見積もり段階で、業者に工事期間の目安を確認しましょう。
例えば悪天候が続いたり、業者側の都合が悪くなったりした場合には、工事期間が延長されるリスクが高まります。塗装工事の進捗状況によっては、店舗の短縮営業や休業などが必要です。
店舗の外壁塗装事例
ポイントを押さえて店舗外壁を塗装できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点(飲食店・ビューティーサロン・クリニックビル・ブランド品買取店・釣具店)を取り上げて、各事例の特徴をご紹介します。
飲食店のツートンカラーの外壁
まず飲食店「ミズノトリ」の外壁は、ツートンカラーで塗装されています。周辺環境と入居するビルの外観に合わせて白とグレーが配置されていますが、目立つようにツートンカラーの組み合わせです。
外観デザインと調和するように、内装空間も白を基調に配色されています。木目の内装材や什器が配置されているため、温かみを感じさせる内装デザインです。料理やお酒が引き立つように、余分な設備・機器や装飾などは配置されていません。
ビューティーサロンの清潔さを感じさせる外壁
次にビューティーサロン「lill」の外壁には、清潔さを感じさせるように白色が塗装されています。ファサードのロゴの入った看板も白色で、統一感のある外観デザインです。屋根には、アクセントとして青色が配置されています。
内装空間のベースカラーには、白と同じく清潔さを感じさせるベージュが配置されています。グレーの内装材が施工されているため、落ち着いた雰囲気の内装デザインです。快適性を高めるために、完全個室やシャワー室などがレイアウトされています。
クリニックビルのスタイリッシュな外壁
それから「池田旭が丘クリニックビル」の外壁は、スタイリッシュなテイストでデザインされています。ネイビーをベースカラーに塗装された屋根と外壁の間に、白や茶の外壁材が施工されているからです。
ビルのファサードと側面には、入居するクリニックの看板が施工されています。周辺に学校や商業施設があり、最寄駅から徒歩で通える距離に立地しているクリニックビルです。
参照元:
号外NET 箕面市・池田市「【池田市】旭丘に『池田旭が丘クリニックビル』がオープン予定! 耳鼻咽喉科、内科、薬局など。 」
ブランド品買取店の集客効果を引き出す外壁
続いてブランド品買取店「ブランディア 池袋西口駅前店」の外壁は、集客効果を引き出すようにデザインされています。グレーに塗装された外壁に、店舗情報(サービスの内容を伝えるロゴやピクトグラムなど)が表示されているからです。
内装空間も、外観デザインとの統一感を保つようにグレーを基調に配色されています。ライトブラウンで木目の内装材や什器が配置されているため、温かな雰囲気が演出されている内装デザインです。
釣具店の爽やかな外壁
そして釣具店「ベイマルチョウ」の外壁は、マリンブルーで爽やかに塗装されています。店名や商品のピクトグラムが表示されており、集客効果を期待できる外観デザインです。大規模店舗に合わせて、エントランスの入口と出口が分かれています。
白を基調とした内装空間には、釣具(磯釣り・船釣り・川釣り用)だけではなく、アウトドアグッズやレジャー用品なども陳列されています。陳列棚の間には幅広い通路が確保されており、開放的な内装デザインです。
参照元:
AGARA「マリンブルーの外壁に一新 和歌山県田辺の『ベイマルチョウ』」
店舗の外壁塗装費用
事例のような外壁を塗装するためには、予算が必要です。そこで店舗外壁塗装費用の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、外壁塗装費用の節約法も確認しましょう。
相場
まず店舗外壁塗装費用の相場は、㎡単価2,000~7,000円程度です。例えば50㎡分の店舗外壁を塗装するなら、10万~35万円程度がかかります。ただし店舗の立地や規模、塗料の種類などによって、塗装費用は変動します。
内訳
次に店舗外壁塗装費用の内訳について、参考情報として、50㎡分の店舗外壁を塗装する費用を試算してあります。
費用の内訳 | 費用の目安 | 費用の試算 |
諸経費 (デザインや施工監理、 足場、養生高圧洗浄、 廃材処理など) | 20%前後 | 2万~5万円程度 (50㎡分の店舗外壁) |
材料費と工賃 | 80%程度 (アクリル塗料:1,500円/㎡程度 ウレタン塗料:2,000円/㎡程度 シリコン塗料:3,000円/㎡程度 ラジカル塗料:4,000円/㎡程度 フッ素塗料 :5,000円/㎡程度 無機系ハイブリッド塗料: 6,000円/㎡程度) | 8万~30万円程度 |
合計 | 100%(㎡単価2,000~7,000円程度) | 10万~35万円程度 |
上表のとおり、店舗外壁塗装費用は塗料の種類によって変動します。希望条件(予算や機能性、デザイン性など)に合わせて、塗料の種類を選択しましょう。
節約法(相見積もりや補助金・助成金)
そして店舗外壁塗装費用の節約法は、相見積もりや補助金・助成金などです。相見積もりを取れば、各業者の見積もりを比較して無駄な経費を削減できます。塗装工事にも活用できる見積もりを依頼する流れをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
補助金・助成金の申請が通れば基本的に返済義務のない資金を獲得できますが、申請条件が定められています。店舗の開業・経営に活用できる補助金・助成金の種類をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
店舗の外壁塗装を計画しよう!
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監修者
-
IDEAL編集部
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