2023.09.20  2023.09.04|店舗デザイン

クラブの内装をデザインするポイント!必要なスペース・施工事例・工事費用も紹介

クラブの内装をデザインするポイント!必要なスペース・施工事例・工事費用も紹介

本記事で、クラブの内装をデザインする流れとポイントを解説します。クラブの内装に必要なスペースや施工事例、工事費用もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

クラブの内装に必要なスペース

クラブの内装に必要なスペース

クラブ(ナイトクラブやホストクラブなど)とは、主に夜間営業する接待や遊興が提供される社交場や飲食店です。クラブの内装をデザインする前に、必要なスペース(DJブース、メインフロア、バーカウンター、VIPルーム、クローク)を確認しましょう。

メインフロア

まずメインフロアが、クラブの内装に必要なスペースとして挙げられます。ナイトクラブのダンススペースやホストクラブの接客スペースなどです。用途に応じて、必要な設備・機器・什器が異なります。

メインフロアの面積は、クラブのサービスや売上目標などに応じて変動します。1日当たりの集客数を計算したうえで、物件を探しましょう。

VIPルーム

次にVIPルームも、クラブの内装に必要なスペースです。特別な料金や条件を満たす顧客に、お酒や音楽を楽しむプライベート空間を提供できるため、常連客の獲得に役立ちます。

ただしクラブのVIPルームには、風営法の「構造及び設備の技術上の基準」が適用されます。床面積の広さや施錠設備の禁止などの基準を満たさなくてはなりません。

参照元:e-Gov法令検索「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」第7条

クローク

またクロークも、クラブの内装に必要なスペースです。特にダンスフロアに持ち込める手荷物を制限する場合に、顧客の荷物や上着などが保管されます。クロークの管理には、従業員が必要です。

ただしクロークの代わりにコインロッカーを設置すると、従業員を配置する必要がありません。クラブのコンセプトに基づいて、クロークかロッカーの設置を検討しましょう。

バーカウンター

そしてバーカウンターも、クラブの内装に必要なスペースです。従業員がお酒や軽食を準備したり、顧客がくつろいだりするために利用されます。

ただしバーや居酒屋などとは異なり、バーカウンターにチェアが設置されないクラブもあります。バーカウンターの高さを決める方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

DJブース

なおDJブースも、クラブの内装に必要なスペースに含まれます。特にナイトクラブにおいて、ダンスフロアに音楽を流すために必要です。ミキサーやスピーカー、ターンテーブル、パソコンなどの設備・機器・什器が設置されます。

DJブースの有無や広さは、クラブのコンセプトや規模などによって異なります。デザインする前に、クラブのサービスを決めておきましょう。

クラブの内装をデザインする流れとポイント

クラブの内装をデザインする流れとポイント

必要なスペースを押さえたうえで、クラブの内装をデザインしましょう。そこでクラブの内装をデザインするポイント8点(コンセプトと物件、業者、関係法令、レイアウト、音響、防音、照明)をご紹介します。

コンセプトを設計する

まずクラブの内装をデザインする流れは、コンセプトを設計する作業から開始されます。店舗にコンセプトが必要な理由を確認しておきましょう。

  • 店舗経営の基本方針となるため
  • 事業計画書に活用できるため
  • 競合店との差別化を図るため

例えば男性客をターゲットとする高級クラブと女性客に利用されるホストクラブでは、適した内装のテイストが異なります。コンセプトを設計する流れと方法、施工事例などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

希望条件に合う物件を探す

次にクラブのコンセプトに基づいて、希望条件に合う物件を探します。店舗物件の調査から契約までには、数か月かかります。以下の流れに沿って、計画的に準備を進めましょう。

  • 店舗物件の希望条件を整理する
  • 店舗物件の取得費用を調達しておく
  • 具体的な物件をWeb検索して内覧を予約する
  • 店舗物件の賃貸契約を申し込む

なお店舗物件選びのコツや注意点などもまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

信頼できる業者に相談する

そしてクラブの内装をデザインする際には、信頼できる業者に相談しましょう。内装デザインから工事までの失敗を防ぐためには、以下の情報収集が重要です。

  • 内装工事業者の施工実績数
  • 施工事例の業種や業態
  • 複数業者からの相見積もり
  • 適正な見積もり金額
  • 内装工事業者の接客対応

店舗の内装工事を依頼できる業者や失敗例などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

必要なスペースをレイアウトする

それから業者と相談しながら、クラブの内装に必要なスペースをレイアウトしましょう。レイアウトは売上と顧客満足度、空調性能に影響するため、店舗経営にとって重要です。

なおクラブの内装には、メインフロアやVIPルーム、クローク、バーカウンター、DJブースだけではなく、トイレやバックヤード(従業員の更衣室や在庫の保管室など)なども必要です。店舗レイアウトの施工事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

関係法令を遵守する

またクラブの内装をレイアウトする際には、関係法令を遵守しましょう。クラブの開業には許可(接待飲食等営業や特定遊興飲食店営業など)が必要となり、内装デザインにおいては開業場所と店内の明るさ・設備などに注意してください。

具体的には、風俗営業等の店舗を開業できる地域が風営法によって制限されており、接待を提供する店舗においては客席の照度に基準が定められています。風営法における風俗営業等の種類などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

音響設備にこだわる

さらに関係法令の遵守だけではなく、クラブの内装をデザインする際には、音響設備にこだわりましょう。特にナイトクラブにおいて、ミキサーやアンプ、マイク、ターンテーブルなどの性能が顧客満足度に影響を与えるからです。

ただしホストクラブにおいては単に大音量を流すわけではなく、用途(VIP対応やパーティーなど)に応じた音楽が求められます。クラブのコンセプトに基づいて、音響設備の種類や台数などを検討しましょう。

防音対策を講じる

音響設備に加えて、クラブの内装をデザインする際には、防音対策を講じましょう。防音対策には、近隣トラブルや店外からの騒音を防止するメリットが期待されます。

ただし工事費用と定期的なメンテナンスが必要な点が防音工事のデメリットですので、対策が必要です。店舗を防音対策する流れと方法などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

照明で華やかさを演出する

なおクラブの内装をデザインする際には、照明で華やかさを演出してください。店舗における照明の効果を確認しておきましょう。

  • 内外装の雰囲気を演出する
  • 商品やサービスの魅力を引き立てる
  • 集客や売上の向上につながる

以上の効果を引き出せるように、クラブの内装に施工する照明器具の明るさや色味、位置などを検討しましょう。店舗に施工できる照明の種類や施工事例などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

クラブの内装施工事例

クラブに理想的な内装をデザインできるように、参考となる施工事例を調査しましょう。本記事では、クラブの内装施工事例5点を取り上げて、デザインのポイントなどをご紹介します。

落ち着いたモノクロの内装

落ち着いたモノクロの内装

「1 OAK Tokyo」様は、東京都港区麻布十番にあるナイトクラブです。各フロアの内装にはモノクロが配色されており、落ち着いた雰囲気が演出されています。白と黒のチェスボードをイメージさせる内装デザインです。

ただし各フロア(メインフロアやバーカウンターなど)には赤や青の照明が注がれ、異なる雰囲気が演出されています。収容人数は1000名で、1-3階の各フロアにVIPルームがレイアウトされています。

参照元:1 OAK Tokyo「ギャラリー」

ラグジュアリーでゴージャスな内装

ラグジュアリーでゴージャスな内装

「マハラジャ六本木」様は、東京都港区六本木にあるナイトクラブです。「遊びなれた大人たちのワンランク上のクラブ&ディスコ」をコンセプトに、ラグジュアリーでゴージャスな内装がデザインされ、ミラーボールやシャンデリアなどの照明器具により輝いています。

収容人数はスタンディング250名または着席100名で、貸切パーティーや撮影会などにも利用できます。非日常的な空間を楽しんでもらえるように、ダンスフロアに必要な音響設備も施工されています。

参照元:マハラジャ六本木「CONCEPT」

フロアごとに配色が異なる内装

フロアごとに配色が異なる内装

「ESPRIT TOKYO 六本木」様は東京都港区六本木にあり、海外の豪華ラウンジを彷彿とさせるミュージックラウンジです。フロアごとに配色が異なり、2階の内装はシルバー、3階の内装はゴールドを基調にデザインされています。

ただし1ー2階は7メートルの吹き抜けになっていて、煌びやかなシャンデリアが設置され、内装空間の連続性が演出されています。収容人数は、450名(130席とスタンディング320名)です。

参照元:クラブイベントガイド「ESPRIT TOKYO 六本木 – エスプリット 東京 六本木 」

和テイストが取り入れられた内装

和テイストが取り入れられた内装

「ORIZURU」様は東京都新宿区歌舞伎町にあり、「インターナショナルでノーボーダーなカルチャーミックス」をコンセプトとしたナイトクラブです。内装は折り鶴をモチーフにデザインされ、鏡張りの天井は銀色の折り鶴で装飾されています。和テイストの内装デザインです。

小規模なワンフロアの店舗ですが、天井が鏡張りのため、開放感が演出されています。またバーカウンターやVIP席もレイアウトされています。そして音響設備だけではなく、LEDパネルが施工されており、音楽と映像による演出が可能です。収容人数は、100-150名です。

参照元:ORIZURU : Night Clubs, DJ Bar, Tokyo Shinjuku Kabukicho「about」 

近未来的な内装

近未来的な内装

「ORCA NAGOYA」様は、愛知県名古屋市栄にあるナイトクラブです。「最上級のエンターテイメント」をコンセプトにしており、近未来的な内装がデザインされています。ゴールドに輝くエントランスを抜けると、幻想的な空間が広がります。

店内には3フロア(「スペースシップ」「ダークイメージのアジト」「ノスタルジック」)がレイアウトされており、顧客が異なる演出を楽しめます。クラブのイベント以外にも、結婚式の2次会や貸切パーティーなどの利用も可能です。

参照元:ORCA NAGOYA「ABOUT」

クラブの内装工事費用

クラブの内装工事費用

クラブにデザインした内装を施工するためには、予算が必要です。そこでクラブ内装工事費用の相場と内訳をご紹介します。経費を削減できるように、節約方法も併せてご確認ください。

相場

まずクラブ内装工事費用の相場は、坪単価30万〜50万円程度です。20坪の物件であれば、600万〜1000万円程度かかります。ただし物件の立地や規模、種類(居抜きかスケルトン)、設備・機器・什器のグレードなどによって、内装工事費用は変動します。

内訳

次にクラブ内装工事費用の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、20坪のスケルトン物件にかかる工事費用を試算してありますので、ご覧ください。

費用の内訳費用の目安20坪のスケルトン物件
デザイン費全体の10%程度60万〜100万円程度
諸経費
(施工監理や仮設・解体など)
全体の20%程度120万〜200万円程度
内装工事費
(天井や壁、床、建具、防音、
造作什器など)
全体の30%程度180万〜300万円程度
設備工事費
(電気やガス、水道、空調、
換気、厨房、音響、映像、照明など)
全体の40%程度240万〜400万円程度
合計100%
(坪単価30万〜50万円程度)
600万〜1000万円程度

上表のとおりに、クラブ内装工事費用において、設備工事費が大半を占めます。音響や映像、照明などの設備にこだわるほど、工事費用がかかる点にご注意ください。

節約法

そしてクラブ内装工事費用の節約法を把握しておきましょう。

  • 相見積もりを取る
  • 中古品・リース品を選ぶ
  • 居抜き物件を活用する

まず相見積もりを取ることで、複数の業者が提案する内装デザイン・工事の内容や費用、期間などを比較できます。相見積もりを依頼する際には、公正に比較できるように、各業者へ同じ希望条件を伝えましょう。

また設備・機器・什器の中古品・リース品を選ぶことで、購入費を節約できます。ただし破損やトラブルが発生すると修理費やメンテナンス費がかかるため、中古品・リース品の状態を確認しましょう。

そして居抜き物件を活用して、施工された内装や設備・機器・什器を引き継げると、新規工事費用を節約できます。ただし居抜き物件にはメリット・デメリットがありますので、次の記事も併せてご覧ください。

クラブに理想的な内装をデザインしよう!

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監修者

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