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2024.11.22 2024.10.15|新規開業ノウハウ
不動産フランチャイズとは?メリット・加盟料・ロイヤリティ・年収・注意点・事例
本記事で「不動産フランチャイズとは?」という疑問にお答えして、メリット・加盟料・ロイヤリティ・年収・注意点・事例などをご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
不動産フランチャイズとは?加盟に関する基本情報
不動産フランチャイズに加盟する前に、基本情報(仕組みやメリット・デメリット、加盟料・ロイヤリティ、経営者の年収)を確認しましょう。基本情報を確認することで、適した不動産フランチャイズを選びやすいからです。
仕組み
まず不動産フランチャイズとは、加盟店が加盟料・ロイヤリティを支払う対価として、本部が店舗経営のノウハウ・マニュアルなどを提供する仕組みです。加盟料・ロイヤリティについては、後ほどご紹介します。
不動産フランチャイズによって、契約条件(期間や加盟料・ロイヤリティの金額、経営方針など)が異なります。複数の不動産フランチャイズを調査したうえで、加盟を検討しましょう。
メリット・デメリット
次に不動産フランチャイズに加盟するメリットは、ノウハウ・マニュアル活用による経営の円滑化やブランド力による集客効果などです。一から経営体制を整える個人経営と比べて、円滑に経営を進めながら集客できます。
しかし加盟金・ロイヤリティの支払いや契約条件による制約などは、不動産フランチャイズに加盟するデメリットです。加盟料・ロイヤリティが売上に占める利益率を下げたり、契約条件による制約によって自由に経営できなかったりします。
加盟料・ロイヤリティ
それから不動産フランチャイズの加盟料は300万円前後で、ロイヤリティは定額制(月30万円前後)と定率制(売上の10%前後)に分けられます。不動産フランチャイズによって、加盟料・ロイヤリティの金額は異なります。
なお不動産フランチャイズによっては、加盟料とは別に保証金が求められます。毎月のロイヤリティの支払いに対する担保として、本部が加盟店から預かるお金です。ロイヤリティの保証金は、宅地建物取引業免許の取得に必要な営業保証金とは異なります。
経営者の年収
そして不動産フランチャイズ加盟店の経営者の年収に関するデータは、Web上に掲載されていません(2024年10月時点)。以下の資料によると1,000万円前後と推測されます(資本金1,000万円未満の場合)。
参照元:
不動産流通推進センター「2023不動産業統計集(9月期改訂)」(30ー32ページ)
全日本不動産協会「不動産業界で独立した人の年収はいくら?気になるテーマを調べてみました」
ただし立地や規模、営業日数、店舗数などによって、不動産フランチャイズ加盟店経営者の年収は変動します。例えば1店舗(月間売上200万円で利益率40%)を経営するなら、経営者の年収は960万円です。
- 月間200万円×12か月×利益率40%=960万円
不動産フランチャイズに加盟する際の注意点
基本情報だけではなく、不動産フランチャイズに加盟する際の注意点も確認しましょう。8点(事業理念・契約条件と事業計画書、開業資金、店舗物件、資格・免許・届出・許可、売上の目標・管理、人材の採用・研修、集客活動)をご紹介します。
事業理念・契約条件
まず事業理念・契約条件が、不動産フランチャイズに加盟する際の注意点として挙げられます。事業理念・契約条件によって、開業エリアや商圏、取り扱う不動産の種類などに関する制約を受ける場合があるからです。
したがって不動産フランチャイズの事業理念・契約条件に同意したうえで、加盟の手続きを開始しましょう。資料請求や説明会参加などによって、複数の不動産フランチャイズを比較できます。
事業計画書の作成
次に事業計画書の作成も、不動産フランチャイズに加盟する際の注意点です。個人店だけではなく、不動産フランチャイズ加盟店においても、開業資金の調達や経営の評価・改善などのために事業計画書を作成しましょう。
事業計画書には、経営者の経歴や事業の目的・内容、売上の目標などを記載します。不動産フランチャイズにも活用できる事業計画書の書き方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
開業資金の調達
それから開業資金の調達も、不動産フランチャイズに加盟する際の注意点です。開業前の初期投資(物件取得費や設備・機器・什器購入費など)や開業後の運転資金(賃料や光熱水道費など)が不足する場合には、資金の調達方法を検討しましょう。
開業資金の調達方法には、出資や借入、融資、補助金・助成金などがあります。開業資金を調達する際のポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。なお開業資金の相場や内訳、節約法については、後ほどご紹介します。
店舗物件の選定とデザイン・工事
続いて店舗物件の選定とデザイン・工事も、不動産フランチャイズに加盟する際の注意点です。店舗物件の立地は集客を左右し、規模や間取りはサービスに影響を与えます。ターゲットとする顧客層にサービスを提供しやすい店舗物件を選定しましょう。
店舗物件の賃借や購入を契約できたら、外観や内装をデザイン・工事します。ただしフランチャイズ契約においては、ブランドのデザイン(ロゴやキャッチコピー、色などの使用)に関する制約を受ける場合があります。
資格・免許の取得と届出・許可の申請
また資格・免許の取得と届出・許可の申請も、不動産フランチャイズに加盟する際の注意点です。資格・免許・届出・許可ごとに申請条件が異なりますので、必ず最新情報を確認しましょう。
- 宅地建物取引士資格・宅地建物取引業免許
- 税務や財務、労務などに関する資格やスキル
- 防火管理者の資格(該当する店舗物件の場合)
- 個人事業主の開業届でまたは法人の設立届
- 保証協会への加入
- 防火管理者選任届(該当する店舗物件の場合)
- 社会保険や労働保険の加入(従業員を雇用する場合)
参照元:
日本年金機構「事業所が健康保険・厚生年金保険の適用を受けようとするとき」
売上の目標・管理
さらに売上の目標・管理も、不動産フランチャイズに加盟する際の注意点です。売上の目標を設定したうえで、新規顧客の商談数や成約率、従業員の残業時間などを計算します。売上を正確に管理しながら、定期的に目標の達成率を評価して、営業活動を改善しましょう。
店舗の売上をアップさせるためには、新規顧客だけではなく、リピーターの獲得も重要です。不動産フランチャイズにも活用できる売上アップするためのアイデアをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
人材の採用・研修
そして人材の採用・研修も、不動産フランチャイズに加盟する際の注意点です。長時間営業する場合や多店舗展開する場合には、店舗の営業を従業員に任せます。採用したい職種と人数などを明確にしたうえで、採用活動を始めましょう。
従業員の採用日から店舗の開業日までの間には、営業や事務、不動産管理などに関する研修を計画します。不動産フランチャイズにも活用できる人材採用のコツと研修の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
集客活動
なお集客活動も、不動産フランチャイズに加盟する際の注意点です。不動産フランチャイズに加盟する場合には、ブランド力による集客効果を期待できますが、自店舗による集客活動が全く必要ないわけではありません。
そこでターゲットとする顧客層に応じて、オンライン(SNSやMEOなど)とオフライン(看板やポスティングなど)の方法を組み合わせて集客活動を展開しましょう。不動産フランチャイズにも活用できる集客に成功した事例について、次の記事も併せてご覧ください。
不動産フランチャイズの事例
注意点に気をつけて不動産フランチャイズに加盟できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点(センチュリー21とハウスドゥ―、ピタットハウス、スミタス、エイブル)を取り上げて、各事例の特徴をご紹介します。
セミナーや個別相談会を開催するセンチュリー21
まず「センチュリー21」は、セミナーや個別相談会を開催する不動産フランチャイズです。不動産屋の経営や加盟店の実情、フランチャイズの加盟条件などに関して加盟希望者に理解してもらえるように、セミナーや個別相談会が開催されています。
フランチャイズ加盟店は、本部のデジタルシステムやブランド力、ネットワークを活用でき、人材育成や店舗経営などのサポートを受けられます。公式サイトに加盟店経営者の声を掲載している不動産フランチャイズです。
定額制ロイヤリティのハウスドゥ―
次に「ハウスドゥ―」は、定額制ロイヤリティの不動産フランチャイズです。売上が上がるほどロイヤリティが増える定率制とは異なり、定額制ロイヤリティでは売上が上がるほど利益も上がります。
加盟店は、本部のシステム(物件・顧客管理や営業支援、ライフプランシミュレーションなど)を活用できます。直営店で培ったノウハウやブランド力を提供している不動産フランチャイズです。
参照元:ハウスドゥ―「ハウスドゥの不動産フランチャイズ加盟店募集」
各店舗にスーパーバイザーを配置するピタットハウス
それから「ピタットハウス」は、各店舗にスーパーバイザーを配置する不動産フランチャイズです。直営店で経営や不動産の知識などを身につけたスーパーバイザーが加盟店を巡回しながら、人材育成や店舗経営をサポートしています。
スーパーバイザーの巡回だけではなく、加盟店のために研修会やeラーニングなども整備されています。従業員のモチベーションアップのために、福利厚生施設を運営している不動産フランチャイズです。
独自のシステム・ツールを提供するスミタス
続いて「スミタス」は、独自のシステム・ツールを提供する不動産フランチャイズです。本部が独自に開発したシステム・ツールを活用して、加盟店が不動産の査定や管理、顧客の管理をできます。
システム・ツールだけではなく、人材育成のサポートやノウハウの提供などにも対応しています。宣伝広告活動だけではなく、SEO対策にも力を入れている不動産フランチャイズです。
参照元:スミタス「SUMiTASの不動産フランチャイズ加盟店募集」
研修制度を整備しているエイブル
そして「エイブル」は、研修制度を整備している不動産フランチャイズです。直営店の従業員や加盟店の経営者らが、業務改善やマーケティング、リーダーシップ、リスクマネジメントなどについて学べます。
研修制度だけではなく、集客や接客、賃貸経営などに関しても、本部が加盟店をサポートしています。有名キャラクターとライセンス契約を結び、プロモーションを展開している不動産フランチャイズです。
参照元:エイブル「【不動産フランチャイズ】エイブルネットワーク加盟店大募集!!」
不動産フランチャイズ加盟による開業資金
事例のような不動産フランチャイズに加盟するためには、資金が必要です。そこで不動産フランチャイズ加盟による開業資金の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、開業資金の節約法も確認しましょう。
相場
まず不動産フランチャイズ加盟による開業資金の相場は、坪単価30万〜100万円程度です。例えば賃料月20万円で20坪の店舗物件なら、600万〜2,000万円程度の開業資金がかかります。ただし店舗の立地や物件の種類(居抜きかスケルトン)、加盟金・ロイヤリティ・営業保証金の金額などによって、開業資金は変動します。
内訳
次に不動産フランチャイズ加盟による開業資金の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、賃料月20万円で20坪の店舗物件にかかる開業資金を試算してあります。
開業資金の内訳 | 各費用の目安 | 各費用の試算 |
フランチャイズ契約料 (加盟金や保証金など) | 合計の20%程度 | 60万~400万円程度 |
物件取得費 (敷金や礼金、 前家賃など) | 合計の10%程度 (賃料の3~10か月分) | 60万~200万円程度 (賃料月20万円で 20坪の店舗物件) |
店舗デザイン・工事費 (外観や内装、 設備・機器・什器など) | 合計の30%程度 (坪単価10万~30万円程度) | 180万~600万円程度 |
諸経費 (開業前の資格・免許・ 届出・許可、 採用・研修、集客など) | 合計の30%程度 | 180万~600万円程度 |
運転資金 (開業後の賃料や 水道光熱費、 人件費など) | 合計の10%程度 (賃料の2~5か月分) | 60万~200万円程度 |
合計 | 100% (坪単価30万~100万円程度) | 600万~2,000万円程度 |
上表のとおり、不動産フランチャイズ加盟による開業資金においては、店舗デザイン・工事費と諸経費が大半を占めます。つまり店舗の外観や内装、設備・機器・什器にこだわるほど、開業資金が増加するわけです。
節約法
そして不動産フランチャイズ加盟による開業資金の節約法には、相見積もりや居抜き物件、補助金・助成金などがあります。相見積もりを取って、各業者の見積もりや施工実績、接客対応などを比較すれば、無駄な経費を削減しやすいです。
居抜き物件を契約して、店舗の外観や内装、設備・機器・什器などを譲渡してもらえると、工事費用を節約できます。ただし居抜き物件にはデメリットもありますので、次の記事も併せてご覧ください。
補助金・助成金の申請が通れば、基本的に返済義務のない資金を獲得できます。ただし補助金・助成金ごとに、申請条件が定められています。店舗の開業・経営に活用できる補助金・助成金をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
不動産フランチャイズ加盟による開業を検討しよう!
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監修者
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