2022.08.10  2022.08.08|店舗デザイン

路面店とは?メリットや賃貸物件、デザイン、施工事例をご紹介!

路面店とは?メリットや賃貸物件、デザイン、施工事例をご紹介!

「路面店を開業するメリットはある?」「デザインや施工事例が知りたい!」とお悩みではありませんか?路面店の開業を成功させるためには、特徴を活かした経営戦略が必要です。

そこで今回は、路面店のメリットやデメリットを解説していきます。賃貸物件を探すポイントからデザインの注意点、施工事例までご紹介しますので、路面店の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方はぜひご覧ください。

路面店とは?

路面店とは?

路面店とは、道路沿いや街中の通りなどに面した店舗です。店舗物件にはテナント店やロードサイド店、空中店、地下店などがありますので、違いを理解したうえで物件を探す必要があります。

テナント店との違い

路面店とテナント店との違いは、賃料の計算方法業種・業態の制限です。路面店の賃料は基本的に固定されており、路面店を個人経営する場合には取り扱う商品や集客方法などを経営者の裁量で決定できます。

一方のテナント店は、雑居ビルやオフィスビル、ショッピングモール、商業ビルなどの貸店舗を指します。商業ビルやショッピングモールにおいては、月間売上げに応じてテナント料(賃料)が請求される場合があります。またビル管理会社から営業時間や商品に対する制限が設けられる場合もあります。

ただし路面店とテナント店の捉え方にご注意ください。なぜならビルに入居する店舗はテナント店ですが、1階の道路に面している場所に位置するなら路面店ともいえるからです。

ロードサイド店との違い

路面店とロードサイド店との違いは、顧客の来店方法です。路面店は商店街や住宅街などの人通りの多い道路沿いに建てられることが多く、通行人が徒歩で立ち寄りやすいです。ただし都心に位置する場合には、郊外より賃料が高くなる傾向にあります。

一方のロードサイド店は、郊外の交通量の多い沿線に建てられる店舗です。基本的に車やバイクなどで立ち寄れるように駐車場を併設している点が特徴になります。都心よりも賃料が安い傾向にあり、大型店舗(ガソリンスタンドや回転寿司店など)を開業しやすいです。ロードサイド店について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

空中店・地下店との違い

路面店と空中店・地下店との違いは、店舗の位置する階数です。路面店は建物の1階にありますので、通行人から見つけてもらいやすいです。ただし集客しやすい分だけ、空中店・地下店より賃料が高い傾向にあります。

一方の空中店は2階以上にあるテナント店ですので、景色の良さを活かした内装をデザインしやすいです。地下店は地下にあるテナント店ですので、地下鉄利用者の集客を見込め、落ち着いた隠れ家のような雰囲気を出しやすいです。ただし通行人からの視認性が低い分だけ、集客の工夫が必要です。

路面店を開業するメリット

路面店を開業するメリット

路面店の概要を把握したうえで、路面店を開業するメリットを押さえておきましょう。売上を伸ばすために、メリットを活かすことが必要だからです。それでは路面店を開業するメリットをご紹介します。

集客しやすい

まず集客しやすいことが、路面店のメリットです。店舗の顔となる外観が通りに面しているため、通行人に対して店舗の存在をアピールしやすいからです。加えて出入口や窓から店内の様子が分かる外装なら、顧客が入店しやすくなります。

なお階段やエレベーターなどを使わずに入店できることも、集客しやすい理由です。店頭で商品販売やサービス紹介などをすることで、集客と売上獲得を狙うこともできます。店舗の集客について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

業態を制限されにくい

次に物件の貸主から営業に対して制約を受けにくいため、路面店は業態を制限されにくいです。商業ビルやショッピングモールのテナント店の場合には、施設の規定による業態の制限(「飲食店不可」「深夜営業禁止」など)を受けることがあります。

業態の制限を受けなければ、早朝の通勤客をターゲットにすることも、深夜営業することも可能です。テナント店では許可されない業種や業態を開業できる可能性があります。ただし物件の用途地域や貸主の条件などから希望する業種や業態を認められない場合もありますので、ご注意ください。

ブランディングしやすい

また業態を制限されにくいことから、店舗をブランディングしやすいです。理想とするコンセプトを実現できるように内外装を自由にデザインして、外壁を目立つように塗装したり、看板やテラス席を設置したりできます。

また売上げ目標や経営方針についても貸主から制限されないため、経営者の判断でセールやキャンペーンを実施可能です。路面店のブランディングに成功できれば、長期的な集客や売上の向上を期待できます。

路面店を開業するデメリット

路面店を開業するデメリット

メリットだけではなく、路面店を開業するデメリットも把握しておきましょう。開業前にデメリットを対策することで、スムーズに開業準備を進めるためです。特に物件探しに関するデメリットにご注意ください。

賃料が高い

まず集客しやすい路面店は人気が高いため、賃料が高く設定されています。加えて物件取得費として、保証金や礼金、敷金などに賃料3〜10か月分程度が必要です。

したがって賃料が高くなるほど、物件取得費も増えてしまいます。同じ商業ビル内のテナント店であっても、路面店と空中店の賃料に2倍以上の差が生じる場合があります。

賃料対策として、賃料は毎月の固定費になりますので、開業後の資金繰りにご注意ください。適切な賃料の設定方法について、後ほどご紹介します。

空き物件が出にくい

次に、路面店の空き物件が出にくいです。特に人通りの多い人気エリアではすぐに空きが埋まるので、希望条件に合う物件探しに時間がかかります。

そこで物件探し対策として、Web検索や現地調査、不動産会社への相談などを通じて、常に開業予定エリア内の空き物件情報をキャッチしておいてください。長期的に物件が見つからない場合は、空中店や地下店での開業や開業予定エリアの変更などを検討する必要があります。

路面店の賃貸物件を探すポイント

路面店の賃貸物件を探すポイント

賃料が高く空きが出にくいので、路面店の賃貸物件を探すポイントを押さえましょう。業種を問わず押さえたいポイントがありますので、賃貸物件探しにご活用ください。

売上を予測して賃料を設定する

まずは売上を予測して賃料を設定してください。路面店の賃料は高い傾向にあるため、毎月の支払いが負担になりやすいからです。業種や業態によりますが、賃料の目安は月間売上予測の10%以内です。

例えば月間売上予測が200万円なら、20万円以内の賃貸物件を探しましょう。ただし物件の種類(スケルトン・居抜き)や立地、床面積などによって賃料が異なりますので、一つの目安としてお考えてください。

なお物件取得費について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

周辺環境を調査する

次に、開業予定エリアの周辺環境を調査してください。店舗の周辺環境は、売上げや集客を大きく左右するからです。エリア内を行き来する人の年齢層や男女比、生活行動はもちろん、交通の利便性や競合店の営業状況などを分析します。

また調査の際には、曜日や時間帯、天気などによる顧客層の変化にも注目してください。Web検索や現地調査、不動産屋からの情報を集めながら、さまざまな角度から分析することで周辺環境の実態を把握できます。

集客しやすい立地を選ぶ

また集客しやすい立地を選ぶことも大事です。ターゲットとする顧客層が訪れるエリアにある物件を選ばなければ、集客できないからです。

例えば平日ランチタイムに飲食店を営業したいなら。オフィス街や学生街などの物件を探します。またサロンや物販店なら、週末に家族連れや若者の訪れる繁華街などの物件を選びます。

なお「用途地域」によって開業できる店舗の業種が定められていますので、事前にご確認ください。

参考:国土交通省「みらいに向けた まちづくりのために」(P4〜5)

居抜きかスケルトンかを検討する

最後に居抜きかスケルトンかを検討してください。スケルトン物件なら内外装を一から自由にデザインできますので、理想的なコンセプトを実現させやすいです。スケルトン物件に向いている店舗について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

一方で居抜き物件なら設備や什器を活用できるため、内外装工事に期間と費用を抑えられます。しかしスケルトン物件よりも内装デザイン自由度が下がり、造作譲渡料が発生する点にご注意ください。居抜き物件のメリット・デメリットについて下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

路面店をデザインする注意点

路面店をデザインする注意点

路面店の物件を探せたら、内装外をデザインします。一般的な店舗内装デザインの注意点について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

加えて路面店の内外装デザインのポイントをいくつかご紹介します。

通行人の注目を引く外装

まず路面店のメリットである集客力を高めるために、通行人の注目を引く外装をデザインしましょう。例えば飲食店の外装にメニューや食材の魅力を表現したり、アパレルショップの外装に商品を紹介するショーウィンドウをデザインしたりします。

また店舗の存在や魅力をアピールするためには、通行人の目線に合わせて立て看板やサインなどをデザインしましょう。店舗正面だけではなく、左右からの視線も意識した外装デザインがポイントです。店舗におしゃれな壁をデザインする方法について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

顧客が入退店しやすい出入口

また顧客が入退店しやすい出入口をデザインしてください。出入口の場所や広さは顧客の入退店のしやすさに関わるため、集客や回転率に影響します。出入口のデザインが不適切な場合には、契約前に改装許可を物件所有者に交渉するとよいです。

なお段差や階段などは障害物となり、顧客が入店を諦める要因になりやすいです。例えば数段であっても、ベビーカーを押す顧客や車いすを利用する顧客にとっては障害となります。可能であればスロープ施工などの対策をしてください。

店外から店内への視認性

さらに店外から店内への視認性にも注意してください。商品の魅力や店員の雰囲気などが分かると、顧客が入店しやすくなります。例えば壁にガラスを施工したり、テラス席を設置したりする方法があります。

一方で会員制バーやサロンなどの店舗においては、あえて内装の一部を見えにくくするデザインによって、特別感や高級感を演出することができます。店舗のコンセプトに応じて、内外装の適度な視認性を検討しましょう。

路面店の施工事例

路面店をデザインする注意点を押さえたら、施工事例をお調べください。施工事例を参照することで、理想的な店舗デザインをイメージしやすくなるからです。IDEALが施工した路面店を取り上げながら、デザインの特徴や魅力などをご紹介します。

屋外へ商品をアピールする路面店

屋外へ商品をアピールする路面店

「PLUS YU」様は、「Apple」製品とアウトドア用品「Snow Peak」を取り扱う店舗です。屋外へ商品をアピールできるように、広い出入口とガラス張りの外装がデザインされています

また路面店の立地を活かして、アウトドア商品が屋外に展示されています。店外から店内への視認性を高めることで、屋外の商品を見た顧客の入店が期待されます。

照明で入店を促す路面店

照明で入店を促す路面店

「炭火焼き魚すみさわ」様は、炭火焼き魚をメインにしたこだわりのお弁当を販売しています。ガラスの引き戸で視認性を確保しつつ、のれんで和食の世界観が表現されています。

また夜間でも通行人が入店しやすいように、出入口と看板が柔らかな光の照明で照らされています。可愛らしさと店舗のメインメニューを伝えるアクセントとして、照明に魚のロゴマークがプリントされています。

スタイリッシュでおしゃれな路面店

スタイリッシュでおしゃれな路面店

「GOOD TACO TOKYO」様は、スタイリッシュでおしゃれな内装空間で手作りのタコスを提供しています。黄色や緑色が用いられる競合メキシコ料理店との差別化を図るために、白を基調にした内装空間がデザインされています。

食事風景が通行人の目に留まるように、路面に開放的なテラス席がレイアウトされています。ただし落ち着いて食事を楽しみたい顧客のために、店内の窓のない壁にカウンター席もレイアウトされています。

ファミリー層の集客を目指す路面店

ファミリー層の集客を目指す路面店

「串焼き 笑顔-すまいる‐」様は、店主の自宅物置を解体して新築された木造の路面店です。住宅地に位置しているのでファミリー層の集客を目指しており、2階に座敷がレイアウトされています。

通りに面している店舗側面は住宅壁面の色合いと調和しており、施工されている大きな看板で店舗の存在をアピール。さまざまな角度からの視線が考慮されており、店舗正面は温かみを感じさせる木材で施工されています。

ラグジュアリーで洗練された路面店

ラグジュアリーで洗練された路面店

「YASUOKA DENTAL OFFICE UMEDA」様は、最先端の医療を提供する歯科医院です。歯科サービスの審美性を象徴するように、照明やガラス、映像を駆使したラグジュアリーで洗練された内装空間がデザイン。

まるで高級ホテルのような外観によって、店舗の存在感をアピール。ガラスで施工されている出入り口から、奥へと続く院内を一直線に見ることができます。歯科医院の概念を払拭するデザインが目標とされており、夜になるとロゴマークの看板が美しく照らされています。

路面店の特徴を活かして開業しよう!

路面店の特徴を活かして開業しよう!

路面店のメリットを活かしてデメリットを対策をしながら、コンセプトを実現できる物件を探して、デザインすることが重要です。空中店や地下店にはない路面店の特徴を活かして開業しましょう。

IDEALは路面店を含む店舗のコンセプト設計から物件探し、内外装のデザイン・工事、資金調達、集客までをワンストップソリューションとしてご提供しています。

店舗の開業や移転、リニューアルなどを検討されている方は、ぜひお問い合わせください。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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