2022.09.09  2022.09.04|内装工事

店舗のカウンターの作り方!おしゃれな施工事例や塗装・造作の工事費用

店舗のカウンターの作り方!おしゃれな施工事例や塗装・造作の工事費用

本記事で、店舗のカウンターの作り方について解説します。カウンターの形・サイズ・素材、業態・業種別のデザイン、造作・塗装の工事費用、おしゃれな施工事例、DIYなどもご紹介します。

「店舗のカウンターを作るには何から始めたらいい?」「工事費用の相場を知りたい!」とお悩みではありませんか?店舗のカウンター作りを検討している方は、ぜひご覧ください。

店舗のカウンターとは?

店舗のカウンターとは?

店舗のカウンターとは、客側のスペースと従業員側のスペースを仕切る細長い台や机です。主に飲食店やサロン、クリニックなどに施工されて、サイズ・形・素材によってさまざまな種類があります。

カウンターは基本的に顧客が入店してすぐ見える位置にデザインされるため、店舗の第一印象を左右します。カウンター席(カウンターに設置される座席)のデザイン次第で、顧客の満足度や滞在時間、回転率などが変わります。

カウンターの形

カウンターの形は、主に3種類(I字型・L字型・コの字型)に分類されます。I字型は一面のみのカウンターで、I字型カウンター2台が垂直につながるとL字型になり、I字型カウンター3台でコの字型になります。

カウンターの形によって、従業員の接客方法や内装の雰囲気などを変えることができます。カウンターの形について下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

カウンターのサイズと素材

カウンターのサイズと素材は、多岐に渡ります。顧客の居心地の良さに関わるため、慎重にサイズと素材を検討しましょう。

カウンターのサイズを高さで分けると3種類ロー・ミドル・ハイ)に分類され、店舗のコンセプトに基づいて適切な高さを選ぶことが必要です。また理想の顧客単価と回転率に応じて、カウンターの奥行や幅も決定してください。

カウンターに使われる代表的な素材は、主に木材・左官素材・メラミン樹脂です。素材によって、内装の雰囲気や工事費用などが変わります。カウンターのサイズと素材に関して下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

業態・業種別のカウンターデザイン

業態・業種別のカウンターデザイン

業態・業種に限らず、店舗全般に共通するカウンターデザインのコツ(荷物置きや足掛けの設置など)があります。下の記事にカウンターデザインのコツをについて詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

ただし店舗の業態・業種によって、カウンターをデザインするうえで配慮や工夫すべき点があります。飲食店やサロンを中心にご紹介します。

バーや居酒屋

バーや居酒屋は基本的にアルコールを提供しながら、各顧客の長時間滞在を狙います。よって顧客が疲れないようにローカウンターを選んだり、ハイカウンターに足掛けをデザインしたりする配慮が必要です。

またカウンター席から調理風景が見えたり、厨房からいい香りが届いたりすると、顧客に追加注文を促しやすくなります。例えば顧客の食欲を掻き立てるためにライブキッチンをデザインしたり、顧客の目線の先にメニューのポップを設置したりしましょう。

さらにカウンターテーブルに複数の料理を置けるように、カウンター席ごとのスペースを計算してください。1人で来店する顧客用にカウンター席をレイアウトする場合は、座席間の距離にも配慮が必要です。

寿司屋や和食店

寿司屋や和食店にカウンター席をレイアウトすると、顧客に「目の前で調理風景が見える」という付加価値を提供しやすいです。カウンター席から適度に調理場が見えるように、カウンターの位置や高さをデザインしましょう。

またカウンターを挟むと顧客とコミュニケーションを取りやすいので、おすすめメニューを提案したり、常連客を獲得しやすかったりするメリットがあります。ただし会話中に従業員から顧客へ圧迫感を与えないように、カウンターの高さや幅にご注意ください。

さらにカウンターデザインにコンセプトを反映させることも意識しましょう。例えば立ち食いスタイルの寿司屋であればハイカウンター、ゆったり過ごしてもらう高級志向の和食店であればローカウンターがおすすめです。

スタンド飲食店

スタンド飲食店とは、立食形式の飲食店です。カウンターやテーブルのみが設置してあり、回転率を上げるためにイスが提供されない点が特徴です。顧客が立食するスタンド飲食店には、ハイカウンターが適しています。

回転率の高さから顧客の出入りが多くなるため、ダイニングフロアの動線を設計したうえでカウンターの位置や幅を決めましょう。顧客の動線だけでなく、従業員がフロア内を移動する動線を想定して、通路の幅を計算してください。

また顧客の無駄な動きを減らせるように、ウォーターサーバーやトイレなどの位置も検討してください。顧客が快適に飲食できるように、入退店の動線に沿ったメニュー表や箸・スプーン置き場などのレイアウトも必要です。

サロン

サロンでは、受付や会計、カウンセリング、施術などのためにカウンターがデザインされます。サロンのカウンターデザインにおいても、基本的なポイントは同じです。顧客の利用方法や接客方法を踏まえてデザインしましょう。

例えば顧客が立ったまま短時間だけ利用する受付・会計カウンターには、イスの設置されないハイカウンターやミドルカウンターが適しています。施術前のカウンセリングや施術中に利用されるカウンターにはローカウンターを選んで、座り心地の良いイスも設置します。

ただしサロンのカウンター内で従業員が個人情報を閲覧する場合には、顧客からカウンター内が見えないように高さや幅などをデザインしてください。

カウンターの作り方

カウンターの作り方

カウンターの作り方には、DIYと業者依頼があります。ただし床や壁にカウンターを造作する知識・技術が必要ですので、一般的には造作家具に対応できる業者へデザイン・工事を依頼します。

カウンターの造作を依頼する流れは、以下のとおりです。

  1. 店施工する2か月以上前に相談する
  2. 店舗専門のオーダー家具業者や内装業者に依頼する
  3. 複数の業者に相見積もりを取る
  4. 家具の種類や製作方法などを相談する

カウンターを造作するためには、店舗経営のコンセプトに基づいて内装空間とのバランスを考慮しながら、素材やサイズ、形などをデザインする必要があります。特に素材とサイズは造作費用を左右しますので、予算内に収まるように業者と密にご相談ください。

なお以下の記事にカウンターを含めた造作家具の作り方を詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

カウンターを造作・塗装する工事費用

カウンターを造作・塗装する工事費用

カウンターを造作・塗装する工事費用は、新規にカウンターを造作する場合と造作されたカウンターを塗装する場合で異なります。相場を把握して無駄を省くことで、余計な費用を払わずに済みます。それではカウンターを造作・塗装する工事費用をご確認ください。

カウンターの新規造作

カウンターの新規造作にかかる工事費用の相場は、横幅1m当たり10万〜20万円程度です。使用する素材やカウンターの形によって、費用が変動します。足掛けを付けたり、複雑な形にデザインしたりすると、費用がかかる傾向にあります。

カウンターの天板に使用される代表的な木材には、集成材や突板、無垢材などがあります。集成材は比較的費用がかからず、突板よりも無垢材のほうに費用がかかる傾向です。予算内に費用を抑えるために、素材を検討しましょう。

施工されたカウンターの塗装

施工されたカウンターの塗装にかかる工事費用の相場は、塗装面1㎡当たり2万〜3万円です。ただしカウンターの状態や塗料の種類によって、工事費用が変動します。居抜き物件に施工されたカウンターの状態が良ければ、塗装のみで済む場合があります。

しかしシミや色剥げなどが目立つ場合には塗装を一度剥がす必要があるため、工事費用が余計にかかります。既存のカウンターの状態を事前にご確認のうえ、塗装を行ってください。なお塗装ではなくシート張りで対応する場合にも、同程度の費用がかかります。

店舗のおしゃれなカウンター施工事例

造作するカウンターは店舗の顔となりますので、予算内に収めつつおしゃれにデザインしたいですよね。施工事例を調べることで、具体的なイメージが膨らみます。IDEALのカウンター施工事例をご紹介しながら、各事例の解説を解説します。

I字のローカウンター

I字のローカウンター

「串焼き 笑顔 ‐すまいる ‐」様の内装は、「みんなを”笑顔”にしたい」というコンセプトに基づいて、温かみのある木材を主に使用してデザインされました。ゆっくりと過ごせるように、I字のローカウンターが設置されています。

立ち上がり部分の壁には黒のタイルが使用されており、カウンターの木材とマッチしています。またカウンター席の顧客に調理工程をアピールしやすいように、厨房が見えるようにデザインされています。

従業員が顧客の様子を把握しながらスムーズに接客きるように、I字カウンターに適度な席数が割り振られています。顧客とコミュニケーションを取りやすいカウンターの高さが選択されています。

L字のミドルカウンター

L字のミドルカウンター

「すし将」様は、刺身や寿司、旬の地魚や季節の野菜を使った割烹料理を提供している寿司割烹店です。

一部の内装や什器(L字のミドルカウンターなど)を残したまま、座敷席からテーブル席へとリニューアルされました。残された内装や什器と調和を図るように、リニューアルされる内装や什器の素材やカラーが選択されています。

厳選された寿司ネタの入るショーケースを見てもらえるように、L字のミドルカウンター席の高さがデザインされています。高さのあるミドルカウンターに座る顧客が疲れないように、カウンター下に足置きが施工されました。

なおカウンター越しに職人の手さばきを楽しんでもらえるように、カウンター席を明るく照らす天井のダウンライトが施工されています。

I字のミドルカウンター

I字のミドルカウンター

「HARUKAZE STUDIO」様は、NPC日本印刷株式会社様が運営するレンタルスタジオです。動画撮影から配信まで幅広いニーズに対応できるように、プロ仕様の撮影機材が常時設置されています。

I字のミドルカウンターは、制作に集中できる環境を提供できるように壁側に向かって施工されました。ブラウンとホワイトを基調とする内装空間とマッチするように、カウンターの素材は温もりを感じさせる木材です。

なお複数の機器を操作できるように、カウンターの天板に電源コンセントが設置されています。またカウンター下に足置きがないため顧客の足が疲れないように、足掛けのあるイスが配置されています。

I字のレジカウンター

I字のレジカウンター

「PLUS YU」様は、都市を感じさせるApple製品と自然を感じさせるSnow Peak製品を取り扱うライフスタイルショップです。都市と自然の融合を目指した内装空間は、ポートランド(都市と自然が融合している都市)をモチーフとしてデザインされました。

I字のレジカウンターには、実際に北米の高地で使われていた木材が再利用されています。壁や床の木材と統一感が保たれたデザインです。

またレジや備品などを置けるように、カウンター天板の面積が広いです。会計スペースに明るい印象を出せるように、カウンターの上には照明が施工されています。

DIYされた陳列カウンター

DIYされた陳列カウンター

「Café くろすぽいんと」様は、くろすぽいんと様が運営している居酒屋の料理をランチタイムに提供しているアットホームなカフェです。

地域の方々との交流の場所となるように、木の温かみを感じるブラウンを基調とする内装がデザインされました。ベビーカー・車椅子を利用する顧客やご高齢の顧客が入店することを想定して、店内のフラットな床と店外のスロープや手すりが設置されています。

また壁の漆喰塗りやカウンターなどの什器は、オーナー様からのご希望によりDIYで造作されました。DIYされた陳列カウンターは窓の真下に収まるサイズで、陳列される野菜がよく見えるように中段の棚板に傾斜が加えられています。

店舗のカウンターをDIYで造作できる?

店舗のカウンターをDIYで造作できる?

什器を造作する知識と技術があれば、店舗のカウンターをDIYで造作できます。カウンターをDIYで造作することで、内装工事費用の節約につながります。

カウンター以外にも店舗の内装や什器には、次のようにDIYしやすい箇所があります。

  • 壁の塗装
  • 床の張り替え
  • 什器の塗装や施工
  • 照明器具の取り替え

一方で店舗のDIYしにくい内装や什器の施工には、専門資格や耐久性などが求められます。カウンターをDIYで造作する場合でも、重い天板を使用する場合には土台に耐久性が必要です。

したがってDIYの知識や技術が不足している場合には、造作工事業者にご依頼ください。無理にDIYをするよりも、業者に依頼したほうが費用対効果が高くなる場合があるからです。

なお店舗内装のDIYについて下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

ポイントを押さえて店舗のカウンターを作ろう!

ポイントを押さえて店舗のカウンターを作ろう!

カウンターにはさまざまな種類があるため、コンセプトや業種・業態に合わせて選ぶことがポイントです。造作・塗装の工事費用の相場を踏まえて、施工事例からイメージを固めておくとスムーズにカウンターの造作を依頼できます。

IDEALはカウンターの造作はもちろん、店舗のコンセプト設計から物件探し内装のデザイン・工事、集客支援、資金調達支援などをワンストップソリューションとしてご提供しております。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
店舗づくりをプロデュースする「IDEAL(イデアル)」が運営。
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