本記事で、店舗を開業する流れと…
2023.02.25 2023.02.24|新規開業ノウハウ
空中店舗とは?向いている業種・業態やメリット・集客・物件選びを紹介
本記事で、「空中店舗とは?」という疑問にお答えします。空中店舗に向いている業種・業態やメリット、集客するポイント、物件選びをご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
空中店舗とは?
そもそも空中店舗とは、どのような店舗でしょうか?疑問にお答えできるように、空中店舗の定義や向いている業種・業態、路面店舗や地下店舗との違いをご紹介します。開業したい店舗に適した物件選びが重要です。
空中店舗の定義
空中店舗とは、ビルの2階以上に位置する店舗です。駅の通り沿いのビルや人通りの多いビルなどが当てはまります。店外の視線や騒音が気にならないプライベート空間をデザインしやすいです。
ただし顧客が空中店舗に入るためには、階段やエスカレーター、エレベーターなどで移動しなくてはなりません。店舗の存在に気付いてもらいにくいため、集客努力が必要です。
なお商業ビル(ショッピングセンターや百貨店など)は、一つの大きな店舗だと捉えられるため、2階以上で営業していても空中店舗と呼ばれない場合があります。
向いている業種・業態
空中店舗は、顧客が「他人の目を気にせずに利用したい」と思う業種や業態に向いています。空中店舗は道路に面しておらず、店外の通行者などからの視線が気になりにくいからです。
したがってクリニックやサロン(脱毛サロンやエステサロンなど)、ジム(パーソナルジムやヨガスタジオなど)などが、空中店舗に向いています。顧客に治療や施術、トレーニングに集中してもらえる空間を提供しやすいからです。
一方で飲食店や物販店を創業して新規顧客を集めたい場合には、空中店舗に向きません。歩行者やドライバーに空中店舗の様子をアピールしづらいからです。ただし隠れ家的なバーやレストランをデザインして、看板やWeb集客などにより店舗の存在を宣伝広告することはできます。
路面・地下店舗との違い
空中店舗と地下・路面店舗との違いは、店舗の位置(階数)です。
路面店舗とは、道路に面した店舗です。顧客が道路を歩いている途中に気軽に入店しやすい点が、特徴です。あくまで道路に面した店舗が路面店舗と呼ばれ、商業ビルの1階で営業している店舗は当てはまりません。
地下店舗とは、ビルなどの地下に位置する店舗です。空中店舗と同様に、顧客が階段やエレベーターなどで移動しなくてはなりません。ただし地下鉄に隣接する地下街であれば、路面店と同様に集客できます。
店舗の階数に着目すると、路面・地下店舗に対して、空中店舗が階上店舗と呼ばれる場合があります。空中店舗と路面・地下店舗の特徴や物件探しなどについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
空中店舗を営業するメリット・デメリット
空中店舗の基本情報を押さえたうえで、空中店舗を営業するメリット・デメリットをご紹介します。空中店舗のメリットを活かしながら、デメリットを対策したうえで開業しましょう。
メリット①:賃料を抑えられる
空中店舗を営業するメリットとして、まず賃料を抑えられる点が挙げられます。路面店舗に比べると視認性が低いため、一般的に空中店舗のほうが賃料が低く設定されるからです。つまり同じビルの路面店舗より、固定費として毎月支出される賃料を抑えられます。
したがって賃料を抑える分だけ、設備や宣伝広告、内装工事などに経費を充当できます。またサービスやメニューの販売価格を下げて、競合店舗に対する競争力を高めることも可能です。
メリット②:プライバシーを保護しやすい
次にプライバシーを保護しやすい点も、空中店舗を営業するメリットです。空中店舗の視認性の低さを活かすことで、顧客のプライバシーを保護できます。顧客に安心して入店してもらうことが可能です。
なお店内の内装デザインによりプライバシーをさらに保護できれば、より信頼される店舗空間を顧客に提供できます。顧客からの信頼を得てリピーターを獲得できると、売上の安定化につながります。
メリット③:空き物件を探しやすい
また空き物件を探しやすい点も、空中店舗を営業するメリットです。空中店舗に適する業種や業態が限られているため、一般的に同じビル内の路面店舗に比べて需要が高くありません。
そのため空き物件を探しやすく、理想的な間取りや立地の空中店舗を見つけやすいです。特に設備や内装の施工された居抜き物件を選べば、開業費用や固定費などの削減につながります。空中店舗の賃料を抑えやすいため、店舗経営全般の費用の削減が可能です。
メリット④:眺望がいい
そして眺望がいい点も、空中店舗を営業するメリットになります。2階以上に位置するため、階数が上がるほど眺望がよくなります。高層階に位置するレストランやバーであれば、夜景を楽しみながら飲食できる空間を提供可能です。
眺望の良さが話題となれば、集客に好影響をもたらし売上の向上につながります。眺望の良さは路面店舗や地下店舗にはない魅力であるため、メニューやサービスの差別化を図りやすいです。
メリット⑤:落ち着いた雰囲気を演出しやすい
なお空中店舗を営業するメリットとして、落ち着いた雰囲気を演出しやすい点も挙げられます。空中店舗は道路に面していないため、通行者やドライバーからの視線や騒音の影響を受けにくいです。
したがって特に「ゆっくりと食事を楽しんでもらえる飲食店」「人目を気にせず治療を受けられるクリニック」などのコンセプトを掲げる店舗では、空中店舗のメリットを活かしやすいです。
デメリット①:集客しづらい
空中店舗を営業するデメリットとして、集客しづらい点が挙げられます。路面店舗のように通行者やドライバーが店内の様子を伺うことができないため、店舗の存在に気づかれにくいです。
そのため歩行者やドライバーへ向けた集客対策が必要です。後ほど空中店舗へ集客するポイントをご紹介します。
デメリット②:エレベーターがないと不便である
またエレベーターがないと不便である点も、空中店舗を営業するデメリットです。ビルの上階になるほど、店舗まで移動する労力が顧客にかかります。移動のしにくさを感じた顧客が入店をためらう恐れがあります。
特に新規顧客であれば、階段を上がってまで来店するハードルは高いです。集客しやすい店舗を営業するためには、エレベーターやエスカレーターが完備されているビル内の空中物件を選ぶ必要があります。
空中店舗の物件を選ぶ際の注意点
空中店舗には空き物件を探しやすいメリットがありますが、どのように選べばよいのでしょうか?業種・業態に共通する店舗物件の探し方をまとめてありますので、次の記事をご覧ください。
今回は空中店舗に焦点を当てて、物件を選ぶ際の注意点をご紹介します。
ターゲット層の出入りするエリア
空中物件を選ぶ際の注意点として、まずターゲット層の出入りするエリアを確認してください。自店舗のターゲット層が出入りしていなければ、集客に失敗します。
そこで次のような観点から、ターゲット層の出入りするエリアを選定してください。
- 周辺環境
- 最寄駅からの距離
- 平日と週末の通行者・ドライバーの数
- 出入口や階段、通路などの位置
- 店舗の階数
- 照明や看板の設置場所
- 競合店の出店状況
上記の観点から各エリアを分析して、ターゲット層の出入りするエリアを絞り込みましょう。
入店のしやすさ
次に入店のしやすさも、空中店舗の物件を選ぶ際の注意点です。次のような観点から、空中物件の入りやすさをご確認ください。
- 道路からビルの出入口や階段が分かりやすいか
- 夜間でも照明が照らされて出入り口や階段が明るいか
- 空中物件の出入口は広いか
他にもビルの出入口付近に人が集まりやすいと、空中店舗への入店を妨げる恐れがあります。物件内だけではなく、人の流れをリサーチして、顧客が入店しやすい物件を選んでください。店舗のファサードをデザインするポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ビルの1階や外装への看板設置
またビルの1階や外装への看板設置も、空中店舗の物件を選ぶ際の注意点です。視認性の高い看板を設置できれば、集客力が向上します。外に看板を設置できない物件があるため、貸主に必ず確認してください。
またビルの出入口付近に看板を設置する場合は、通行の妨げにならない場所を選びます。視認性だけを注意するのではなく、風雨で倒れないように安全対策をしておきましょう。看板デザインのコツを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
業種・業態に適した契約条件
さらに空中店舗の物件を選ぶ際の注意点として、業種や業態に適した契約条件も忘れてはなりません。ビルや物件の契約条件により、「飲食店不可」などと業種・業態が制限されます。
また顧客のプライバシーが保護される落ち着いた雰囲気の店舗を開業するなら、隣接する店舗やオフィスも確認しておきましょう。隣からの騒音や視線が入ると、顧客に満足してもらえる商品・サービスを提供できなくなる恐れがあるからです。
他の物件との比較
なお他の物件との比較も、空中店舗の物件を選ぶ際の注意点です。各物件の立地や賃料、種類(居抜きまたはスケルトン)などを比較しましょう。例えば他の物件よりも立地が良ければ、集客費を抑えられます。また他の物件よりも賃料が低ければ、月々の賃料だけではなく、保証金や前賃料を抑えることも可能です。
特に居抜き物件なら、前借主の施工した設備や内装等の造作を利用できる分だけ、内装工事費を抑えることができます。居抜き物件のメリット・デメリットをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
空中店舗へ集客するポイント
空中店舗の集客しづらいデメリットを対策できるように、店舗の内装・外装やオンライン・オフライン集客などを取り上げて、空中店舗へ集客するポイントをご紹介します。安定した売上を獲得できるように、集客活動を展開しましょう。
明確なコンセプトを打ち出す
空中店舗へ集客するポイントとして、まず明確なコンセプトを打ち出す点が挙げられます。店舗のコンセプトが明確になると、ターゲットとする顧客層に、商品・サービスの魅力をアピールしやすくなります。
例えば「高級志向の夫婦やカップルをターゲットに、仕事帰りに立ち寄れる駅前で、素材にこだわった料理を提供する飲食店」というように、店舗のコンセプトを言語化してください。店舗のコンセプト設計についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
コンセプトに基づいて内装をデザインする
次にコンセプトに基づいて内装をデザインする点も、空中店舗へ集客するポイントです。コンセプトの反映された内装空間なら、店舗の商品・サービスの魅力を引き立てやすくなります。
例えば美容脱毛を提供するプライベートサロンなら、視線や騒音が気にならないように個室の施術室をレイアウトします。顧客のニーズに応える内装をデザインできれば、リピーターを獲得しやすくなります。
店舗のおしゃれな内装デザインを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
外装の視認性を高める
また外装の視認性を高める点も、空中店舗へ集客するポイントです。空中店舗は店外からの視認性が低いため、通行者やドライバーへアピールする工夫が必要となります。例えば道路側の窓ガラスに装飾を施すと、店舗の存在を知らせることができます。
また空中店舗があるビル内の階段や通路などに、看板や照明を施工する方法も有効です。店舗におしゃれな外観をデザインするコツをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
エントランスを清潔に保つ
加えてエントランスの清潔さを保つ点も、空中店舗へ集客するポイントとして欠かせません。例えばビルの入り口に自転車やゴミ箱などが散乱していると、集客に悪影響をもたらします。
そこで営業時間前に、エントランスの清掃や整理整頓が必要です。特にビルのエントランスから空中店舗の出入り口までの通路や階段を清潔に保ちましょう。店舗ドアのおしゃれなデザインを紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
オンラインとオフラインで集客活動を展開する
そして空中店舗へ集客するポイントとして、オンラインとオフラインで集客活動を展開しましょう。両者を組み合わせることで、幅広い層の顧客にアプローチできるからです。
オフライン集客はインターネットを介さず、新聞や雑誌の広告、ポスティング、ダイレクトメールなどが含まれます。オフライン集客はインターネット上で展開され、ポータルサイトやSNS、Web広告などが可能です。
店舗へ集客する方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
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監修者
-
IDEAL編集部
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