2021.08.30 2021.09.06|新規開業ノウハウ
美容クリニックを開業するためのポイントを解説
「美容クリニックを開業したいけど、何から始めたらいいの?」
「美容クリニック開業で気をつけないといけないことってなんですか?」
というお客様への記事です。
この記事で伝えていること↓
・美容クリニック開業までの流れ
・美容クリニック開業資金の目安
・美容クリニックの集客ポイント
・美容クリニックの内装デザイン
これまで数多くのクリニック作りに携わった、IDEAL(の中の人)が、どこよりも分かりやすくお伝えしていきますね。
美への関心が高まっているのは女性だけではありません。
美意識が高い男性も増えていることから、美容クリニックの需要が増えてきています。
そこで今回は『美容クリニックの開業で押さえるべきポイント』について解説していきますね。
目次
- 美容クリニック開業ステップ
- 開業までのステップ①:コンセプト決め
- 開業までのステップ②:物件選び、資金調達
- 開業までのステップ③:クリニックの名前・ロゴ決め、業者選定
- 開業までのステップ④:工事契約、医療機器、什器の選定
- 開業までのステップ⑤:保健所、消防署への事前相談、電子カルテの検討
- 開業までのステップ⑥:内装工事開始、スタッフ募集、広告準備
- 開業までのステップ⑦:保健所立ち会い検査、開設届提出
- 開業までのステップ⑧:厚生労働省への申請(必要であれば)
- 開業までのステップ⑨:スタッフ研修、クリニックオープン準備
- 美容クリニックの開業資金の目安
- 集客に困らない美容クリニックにするには
- 美容クリニックとしての集客力をUPさせよう①:コンセプト決め
- 美容クリニックとしての集客力をUPさせよう②:立地と物件
- 美容クリニックの内装について
- 美容クリニックの内装①:内装デザインを相談するベストな時期
- 美容クリニックの内装②:患者に合わせたレイアウト作りを意識しよう
- まとめ:美容クリニックの開業は事前のリサーチが大切
美容クリニック開業ステップ
美容クリニックを開業するまでの流れを押さえておきましょう。
おおよそ、以下のようなステップで進めていきます↓
・クリニックのコンセプトを決める
・物件選び、資金調達する
・クリニック名やロゴ、内装デザイン業者を選ぶ
・内装業と工事契約、医療機器や什器の選定
・保健所や消防署へ事前相談、電子カルテ導入準備(任意)
・内装工事開始、スタッフ募集、広告準備
・保健所立ち会い検査、開設届提出
・厚生労働省への申請(必要であれば)
・スタッフ研修、クリニックオープン準備
それぞれ詳しくお伝えしていきます。
開業までのステップ①:コンセプト決め
まずはクリニックのコンセプトを決めましょう。
コンセプトとは、
・診療内容
・クリニックの規模
・どこにクリニックを作るのか
・どんな人をターゲットにするのか
といったように「どんなクリニックにしたいか」を決めます。
コンセプトという名の土台がしっかり決められないと、この先集客がしづらくなり、結果的に経営が苦しくなってしまいます。
そのため、コンセプトはきちんと決めておきましょう。
開業までのステップ②:物件選び、資金調達
クリニックを設けたい場所を選びましょう。
同時に、遅くともこの時期に資金を調達し始めましょう。
クリニックの開業場所は、コンセプトに沿って決めていくと良いでしょう。
そのためにはターゲットをより細かく絞ること。
そうすることで、適切な物件が見分けられるようになります。
資金調達の方法は、自己資金だけではありません。
融資や自治体の補助金、助成金を利用することも可能です。
前もって情報収集していくと良いでしょう。
開業までのステップ③:クリニックの名前・ロゴ決め、業者選定
クリニックの名前が決まっていなければ、遅くともこの時期までに決めましょう。
同時にロゴも決めておくと、良いですよ。
理由は「こんなクリニックにしたい」と、業者に伝えやすくなるからです。
クリニックのコンセプトや名称・ロゴを決めた上で、内装業者を選ぶことが重要です。
そうすることで、自分たちと相性の良い業者を見分けられるようになります。
業者を見つけたらできるだけ詳細にデザインの希望を伝えましょう。
納得のいく内装デザインに仕上るまで、何度も業者とやり取りすることになるでしょう。
開業までのステップ④:工事契約、医療機器、什器の選定
遅くともこの時期までに内装工事を頼む業者を決めましょう。
同時に、必要な医療機器、什器をピックアップしておきましょう。
開業までのステップ⑤:保健所、消防署への事前相談、電子カルテの検討
クリニックの開業は、保健所、管轄消防署への事前相談する必要があります。
法で定められている、クリニックとして建物の基準をクリアするためです。
そのため、独断でクリニックの設備や内装をすべて決められません。
電子カルテを導入する場合は、遅くともこの時期までに準備し始めましょう。
電子カルテを導入すると、おおよそ以下のような流れになります↓
1:電子カルテを選定する
2:仕様の確認とシステムを設定する
3:試験運用
4:運用開始
電子カルテの選定から導入までの期間は、長くておおよそ6~8か月、最短でも3ヶ月かかるとされています。
開業までのステップ⑥:内装工事開始、スタッフ募集、広告準備
遅くとも開業3ヶ月前までに内装工事が始められるようにしましょう。
同時にクリニックスタッフの募集を始めましょう。
求人情報を出してすぐに人材が集まるとは限りません。
早めのアクションが大切です。
合わせてクリニックをどうやって宣伝していくかを考えましょう。
紙媒体で広告を作成するのか。
WEB上に広告を載せるのか。
自社サイトを作成するのか。
SNSを利用するのか。
宣伝の方法は、紙媒体で行うか、あるいはWEB媒体で行うかの2通りが挙げられます。
コスト面、利便性などトータル的に見て自分たちに有効なやり方を見つけていきましょう。
開業までのステップ⑦:保健所立ち会い検査、開設届提出
内装工事が終わると、保健所の立ち会い検査を行います。
検査に問題が無ければ、保健所に『開設届』を提出しましょう。
医療法第8条によると、クリニックを開設した日から10日以内に保健所へ届け出ることになっています。
ですが実際は、もっと前に保健所へ行く必要があります。
事前相談も無しに、いきなり開設届を提出しようとしても、受理されることがほぼ無いからです。
開業までのステップ⑧:厚生労働省への申請(必要であれば)
美容クリニックとして診療科目の中に『形成外科』が含まれる場合『保険医療機関指定申請書』を厚生労働省に提出する必要があります。
保健所で開設届が受理された後に申請できるものです。
ただし、”美容のための施術のみ”を診療科目とする場合は、厚生労働省への申請は必要ありません。
なぜなら、美容目的の外科治療などは、健康保険適応(健康保険での治療)がほぼ認められていないからです。
つまり、美容クリニックのほとんどは、自由診療(患者が全額自己負担)になります。
一方で、形成外科を診療科目の1つとする場合、保険適用が可能になります。
形成外科は、病気やケガへの治療が対象です。
たとえば、
・やけど
・ケガなどの外傷
・皮膚のできもの
・生まれつきの病気
などを指します。
これらの状態、症状は「治療が必要である」とみなされるため、健康保険で治療することが認められています。
もし『保険医療機関指定申請書』を提出する場合は、毎月1日までに提出しましょう。
原則、毎月1日が受付締切日となっているためです。
ただし、地域によって受付締切日が異なります。
そのため事前に、管轄の厚生労働省と確認しましょう。
開業までのステップ⑨:スタッフ研修、クリニックオープン準備
手続き関係が済めば、クリニックのオープン準備に入ります。
具体的には、以下のようなイメージで進めていきましょう↓
・スタッフ研修
・備品、医療機器の設置
スタッフ研修をスムーズにするために、あらかじめマニュアルを作成しておきましょう。
また、患者やスタッフの導線を意識しながら備品や医療機器を設置しておきましょう。
美容クリニックの開業資金の目安
美容クリニックの開業資金は、おおよそ5000万〜1億円とされています。
その内訳は以下のとおりです↓
・光熱費
・医師会費
・広告宣伝費
・初期の人件費
・内装工事費用
・薬品、備品費用
・土地、物件取得費用
・医療機器、設備費用
など。
美容医療の世界では、最新機器が開発されるスピードが非常に早いのが特徴です。
そのため、最新機器を導入することで多くの費用がかかる傾向が見られます。
また、美容クリニックのユーザーは、美意識の高い女性患者がメイン。
内装やインテリアの素材やデザイン性にこだわって作られることが多くなります。
素材やデザインにこだわる分、より多くの資金が必要になりますね。
集客に困らない美容クリニックにするには
美容クリニックとして成功するには、集客力を高めましょう。
そのためのポイントが、以下のとおりです↓
・コンセプトを決める
・立地と物件を見極める
それぞれ解説しますね。
美容クリニックとしての集客力をUPさせよう①:コンセプト決め
クリニックのコンセプトを決めましょう。
コンセプトを決めるべき理由は、クリニックとして集客に成功するために必要なことだからです。
美容クリニックのコンセプトの例として、以下が挙げられます↓
・女性が求める”美”を提供するためのクリニック
・多様化した生活スタイルに順応できるクリニック
・女性の新しいライフスタイルを支援するためのクリニック
コンセプトという土台がしっかり決められていないと、安定した経営が実現できません。
クリニックとして「どんな信念を持っているのか」「どんな目的があって治療するのか」を患者に伝えられるクリニックを目指しましょう。
美容クリニックとしての集客力をUPさせよう②:立地と物件
美容クリニックは、立地と物件選びが集客力UPの肝です。
適切に集客力を上げるには患者となるターゲットをできるだけ絞る必要があります。
たとえば、仕事帰りの女性がターゲットであれば、ビジネス街か、駅近の物件に絞れます。
また、小さなお子さんがいる女性がターゲットであれば、住宅街の中か、その付近が適切だと言えるでしょう。
戦略的を立てるようなイメージで、立地や物件を選ぶようにしましょう。
そうすることで、効果的に集客力の高いクリニックになります。
美容クリニックの内装について
美容クリニックの内装についてもポイントを押さえてお伝えしていきます。
内装を考える上で気をつけるべきは、以下の2点です↓
・内装デザインを考える時期
・患者に合わせたレイアウト作り
以上、2点について解説していきますね。
美容クリニックの内装①:内装デザインを相談するベストな時期
美容クリニックの内装デザインは、できるだけ早めに考えておきましょう。
具体的には、物件を選ぶよりも前か、物件を探し始めるのと同じ時期が望ましいです。
早めに内装デザインを考えておくことで、理想的とする内装デザインが実現できる物件を見極められるようになります。
また、内装デザインの希望をまとめておくことで、内装施工業者と一緒に物件をチェックできます。
土地と建物の状態を見て、内装デザインを作り上げるのに制約がないか、不備がないかなど、プロの目で見てもらえます。
美容クリニックの内装②:患者に合わせたレイアウト作りを意識しよう
美容クリニックは、患者に合わせるよう内装を作り上げていきましょう。
患者が居心地が良いと感じられない空間では、集客力が下がってしまいます。
患者に合わせた内装を実現するためには、コンセプトをしっかりと決めておく必要があります。
ターゲットとなる患者はどんな人か。
ターゲットが好むのはどんな空間か。
リサーチが必須になりますね。
美容クリニックの場合、多くは高級感漂う空間や、エステのような癒やしの空間を演出することが多いです。
理由は「キレイになりたい」という美意識の高い女性がターゲットだからです。
そのため、自ずと似たような美容クリニックになりがちなのも、ある意味欠点ではあります。
ですから、このクリニックでしか味わえない空間作りが差別化のポイントでもあります。
まとめ:美容クリニックの開業は事前のリサーチが大切
「美容クリニックを開業したいけど、何から始めたら良い?」というお客様へ、開業までの流れと押さえるべきポイントについてお伝えしてきました。
ポイントをいくつかお伝えしてきましたが、まずはよくコンセプトを練られることをオススメいたします。
お客様の理想とするクリニックを作り上げるのに必要なステップだからです。
もし「どうしてもクリニックのレイアウトが決められない!」ということであれば、クリニック作りに強いデザイン施工会社に相談する、というのも一つの手です。
中でもIDEALであれば、お客様の「こんなクリニックにしたい」という考えを、ひとつひとつ汲み取ってデザインに落とし込むことができます。
お客様の考えを汲み取れる理由は、これまで多くのクリニックオープンに携わってきたから。
これから初めてクリニックを作り上げるのに、しっかりとデザインを考えるのは簡単なことではありません。
ですが「こんな風にしたい」というお考えがあるのは理解できます。
IDEALは、その「こんな風にしたい」を、再現できるのです。
ぜひ一度、相談されてはいかがでしょう。
監修者
-
IDEAL編集部
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