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2022.09.27 2022.09.24|新規開業ノウハウ
カフェ開業に失敗する原因!資格取得・コンセプト設計・収支計画・集客・採用の対策
本記事で、カフェ開業に失敗する原因について解説します。カフェ開業の資格・スキル、コンセプト設計、収支計画、集客活動、採用活動に関する失敗の対策についてご紹介します。
「カフェを開業したいけど失敗したくない!」「どのようにコンセプトを設計するの?」などとお悩みではありませんか?カフェの開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
カフェ開業に失敗する主な原因
なぜカフェを開業しても失敗してしまうのでしょうか?カフェ開業に失敗する主な原因は、次のとおりです。
- 経営能力が不足している
- 初期投資が大きすぎる
- 収支計画が甘い
- 効果的に集客できない
- 人材不足に陥ってしまう
例えばコーヒー製造技術や調理スキルが高くても、店舗経営のスキルがなければ利益を上げ続けることはできません。またカフェ開業前後の資金計画を立てられなければ、運転資金が足りなくなります。さらに集客や採用を効果的に展開できなければ、カフェの廃業に繋がります。
上記の原因について次の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。
せっかく理想とするカフェを開業しても、赤字が続けば営業を継続できなくなりかねません。そこで集客と売上を伸ばせるように、カフェ経営に失敗する原因を対策していきましょう。
カフェ経営の資格・スキル対策
カフェ経営に失敗しないために、資格とスキルについて対策しましょう。今回で紹介する資格はカフェ経営に必須ではありませんが、資格やスキルを取得することで知識や経験を身につけて、経営に活用できます。
なお今回ご紹介しない資格やスキルについては次の記事で取り上げていますので、併せてご覧ください。
カフェオーナー経営士
「カフェオーナー経営士」は、日本安全食料料理協会が認定している資格です。カフェを経営していくために必要な知識と実務で活用できる技能を取得することを目的としています。試験は年に6回行われて、Webで申し込んだ後に在宅で受験する流れです。
試験ではコーヒーの知識だけではなく、マーケティングの基礎やコミュニケーション戦略なども問われます。受験資格はありません。資格取得のために独学で勉強したり、通信講座を受講したりする方法があります。
参照:JSFCA日本安全食料料理協会「カフェオーナー経営士資格認定試験」
Qアラビカグレーダー
「Qアラビカグレーダー(Licensed Q Arabica Grader)」は、アメリカのコーヒー品質協会(CQI)が認定する資格です。スペシャルティコーヒー協会(SCA)が定めた基準や手順によってコーヒー豆の評価を正しく行うことが目的です。
資格を取得するためには、6日間の研修と試験を受けなければなりません。参加費用は28万円と高額です。しかし世界共通の資格を取得することで、コーヒー専門技能者として認めてもらえます。
参照:一般社団法人 日本スペシャルティコーヒー協会「Qグレーダーコース 概要」
ティースペシャリスト®
「ティースペシャリスト®」は、日本能力開発推進協会が認定している紅茶の専門資格です。紅茶葉の産地や種類などの知識と紅茶の淹れ方の技術を証明して、私生活やカフェ・飲食店などの店舗で役立てることを目的としています。
資格取得のためには、日本能力開発推進協会が指定する認定教育機関でカリキュラムを修了しなければなりません。試験費用の他に、通信講座の受講料が必要です。
参照:日本能力開発推進協会 (JADP)「ティースペシャリスト®」
日本茶アドバイザー
「日本茶アドバイザー」は、NPO法人日本茶インストラクター協会が認定する日本茶に関する資格です。日本茶の正しい知識をもち普及できる指導者を認定することが目的です。
資格取得のためには、日本茶インストラクター協会が提供している通信講座等で学び、認定試験に合格する必要があります。「日本茶アドバイザー」の資格を取得すると、さらにレベルの高い「日本茶インストラクター」の資格取得を目指せます。
参照:日本茶インストラクター協会「ようこそ、日本茶の世界へ」
野菜ソムリエ
「野菜ソムリエ」は、一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が認定する資格です。資格取得者が野菜の生産者と消費者の架け橋となり、家族の健康を守ったり食に関わる仕事に活かしたりすることを目的としています。
日本野菜ソムリエ協会の講座を受講すると、野菜や果物についての幅広い知識から栄養や素材に合わせた調理法まで身につけられます。受講後に課題を提出して試験に合格すると、資格を得られます。
参照:日本野菜ソムリエ協会「今よりもっと、 豊かで楽しく。野菜ソムリエとは」
カフェのコンセプト設計対策
資格やスキルの取得だけでなく、カフェのコンセプト設計に失敗しないように対策しましょう。一貫した方針で店舗を経営しながら、定期的に経営を評価・改善するためです。
市場調査でニーズや競合を分析する
コンセプトを設計する前に、まずカフェ市場を調査してください。顧客のニーズや競合カフェの分析をするためです。競合カフェの分析においては、提供されているメニューの内容や価格はもちろん、来店している顧客の属性に注目しましょう。
またカフェといっても、顧客のニーズによってさまざまなタイプがあります。例えば食事をメインにしたグルメカフェや本が読めるブックカフェ、動物と触れ合える動物カフェなどです。
なお動物カフェを開業するために必要な資格や届出について、下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。
分析結果からターゲット層を選ぶ
顧客ニーズと競合カフェの分析結果を踏まえて、開業するカフェのターゲット層を選んでください。顧客のターゲット層をある程度絞ることで、店舗の内外装やメニューなどについて細かくデザインすることが可能になります。
例えば子育て中の20‐30代女性をターゲットにするなら、子どもと来店してゆったりと過ごしてもらえるように、個室やプレイスペースなどをレイアウトします。また中年の男性会社員がターゲットなら、カウンター席と手頃な価格のランチメニューを提供します。
独自のポジションを決める
ターゲット層を選んだら、ニーズに応えるカフェ独自のポジションを決めてください。例えば大学生の女子会をターゲットにするなら季節ごとのデザートを提供したり、SNSの投稿を促すキャンペーンを企画したりします。
加えて開業するカフェの業態を選定してください。
- 自宅の一部で営業する住居併設型カフェ
- 移動販売車や移動式コンテナによる移動販売型カフェ
- ビルの貸店舗に開業する店舗型カフェ
下の記事で業態ごとの開業費用を紹介していますので、併せてご覧ください。
事業計画書にまとめる
選んだターゲットやポジションに基づいて開業するカフェのコンセプトを言語化したら、事業計画書にまとめておきましょう。事業計画書にまとめることで、消費者や従業員にコンセプトを説明しやすくなり、開業後にカフェ経営を評価・改善する際にも活用できます。
また開業資金を調達するためにも、事業計画書は重要な役割を果たします。次の記事で事業計画書の書き方やテンプレートをご紹介していますので、併せてご覧ください。
カフェ収支計画の対策
コンセプトを設計できたら、カフェの収支計画も失敗しないように対策しましょう。カフェの開業に必要な資金を正確に計算するために、必要な経費と無駄な経費を明確にしなければいけません。
初期投資を抑える
カフェ開業に当たり、初期投資を抑えることが重要です。初期投資が大きすぎると、開業後の売上から投資額を回収することが難しくなります。特に物件取得費と内外装工事費の占める割合が大きくなるため、注意してください。
例えば物件取得費の相場は、賃料の6‐12か月分程度です。賃料は毎月の運転資金に含まれるため、物件を慎重に選んでください。店舗物件の選び方についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
内外装工事費は、立地だけではなく物件の種類(スケルトンか居抜きか)によって変動します。カフェ内装費用について解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。
運転資金の無駄も省く
初期投資に加えて、運転資金の無駄も省いてください。売上を獲得できても、毎月の固定費の支払いが追いつかなければ、廃業しかねません。特に割合が高い原材料費と人件費の無駄を省く必要があります。
利益率を高めるために、原材料費と人件費を月間売上の30%前後に収めてください。ただしメニューの質を落としすぎると味が悪くなったり、従業員の雇用条件を悪くすると人手不足になったりします。
なお材料費と人件費の抑え方について詳しく解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。
必要な開業資金を調達する
上記2点を踏まえたうえで、必要な開業資金を調達してください。融資や借入の金額が多すぎると毎月の返済が困難になりますが、運転資金が不足しても経営が不安定になります。カフェ開業に必要な開業資金を正確に計算してから、不足する金額を調達しましょう。
開業資金の調達方法は、主に4種類です。下の記事に各調達方法のポイントをまとめてありますので、併せてご覧ください。
- 出資
- 借入
- 融資
- 補助金・助成金
カフェ集客活動の対策
開業資金の目処が立っても、安心してはいけません。開業前からカフェの集客活動も対策しなければ、集客と売上を伸ばし続けることができないからです。集客活動はオンラインとオフラインで展開される必要があり、開業するカフェのターゲットによって集客方法を選ぶ必要があります。
例えば店舗周辺の住民や通行人に開業をアピールしたいなら、店頭の掲示・看板設置やチラシのポスティングなどが有効です。若年層やエリア外からの見込み客に対して店舗の存在をアピールしたいなら、SNSやポータルサイトの登録、Web広告の掲載などが有効です。
ただしオンラインとオフラインの媒体ごとに利用者層が異なる点にご注意ください。Web集客について下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。
カフェ採用活動の対策
さらにカフェ採用活動も対策を講じましょう。集客と売上が安定してきても、人手不足となれば店舗を休業もしくは廃業しなければなりません。人材不足を回避するためのポイントをいくつかご紹介します。
求める人物像を設定する
まず開業するカフェに求める人物像を設定しましょう。人手不足だからといって応募者全員を採用していては、カフェのコンセプトに合った接客や調理を提供できなかったり、早期離職を招いたりする危険性が高いからです。
カフェの業務内容を整理したうえで、従業員に必要な知識と経験を明確にしてください。例えば飲食店での調理やバリスタ、採用などの経験が該当します。人柄や勤務時間なども併せて設定しておきましょう。
適切な雇用条件を設定する
人物像を明確にできたら、適切な雇用条件を設定してください。最低賃金や競合カフェの雇用条件を踏まえたうえで、店舗の売上予測から時給や月給、勤務日数などを算出します。
例えば給与が高くても休日が取りにくい雇用条件には、応募が集まらない場合もあります。福利厚生や残業手当、研修なども含めて、従業員の働きやすさやモチベーションを考慮しましょう。
補助金・助成金を活用する
非正規雇用者だけではなく、正規雇用者へ採用するために補助金・助成金を活用してください。経営者1人で小規模カフェを運営する場合を除いて、複数のカフェや大規模なカフェを経営するためには正規雇用者も必要です。
例えば厚生労働省の「キャリアアップ助成金」は非正規雇用者から正規雇用者への転換をサポートする制度で、正社員1人につき57万円が支給されます。他にも飲食店の採用活動に活用できる補助金・助成金をまとめてありますので、次の記事をご覧ください。
効率的な採用媒体を選ぶ
またカフェの集客活動と同様に、効率的な採用媒体を選んでください。さまざまな採用媒体がありますが、手あたり次第に求人を出しても経費がかさんでしまうからです。そこで求める人物像に基づいて、採用媒体を選びましょう。
例えば専門的な調理経験をもつ正規雇用者を求めるなら採用エージェントに相談したり、学生や主婦の非正規雇用者を採用したいなら店頭に求人を掲示したりする方法があります。集客活動と同じく、オフラインとオンラインの媒体を組み合わせることも重要です。
魅力的な労働環境を整備する
従業員を採用するまでに、魅力的な労働環境を整備することも重要です。採用が無事に決まっても、離職率が高ければ安定したカフェ経営に繋がりません。そこで従業員の疑問や不安を解消しながら業務効率化を図るために、定期的にミーティングや研修会を開催しましょう。
また従業員の希望をヒアリングしながら雇用条件を見直したり、キャリアアップのサポートをしたりする方法もあります。従業員のモチベーションの高さは接客や調理などの業務に直結しますので、働きやすい環境を提供できるように努めましょう。
失敗の原因を対策してカフェ開業を成功させよう!
カフェ開業に失敗する原因は、いくつもあります。しかし失敗事例の原因を分析して適切な対策を講じることで、カフェ経営を成功させましょう。集客と売上を伸ばすためには、特に開業するカフェのコンセプトを明確にすることが重要です。
IDEALは、カフェを含む店舗全般のコンセプト設計や物件探し、内外装のデザイン・工事、資金調達、集客などをワンストップソリューションとしてご提供しております。
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監修者
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