2024.08.27  2024.07.21|新規開業ノウハウ

スマートストアとは?必要なシステムや注意点・事例を紹介

スマートストアとは?必要なシステムや注意点・事例を紹介

本記事で「スマートストアとは?」という疑問にお答えするために、スマートストアに必要なシステムや注意点・事例などをご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

スマートストアとは?基本情報を紹介

スマートストアとは?基本情報を紹介

そもそもスマートストアとは、どういった店舗でしょうか?そこでスマートストアの基本情報(定義と導入が求められる理由、メリット、デメリット、無人店舗との違い)をご紹介します。基本情報を踏まえて、開業を検討しましょう。

定義と導入が求められる理由

まずスマートストアの定義とは、IoTやAIなどの技術が活用された店舗です。スマートストアの導入が求められている理由は、コロナ禍への対応やDXの推進などです。コロナ禍では、店舗経営に非接触の接客対応が求められました。

店舗のDX(デジタル技術による店舗経営の仕組みや商品・サービスなどの変革)は、消費者ニーズへの対応や人材不足の解消などにつながります。店舗DXの方法と費用をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

メリット

次にスマートストアを開業するメリットは、業務効率化や顧客データの活用、購買体験の向上などです。スマートストアのセルフレジやキャッシュレス決済などにより、接客業務を効率化させながら、収集した顧客データを店舗営業に活用できます。

顧客にとっては、スマートストアを利用することで、従来の店舗よりも安全で便利に、商品・サービスを購入できるため、購買体験が向上します。スマートストアの開業事例については、後ほどご紹介します。

デメリット

しかし初期投資や研修などのコストは、スマートストアを開業するデメリットです。スマートストアの開業には、設備・機器・什器・システム・ツールなどの導入費用(初期投資)がかかります。

またスマートストアにはIoTやAIなどの技術が活用されるため、開業前に従業員の研修も必要です。以上のデメリットを対策するために、後ほどスマートストアを開業する際の注意点をご紹介します。

無人店舗との違い

そしてスマートストアと無人店舗との違いは、従業員の有無や適した業種・業態などです。スマートストアにはIoTやAIなどの技術が活用されており、有人と無人の店舗があります。有人店舗なら、幅広い業種・業態に適しています。

無人店舗は、接客対応の従業員が配置されないスマートストアです。小売・飲食・宿泊サービス・生活関連サービス・娯楽・教育学習支援業などに適しています。無人店舗ビジネスの経営課題と解決策をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

スマートストアに必要な設備・機器・什器・システム・ツール

スマートストアに必要な設備・機器・什器・システム・ツール

基本情報だけではなく、スマートストアに必要な設備・機器・什器・システム・ツールも確認しましょう。6点(モバイルアプリと入退店管理システム・AIカメラ、スマート什器、デジタルサイネージ、決済システム、在庫・発注管理システム)をご紹介します。

モバイルアプリ

まずモバイルアプリは、スマートストアに必要なツールです。モバイルアプリは、スマートストアの入退店や商品購入の決済、顧客データの収集、キャンペーン・イベント情報の配信などに活用されます。

スマートストア向けのソリューションを提供する企業では、店舗の業種・業態や商品・サービスの販売方法などに応じて、独自のアプリケーション開発に対応しています。自店舗に合うモバイルアプリの導入を検討しましょう。

参照元:

NTT東日本「スマートストアでできること」

CTC「スマートストアを実現する次世代型リテールソリューションを提供開始」

デジタルサイネージ

次にデジタルサイネージは、スマートストアに必要な設備です。デジタルサイネージ(電子機器に情報を表示させた看板)を活用することで、スマートストアに来店した顧客へ向けて情報を発信できます。

デジタルサイネージにはの種類には、スタンドアローン型やローカルネットワーク型、クラウド型、インタラクティブ型などがあります。幅広い業種の店舗に活用できる「デジタルサイネージの種類と費用」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

入退店管理システム・AIカメラ

また入退店管理システム・AIカメラは、スマートストアに必要なシステム・機器です。入退店管理システムは、顧客がモバイルアプリで入退店する際に使用されます。入退店管理と併せて、商品購入の決済に利用できるシステムもあります。

AIカメラは、スマートストアに来店した顧客の属性(性別や年齢など)や購買行動を認識できます。また防犯対策(侵入者や犯罪行為の検知など)にも、AIカメラの活用が可能です。

参照元:

NTT東日本「スマートストアでできること」

FUJITAKA「入店管理システム導入【スマートストア】様」

スマート什器

それからスマート什器は、スマートストアに必要な什器です。スマートストアに来店した顧客のモバイルアプリと連携させて、ポイントを付与したり、商品情報を提供したりできます

モバイルアプリを連携させた顧客のデータを収集して、販売促進への活用も可能です。モバイルアプリと連携させず、ボタンやセンサーで情報を発信するスマート什器もあります。

参照元:

博報堂「来店客のスマホを店頭什器の一部として活用!“什器にタッチ”すると、スマホがモニターに、ポイントカードに、お得な情報源にスマホユーザーがお店に行く楽しさを後押しし、店舗への集客を促進」

DNP「DNPデジタルソリューションズ 店頭の什器でデジタルコンテンツによる演出を実現」

決済システム

さらに決済システムは、スマートストアに必要なシステムです。スマートストアに導入される決済システムには、スマートレジカートやセルフレジ、モバイルレジアプリ、ウォークスルー決済などがあります。

決済システムにより、接客業務の業務効率化や決済の非接触化などが可能です。自店舗の取り扱う商品や従業員数などに応じて、適した決済システムを導入しましょう。

NTT東日本「スマートストアでできること」

CTC「スマートストアを実現する次世代型リテールソリューションを提供開始」

在庫・発注管理システム

そして在庫・発注管理システムは、スマートストアに必要なシステムです。在庫・発注管理システムにより、商品の入荷や販売の状況に応じてリアルタイムに在庫数を把握しながら、発注を管理できます。

在庫・発注管理システムによっては、在庫数に応じて自動的に発注が可能です。棚卸や発注の業務負担を軽減できます。

参照元:

Smart Mat Cloud「業種 小売業」

株式会社エスマット「プロダクト」

スマートストアを開業する際の注意点

スマートストアを開業する際の注意点

必要な設備・機器・什器・システム・ツールを導入できるように、スマートストアを開業する際の注意点も確認しましょう。6点(コンセプト・事業計画書と、開業資金、店舗物件、商品・サービス、採用・研修、集客活動)をご紹介します。

コンセプトの設計と事業計画書の作成

まずコンセプトの設計と事業計画書の作成が、スマートストアを開業する際の注意点として挙げられます。コンセプトは店舗経営の基本方針であり、競合店との差別化や事業計画書の作成に必要です。

事業計画書は、開業資金の調達や店舗経営の評価・改善のために活用される書類です。スマートストアにも活用できる「事業計画書の書き方」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

開業資金の調達

次に開業資金の調達も、スマートストアを開業する際の注意点です。開業前の初期投資(店舗物件の取得や内装工事など)や開業後の運転資金(光熱水道費や集客費など)が不足する場合には、開業資金の調達方法を検討しましょう。

開業資金の調達方法には、出資や借入、融資、補助金・助成金などがあります。スマートストアにも活用できる「開業資金を調達する際のポイント」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

店舗物件の選定とデザイン・工事

それから店舗物件の選定とデザイン・工事も、スマートストアを開業する際の注意点です。店舗物件はコンセプトを実現させるための手段であり、運転資金において賃料の占める割合が大きいため、慎重に検討しましょう。

店舗の外観や内装のデザイン・工事は、集客と売上に影響します。スマートストアにも活用できる「店舗の外観や内装のデザイン・工事」についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

商品・サービスの企画・開発

また商品・サービスの企画・開発も、スマートストアを開業する際の注意点です。集客の向上と売上の安定などのためには、商品・サービスの企画・開発が重要です。ターゲットとする顧客層のニーズに応える商品・サービスを企画・開発しましょう。

商品・サービスの企画・開発する際には、市場調査とコンセプト設計などが重要です。スマートストアにも活用できる「商品やサービスを企画・開発するポイント」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

ICT人材の採用・研修

さらにICT人材の採用・研修も、スマートストアを開業する際の注意点です。接客対応の従業員を配置しない無人店舗においても、スマートストアの営業全般を管理する責任者が必要です。

そこで導入する設備・機器・什器・システム・ツールを管理できるICT人材を採用して、開業予定日までに研修を計画しましょう。スマートストアにも活用できる「人材採用のコツや研修の注意点」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

集客活動

そして集客活動も、スマートストアを開業する際の注意点です。開業当初から新規顧客を獲得し、安定してリピーターを獲得できるように、開業前から集客活動を展開します。ターゲットとする顧客層に情報を届けるために、集客活動の方法を選びましょう。

集客活動の方法には、オンライン集客(SNSやWeb広告など)とオフライン集客(交通広告やポスティングなど)があります。スマートストアにも活用できる「店舗の業種・業態ごとの集客アイデア」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

スマートストアの開業事例

注意点に気をつけながらスマートストアを開業できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点(スーパーマーケットとリゾートホテル内、市役所内、社員用、コンテナ型)を取り上げて、各事例の特徴をご紹介します。

スーパーマーケットのスマートストア

スーパーマーケットのスマートストア

まず「スーパーセンタートライアル丸亀店」は、スーパーマーケットのスマートストアです。購買体験の向上や業務効率化を目指して、AIカメラやセルフレジ機能付きの買い物カートなどが導入されています。

セルフレジ機能付きの買い物カートに、顧客が専用プリペイドカードを登録し、商品のバーコードをスキャンすれば、自動的に決済が完了します。顧客の購買データを活用して、顧客ごとに最適な商品をお勧めする決済システムです。

参照元:

TRIAL「丸亀店」

PR TIMES「四国地方でトライアル初オープン 次世代型スマートストア※1出店『スーパーセンタートライアル丸亀店』4月3日(水)オープン」

リゾートホテル内にあるスマートストア

リゾートホテル内にあるスマートストア

次に「FUJIYAMA BAZAAR」は、リゾートホテルのスマートストアです。人手不足の解消や宿泊客の利便性向上を目指して、AIカメラセンサーや無人決済システムが導入されています。

来店した顧客が商品を手に取って、決済エリアに移動すると、合計金額がレジに表示されまう。多言語対応しており、商品のバーコードのスキャンやモバイルアプリのインストールなどが不要です。

参照元:

ハイランドリゾート ホテル&スパ「FUJIYAMA BAZAAR」

PR TIMES「「無人決済スマートストア」がハイランドリゾート ホテル&スパにオープン」

市役所内のスマートストア

市役所内のスマートストア

それから「宮城県名取市」は、市役所内にスマートストアをオープンしました。買い物困難地域に対する支援を目的とする実証実験で、約800種類の商品(弁当や飲み物、菓子類、インスタント食品、日用品など)が販売されています。

来店した顧客が、モバイルアプリかセルフレジで商品のバーコードを読み取ると、キャッシュレス決済が可能です。スマートストアだけではなく、名取市役所ではドラッグストアに委託して、移動販売車の事業も開始しています。

参照元:

宮城県名取市「市役所1階にスマートストア(無人決済店舗)をオープンしました!」

NHK「名取市役所に『スマートストア』設置」

社員用のスマートストア

社員用のスマートストア

続いて「日本コムシス株式会社」は、社員用のスマートストアをオープンしました。オープンの目的は、食堂施設を撤退させた代わりに、昼食環境を改善するためです。来店した顧客は、モバイルアプリによりキャッシュレス決済ができます。

食品ロスの削減と売上の向上を図るために、モバイルアプリから収集した購買データが活用されています。個人作業や休憩、コミュニケーションなどをしやすい職場環境を整備するために、コミュニケーションエリアもリニューアルされました。

参照元:

PR TIMES「日本コムシス株式会社様本社(オーバルコート大崎マークウエスト)に従業員様向け『スマートストア』をオープン」

日本コムシス株式会社「ピックスルーStoreオープンに関するお知らせ」

コンテナ型のスマートストア

コンテナ型のスマートストア

そして「道の駅いちかわ」には、コンテナ型のスマートストアがオープンしました。地元商材の販売やコロナ禍の非接触対応などが、オープンの目的です。モバイルアプリをダウンロードすれば、顧客だけで入退店や商品選択、決済を完結できます。

入店のしやすさと災害時の対応を重視して、コンテナ型が採用されました。廃棄量の削減や発注の効率化のために、AIによる需要の予測が活用されています。24時間営業のスマートストアです。

参照元:

道の駅いちかわ「コンテナ型スマートストア『いちかわGo』をプレオープン!」

NTT東日本「『道の駅いちかわ』にコンテナ型スマートストア『いちかわGo』をオープン」

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監修者

IDEAL編集部

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