2024.09.05  2024.07.30|新規開業ノウハウ

ラーメン屋のフランチャイズは儲かる?年収・ロイヤリティ・開業資金などを紹介

ラーメン屋のフランチャイズは儲かる?年収・ロイヤリティ・開業資金などを紹介

本記事で「ラーメン屋のフランチャイズは儲かる?」という疑問に答えるために、加盟店経営者の年収やロイヤリティ、開業資金などをご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

ラーメン屋のフランチャイズは儲かる?基本情報を紹介

ラーメン屋のフランチャイズは儲かる?基本情報を紹介

そもそもラーメン屋のフランチャイズは儲かるのでしょうか?そこでラーメン屋のフランチャイズの基本情報(加盟店経営者の年収やメリット・儲かる理由、デメリット、加盟料やロイヤリティの仕組み)を確認しましょう。

加盟店経営者の年収

まずラーメン屋のフランチャイズ加盟店経営者の年収に関する調査結果は、Web上に掲載されていません(2024年7月時点)。以下のページによると、300万〜1,000万円程度だと推計されます。

参照元:飲食店ドットコム「飲食店経営者の『年収』や『悩み』をアンケート調査。赤字店の98.1%が『集客力』に課題」

ただし立地や規模、営業日数、店舗数などによって、経営者の年収は変動します。例えばラーメン屋1店舗(1日の売上6万円で利益率30%)を月25日営業するなら、経営者の年収は450万円です。

  • 1日の売上6万円×月25日営業×12か月×利益率30%=540万円

そして上記の利益を出せるラーメン屋を2店舗に拡大できれば、経営者の年収は約1,000万円になります。

  • 1店舗の利益540万円×2店舗=1,080万円

加盟料やロイヤリティの仕組み

次にラーメン屋のフランチャイズ加盟料は、フランチャイズに加盟するために本部から請求されるお金です。加盟料を支払うことで、ノウハウの共有やブランドの使用などが許可される仕組みです。

ロイヤリティは、フランチャイズ加盟店の開業後に本部から定期的に請求されるお金です。フランチャイズ本部の方針により、月ごとや四半期ごとに請求される仕組みで、定額や歩合などの方式で計算されます。

メリット(儲かる理由)

それからラーメン屋のフランチャイズに加盟するメリット(儲かる理由)は、ノウハウやマニュアルの共有やブランド力による集客効果などです。ラーメン屋のメニューや接客、売上管理などのノウハウやマニュアルを共有すれば、円滑に店舗を経営できます。

フランチャイズ本部のブランド力(屋号や看板メニュー、キャンペーン・イベントなど)による集客効果を得られれば、開業当初から新規顧客の獲得を期待できます。ただし店舗独自の集客活動も必要ですので、後ほどご紹介します。

デメリット

しかし加盟金・ロイヤリティの支払いや契約条件による制約などは、ラーメン屋のフランチャイズに加盟するデメリットです。開業資金に占める加盟金の割合や売上に占めるロイヤリティの割合が高いほど、利益率を下げてしまいます。

フランチャイズ契約の条件によっては、ラーメン屋の内装デザインやメニューの種類、接客方法などに関する制約を受けます。フランチャイズに加盟する前には、必ず加盟料・ロイヤリティを含む契約条件を確認しましょう。

ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点

ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点

基本情報だけではなく、ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点(事業理念・契約条件と事業計画書、開業資金、店舗物件、資格・免許・届出・許可、売上の目標・管理、人材の採用・研修、集客活動)も確認しましょう。

事業理念・契約条件

まず事業理念・契約条件が、ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点として挙げられます。フランチャイズ本部によって、ラーメン屋の事業理念やフランチャイズ契約条件は異なります。

そこで各フランチャイズ本部の加盟料・ロイヤリティはもちろん、メニューやイベント・キャンペーン、接客方法などに関する契約条件を確認したうえで、加盟先を検討しましょう。

事業計画書の作成

次に事業計画書の作成も、ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点です。事業計画書は、開業資金の調達や店舗経営の評価・改善などに活用されます。フランチャイズ本部に加盟する場合でも、事業計画書の作成が必要です。

そこで経営者の経歴や借入状況、売上目標などを記載して、事業計画書を作成しましょう。ラーメン屋にも活用できる「飲食店における事業計画書の書き方」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

開業資金の調達  

それから開業資金の調達も、ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点です。フランチャイズの加盟金だけではなく、開業前の初期投資(物件取得費や集客活動費など)や開業後の運転資金(人件費や光熱水道費など)も蓄えておかなければなりません。

融資や補助金・助成金などによって開業資金を調達する際には、一定額の自己資金が求められます。ラーメン屋にも活用できる「飲食店開業資金の無駄をゼロに近づける方法」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

店舗物件の選定とデザイン・工事

続いて店舗物件の選定とデザイン・工事も、ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点です。店舗物件の立地や間取りは集客と売上を左右し、運転資金のなかで賃料の占める割合が大きいほど、利益率を下げてしまいます。

店舗の外観や内装のデザインは、顧客の興味・関心や満足度、従業員の業務効率などに影響を与えるため、集客や売上を左右します。接客や販売をしやすい内装をデザインしましょう。ラーメン屋の内装工事費用をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

資格・免許の取得と届出・許可の申請

さらに資格・免許の取得と届出・許可の申請も、ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点です。

  • 調理に関する資格やスキル
  • お酒の提供に関する資格やスキル(提供する場合)
  • 税務や財務に関する資格やスキル
  • 社会保険や労務管理に関する資格やスキル(従業員を雇用する場合)
  • 税務書類の提出(個人事業主の開業届または法人の設立届など)
  • 防火管理者選任届(該当する店舗物件の場合)
  • 防火対象設備使用開始届・火を使用する設備等の設置届
  • 飲食店営業許可の申請
  • 深夜における酒類提供飲食店営業開始届出(深夜営業する場合)
  • 社会保険や労働保険の加入手続き(従業員を雇用する場合)

売上の目標・管理

また売上の目標・管理も、ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点です。飲食店の売上目標を設定する際には、店舗物件の賃料やダイニングフロアの座席数、FLコストの比率などを基にして計算します。

ラーメン屋の開業後には、毎日の売上を正確に記録して、定期的に達成率を計算しましょう。ラーメン屋にも活用できる「飲食店の売上を管理する方法」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

人材の採用・研修

そして人材の採用・研修も、ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点です。長時間営業する場合や多店舗展開する場合には、接客や調理を任せる従業員を採用します。採用したい職種と人数、求めるスキルなどを整理したうえで、募集を開始しましょう。

採用後から開業日までには、接客や調理などに関する研修も計画しなければなりません。ラーメン屋にも活用できる「人材採用のコツや研修の注意点」などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

集客活動

なお集客活動も、ラーメン屋のフランチャイズに加盟する際の注意点です。フランチャイズ本部のブランド力による集客効果を期待できますが、固定客を獲得できるように自店舗による集客活動も展開しましょう。

集客活動の方法には、オンライン集客(SNSやMEOなど)とオフライン集客(ポスティングや看板広告など)があります。ラーメン屋にも活用できる「店舗の集客に成功した事例」をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

ラーメン屋のフランチャイズ事例

注意点に気をつけてラーメン屋のフランチャイズに加盟できるように、参考となる事例を調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(社内独立制度と全国展開、多様なタイプの店舗、セントラルキッチン、ステルスフランチャイズ)をご紹介します。

社内独立制度が整備されたフランチャイズチェーン

社内独立制度が整備されたフランチャイズチェーン

まず「餃子の王将」は、社内独立制度が整備されたフランチャイズチェーンです。社外のフランチャイズ加盟希望者だけではなく、社員の独立を支援しています。社員として店舗営業全般のスキルを身につけてから、経営者として店舗を開業できる仕組みです。

フランチャイズを展開する際には、消費者のライフスタイルの変化に対応するため、店内飲食だけではなくテイクアウト・デリバリーでも飲食物を提供しています。全店舗のサービスの品質を保てるように、加盟店の経営支援を心がけているフランチャイズ本部です。

参照元:餃子の王将「FC制度について」

全国展開しているラーメンショップ

全国展開しているラーメンショップ

次に「ラーメンショップ」は、全国展開しているラーメン屋のフランチャイズチェーンです。東北から関東、中部、関西、九州までの地域に、フランチャイズ加盟店を展開しています。

看板メニューは東京スタイルの醤油ラーメンで、チャーシューや白ネギなどがトッピングされています。ただし店舗独自のセットメニューや丼物の提供も許可しているフランチャイズ本部です。

参照元:

マネー現代「ラーメンショップ」が不死身なワケ…強さの秘訣は“ユルさ”だった(刈部 山本)」

メシ通「真っ赤な看板が目印の「ラーメンショップ」こそ、昭和から続く不死身のロードサイドチェーンだ」

MAG2NEWS「自由裁量で独自経営。ゆる系フランチャイズ『ラーメンショップ』略して“ラーショ”は何が凄いのか?」

多様なタイプの店舗を展開しているフランチャイズチェーン

多様なタイプの店舗を展開しているフランチャイズチェーン

それから「ラーメン魁力屋」は、多様なタイプの店舗を展開しているフランチャイズチェーンです。全国各地(校外のロードサイド店や商業施設内のフードコート店、駅ビル内の店舗など)に、フランチャイズ加盟店を展開しています。

看板メニューの京都背脂醤油ラーメンは、地域に左右されない標準的なラーメンです。しかし来店した顧客は、好みに応じて麺の細さや茹で加減、背油の量、ネギの量をタッチパネルで注文できます。

参照元:

魁力屋「魁力屋とは」

日刊SPA!「個人店の廃業が相次ぐ“6000億円”ラーメン市場の中で急成長する『人気ラーメンチェーン』2社の勢い」

セントラルキッチンでサポートするフランチャイズチェーン

セントラルキッチンでサポートするフランチャイズチェーン

続いて「ラーメンまこと屋」は、セントラルキッチンでサポートするフランチャイズチェーンです。セントラルキッチン方式により、従来は外注していた麺やスープ、焼き豚などの内製化を計画しています。

セントラルキッチンにより味の均質化と営業の効率化を図り、多店舗展開を目指しているフランチャイズ本部です。競合店との差別化を図るために、牛骨スープを提供しています。

参照元:

ラーメンまこと屋「フランチャイズ加盟募集のご案内」

日刊SPA!「個人店の廃業が相次ぐ“6000億円”ラーメン市場の中で急成長する『人気ラーメンチェーン』2社の勢い」

ステルスフランチャイズを展開するフランチャイズチェーン

ステルスフランチャイズを展開するフランチャイズチェーン

そして「テイクユー」は、ステルスフランチャイズを展開するフランチャイズチェーンです。加盟店に基本的なメニューやマニュアルが共有されますが、オリジナルの屋号やメニューが認められています

出店時の話題性やトラブル発生時の加盟店に対する影響の低下などを目的として、ステルスフランチャイズが採用されています。ロイヤリティを請求していませんが、加盟店に対するサポートを心がけているフランチャイズ本部です。

参照元:

テイクユー「プロデュース店募集」

フーズチャンネル「ラーメン業態のステルスFCで100店舗以上をプロデュース。人気の秘密と運営体制の裏側~テイクユー」

ラーメン屋のフランチャイズ加盟による開業資金

ラーメン屋のフランチャイズ加盟による開業資金

事例のようなラーメン屋のフランチャイズに加盟するためには、開業資金が必要です。そこで開業資金の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、開業資金の節約法もご紹介します。

相場

まずラーメン屋のフランチャイズ加盟による開業資金の相場は、坪単価30万~100万円程度です。例えば20坪の店舗物件なら、600万~2,000万円程度がかかります。ただし店舗の立地や規模、物件の種類(居抜きかスケルトン)、フランチャイズ契約の加盟料などによって、開業資金は変動します。

内訳

次にラーメン屋のフランチャイズ加盟による開業資金の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、20坪で賃料月20万円の店舗物件にかかる開業資金を試算してあります。

資金の内訳資金の目安資金の試算
フランチャイズ契約料
(加盟金や保証金など)
0~20%程度0万~400万円程度
物件取得費
(敷金や礼金、
前賃料など)
10%程度
(賃料の3~10か月分程度)
60万~200万円程度
(賃料月30万円で
30坪の店舗物件)
店舗デザイン・工事費
(外観や内装、設備・
機器・什器など)
50%程度
(坪単価15万~50万円程度)
300万~1,000万円程度
諸経費
(開業前の資格や届出・
許可、採用・研修、
集客など)
10%程度60万~200万円程度
運転資金
(開業後の光熱水費や
賃料、人件費など)
10%程度
(賃料の3~10か月分程度)
60万~200万円程度
合計100%
(坪単価30万~100万円程度)
600万~2,000万円程度

上表のとおり、ラーメン屋のフランチャイズ加盟による開業資金においては、店舗デザイン・工事費が大半を占めます。つまり店舗の外観や内装、設備・機器・什器にこだわるほど、開業資金が増額するわけです。

節約法

そしてラーメン屋のフランチャイズ加盟による開業資金の節約法には、相見積もりや居抜き物件、補助金・助成金などがあります。相見積もりを取って、各業者の見積もりや施工実績、接客対応などを比較すれば、無駄な経費を削減しやすいです。

居抜き物件を契約して、外観や内装、設備・機器・什器などを譲渡しもらえると、工事費用を節約できます。ただし居抜き物件にはデメリットもありますので、次の記事も併せてご覧ください。

補助金・助成金には基本的に返済義務がありませんが、補助金・助成金ごとに申請条件や用途などが定められています。飲食店が申請できる補助金や助成金をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

ラーメン屋のフランチャイズ加盟を検討しよう!

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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