2023.08.25  2023.09.07|店舗デザイン

ライブハウスの内装と外観をデザインするポイント!流れや事例・費用

ライブハウスの内装と外観をデザインするポイント!流れや事例・費用

本記事で、ライブハウスの内装と外観をデザインするポイントを解説します。ライブハウス内装と外観をデザインする流れや事例・費用もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

ライブハウスの内装と外観をデザインする流れ

ライブハウスの内装と外観をデザインする流れ

ライブハウスの工事を計画する前に、内装と外観をデザインする流れを確認しましょう。物件選びから業者への依頼、事前調査、レイアウト、図面、工事の契約までの流れをご紹介します。

適した物件を選ぶ

まずライブハウスの内装と外観をデザインする流れは、適した物件を選ぶ作業から開始されます。希望条件に合う物件を見つけるまでに数か月かかることもありますので、計画的に準備を始めましょう。

店舗物件の探し方をご紹介します。

  • 開業する店舗のコンセプトを設計します。
  • 店舗物件の希望条件を整理する
  • 店舗物件の取得費用を調達しておく
  • 具体的な物件をWeb検索して内覧を予約する
  • 店舗物件の賃貸契約を申し込む

以上の店舗物件の探し方について詳しく解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。

業者に依頼する

次にライブハウスに適した物件の購入・賃借を契約できたら、内装と外観のデザインを業者に依頼します。信頼できる業者を選ぶ際のポイントをご確認ください。

  • 業者の施工実績数
  • 施工事例の業種や業態
  • 相見積もり
  • 適正な見積もり金額
  • 業者の接客対応

以上のポイントについて詳しく解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。

なお業者に相談する際には、ライブハウスの用途や工事の予算、開業予定日などを知らせて、現地調査の日程を決めましょう。

事前に物件を調査する

そしてライブハウスの内装と外観のデザインを依頼した業者と日程を調整したうえで、事前に物件を調査しましょう。大通り沿いや線路沿いなどに位置する物件においては、屋外から騒音が入りやすいです。

また周辺に住宅や店舗が並んでいる立地においては、ライブハウスからの音が漏れないように配慮しなくてはなりません。そこでライブハウスをデザインする物件内や周辺の騒音レベルを測定し、防音対策を検討しましょう。具体的な方法については、後ほどご紹介します。

レイアウトを相談する

さらに事前調査を踏まえたうえで、ライブハウスの内装と外観のレイアウトを相談しましょう。ライブハウスには、音楽演奏用のステージや舞台袖の機材置き場、楽屋、観客席などが必要です。

またバーカウンターやカフェが併設されたり、リハーサルスタジオやレコーディングスタジオ、ダンススタジオなどがレイアウトされるライブハウスもあります。用途やサービスなどに応じて、ライブハウスのレイアウトを検討しましょう。

なお店舗をレイアウトするポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

図面を作成する

そしてレイアウトに沿って、ライブハウスの内装と外観の図面を作成しましょう。測定した騒音レベルやライブハウス周辺の環境基準を踏まえて、防音対策の検討が必要です。例えば遮音性・吸音性の高い壁材や防音扉などがあります。

なお店舗設計図の種類には、平面図や断面図、立面図、展開図、天井伏図、家具図・建具図などがあります。次の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

工事を契約する

いよいよライブハウスの内装・外観の図面に基づいて、工事を契約します。図面に沿って工事の見積もりを出してもらったら、工事の費用や期間を検討しましょう。疑問点や修正点を解決したうえで、契約書にサインしてください。

工事の見積もりを検討する前には、ライブハウスの適正な工事費用を理解しておく必要があります。後ほど内装・外観工事費用の相場と内訳、節約法をご紹介します。

ライブハウスの内装と外観をデザインするポイント

ライブハウスの内装と外観をデザインするポイント

デザインする流れだけではなく、ライブハウスの内装と外観をデザインするポイントも確認しましょう。コンセプトや防音対策、振動対策、内装材、照明器具、用途、音響設備のポイントをご紹介します。

コンセプトを明確にする

まずライブハウスの内装と外観をデザインするポイントとして、コンセプトを明確にする点が挙げられます。ライブハウス経営の基本方針であるコンセプトを明確にすることで、内装デザインはもちろん、サービス開発や集客などにおいても、一貫性のある意思決定が可能です。

なおコンセプトは、事業計画書に活用したり、競合店との差別化を図るためにも必要です。店舗のコンセプトを設計する方法や事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

防音対策を講じる

次に防音対策を講じる点も、ライブハウスの内装と外観をデザインするポイントです。防音対策を講じるメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

  • 未然に近隣トラブルを防げる
  • 近隣からの信頼や信用を得やすくなります
  • 店外からの騒音を防げる

デメリット

  • 工事費用がかかる
  • 定期的なメンテナンスも必要である

なお店舗の防音対策事例や防音工事費用などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

振動対策を検討する

また振動対策を検討する点も、ライブハウスの内装と外観をデザインするポイントです。ライブハウスからの振動が周辺に伝わると、クレームを受ける恐れがあります。営業に支障をきたさないように、振動対策を講じましょう。

具体的な振動対策として、防振ゴムや防振床などがあります。防振床は、特に顧客が縦ノリを行うライブハウス向けに開発された素材です。

参照元:テクノアイ「縦ノリOK!”の防振床システム『ダイナミック・ライブ・フロア』」

音質を保つ内装材を選ぶ

それから音質を保つ内装材を選ぶ点も、ライブハウスの内装と外観をデザインするポイントです。ウレタンの吸音材やグラスウールの防音ボードなどを施工することで、音質改善や反響音対策につながります。

他にも、内装材には防音、防水、調湿、断熱などの役割があり、下地材と仕上げ材から構成されます。内装材の種類と特徴をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

おしゃれな照明器具を取り入れる

さらにライブハウスの内装と外観をデザインするポイントとして、おしゃれな照明器具を取り入れる点も挙げられます。照明には内外装の雰囲気を演出する効果があるため、集客や売上の向上に影響するからです。

そこで照明器具の種類や照度や色味、照射範囲などを検討しましょう。店舗に施工できる照明の種類や工事費用をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

幅広い用途を想定する

そして幅広い用途を想定する点も、ライブハウスの内装と外観をデザインするポイントです。時間帯に応じて、ライブだけではなく、ダンスやレコーディング、リハーサルなどの用途に利用できます。

ただし用途(ライブやダンス、レコーディングなど)に応じて、必要な床面積や機能性が異なります。メインサービスであるライブを基準にしながらも、幅広い用途に対応できるレイアウトや内装材を取り入れましょう。

ただし店舗物件には、用途地域の制限があります。用途地域の種類や調べ方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

音響・映像設備を厳選する

なおライブハウスの内装と外観をデザインするポイントとして、音響・映像設備を厳選しましょう。音質の良さがライブハウスの評判に直結するからです。高音質で聞きやすいライブ空間を提供しなくてはなりません。

ライブハウスの音響設備にはミキサーやアンプ、スピーカなどが、映像設備にはモニターやカメラ、スピーカーなどが挙げられます。希望条件(予算や機能性など)に照らし合わせながら、音響・映像設備を厳選しましょう。

なおライブハウスには設備だけではなく、カウンターや整理棚などの什器も必要です。店舗におしゃれな什器を選ぶポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

ライブハウスの内装と外観の施工事例

ライブハウスに理想的な内装と外観をデザインできるように、施工事例を調査しましょう。本記事では5点の施工事例を取り上げて、各ライブハウスの内装と外観の魅力をご紹介します。

スタイリッシュな外観

スタイリッシュな外観

「META VALLEY」は、大阪府難波にオープン予定のライブハウスです。「どこかの空き工場跡地の中に“村”を作る」をコンセプトに、スタイリッシュな外観がデザイン。グレーを基調とした外壁に、看板(ピンクのロゴマークやイエローの店名)が施工されています。

また音楽ライブだけでなく、展示会や配信イベント、eスポーツといった幅広い用途に対応できる施設です。収容人数600人で、飲食スペースやアートスペースも併設されています。

参照元:Natalie「大阪なんばに2つの新ライブハウスがオープン、空間デザインはtoe山嵜廣和」

アメリカンな外観

アメリカンな外観

「Star lounge」は、東京都渋谷区のライブハウスです。ベースカラーの茶とメインカラーの赤が配色されたアメリカンな外観デザインです。内装の照明にはシャンデリアが施工されており、豪華な雰囲気を感じさせます。

250人収容可能な施設で、19坪のフロアに、8坪のステージとバーカウンターがレイアウトされています。営業時間は、オールナイト(23:00〜5:30)とデイタイム(8:30〜13:30)です。

参照元:渋谷Star lounge「GALLERY」

客席からステージが近い内装

客席からステージが近い内装

「UEHARAbase」は、東京都渋谷区の地下にあるライブハウスです。客席からステージが近い内装空間は、幅広いジャンルの音楽演奏に対応できるデザインです。

フロアには12坪の客席スペースと3坪のステージがレイアウトされており、スタンディングで120名まで、座席を配置すると70名まで収容可能です。日中には、レンタルに対応しています。

参照元:UEHARA base「GALLERY」

魅惑的な雰囲気の内装

魅惑的な雰囲気の内装

「天国と秘密」は、福岡県福岡市にあるカフェ&バー「天国」にライブハウス「秘密」が併設された店舗です。内装空間にミラーボールなどの照明器具が施工され、魅惑的な雰囲気が演出されています。

フロアには70席がレイアウトされており、スタンディングで180名まで収納可能です。主に夜間に営業しているため、日中にはレンタルに対応しています。

参照元:KLOKA「天国と秘密」

音楽以外のイベントにも対応した内装

音楽以外のイベントにも対応した内装

「CLUB ROSSO」は、東京都渋谷区のライブハウスです。個人やバンドの音楽演奏(グランドピアノやロック・ポップスなど)だけではなく、音楽以外のイベントにも対応しています。

フロアはオールスタンディングとテーブル席に対応し、オールスタンディングで200名まで、チェア80席まで、テーブル60席まで収納可能です。

参照元:CLUB ROSSO「GALLERY」

ライブハウスの内装と外観の工事費用

ライブハウスの内装と外観の工事費用

デザインしたライブハウスの内装と外観を工事するためには、予算が必要です。そこでライブハウスの内装と外観の工事費用について、相場と内訳をご紹介します。無駄を省いて経費を削減できるように、工事費用の節約法もご覧ください。

相場

まずライブハウスの内装と外観の工事費用の相場は、坪単価50万~100万円程度です。20坪のライブハウスなら、内装と外観の工事費用に1,000万~2,000万円程度かかります。

ただし物件の階数、種類(居抜きかスケルトン)や規模、設備のグレードなどによって、内装と外観の工事費用は変動します。

内訳

次にライブハウスの内装と外観の工事費用の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、20坪のスケルトン物件の工事費用を試算してあります。

費用の内訳費用の目安20坪のスケルトン物件
デザイン費全体の10%程度100万〜200万円程度
諸経費
(施工監理や仮設・解体など)
全体の5%程度50万~100万円程度
内装工事費
(天井や壁、床、建具など)
全体の15%程度150万~300万円程度
防音工事
(仮設工事、軽鉄・ボード工事)
全体の40%程度400万〜800万円程度
設備工事費
(電気やガス、水道、空調、換気、
厨房、音響、映像、照明など)
全体の30%程度300万〜600万円程度
外壁全体の5%未満
坪単価2〜3万円程度
(素材や施工方法により変動)
40万円程度
看板全体の5%未満
1枚5万-50万円程度
(種類や大きさにより変動)
10万円程度
照明全体の5%未満
1個1万-5万円程度
10万円程度
装飾全体の5%未満
フェンス2万円程度
(高さ500mm×幅100cm程度)
0円
合計100%坪単価
50万〜100万円程度
1,000万〜2,000万円程度

上表のとおり、工事費用全体の大半を内装・防音・設備工事費が占めます。内装・防音・設備にこだわるほど、工事費用が増えますので、ご注意ください。

節約法

そしてライブハウスの内装と外観の工事費用の節約法として、相見積もりを取りましょう。複数の業者から見積もりを取ることで、工事の費用と期間、内容を検討できるからです。

また音響・映像設備を厳選することで、初期投資を抑えられます。ライブハウス開業後に利益を蓄えてから、不足する設備の工事を計画できます。

なおライブハウスの居抜き物件を活用すると、前借主の施工した防音材や設備を引き継いだ分だけ、新規工事の費用を削減できます。ただし居抜き物件にはメリット・デメリットがありますので、次の記事も併せてご覧ください。

ライブハウスの内装と外観をデザインしよう!

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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