2023.08.22  2023.08.23|店舗デザイン

スーパーマーケットの内装をデザインするコツ!重要性・施工事例・工事費用

スーパーマーケットの内装をデザインするコツ!重要性・施工事例・工事費用

本記事で、スーパーマーケットの内装をデザインするコツを解説します。内装デザインの基本情報や施工事例、工事費用もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

スーパーマーケット内装デザイン・工事の基本情報

スーパーマーケット内装デザイン・工事の基本情報

スーパーマーケットの内装をデザインする前には、市場調査や物件探しなどが必要です。開業準備の流れをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

本記事では、スーパーマーケット内装デザイン・工事の基本情報から確認しましょう。

重要性

まずスーパーマーケット内装デザイン・工事は、店舗経営のコンセプトを表現し、商品・サービスの魅力を伝えることで、集客と売上を向上させるために重要です。

例えば高級食材を扱うスーパーマーケットと庶民向けに安売りをするスーパーマーケットでは、求められる内装のテイストが異なります。また生鮮食品コーナーとお惣菜コーナーでは、異なる床材や陳列棚の配色が必要です。

そして集客と売上を向上させるためには、スーパーマーケット内で顧客満足度を高める必要があります。顧客が気分よく商品を見て回りやすいように、内装空間のレイアウトやデザイン性を考慮しましょう。

特徴

次にスーパーマーケット内装デザイン・工事の特徴として、おしゃれさや清潔さ、地域による売場面積の違いなどが挙げられます。顧客に気分よく買い物を楽しんでもらうためには、内装のデザイン性はもちろん、食品を扱う店舗としての衛生面の配慮なども必要です。

また都市部のスーパーマーケットの売り場面積は、地方部より狭い傾向にあります。店舗のフロアに対して、バックヤード(在庫保管場所や従業員の休憩所など)が30%程度を占めます。

参照元:ダイヤモンド・チェーンストアオンライン「スーパーマーケットの『売場面積』『目標年商』を経年で分析! 見えてきた地方と都市の格差とは」

業者選び

それからスーパーマーケットの内装をデザイン・工事するためには、業者選びが重要です。業者によって、デザインの費用や工事の得意分野などが異なります

そこで内装業者の選び方をご紹介します。

  • 内装工事業者の施工実績数を確認しよう
  • 施工事例の業種や業態を分析しよう
  • 複数業者から相見積もりを取ろう
  • 適正な見積もり金額を知ろう
  • 内装工事業者の接客対応を評価しよう

以上の内容や内装工事業者に依頼した失敗例などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

デザイン・工事の流れ

そしてスーパーマーケット内装デザイン・工事の流れも押さえておきましょう。

  • 業者探しと問い合わせ
  • 相見積もりと契約
  • 業者との打ち合わせ
  • 店舗物件探しと現場調査
  • 店舗内装デザインの完成
  • 店舗の内装工事
  • 店舗の引き渡し

以上の流れには、数か月から半年前後の期間がかかります。店舗物件の種類(居抜きかスケルトンか)や規模によって異なりますので、計画的に準備を開始しましょう。店舗内装デザイン・工事の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

スーパーマーケットの内装をデザインするコツ

スーパーマーケットの内装をデザインするコツ

基本情報を押さえたところで、スーパーマーケットの内装をデザインするコツも確認しましょう。今回は、コンセプトと動線設計、陳列棚、バックヤード、色彩効果、照明に関するコツを取り上げます。

コンセプトを設計する

まずスーパーマーケットの内装をデザインするコツとして、コンセプトを設計しましょう。次の理由から、店舗経営にはコンセプトが必要です。

  • 店舗経営の基本方針となるため
  • 事業計画書に活用できるため
  • 競合店との差別化を図るため

そしてコンセプトを設計するためには、市場調査やターゲットの特定、独自性のある商品開発などが必要です。店舗のコンセプトを設計する流れと方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

反時計回りの動線を設計する

次に反時計回りの動線を設計することも、スーパーマーケットの内装をデザインするコツです。店舗のフロアはもちろん、陸上のトラックやテーマパークの通路なども、反時計にレイアウトされています。人間にとって行動がしやすいからです。

参照元:岡山理科大学経営学科「左回りの法則?~人の行動からのレイアウト~」

またスーパーマーケットの動線設計においては、従業員の業務効率や避難経路の確保なども必要です。店舗の動線を設計する際の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

商品を引き立てる陳列棚をレイアウトする

また商品を引き立てる陳列棚をレイアウトすることも、スーパーマーケットの内装をデザインするコツです。陳列棚のレイアウトは、顧客満足度と売上に影響します。スーパーマーケットの主な陳列方法をご覧ください。

  • ゴンドラ什器(通路に面した陳列)
  • ごちゃ混ぜのワゴン(ジャンブル陳列)
  • ウィング陳列(羽根のように突き出た陳列)
  • フック陳列(吊るされた陳列)

上記の陳列方法を駆使しながら、顧客の目線を意識したり、ポップを付けたり、季節に応じて変化させたりしましょう。店舗レイアウトの施工事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

バックヤードの広さを計算する

それからバックヤードの広さを計算することも、スーパーマーケットの内装をデザインするコツです。一般的なスーパーマーケットにおいては、売場面積が拡大するほどバックヤードも拡大しますが、フロア面積に対する比率は30%程度です。

参照元:統計・データで見るスーパーマーケット「バックヤード面積・比率」

そこで陳列する商品の種類と数量や従業員数、保管する在庫量などに基づいて、バックヤードの広さを計算しましょう。取り扱う商品や業務の内容に応じて、調理場や店長室、会議室なども必要です。

色彩効果を意識する

そして色彩効果を意識することも、スーパーマーケットの内装をデザインするコツです。内装空間の配色は、顧客の購買行動に影響します。店舗のイメージカラーや売り場ごとの色合いを検討しましょう。

例えば野菜売り場にはアースカラーの茶や緑を配色し、鮮魚売り場には海の青を配色すると、視覚的に顧客に売り場を知らせることができます。また精肉売り場の商品は目立つピンク色や赤色であるため、陳列棚には控えめなベージュや黒などを配色しましょう。

なお店舗を配色するポイントや事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

照明の色味や明るさを調整する

さらにスーパーマーケットの内装をデザインするコツとして、照明の色味や明るさを調整しましょう。スーパーマーケットの内装に特化され、青果や鮮魚、精肉などの陳列に適した光の照明器具が販売されています。

参照元:パナソニック「食材を魅力的に見せる食品スーパー向けLED照明「彩光色」と「専用光色」を発売」

各商品の魅力を引き出すためには、売り場ごとに照明の色味や明るさを調整しましょう。店舗におしゃれな照明をデザインするポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

スーパーマーケットの内装施工事例

スーパーマーケットに理想的な内装をデザインするために、参考となる施工事例を調査しましょう。本記事では施工事例5点を取り上げて、スーパーマーケットの内装をデザインするコツが活かされている部分をご紹介します。

レイアウトが工夫された内装

レイアウトが工夫された内装

「パルケ松原店」様は、東京都世田谷区松原で営業しているスーパーマーケットです。顧客が店内で買い物をしやすいように、フロアのレイアウトが工夫されています。顧客同士が交差できるだけの通路幅です。

内装空間全体はホワイトを基調にデザインされ、各売り場に木目調の陳列棚が配置されて、統一感が保たれています。各売り場の壁上部には、切文字で売り場名が表示されており、分かりやすい内装デザインです。

参照元:トップグループ「パルケ松原店」

明るく温かい内装

明るく温かい内装

「三徳 新中野店」様は、東京都中野区中央で営業しているスーパーマーケットです。白を基調に天井や床がデザインされ、木目調の壁材や什器が施工されています。明るく温かい内装デザインです。

また各売り場に適した照明器具(スポットライトやダウンライトなど)が施工されており、各商品が引き立てられています。また通路側にはゴンドラ什器が、通路中央にはワゴンが配置されており、顧客の購買行動を促す動線設計です。

参照元:三徳「新中野店」

照明効果が意識された内装

照明効果が意識された内装

「フードワン南浅田店」様は、静岡県浜松市中区で営業しているスーパーマーケットです。店内を照らすダウンライトや各売り場のスポットライトなどが施工されており、照明効果が意識されています。

内装空間は明るめのベージュを基調にデザインされており、同系色の木目の什器が配置。顧客に温もりや安心を与えやすい配色です。2023年にリニューアルオープンされています。

参照元:遠鉄ストア「フードワン南浅田店」

顧客の動線が設計された内装

顧客の動線が設計された内装

「トップフレッシュマーケット 岸根店」様は、神奈川県横浜市神奈川区で営業しているスーパーマーケットです。売り場拡張に伴い、各売り場の壁面に売り場名とイラストがデザインされています。顧客の動線が設計された内装デザインです。

また鮮魚コーナーの壁にはガラスが施工され、顧客が作業風景を確認できます。食の安全性をアピールできるデザインです。そして各売り場には、季節にちなんだ装飾が施されています。

参照元:トップグループ「トップフレッシュマーケット 岸根店」

商品を引き立てる内装

商品を引き立てる内装

「福島屋 秋葉原店」は、東京都千代田区で営業しているスーパーマーケットです。こだわりの商品を販売しているため、各売り場には商品のパッケージや状態がハッキリと見える位置に陳列棚が配置されています。商品を引き立てる内装デザインです。

天井はスケルトンで仕上げられており、スタイリッシュさを感じさせ、木材の什器が配置されたフロアと対比しています。販売している食材で作られたお惣菜コーナーもあります。

参照元:FUKUSHIMAYA「福島屋 秋葉原店」

スーパーマーケットの内装工事費用

スーパーマーケットの内装工事費用

相場

スーパーマーケット内装工事費用の相場は、坪単価10万〜20万円程度です。50坪の物件であれば、500万〜1,000万円程度かかります。しかし物件の立地や規模、種類(居抜き物件かスケルトン物件)、内装材や設備のグレードなどによって、内装工事費用は変動します。

内訳

次にスーパーマーケット内装工事費用の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、50坪のスケルトン物件を工事する費用を試算してありますので、ご覧ください。

費用の内訳各費用の目安50坪のスケルトン物件
デザイン費全体の10%程度50万円〜100万円程度
諸経費
(施工監理や仮設工事など)
全体の20%程度100万円〜200万円程度
内装工事費
(天井や壁、床、造作家具、
建具、造作什器など)
全体の30%程度150万円〜300万円程度
設備工事費
(空調や電気・ガス・水道など)
全体の40%程度200万円〜400万円程度
合計100%
(坪単価10万~20万円程度)
500万円〜1,000万円程度

上表のとおり、内装と設備の工事費用が工事費用全体の大半を占めます。スーパーマーケットの開業前には、物件取得費や集客費などもかかります。内装・設備にこだわるほど工事費用がかかりますので、ご注意ください。

節約法

そしてスーパーマーケット内装工事費用の節約法を押さえておきましょう。

  • 相見積もりを取る
  • 設備・機器・什器の中古やレンタル・リースを選ぶ
  • 居抜き物件を探す

相見積もりを取ることで、各業者の見積もり(工事の内容と費用)を比較できます。同じ条件を伝えて見積もりを出してもらいましょう。

設備・機器・什器の中古やレンタル・リースを選ぶことで、新品を購入する費用よりも安くなります。ただし設備・機器・什器の状態や機能性を確かめましょう。

居抜き物件を探すことで、施工されている内装や設備・機器・什器を利用できれば、工事費用を節約できます。居抜き物件のメリット・デメリットも併せてご覧ください。

スーパーマーケットに理想的な内装をデザインしよう!

IDEALは、店舗全般のコンセプト設計から資金調達、物件探し、内外装のデザイン・工事、集客までのワンストップソリューションをご提供しております。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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