2022.09.06|新規開業ノウハウ

ラーメン屋を開業する流れ!資金・物件・内装工事・資格・営業許可・集客

ラーメン屋を開業する流れ!資金・物件・内装工事・資格・営業許可・集客

本記事で、ラーメン屋を開業する流れを解説していきます。ラーメン屋を開業するメリット・デメリット、メニュー開発と仕入れ先の選定、人材採用と育成などについてご紹介していきます。

「ラーメン屋を開業したいけど必要な資格はある?」「ラーメン屋の開業資金が知りたい!」とお悩みではありませんか。ラーメン屋の開業をご検討中の方はぜひご覧ください。

ラーメン屋を開業するメリット・デメリット

ラーメン屋を開業するメリット・デメリット

ラーメン屋を開業するメリット・デメリットをご紹介します。集客と売上を伸ばせるようにメリットを活かして、開業前からデメリットを対策しておきましょう。

メリット

ラーメン屋を開業するメリットは、いくつもあります。

まず数ある飲食店の中で、ラーメン屋は低資金で開業できる業種です。10坪程度の小さな店舗に開業すれば、物件取得費や賃料を抑えられるからです。居抜き物件を活用すれば、内装工事費などのコストも削減可能です。

またラーメンのスープや麺、トッピングに至るまでこだわりを表現しやすい点も、メリットです。コンセプトに基づいた内装デザインで競合店との差別化を図れば、店舗やメニューの独自性を顧客にアピールすることを期待できます。

さらにラーメン屋の開業に、専門的な資格や免許は必要ありません。もちろん人気ラーメン屋で修行を重ねることも重要ですが、フランチャイズに加盟すれば技術習得から開業準備まで支援してもらえます。

デメリット

メリットだけでなく、ラーメン屋を開業することにはデメリットもあります。

例えばラーメン業界に競合店が数多く存在する点です。個人経営やフランチャイズの店舗に加えて、中華料理店やファミリーレストランでもラーメンは提供されています。

またラーメン激戦区と呼ばれる地域に開業すると集客しやすい反面、味が良いだけでは売上を維持することが容易ではありません。したがって店舗独自の強み(スープの原材料や盛り付けのおしゃれさなど)をアピールできるように、コンセプトを設計する必要があります。

ただしラーメンの味や内装のおしゃれさなどにこだわりすぎると、経費が経営を圧迫しかねません。顧客のニーズや競合店を調査をしたうえでターゲット層を絞り込みつつ、集客できる立地を選定することが重要です。

ラーメン屋を開業する流れ

ラーメン屋を開業する流れ

ラーメン屋を開業するメリット・デメリット把握したうえで、開業する流れを確認しておきましょう。予定通りに開業するために、開業準備をスムーズに進めることが重要です。

コンセプト設計と事業計画書作成

まず開業するラーメン屋のコンセプトを設計して、事業計画書を作成してください。店舗経営の指針や理念となるコンセプトは、メニューやサービス、店舗の内装などの基礎になります。

開業するラーメン屋のコンセプトとして、提供するメニューやサービスの付加価値を言語化しましょう。競合店との差別化を図るためにも、ターゲットを集客できる魅力的なコンセプトを設計してください。ラーメン屋を含む飲食店のコンセプト設計について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

コンセプトを設計したら、創業の理念やきっかけ、提供したい飲食空間、資金計画などと併せて事業計画書にまとめていきます。外部にラーメン屋経営について説明したり、経営状態を評価・改善したりするために必要です。事業計画書の書き方について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

開業資金の調達

店舗の事業計画を立案できたら、開業資金の調達を始めてください。開業資金には物件取得費や内装工事費、厨房設備費などが含まれます。下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

立地や規模などにもよりますが、ラーメン屋の開業資金の相場は500万‐1,500万円程度です。自己資金だけで資金を調達できない場合には、親族や知人から借入を行ったり、事業計画書を活用して金融機関に融資を相談したりしてください。

加えて国や自治体の補助金・助成金を申請する方法もあります。飲食店の活用できる補助金・助成金について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

物件取得と内装工事

開業資金の調達と並行して、ラーメン屋を開業するための物件取得と内装工事も進めてください。ラーメン屋のコンセプトを顧客に伝えるためには、店舗のメニューやサービスと調和した内装デザインが重要です。

物件取得のためには、開業エリアの空き物件をWeb検索したり、不動産会社に問い合わせたりしてください。店舗物件の探し方や内覧の注意点について下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

物件探しと共に、内装のデザインと工事を依頼できる業者を選定してください。希望する条件を踏まえて、適正な見積額を提案してくれる業者に依頼しましょう。店舗内装デザイン・工事の流れや業者選びについて下の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

なお店舗の内装をデザインする際には、特に厨房からフロアまでの動線に注意してください。厨房機器に必要な電気やガス、水道の容量や設置場所をよく考慮して、業者に相談しながら購入することをおすすめします。

資格取得と届出許可申請

店舗物件の準備だけではなく、ラーメン屋開業に必要な資格取得と届出許可申請も実行してください。まず飲食店を開業するためには、食品衛生責任者の設置が求められます。店舗の規模によっては、防火管理者の資格も取得しなければなりません。

まず食品衛生責任者資格を取得するためには、指定の養成講習会を受講する必要があります。ラーメン屋の営業許可を保健所に申請するためには、食品衛生責任者の設置が条件となります。資格の取り方についてまとめてありますので、下の記事を併せてご覧ください。

また店舗の収容人数が従業員を含めて30人以上の場合には、防火管理者を設置しなければなりません。下の記事に防火管理者資格の種類や講習の受講方法などについてまとめてありますので、併せてご覧ください。

集客活動

店舗や資金、資格に関する準備が終わりに近づく開業数か月前から、集客活動を開始しましょう。開業前から見込み客にアピールすることで、ラーメン屋の認知度を高めることができるからです。集客活動の方法として、オフラインとオンラインの2種類があります。

オフライン集客として、チラシの配布や看板の設置などが挙げられます。ターゲット層に合わせたチラシや看板をデザインして、クーポンやキャンペーンなどのお得情報を掲載することで、顧客の注目を集めてください。

オンライン集客としてブログサイトやSNSアカウントなどを開設して、Web上でも顧客を集めることができます。Web集客には無料と有料の方法があり、下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

メニュー開発と仕入れ先の選定

上記のとおりに開業準備は忙しいですが、ラーメン屋の商品であるラーメンや餃子などのメニュー開発も忘れてはなりません。ラーメンの味を決めるスープと麺のレシピやトッピングの種類はもちろん、サイドメニューまで考案する必要があります。

メニューを開発したら、原価を抑えられるように仕入れ先を選定します。原価を抑えつつも顧客が満足できる味を提供できるように、各材料の費用や配送料を計算してください。メニュー開発と仕入れ先の選定について、のちほど詳しく解説します。

人材の採用と育成

開業するラーメン屋の規模や業態などに応じて、人材の採用と育成も求められます。たとえ小さな店舗であっても、経営者一人だけで営業することは簡単ではありません。人件費を計算したうえ、求める職種と採用や雇用の条件を設定して、募集を開始してください。

書類審査や面談により従業員を選考をしたら、開業までにオペレーションマニュアルに基づいて研修を行う必要があります。顧客への接客の質につながるため、従業員の働きやすさに気を配りつつ人材を育成してください。人材の採用と育成のポイントについて、のちほど詳しく解説します。

ラーメン屋のメニュー開発と仕入れ先の選定

ラーメン屋のメニュー開発と仕入れ先の選定

メニュー開発と仕入れ先の選定は、開業するラーメン屋で提供する食事の味に直結しますので、ポイントを詳しくご紹介します。集客と売上に繋げられるように、ラーメン屋のコンセプトに基づきながらラーメンの味を追求しましょう。

スープ

スープには醤油や塩、豚骨などを基本としながら、二郎系や家系などの派生した種類があります。常に市場動向を把握しながらも、流行に左右されすぎないように、一貫したコンセプトに基づいてスープを提供してください。

自家製スープを作るためには、ダシを取るための豚骨や鶏ガラ、香味野菜といった原材料の仕入れ先を選定する必要があります。Web検索したり、知り合いの店舗経営者に紹介してもらったりしてください。

なおスープの製造を委託したり、業務用スープを使用したりすることもできます。販売価格と仕込みのコストを考慮して、導入を検討してください。

麺の太さや長さについては、スープとの相性を見て決定します。太さには極細や中太、極太などがあり、ストレートやちぢれ麺といった麺の形に加えて、水分量によっても味や触感が変化します。1玉当たりの量も配慮したうえで、麺の種類や形などを決めてください。

麺の仕入れ先として、ラーメン専門の製麺所へ発注することが可能です。最低発注単位(ロット数)を確認して、見込み売上げに基づいて廃棄率が低くなるように注文してください。

また厨房に製麺機を導入して自家製麺を作る方法もあります。初期費用がかかりますが、こだわりを追及したり、原価を抑えたりすることを期待できます。

トッピング

ラーメンのトッピングにはチャーシューや煮卵、薬味、メンマの他、キャベツやもやしなどの野菜もあります。店舗のオリジナリティを出しやすく、客単価を上げることもできるため、味とのバランスを考えて決めましょう。

スープや麺と同様に、店舗で作るのか業者に発注するのかを検討してください。ラーメン専門のチャーシューを販売する業者や業務用スープと一緒に提供する業者なども営業しています。

サイドメニュー

ラーメンと共に、サイドメニューも検討してください。もちろんラーメンだけを提供しても問題ありませんが、顧客のニーズに応えるサイドメニューがあると売上アップを期待できます。

例えば餃子や炒飯は、食事全体のボリュームを求める若い世代や男性客に人気のメニューです。夜間営業なら、アルコールなどのドリンク類も需要があります。

ただ仕込みや調理のコストを抑えるためには、サイドメニューの外注を検討してください。またドリンクについては、業務用の酒販店やディスカウントストアなどに大量発注することが可能です。

ラーメン屋の人材採用と育成

ラーメン屋の人材採用と育成

開発したラーメン屋のメニューの品質を保つためには、人材採用と育成に力を入れてください。家族経営でない限り、店舗の回転率や売上を上げるためにも人手が必要です。開業日に間に合うように、採用活動を計画しましょう。

採用活動前

採用活動前には、ラーメン屋に必要な人材の条件を洗い出します。経験の有無や人柄などに加えて、雇用の形態(正社員かアルバイト・パート)や条件(給与や休日など)、採用数までを決めておきましょう。地域によって最低賃金が定められていますので、売上予測から人件費を計算して給与を決定します。

正社員なら開業2‐3か月前から、アルバイト・パートなら1‐2か月前から採用活動を始めてください。勤務開始まで遠すぎると採用を辞退されやすくなり、近すぎると研修が間に合わない危険性があるためです。

募集方法として店頭にチラシを貼ったり、求人サイトを活用したりして、求める人材に届きやすい媒体へ求人情報を掲載してください。ラーメン屋のコンセプトや雇用条件などの情報を分かりやすく記載するようにしましょう。

採用活動中

求人情報を見て応募してきた候補者の書類を選考して、数名と面談を行います。採用活動中には他の開業準備も忙しいですが、丁寧に対応してお互いの希望条件がマッチする人材を採用しましょう。

面談では採用条件に基づきながら、応募者の明るさや清潔感、受け答えの丁寧さなども確認しつつ、業務が円滑に行えるかを見極めてください。また採用後の研修をスムーズに行えるように、採用する側から経営の方針やコンセプトなどを説明しておきましょう。

採用活動が思うように進まない場合は、採用条件を変えてみたり、人材紹介会社に相談したりしてください。またセルフオーダーシステム導入や営業時間変更などにより人件費を抑えることも、採用活動を進める方法のひとつです。

採用活動後

採用活動を終えるまでに、オペレーションマニュアルを作成してください。開業日2ー4週間前から、研修をスタートさせます。マニュアルを用意しておくことで説明する時間を短縮でき、従業員の作業効率が高まることを期待できます。

また開業後も定期的に会議や研修を開催して、接客や調理等に関する問題点の改善を目指してください。従業員の働きやすさに配慮しつつ、キャリアアップ支援などを計画して、「長く働きたい」と思える労働環境を提供しましょう。従業員のやる気は質の高い接客に繋がるため、顧客満足度に影響します。

計画的に理想のラーメン屋を開業しよう!

計画的に理想のラーメン屋を開業しよう!

競争率の高いラーメン業界。開業へ向けて計画的に準備を進めることで、こだわり抜いた理想のラーメン屋を開業しましょう。集客と売上げを伸ばすためには、明確なコンセプトに基づいて、顧客に満足してもらえるラーメンを提供しましょう。

IDEALは飲食店を含む店舗全般のコンセプト設計から資金調達、物件探し、内装のデザインと工事、集客までをワンストップソリューションとしてご提供しています。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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