本記事で、ラーメン屋を開業する…
2024.05.01 2024.05.07|新規開業ノウハウ
ダイニングバーの開業資金はいくら?ポイント・資格・事例も紹介
本記事で、ダイニングバーの開業資金を解説します。またダイニングバー開業のポイント・資格・事例もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
ダイニングバー開業の基本情報
ダイニングバーの開業準備を始める前に、基本情報を確認しましょう。基本情報を確認することで、開業準備を進めやすいからです。それではダイニングバーの市場規模や特徴、トレンド、経営者の年収をご紹介します。
市場規模
まずダイニングバーだけの市場規模は、Web上に掲載されていません(2024年3月時点)。ただし以下の資料によると、居酒屋やバーなどの料飲業態の市場規模は、2021年に1兆円程度と推計されています。
参照元:
一般社団法人 日本フードサービス協会 「令和 3 年(令和 3 年 1 月~令和 3 年 12 月)外食産業市場規模推計について」
そして飲食サービス業界全体では、コロナ禍(2020~2021年)に市場規模が縮小しましたが、2022年から回復傾向にあります。
参照元:一般社団法人 日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査 2023年5月度 結果報告」
特徴
次にダイニングバーの特徴は、幅広い種類のお酒やお酒に合う食事の提供などです。ワインやビール、焼酎などの幅広いお酒が提供されています。特定の種類だけに特化したダイニングバー(ワインバーやビアガーデンなど)もあります。
また軽食が提供される一般的なバーとは対照的に、ダイニングバーではお酒に合う食事が提供されます。例えばステーキやフレンチ料理、イタリアン料理、寿司、鍋料理、串揚げなどです。
トレンド
またダイニングバーのトレンドとして、キャッシュレス決済やテイクアウト・デリバリーの広がり、AI・3Dプリンタの活用などが挙げられます。コロナ禍(2020~2022年)には、三密を回避しながら飲食サービスの提供が必要でした。
またフードロスの削減や販売データの分析、メニューの開発などに、AIが活用されています。そして3Dプリンタにより、飲食物の製造における高精度な表現が可能です。飲食業界においても、AIや3Dプリンタなどの先端技術の活用が予想されます。
参照元:
IT Leaders「POSデータを生成AIで分析し改善策を提示、飲食業のデータ活用を高度化─リディッシュ」
PR TIMES「キンプトン ホテルズ&レストランツが2024年の料理&カクテルのトレンド予測を発表」
セカプリ「Revoフーズが世界初の3Dプリント・タコの販売を開始」
経営者の年収
そしてダイニングバー経営者の年収に関する調査結果は、Web上に掲載されていません(2024年3月時点)。以下の資料によると、300万〜1,000万円程度だと推計されます。ただし立地や規模、営業日数、店舗数などによって、経営者の年収は変動します。
参照元:飲食店ドットコム「飲食店経営者の『年収』や『悩み』をアンケート調査。赤字店の98.1%が『集客力』に課題」
例えばダイニングバー1店舗(1日の売上5万円で利益率30%)を月25日営業するなら、経営者の年収は450万円です。
- 1日の売上5万円×月25日営業×12か月×利益率30%=450万円
そして上記の利益を出せるダイニングバーを2店舗に拡大できれば、経営者の年収は約900万円になります。
- 1店舗の利益450万円×2店舗=900万円
ダイニングバー開業のポイント
基本情報だけではなく、ダイニングバー開業のポイントも押さえましょう。8点(コンセプト・事業計画書と開業資金、店舗物件、資格・免許・届出・許可、メニュー、仕入先、採用・研修、集客)をご紹介します。
コンセプト設計と事業計画書作成
まずコンセプトの設計が、ダイニングバー開業のポイントとして挙げられます。コンセプトは店舗経営の基本方針であり、競合店との差別化や事業計画書の作成に必要です。コンセプトを設計する流れと方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
そして事業計画書は、開業資金の調達や経営の評価・改善などに役立つ書類です。ダイニングバーの開業にも活用できる事業計画書の書き方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
開業資金の調達
次に開業資金の調達も、ダイニングバー開業のポイントです。開業前の初期投資(店舗物件のデザイン・工事や設備・機器・什器の購入など)と開業後の運転資金(毎月の光熱水費や人件費など)のために、開業資金を調達しなければなりません。
そこで自己資金だけで開業資金が不足する場合には、融資や補助金・助成金などの方法を検討しましょう。ダイニングバーの開業にも活用できる開業資金の無駄をゼロに近づける方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
店舗物件の選定とデザイン・工事
また店舗物件の選定とデザイン・工事も、ダイニングバー開業のポイントです。ダイニングバーのコンセプトを実現させるために、店舗物件の立地や規模などを検討しましょう。店舗物件の探し方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
店舗物件の立地や規模だけではなく、ダイニングバーの集客と売上を伸ばすためには、内装や外観のデザインも重要です。内装業者を選ぶときの注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
資格・免許の取得と届出・許可の申請
それから資格・免許の取得と届出・許可の申請も、ダイニングバー開業のポイントです。
- 食品衛生責任者の資格
- 防火管理者の資格(該当する店舗物件のみ)
- 調理に関する資格やスキル
- お酒の提供に関する資格やスキル
- 税務や財務に関する資格やスキル
- 社会保険や労務管理に関する資格やスキル
- 個人事業主の開業届または法人の設立届
- 税務書類の提出
- 防火管理者選任届・防火対象設備使用開始届・火を使用する設備等の設置届
- 飲食店営業許可の申請
- 深夜における酒類提供飲食店営業開始届出(該当する場合のみ)
- 社会保険(健康保険・厚生年金)の加入(従業員を雇用する場合)
- 労働保険(雇用保険・労災保険)の加入(従業員を雇用する場合)
以上の資格・免許・届出・許可についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
メニューの開発
続いてメニューの開発も、ダイニングバー開業のポイントです。ダイニングバーのメインサービスはお酒と飲べ物の提供ですので、集客と売上を伸ばすために魅力的なメニューを開発しましょう。
ただしメニュー全体の原価率が上がるほど、利益率を下げてしまいます。ダイニングバーの開業にも活用できる原価率を抑えるポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
仕入先の選定
さらに仕入先の選定も、ダイニングバー開業のポイントです。サービスの価格や品質を保つために、仕入先の選定が重要です。お酒や食品のメーカー、卸売業者、オンラインショップ、業務用スーパーなどがあります。
そこで品揃えや卸売価格、供給の安定性などを調査したうえで、仕入先を選定しましょう。ダイニングバーの開業にも活用できる仕入先を選ぶ際のポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
人材の採用・研修
そして人材の採用・研修も、ダイニングバー開業のポイントです。接客や調理に複数の人材が必要な場合や多店舗展開する場合などには、従業員を採用します。採用したい人物像や採用基準などを明確にしたうえで、募集を開始しましょう。
そして従業員を採用してから開業予定日までの間には、接客や調理に関する研修も必要です。ダイニングバーの開業にも活用できる人材採用のコツや研修の注意点などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
集客活動
なお集客活動も、ダイニングバー開業のポイントです。飲食サービス業界に新規参入する場合には、知名度がありません。そこで開業後から新規顧客を獲得できるように、開業前から集客活動を展開しましょう。
集客活動には、オンライン(SNSやMEOなど)とオフライン(ポスティングや看板広告など)の方法があります。ダイニングバーの開業にも活用できる集客に成功した事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
ダイニングバーの開業事例
開業準備のポイントと併せて、ダイニングバーの開業事例を調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(モダンコリアンとゲストハウス、貸切対応、ライブイベント、大人の遊び場)をご紹介します。
モダンコリアンのダイニングバー
まず「SANSYUYU」は、モダンコリアンのダイニングバーです。日本の旬の野菜が取り入れられ、現代風の盛り付けでアレンジされて、韓国の伝統料理が提供されています。独自性のあるコンセプトを打ち出しているダイニングバーです。
例えば新年会コースでは、以下のメニューから6品を選択できます。
- 季節のサラダ
- チヂミ盛り合わせ
- 包み野菜セット
- サムギョプサル
- チーズタッカルビ
- サムゲタン
- プルコギ
- 豚肉ピリ辛炒め
- イイタコ炒め
参照元:食べログ「SANSYUYU」
ゲストハウスのダイニングバー
次に「ダイニングバーまたや」は、ゲストハウスのダイニングバーです。「泊まれるダイニングバー」をコンセプトに、1階にダイニングバーとコミュニティースペースが、2階に宿泊施設がレイアウトされています。
ダイニングバーにはカウンター席やテーブル席、テラス席がレイアウトされているため、幅広い顧客グループの人数に対応できます。沖縄の料理(ゴーヤチャンプルーやタコライスなど)やお酒(泡盛やビールなど)を提供するダイニングバーです。
参照元:
やんばる経済新聞「名護にダイニングバー&ゲストハウス『またや』『交流や挑戦できる場に』」
貸切に対応するダイニングバー
それから「炭火焼きダイニングみさき亭」は、貸切に対応するダイニングバーです。最大30名までの顧客を収容でき、歓送迎会やパーティーなどのイベントに貸切が可能。最大10名までの個室もレイアウトされています。
ホテルバーのシニア資格を保持するバーテンダーが在籍しており、顧客の要望に沿ってハンドメイドのカクテルが提供されています。飲み放題付コースやアラカルトメニューの注文が可能です。
参照元:
ライブイベントが開催されるダイニングバー
さらに「BLUE NOTE PLACE」は、ライブイベントが開催されるダイニングバーです。バーやラウンジ、個室、テラスなどがレイアウトされており、ライブミュージックやDJプレイなどが披露されています。
料理のコンセプトは「モダンアメリカン」で、こだわりの食材が使用されたメニュー(バーベキューやハンバーガー、ガンボなど)が提供されています。お酒の種類(ナチュラルワインやカクテル、ビール、ウイスキーなど)も、豊富です。
参照元:
marie claire「『ブルーノート・ジャパン』が、恵比寿ガーデンプレイスに新業態のダイニングをオープン!」
大人の遊び場のようなダイニングバー
そして「igu&peace」は、大人の遊び場のようなダイニングバーです。ダイニングフロアには、ミニクーパー型の席やブランコ型の席、バスタブのあるVIPルームなどがレイアウトされています。
そしてメニューには、「オマールエビの鉄板グリル」「希少部位 牛赤身肉のステーキ」「私を食べて! ナッツの女王 ピスタチオのアイス」などがあります。驚きや楽しさを感じてもらえるように、客席で仕上げるメニューも提供するダイニングバーです。
参照元:
シブヤ経済新聞「渋谷にダイニングバー『イグ&ピース』-きちり新業態1号店」
ダイニングバーの開業資金
事例のようなダイニングバーを開業するためには、資金が必要です。そこでダイニングバー開業資金の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、開業資金の節約法も確認しましょう。
相場
まずダイニングバー開業資金の相場は、坪単価50万~70万円程度です。例えば30坪のスケルトン物件なら、1,500万~2,100万円程度かかります。ただし店舗物件の立地や規模、従業員数などによって、開業資金は変動します。
内訳
次にダイニングバー開業資金の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、30坪のスケルトン物件にかかる開業資金を試算してあります。
開業資金の内訳 | 各費用の目安 | 各費用の試算 |
物件取得費 (敷金や礼金、 前賃料など) | 10%程度 (賃料の5〜7ヶ月程度) | 150万〜210万円程度 (賃料30万円で30坪の スケルトン物件) |
店舗デザイン・工事費 (内装や外観、設備・ 機器・什器など) | 70%程度 (坪単価30万〜50万円程度) | 900万〜1,500万円程度 |
諸経費 (開業前の資格や届出・ 許可、採用・研修、集客など) | 10%程度 | 150万〜210万円程度 |
運転資金 (開業後の光熱水費や 賃料、人件費など) | 10%程度 (賃料の5〜7ヶ月程度) | 150万〜210万円程度 |
合計 | 100% (坪単価50万〜70万円) | 1,500万円〜2,100万円程度 |
上表のとおり、ダイニングバーの開業資金においては、店舗デザイン・工事費が大半を占めます。つまり内装や外観、設備・機器・什器などにこだわるほど、開業資金が増額するわけです。
節約法
そしてダイニングバー開業資金の節約法には、相見積もりや居抜き物件、補助金・助成金などがあります。相見積もりを取って、各業者の見積もり(工事の費用や期間など)を比較すれば、無駄な経費を削減しやすいです。
居抜き物件を契約して、内装や外観、設備・機器・什器などを譲渡してもらえると、新規工事費用を節約できます。ただし居抜き物件にはデメリットもありますので、ご注意ください。
補助金・助成金の申請が通れば、基本的に返済義務のない資金を獲得できます。しかし補助金・助成金ごとに、申請の条件や期限、用途などが異なりますので、必ず最新情報を調査しましょう。
ダイニングバーの開業準備を始めよう!
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監修者
-
IDEAL編集部
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