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2017.04.19 2024.03.18|新規開業ノウハウ
焼き鳥屋を開業するには?注意点・資格・メニュー・事例・資金などを紹介
本記事で、「焼き鳥屋を開業するには?」という疑問にお答えするために、注意点・資格・メニュー・事例・資金などを解説します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
焼き鳥屋を開業するには?基本情報を紹介
焼き鳥屋の開業するには、どうしたらよいのでしょうか?そこで基本情報(メリット・デメリットやニーズ、業態、経営者の年収)をご紹介します。基本情報を把握したうえで、開業準備を始めましょう。
メリット・デメリット
まず焼き鳥屋を開業するメリットは、安定した人気やコストの低さなどが挙げられます。以下の調査によると、お酒を飲む場所として焼き鳥屋の人気は安定しています。また小規模スペースで開業でき、仕込みにかかるコストも高くありません。
参照元:ぐるなびPRO「飲む店として『和風居酒屋』『焼き鳥』が全年代で上位に~飲みに行く店に関する調査~」
しかし競合店の多さやトラブルのリスクなどは、焼き鳥屋を開業するデメリットです。人気が安定しているため、焼き鳥屋の店舗数は全国的に多いです。お酒を提供する飲食店においては、顧客同士や従業員と顧客とのトラブルが起こるリスクがあります。
ニーズ
次に焼き鳥屋に対するニーズには、落ち着いた雰囲気や手ごろな価格、豊富なお酒などがあります。以下の調査によると、世代を問わず、お酒を飲みながら楽しく過ごす場所として、落ち着いた雰囲気の店が人気です。
また大衆料理である焼き鳥を楽しむ際には、手ごろな価格で豊富なお酒を楽しめる店舗が好まれています。ただし高級志向の顧客のニーズに応えて、品質の高い焼き鳥を提供する店舗もあります。
参照元:
ぐるなびPRO「飲む店として『和風居酒屋』『焼き鳥』が全年代で上位に~飲みに行く店に関する調査~」
FRIDAY「時代は『上限定額制』! 高級焼鳥やフレンチ食べ放題が急増の背景」
業態
それから焼き鳥屋の業態は、経営主体によって個人店とフランチャイズ店に分類されます。個人店では自由な方針で営業できますが、フランチャイズ店ではブランド力を生かした集客が可能です。
またサービスの提供方法によって、飲食店やテイクアウト・デリバリー専門店の焼き鳥屋があります。テイクアウト・デリバリー専門店のメリット・デメリットをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
経営者の年収
そして焼き鳥屋の経営者の年収について、Web上に調査結果は掲載されていませんでした(2024年1月時点)。以下の調査によると、飲食店経営者の半数以上は、年収300万~1,000万円程度だと推測されます。
参照元:PR TIMES「飲食店経営の実態に関するアンケート調査を実施。経営における課題や業績、経営者の年収は?」
例えば「客単価3,000円で利益率30%の焼き鳥屋」を1店舗経営するなら、経営者の年収は520万円程度です。
- 客単価3,000円×1日20人×月24日営業×12か月×利益率30%≒520万円程度
焼き鳥屋の開業準備に関する注意点
基本情報だけではなく、焼き鳥屋の開業準備に関する注意点も確認しましょう。8点(コンセプトと開業資金、店舗物件、メニュー、仕入先、資格・届出・許可、採用・研修、集客)を取り上げます。
コンセプトの設計
まず焼き鳥屋の開業準備に関する注意点として、コンセプトの設計が挙げられます。コンセプトは焼き鳥屋の経営方針となり、競合店との差別化や事業計画の立案のために必要です。魅力的なメニューやサービスを提供するために、独自のコンセプトを設計しましょう。
焼き鳥屋のコンセプトを設計するためには、市場調査や競合分析、ターゲティング、ポジショニングなどが重要です。店舗のコンセプトを設計する流れと方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
開業資金の調達
次に開業資金の調達も、焼き鳥屋の開業準備に関する注意点です。焼き鳥屋の開業前には初期投資が、開業後には運転資金が必要になるため、基本的に資金ゼロでの開業はできません。
そこで開業資金が不足する場合には、融資などの資金調達方法を検討しましょう。飲食店開業資金ゼロから自己資金を調達するときの注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
店舗物件の選定とデザイン・工事
また店舗物件の選定とデザイン・工事も、焼き鳥屋の開業準備に関する注意点です。店舗物件はコンセプト実現の手段であり、立地は集客を左右するため、開業する焼き鳥屋に適した物件を選定しましょう。
そして店舗のデザイン・工事も集客と売上を左右しますので、信頼できる業者に依頼しましょう。飲食店が内装業者を選ぶときの注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
メニュー開発
それからメニュー開発も、焼き鳥屋の開業準備に関する注意点です。競合店との差別化を図り、集客と売上を伸ばすためには、魅力的なメニューが必要です。市場調査と競合分析を踏まえて、メニュー開発を進めましょう。
ただしメニュー全体の原価率が上がるほど、売上に占める利益率を下げてしまいます。原価率の正確な計算も必要です。飲食店が原価率を抑えるポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
仕入先の選定
続いて仕入先の選定も、焼き鳥屋の開業準備に関する注意点です。商品やサービスの価格や品質を保つために、仕入先の選定が重要です。飲食店の仕入先には、製造販売元のメーカーや卸売業者、オンラインショップ、業務用スーパーなどがあります。
各仕入先の品質や品揃え、卸売価格などを比較したうえで、適した仕入先を選定しましょう。店舗経営の仕入先を選ぶ際のポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
資格取得と届出・許可申請
そして資格取得と届出・許可申請も、焼き鳥屋の開業準備に関する注意点です。焼き鳥屋の業態やメニュー、雇用状況などによって、必要な資格・届出・許可が異なります。
- 食品衛生責任者の資格
- 防火管理者の資格(条件に当てはまる店舗物件)
- 飲食店営業許可の申請
- 防火管理者選任届(条件に当てはまる店舗物件)
- 深夜における酒類提供飲食店営業開始届出(深夜帯に営業する場合)
- 個人事業主の開業届または法人の設立届
- 社会保険や労働保険の加入手続き(従業員を雇用する場合)
参照元:
日本年金機構「事業所が健康保険・厚生年金保険の適用を受けようとするとき」
飲食店の開業に必要な資格・届出・許可をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
従業員の採用・研修
さらに従業員の採用・研修も、焼き鳥屋の開業準備に関する注意点です。複数の店舗を開業する場合や長時間の営業を展開する場合には、経営者以外にも従業員が必要になります。採用したい人物像を明確にしたうえで、採用活動を開始しましょう。
そして開業予定日までに、店舗の営業や接客の対応などに関して、従業員の研修も必要です。店舗経営における人材採用のコツや研修の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
集客活動
なお集客活動も、焼き鳥屋の開業準備に関する注意点に含まれます。飲食業界に新規参入する場合には知名度がありませんので、開業前からの集客活動が必要です。ターゲットとする顧客層に情報を届けやすい集客方法を選びましょう。
集客方法には、オンライン集客(SNSやブログ、MEOなど)とオフライン集客(ポスティングや交通広告、看板広告など)があります。店舗へ集客する方法をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
焼き鳥屋の開業事例
注意点に気をつけながら開業準備を進められるように、焼き鳥屋の開業事例も調査しましょう。事例5点を取り上げて、各事例の特徴(均一価格と立ち飲み、DX、オリジナルメニュー、SDGs)をご紹介します。
均一価格を導入した「鳥貴族」
まず「鳥貴族」は、均一価格を導入した焼き鳥屋です。均一価格は、創業2年目に導入されました。焼き鳥やサラダ、ドリンク、デザートなどの全メニューが、税込360円(2024年2月時点)で提供されています。
鳥貴族の経営者が均一価格を導入したきっかけは、均一価格を導入している炉端焼き店を訪れた経験でした。また社員が独立して加盟するカムレードチェーンも、鳥貴族の店舗経営における特徴です。
参照元: J-Net21「『(株)鳥貴族』全品均一価格を謳う業態はどうして成功したのか?」
立ち飲みのドリンク代が半額の「きわみ」
次に「きわみ」は、立ち飲みのドリンク代が半額の焼き鳥屋です。1卓8名までのグループで利用でき、2次会や3次会に適しています。店舗前に立ち飲み席がレイアウトされることで、賑わいが演出された店舗です。
ただし立ち飲み席だけではなく、店舗の奥には、カウンター席やテーブル席もレイアウトされています。ゆったりとお酒を楽しみたい顧客のニーズにも応えた店舗デザインです。旬の野菜や調理法、お酒の希少銘柄にもこだわっています。
参照元:
DXを推進する「焼鳥IPPON」
それから「焼鳥IPPON」は、DXを推進する焼き鳥屋です。アフターコロナの顧客ニーズに対応できるように、モバイルオーダーやキャッシュレス決済のシステムが導入されています。
モバイルオーダーの導入により、顧客の希望するタイミングに細かな要望まで対応しやすくなりました。従業員にとっては接客コストの削減につながっていますが、不慣れな顧客に対してはオーダーや決済の方法を丁寧に説明するように心がけています。
参照元:ぐるなび通信「飲食店のDX成功ノウハウ~人気店の事例に学ぶ、成果を出すためのポイントとは~ 」
オリジナルメニューを提供する「千串屋」
そして「千串屋」は、オリジナルメニューを提供する焼き鳥屋です。独自の仕入れルートで食材を調達して、オリジナルトッピングの「はつ(心臓)」「白レバー」「せせり(首)」「チーズピー(チーズとピーマンのベーコン巻)」などを提供しています。
焼き鳥以外にも、鶏がらスープの「もつ鍋」やお酒(日本酒や焼酎、カクテルなど)も提供。顧客満足度を高めるために、食材の品質管理はもちろん、仕込みや調理にもこだわっています。
参照元:千串屋「料理・お飲み物」
SDGs達成に貢献する「ハマケイ」
なお「ハマケイ」は、SDGs達成に貢献する焼き鳥屋です。横浜市のSDGs「Standard」に認証されています。地産地消に取り組み、地元の食材(湘南平塚土ねぎや小松菜、足柄茶、冬キャベツなど)を使用したメニューを提供しています。
また養鶏場や生産者と連携して、卵や鶏肉だけではなく、卵を産まなくなった親鳥を商品化しています。養鶏場から排出されるフンを肥料としているネギ農家との取引から、命を循環させる取り組みが広がりました。
参照元:ハマケイ「横浜市SDGs『Standard』に認証されました」
焼き鳥屋の開業資金
調査した業事例のような焼き鳥屋を開業するためには、開業資金が必要です。そこで焼き鳥屋の開業資金の相場と内訳をご紹介します。無駄な経費を削減できるように、開業資金の節約法も確認しましょう。
相場
まず焼き鳥屋の開業資金の相場は、坪単価30万~60万円程度です。例えば20坪で賃料月20万円のスケルトン物件を賃借するなら、600万~1,200万円程度の開業資金がかかります。
ただし店舗物件の立地や規模、種類(居抜きかスケルトン)、設備・機器・什器の台数などによって、焼き鳥屋の開業資金は変動します。
内訳
次に焼き鳥屋の開業資金の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、20坪で賃料月20万円のスケルトン物件にかかる開業資金を試算してあります。
資金の内訳 | 資金の目安 | 資金の試算 |
物件取得費 (敷金・礼金・前賃料など) | 合計の10%程度 (賃料の3~6か月分程度) | 60万~120万円程度 (20坪で賃料月20万円の スケルトン物件) |
店舗デザイン・工事費 (内装や外観、設備・機器・ 什器など) | 合計の70%程度 | 420万~840万円程度 |
諸経費 (開業前のメニュー開発、 資格・届出・許可、採用・ 研修・集客など) | 合計の10%程度 | 60万~120万円程度 |
運転資金 (開業後の賃料や水道光熱費、 人件費など) | 合計の10%程度 (賃料の3~6か月分程度) | 60万~120万円程度 |
合計 | 100% (坪単価30万~60万円程度) | 600万~1,200万円程度 |
上表のとおり、焼き鳥屋の開業資金においては、店舗デザイン・工事費が大半を占めます。つまり店舗の内装や外観、設備・機器・什器にこだわるほど、開業資金が増額しますので、ご注意ください。
節約法
そして焼き鳥屋の開業資金の節約法には、相見積もりや居抜き物件、補助金・助成金などがあります。相見積もりを取ることで、各業者の見積もりを比較できます。内装工事の見積もりを依頼する流れをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
居抜き物件を契約して、内装や外観、設備・機器・什器などを引き継げると、新規工事費用を節約できます。居抜き物件に飲食店を開業するメリット・デメリットをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
補助金・助成金には、基本的に返済義務がありません。ただし申請の条件や時期、必要書類などに注意しましょう。飲食店が申請できる補助金や助成金をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
焼き鳥屋の開業準備を計画しよう!
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監修者
-
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