2023.02.27  2023.03.09|店舗デザイン

店舗内装デザインのテイスト事例!テイストの要素や決めるポイント・表現するコツ

店舗内装デザインのテイスト事例!テイストの要素や決めるポイント・表現するコツ

本記事で、店舗内装デザインのテイスト事例をご紹介します。店舗内装におけるテイストの要素や決めるポイント、表現するコツも解説します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

店舗内装デザインのテイストとは?

店舗内装デザインのテイストとは?

そもそも店舗内装デザインのテイストとは、何でしょうか?集客と売上を獲得するために、店舗に適した内装のテイストを決める必要があります。そこで店舗内装デザインのテイストについて、定義と要素を確認しましょう。

定義

まずテイストの定義を把握しておきましょう。店舗内装デザインのテイストとは、店舗デザインの味わいや方向性を示す言葉です。例えばナチュラルやレトロ、モダンなどの種類があり、店舗のコンセプトに基づいて決定されます。

したがって店舗をデザインする前に、店舗内装デザインのテイストを決める必要があります。テイストを決めることで内装の配色や什器などを選定しやすくなり、店舗全体の統一感が生まれるからです。

またテイストを伝えることで、内装業者とイメージを共有しやすくなります。内装のテイストを表現できると、顧客に店舗のコンセプトが伝わりやすいです。顧客がコンセプトを気に入れば、集客や売上を期待できます。

要素

店舗内装デザインのテイストを決める主な要素として、内装材と配色、照明、什器などが挙げられます。

店舗の内装材は、天井や壁、床などに施工される素材です。コンクリートや木材、レンガなどの種類があり、テイストによって適した材質が異なります。

店舗内装の配色とは、店舗の外装や内装などに色を配置する作業です。色の基本要素(色相と明度、彩度)のバランスにより、さまざまなテイストを表現可能です。

照明の照度(明るさ)や色味、形状や照らす範囲などを調整することで、店舗内装デザインのテイストを変化させることができます。

店舗の什器にはカウンターや陳列棚などが含まれ、用途や素材、機能などの幅が広いです。什器の目的を重視しつつも、店舗内装デザインのテイストに合う素材や色味を選ぶとよいです。

テイストに合うように各要素のデザインを決めることで、統一感のある内装を仕上げることが可能です。テイストを表現する具体的なコツについては、後ほど詳しくご紹介します。

店舗内装デザインのテイスト事例

店舗内装デザインにおけるテイストの重要性を押さえたうえで、テイストの事例をご紹介します。開業する店舗に適したテイストを選択できるように、各テイストの特徴を確認しましょう。

シンプルテイストの内装

シンプルテイストの内装

シンプルテイストの内装デザインの特徴は、3色程度に配色される点と装飾が少ない点、直線的にデザインされた什器が配置される点などです。店舗のメインカラーとして白やグレー、ベージュ、ブラウンなどが配色されます。

「SHIBUYA SANKAK 札幌」様は、ホワイトを基調としたシンプルテイストの内装が施工されたコンディショニングスタジオです。アクセントカラーとして、床や壁にブラウンの木材が施工されています。また直線的にデザインされた什器(受付カウンターや飾り棚など)が配置されています。

モダンテイストの内装

モダンテイストの内装

モダンテイストの内装デザインの特徴は、スタイリッシュで都会的な雰囲気を演出できるように、硬い素材(ガラスや金属など)が使用される点です。内装空間は、モノトーン(白や黒、グレーなど)で配色されます。

「焼肉 にくずき」様は、白とグレーで配色されたモダンテイストの内装が施工された焼肉店です。高級焼肉店にふさわしいダイニングホールを演出できるように、間接照明やペンダントライトなどの照明器具が選択され、温もりを感じさせる木材の什器が配置されています。

ナチュラルテイストの内装

ナチュラルテイストの内装

ナチュラルテイストの内装デザインの特徴は、木や石などの自然素材が施工される点です。開放的な雰囲気にしたい店舗に向いています。観葉植物が配置されたり、内装空間のアクセントに金属が施工させたりする場合もあります。

「GRILL&BEER SAIBOKU 川越店」様は、ナチュラルテイストの内装が施工された飲食店です。天井から壁、床まで木材で仕上げられています。ただし単調なデザインにならないように、エリアごとに木材の貼り方が異なります。また自然豊かな牧場を連想させる観葉植物やメイン食材である豚のモチーフが配置されています。

ラグジュアリーテイストの内装

ラグジュアリーテイストの内装

ラグジュアリーテイストの内装デザインの特徴は、高級感のある素材が施工される点です。大理石や絨毯、鏡などを取り入れたり、間接照明やシャンデリを照らしたりすると、豪華な雰囲気を演出できます。客単価の高い店舗に向いています。

「YASUOKA DENTAL OFFICE UMEDA」様は、一流の医療サービスを連想してもらえるように、ラグジュアリーテイストの内装が施工された歯科医院です。エントランスから待合スペースには、間接照明やミラー、大理石風の床材が取り入れられています。

インダストリアルテイストの内装

インダストリアルテイストの内装

インダストリアルテイストの内装デザインの特徴は、倉庫や工場のような雰囲気を演出できるように、コンクリートやレンガ、鉄などの素材が施工される点やグレーやブラウンなどの落ち着いた色が配置される点です。あえて配管をむき出しにして、無骨さを演出することもできます。

「Fior di Maso 横浜店」様は、インダストリアルテイストの内装が施工されたイタリア食材専門店です。貯蔵庫をイメージさせるチーズ・ワインの陳列スペースは、天井と壁がレンガ造りです。温かな店舗空間を演出できるように、窓枠やショーケースに木材が使われています。

ミニマルテイストの内装

ミニマルテイストの内装

ミニマルテイストの内装デザインの特徴は、必要最低限の設備や什器だけが配置される点です。無駄を省いて、空間を広く見せることができます。デザインや色味が限定されますが、殺風景にならないようにアクセントとなる色やインテリアなどを配置可能です。

「Chris Bakery」様は、ミニマルテイストの内装が施工された食パン専門店です。白を基調とした内装空間に、パンがディスプレイされる棚と会計カウンターだけが配置されています。アクセントとして、ドアのガラスに店舗ロゴがデザインされています。

レトロテイストの内装

レトロテイストの内装

レトロテイストの内装デザインの特徴は、特定の年代のデザインを取り入れて懐かしさを感じさせる点です。古い建物が選ばれたり、当時の内装材や配色、照明、什器などを取り入れたりします。アメリカのミッドセンチュリーや日本の昭和レトロ、大正ロマンなどの種類があります。

「栗歩 -KURIHO- 浅草店」様は、レトロテイストの内装が施工された和栗モンブラン専門店です。大正ロマンをコンセプトにデザインされ、大正時代を連想させるインテリアや日本茶屋のような什器が配置されています。壁面には、古い家屋のような柱や梁が再現されています。

カントリーテイストの内装

カントリーテイストの内装

カントリーテイストの内装デザインの特徴は、欧米の田舎を連想させる温かみのある素材が使用される点です。木材や石材などが使用され、白や淡い色でまとめられたフレンチカントリーや、重厚感のある什器が配置されるアメリカンカントリーなどがあります。

「Clandestino Italian Bar」様は、カントリーテイストの内装が施工されたイタリアンバーです。イタリアの田舎をモチーフに、木材や植物が取り入れられています。スタンディングテーブルは、乳牛を連想させる牛乳タンクで作られました。

北欧テイストの内装

北欧テイストの内装

北欧テイストの内装デザインの特徴は、寒い北欧に必要な温かみのあるデザインが取り入れられる点です。白を基調にデザインされた内装に、木材や丸みのある什器が配置されます。また美しい自然を連想させるために、ボタニカル柄(花柄や葉柄)がインテリアに取り入れられる場合があります。

「Kiitos」様は、北欧テイストの内装が施工された美容室です。店名は、フィンランド語で「ありがとう」を意味し、温もりを感じてもらえるように扉や床に木材が施工されています。壁の一面に、店舗ロゴと同じミントグリーンがアクセントカラーとして配色されています。

リゾートテイストの内装

リゾートテイストの内装

リゾートテイストの内装デザインの特徴は、リゾート地を連想させる開放的な空間を演出する点です。アジアンやハワイアン、西海岸などの種類があります。リゾート気分を感じてもらえるように、内装に古い木材が施工されたり、青系のカラーが取り入れられたりします。

「KAJA 湘南平塚店」様は、リゾートテイストの内装が施工されたインテリアショップです。「リゾートのように暮らそう」をコンセプトに、カラフルな商品が引き立つように、薄いグレーやベージュが内装に配色されています。アクセントカラーとして、爽やかな海を連想させるブルーが柱に配色されています。

店舗内装デザインのテイストを決めるポイント

店舗内装デザインのテイストを決めるポイント

店舗内装デザインのテイストにはさまざまな種類がありますが、統一感のある店舗をデザインするためにはテイストを一つに絞る必要があります。なんとなくテイストを決める前に、店舗内装デザインのテイストを決めるポイントを押さえておきましょう。

出店エリアを調査する

店舗内装デザインのテイストを決めるポイントとして、まず出店エリアを調査しましょう。出店エリアと店舗内装の調和を図るためです。エリア内に同じテイストの内装が施工された競合店が営業している場合は、差別化を図らなくてはなりません。

そこで統計調査や現地調査によって、出店エリアの人口や顧客の層や流れなどを把握してください。競合店については、商品や価格帯、営業時間などを細かく調べておきましょう。調査結果を踏まえて、ニーズと独自性のあるテイストを選ぶ必要があります。

ターゲットの属性を考慮する

次にターゲットの属性を考慮する点も、店舗内装デザインのテイストを決めるポイントです。ターゲットに好まれるテイストを選ぶことで、新規顧客からリピーターの獲得につながります。

ターゲットを絞り込む際には、ターゲットの性別や好み、ニーズなどを考慮すると、具体的な属性を設定できます。例えば単に「女性」ではなく、「天然素材の化粧品や食品を好む20ー30代女性」とターゲットの属性を絞り込むと、店舗の内装にナチュラルテイストを選ぶことが可能です。

店舗のコンセプトを設計する

また店舗のコンセプトを設計する点も、店舗内装デザインのテイストを決めるポイントです。コンセプトにふさわしいテイストの内装をデザインできれば、店舗をブランディングしやすくなります。店舗の開業予定日から6~12か月前には、コンセプトを設計しましょう。

コンセプト設計の方法として、「5W2H」などのフレームワークがあります。コンセプト設計によって店舗の魅力や独自性を明確にできれば、テイストを決めやすいです。店舗全般に活用できるコンセプト設計の方法を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。

商品・サービスの魅力を引き立てる

なお店舗内装デザインのテイストを決めるポイントとして、商品・サービスの魅力を引き立てる点も忘れてはなりません。商品・サービスに合わないテイストを選ぶと、顧客に違和感を与えたり印象に残らなかったりするからです。

商品・サービスの素材や配色、味などを考慮して、店舗内装デザインのテイストを決定しましょう。例えば低価格の商品を扱う店舗にラグジュアリーテイストの内装をデザインすると、顧客が入店をためらう恐れがあります。顧客目線に立ち、商品・サービスに調和する内装をデザインして、集客につなげましょう。

店舗内装にテイストを表現するコツ

ポイントを押さえてテイストを決めたら、店舗内装にテイストを表現しましょう。本記事でご紹介したテイストの要素(内装材と配色、照明、什器)について、店舗内装にテイストを表現するコツをご紹介します。

内装材の質感にこだわる

まず内装材の質感にこだわることが、店舗内装のテイストを表現するコツです。内装材の質感によって、顧客に与える店舗の印象が異なるからです。特に顧客が触れる箇所の手触りは、店舗内装のテイストを左右します。

例えば金属やモルタルなどの無機質な素材は、冷たさや硬さを感じさせます。よってモダンテイストやインダストリアルテイストに向いている素材です。一方でナチュラルテイストやカントリーテイストなどの内装に温かみや自然の魅力などを出したい場合は、木材や石材などの天然素材が適しています。

店舗の天井や壁や床に施工できる内装材をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

主な配色を3色程度に絞る

次に主な配色を3色程度に絞ることも、店舗内装のテイストを表現するコツです。内装空間に統一感が出るためテイストを表現しやすくなります。次のように、内装空間を配色しましょう。

  • 空間全体の70%程度(天井や壁、床など)にベースカラー
  • 空間全体の20%程度(什器や設備など)にメインカラー
  • 空間全体の10%以内(小物やインテリア、備品など)にアクセントカラー

各色は、明度や彩度によって印象が異なります。落ち着いた色は高級感を出せたり、明るい色は開放感を演出できたりしますので、各テイストに適した色味や明度、彩度を選びましょう。店舗をおしゃれに配色するポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください

照明の明るさと色味を検討する

また照明の明るさと色味を検討することも、店舗内装のテイストを表現するコツです。照明の色味や明るさ、照射範囲などに工夫を凝らすと、店舗独自のテイストを表現しやすくなります。

例えば落ち着いた雰囲気にしたい場合は間接照明をほのかに照らしたり、温かい雰囲気にしたい場合は暖色系の照明を選んだりして、店舗のテイストに合わせましょう。店舗の照明デザインについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

テイストに合わせて什器を選ぶ

そして店舗内装にテイストを表現するコツとして、テイストに合わせて什器を選びましょう。店舗全体の統一感を出すことで、ブランディングにつながるからです。

例えばナチュラルテイストの飲食店であれば木製のテーブルやカトラリーなどが、モダンテイストの物販店にはモノトーンの商品陳列棚などが適しています。店舗におしゃれな什器を選ぶポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

店舗内装のテイストを決めてデザインしよう!

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監修者

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