2023.07.31 2023.09.07|新規開業ノウハウ
クラブ開業の流れと準備!物件探し・内装工事・開業資金・資格・届出・許可
本記事で、クラブ開業の流れと準備について解説します。特に物件探しや内装工事、開業資金、スキル・資格、届出・許可をご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
クラブ開業の流れと準備
クラブと似た業態として、キャバクラやバーがあります。営業時間やサービス、料金設定に違いがあるため、次の記事を併せてご覧ください。
本記事では、クラブ開業の流れと準備についてご紹介します。
コンセプトを設計する
まずクラブを開業する流れは、コンセプトを設計する活動から開始されます。クラブ経営にコンセプトが必要な理由をご確認ください。
- 店舗経営の基本方針となるため
- 事業計画書に活用するため
- 競合店との差別化を図るため
店舗のコンセプトを設計する方法や事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
事業計画書をまとめる
次にコンセプトを設計できたら、クラブの事業計画書をまとめましょう。クラブの事業計画書をまとめる目的をご確認ください。
- クラブの開業資金を調達する
- 系戦略やコンセプトを説明する
- 経営を評価して改善する
クラブ開業にも活用できる事業計画書の書き方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
物件を選定する
そして事業計画書に基づいて、クラブを開業する物件を選定しましょう。次の理由から、クラブ経営において物件選びが重要です。
- クラブ経営のコンセプトを実現させる手段だから
- 賃料が運転資金の中で大きな割合を占めるから
- 立地と物件が集客に大きく影響するから
なおクラブを開業する物件探しのコツについては、後ほどご紹介します。
内装と外装をデザイン・工事する
それから選定した物件を契約したうえで、クラブの内装と外装をデザイン・工事しましょう。次の流れに沿って、クラブの内装と外装をデザイン・工事できます。
- 業者探しと問い合わせ
- 相見積もりと契約
- 業者との打ち合わせ
- 現場調査
- 内装と外装のデザイン
- 内装と外装の工事
- 立ち合い検査と引き渡し
なおクラブのデザイン・工事の注意点については、後ほどご紹介します。
開業に必要な資金を調達する
また内装と外装のデザイン・工事と並行して、クラブ開業に必要な資金を調達しなくてはなりません。クラブのデザイン・工事だけではなく、集客活動や仕入れ、人材作用などにも資金が必要だからです。
なおクラブ開業資金の内訳や自己資金の目安、調達方法、運転資金について、後ほどご紹介します。
知識・スキル・資格を獲得する
さらに実店舗や資金の準備だけではなく、クラブ開業に必要な知識・スキル・資格を獲得しましょう。開業するクラブの規模やサービスによって、次の知識・スキル・資格が求められます。
- お酒や音楽・知識
- 店舗経営のスキル
- 食品衛生責任者資格
- 防火管理者資格
以上のクラブ開業に必要な知識・スキル・資格について、後ほど詳しくご紹介します。
届出・許可を申請する
知識・スキル・資格に加えて、クラブ開業に必要な届出・許可を申請しなくてはなりません。開業するクラブの規模やサービスによって、次の届出・許可が求められます。
- 開業届または法人設立届出
- 特定遊興飲食店営業許可
- 飲食店営業許可
- 防火管理者選任届出
以上のクラブ開業に必要な届出・許可について、後ほど詳しくご紹介します。
仕入先を選定する
クラブ開業の数か月前には、仕入先を選定しましょう。クラブのサービス内容に応じて、食材や消耗品(お酒・おつまみ・おしぼり)などが必要です。候補となる業者の配達エリアや取り扱い商品、卸値などを比較して、仕入れ先を選定します。
仕入れ先として、地域の販売店や全国展開している量販店、オンラインショップなどが挙げられます。顧客の満足度を高めながら、クラブ経営の利益率を上げるために、適切な仕入れ先を選定しましょう。
人材の採用・研修を計画する
同じくクラブ開業の数か月前には、人材の採用・研修を計画しましょう。クラブの営業には、バーテンダーやホステス、セキュリティスタッフなどの人材が必要です。必要な人材の人数を計算したうえで、募集を開始します。
開業前の研修においては、クラブ経営のコンセプトに基づいて、接客マナーや業務内容について、従業員に覚えてもらいましょう。
集客活動を開始する
なお仕入先の選定と人材採用と並行して、集客活動を開始しましょう。ターゲット層に合わせて、オンライン集客(SNSやSEO、ポータルサイトなど)とオフライン集客(ポスティングや雑誌広告など)の組み合わせが重要です。
店舗へ集客する方法や成功した事例を紹介していますので、次の記事も併せてご覧ください。
クラブを開業する物件の探し方・デザイン・工事
クラブ開業の流れと準備をご紹介したとおり、物件の探し方・デザイン・工事が重要です。そこで物件探しのコツやデザイン・工事の注意点、工事業者の選び方、工事費用の節約法をご紹介します。
物件探しのコツ
まずクラブを開業する物件探しのコツをご覧ください。店舗物件の立地や賃料は、集客と売上に影響します。
- 市場調査を踏まえて出店エリアをしぼる
- 店舗物件情報のWebサイトを利用する
- 出店予定エリアの不動産会社に相談する
- 友人や知人などから紹介してもらう
- 自治体や商工会議所に相談する
- 内装工事業者に相談する
上記のコツや物件を選ぶときの注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
デザイン・工事の注意点
次にクラブを開業する物件のデザイン・工事の注意点もご確認ください。
- 内装制限を理解する
- 店舗内装の耐用年数を理解する
- 予算内に工事費用を収める
- 完成までこまめに現場に行く
- 施工された内装を細かくチェックする
上記の注意点を押さえたうえで、理想的な内装と外装のクラブをデザインしましょう。店舗内装のデザイン・工事の流れや施工事例について解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。
工事業者の選び方
またクラブの店舗工事を依頼する前に、工事業者の選び方も押さえましょう。
- 内装工事業者の施工実績数を確認しよう
- 施工事例の業種や業態を分析しよう
- 複数業者から相見積もりを取ろう
- 適正な見積もり金額を知ろう
- 内装工事業者の接客対応を評価しよう
信頼できる適切な業者を選ぶことで、経費の無駄を省いて、希望条件に合う工事を計画できます。店舗工事を依頼できる業者の種類もまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
工事費用の節約法
そして予算内にクラブ開業準備を完了できるように、店舗工事費用の節約法もご紹介します。
- 相見積もりを取る
- 無駄な経費を削減する
- 居抜き物件を活用する
まず相見積もりを取ることで、各業者の提案した工事の内容と費用を比較・検討し、適した業者を選びやすくなります。
また無駄な経費を削減するためには、クラブの内装・外装に対して優先順位を付けて、工事を依頼しましょう。
なお居抜き物件を活用することで、前借主の施工した内装や設備・機器・什器等を引き継ぐことができます。ただし居抜き物件にはメリット・デメリットがありますので、次の記事も併せてご覧ください。
クラブの開業資金
クラブの開業準備(店舗工事や集客活動など)を進めるためには、開業資金が必要です。そこで正確に予算を立てられるように、開業資金の相場と内訳、自己資金の目安、調達方法、運転資金を確認しましょう。
相場と内訳
まずクラブ開業資金の相場は、坪単価50万~100万円程度です。物件の立地や規模、施工する設備・機器・什器などによって、開業費用は変動します。
そしてクラブ開業資金の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、スケルトン物件(20坪で賃料20万円)にかかる費用を試算してあります。
費用の内訳 | 費用の相場 | 費用の試算 (スケルトン物件 20坪で賃料20万円) |
物件取得費 (敷金・礼金・家賃) | 合計の20%程度 (賃料の6〜12ヶ月分程度) | 200万~400万円程度 |
内装工事費 (デザインから施工管理・工費) | 合計の30%程度 (坪単価30万〜50万円程度) | 300万~1,000万円程度 |
設備・機器・什器費 (空調・換気・音響・映像など) | 合計の30%程度 | 300万~600万円程度 |
諸費用 (採用・集客・消耗品など) | 合計の20%程度 | 200万~400万円程度 |
合計 | 100% 坪単価50万~100万円程度 | 1,000−2,000万円程度 |
自己資金の目安
次にクラブ開業資金における自己資金の目安は、3割以上です。日本政策金融公庫の調査では、「開業資金の24%が自己資金でまかなわれている」と報告されています。
つまりクラブ開業資金が800万円なら、自己資金として240万円以上を蓄えておく必要があります。一般的に融資や補助金などを申請するためにも、一定の自己資金が必要です
調達方法
またクラブ開業資金の調達方法もご確認ください。
- 出資
- 借入
- 融資
- 補助金・助成金
クラブ経営の売上目標を立てたうえで、開業後の返済計画を立てることが必要です。上記の調達方法について詳しく解説していますので、次の記事も併せてご覧ください。
運転資金
そして開業前の資金だけではなく、開業後にクラブを経営するための運転資金も必要です。
- 賃料
- 材料費
- 人件費
- 水道光熱費
- 宣伝広告費
- 諸経費
開業当初に赤字が続くことを想定して、運転資金の6か月分を蓄えておきましょう。月50万円の運転資金がかかるクラブなら、開業前に300万円が必要です。クラブ経営に活用できる運転資金の情報をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
クラブ開業に必要な知識・スキル・資格・届出・許可
実店舗や資金の準備だけではなく、クラブ開業に必要な知識・スキル・資格・届出・許可に関する準備を進めましょう。お酒や音楽の知識、店舗経営のスキル、開業届または法人設立届出、特定遊興飲食店営業許可、食品衛生責任者資格と飲食店営業許可、防火管理者資格と防火管理者選任届出を取り上げます。
お酒や音楽の知識
まずクラブ開業には、お酒や音楽の知識が必要です。
- カクテルアナリスト
- DJ検定
カクテルアナリストは、カクテルを極めるための資格です。オンライン上でコースを受講して試験に合格することで取得できます。
参照元:日本能力開発推進協会(JADP)「カクテルアナリスト資格」
DJ検定は、DJの知識と技術を身につけるための資格です。4-5級は筆記試験に、2ー3級は筆記試験と実技試験に合格すると取得できます。
参照元:一般社団法人日本DJ協会「日本初のDJに関する検定」
店舗経営のスキル
次に店舗経営のスキルも、クラブ開業には必要です。
- 店舗経営者向けのセミナー・スクール
- 飲食店経営のコンサルティングサービス
店舗経営者向けのセミナー・スクールに参加することで、店舗物件の探し方や売上管理、集客方法などを学ぶことができます。
また飲食店経営のコンサルティングサービスに相談することで、コンセプト設計から物件探し、店舗デザイン、メニュー開発などを依頼できます。飲食店コンサルティングを依頼するメリット・デメリットをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
開業届または法人設立届出
またクラブ開業のために、個人事業主には開業届が、法人には法人設立届出が必要です。他にも、納税や雇用の方法に応じて税務手続き(所得税・法人税の青色申告承認申請書や給与支払事務所等の開設届出書など)が求められます。
参照元:
特定遊興飲食店営業許可
そして特定遊興飲食店営業許可も、クラブ開業に必要です。許可を得ることで、深夜帯(午前0時〜午前6時)に顧客に遊興させながら酒類を提供できます。
なお風営法における風俗営業等の届出・許可申請についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
食品衛生責任者資格と飲食店営業許可
さらに食品衛生責任者資格と飲食店営業許可も、クラブ開業に必要です。食品衛生責任者資格は、飲食店営業許可を申請するために求められます。
食品衛生責任者の資格を取得する方法や飲食店営業許可の申請と交信についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
防火管理者資格と防火管理者選任届出
加えて防火管理者資格と防火管理者選任届出も、クラブ開業に必要です。建築物の用途や面積、収容人数に応じて、防火管理者の配置が求められます。
防火管理者の配置基準や資格の取り方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
クラブの開業準備を計画的に進めよう!
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監修者
-
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