2023.10.20  2023.10.15|新規開業ノウハウ

たこ焼き屋を開業する流れと準備!基本情報・失敗原因の対策・開業資金も紹介

たこ焼き屋を開業する流れと準備!基本情報・失敗原因の対策・開業資金も紹介

本記事で、たこ焼き屋を開業する流れと準備を解説します。たこ焼き屋開業の基本情報・失敗する原因と対策・開業資金もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

たこ焼き屋開業の基本情報

たこ焼き屋開業の基本情報

たこ焼き屋の開業準備を始める前に、まずは基本情報を確認しましょう。たこ焼き屋の開業について知ることで、必要な開業準備を整えやすくなります。それではたこ焼き屋の市場規模と業態、経営者の年収について解説します。

市場規模

まずたこ焼き屋の市場規模は、2012年から2021年までの10年間で減少傾向にあります。

2012年に3,070件でしたが、2021年には2,031件まで減っていて、およそ34%減少しています。

参照元:タウンページデータベース『「たこ焼店/お好み焼店」は全国にどのくらいあるの?』

一方で以下のアンケート調査によると、たこ焼き屋を「ぜひ利用したい」「どちらかといえば利用したい」という意向を示す人の割合は、回答者全体の56%(男性52%と女性61%)でした。特に20代男性と30代女性の割合が大きいです。

そしてたこ焼き屋の利用に否定的な意向をもたない人の比率は、60代を除く年代・性別で80%を超えていて、とても高い水準です。つまりたこ焼き屋は、幅広い年代の顧客に好まれています。

参照元:J-Net21「起業・創業に役立つ情報 たこ焼き店」

業態

次にたこ焼き屋の業態は、主に3つのタイプに分類されます。

  • 店舗型
  • 移動販売(キッチンカー)型
  • 屋台型

店舗型は、店舗物件を構えて営業するたこ焼き屋の業態です。開業するために、他業態よりも初期費用(店舗物件の取得費用や工事費用など)かかります。

移動販売(キッチンカー)型は、店舗物件ではなく、自動車で移動しながら販売するたこ焼き屋の業態です。店舗型に比べると初期費用は少ないですが、営業場所を探す必要があります。

仮設店舗(屋台)型は、イベント会場やお祭りなどに屋台を出店するたこ焼き屋の業態です。他業態よりも初期費用は安く済みますが、屋外で営業するため、食品衛生管理を徹底しなくてはなりません。

なお移動販売型と屋台型のたこ焼き屋を開業するためには、仮設店舗の営業許可(仮設営業や臨時営業)が必要です。仮設店舗の営業許可などについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

経営者の年収

そしてたこ焼き屋の経営者の年収は、300万~1000万円程度だと推定されます。ただし店舗の規模や数、立地、営業日数などによって、年収は変動します。1店舗だけの利益だと、300万円前後だと推計されます。

参照元:

平均年収.jp「たこ焼き屋の年収給料や20~65歳の年齢別・企業別・都道府県別年収推移」

フリーランス協会「フリーランス白書2020」

例えば1日の売上が4万円(利益率30%)のたこ焼き屋1店舗を、月に25日営業するなら、経営者の年収は360万円です。

  • 1日の売上4万円×月25日営業×12か月×利益率30%=360万円

そして上記の利益を出せるたこ焼き屋を3店舗に拡大できたら、経営者の年収は1000万円になります。

  • 1店舗の利益360万円×3店舗=1080万円

なお移動販売型や屋台型のたこ焼き屋においては、店舗型と比べて、毎日の売上を安定させることが難しいです。イベント会場やお祭りなどで営業する際に、大きな売上を獲得しなくてはなりません。

たこ焼き屋を開業する流れと準備

たこ焼き屋を開業する流れと準備

基本情報を把握したうえで、たこ焼き屋を開業する流れと準備も確認しましょう。コンセプト設計から資金調達、物件取得、店舗デザイン・工事、資格取得・届出・許可、仕入れ先選定、人材採用・研修、集客活動までの流れに沿ってご紹介します。

コンセプトを設計して事業計画を立案する

まずコンセプトを設計して事業計画を立案する作業から、たこ焼き屋を開業する流れは始まります。明確なコンセプトを設計することで、一貫した事業方針で開業準備を進められるからです。

たこ焼き屋の事業計画書は、開業資金の調達や従業員研修などに必要な書類です。飲食店における事業計画書の書き方やポイントなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

開業資金を調達する

次に事業計画書をまとめたら、たこ焼き屋の開業資金を調達しましょう。たこ焼き屋の開業準備や営業活動に必要な経費を計算して、自己資金だけで不足する場合には、調達方法(出資や借入、融資、補助金・助成金など)を検討しなくてはなりません。

ただし開業資金の調達方法によって、申請条件や返済方法などが異なります。開業資金の調達方法の詳細やポイントなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

店舗物件を取得する

また開業資金の調達と並行して、たこ焼き屋を開業する店舗物件を取得しましょう。物件選びは、集客に影響します。ターゲットとする顧客層の集まる立地を特定して、賃料や広さ、間取りなどの希望条件に合う店舗物件を選定しましょう。

たこ焼き屋を開業する立地を選ぶためには、事前の市場調査が重要です。たこ焼き屋にも活用できる店舗物件の探し方について詳しくまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

店舗の内装や外装のデザイン・工事を依頼する

それから店舗物件を取得できたら、店舗の内装や外装のデザイン・工事を依頼しましょう。設計したたこ焼き屋のコンセプトに基づいて、店舗の内装と外装をデザインすることで、一貫した経営方針で営業しやすくなります。

また限られた予算のなかで内装と外装を工事するためには、無駄な経費の削減も必要です。店舗の内装デザイン・工事の流れや費用などについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

必要な資格取得と届出・許可申請を行う

さらに店舗物件の準備だけでなく、たこ焼き屋の開業に必要な資格取得と届出・許可申請を行いましょう。たこ焼き屋の開業には、食品衛生責任者の資格が必要です。食品衛生責任者の資格の取り方と有効期限についてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

また個人事業主には開業届が、法人なら法人設立届の申請も必要です。税務や労務に関する書類もあります。届出・許可ごとに申請の時期や方法が異なりますので、必要な書類を確認しておきましょう。

参照元:国税庁「個人で事業を始めたとき/法人を設立したとき」

仕入れ先を選定する

続いて資格取得や届出・許可だけではなく、たこ焼き屋の開業に必要な仕入れ先を選定しましょう。仕入れ先は、商品やサービスの価格や品質を保つために重要です。仕入れ値が高くなるほど、原価率が上がって利益率が下がるためです。

開業するたこ焼き屋の集客と売上を安定させるために、注意して仕入先を選びましょう。仕入れ先を選定する際のポイントや仕入れ先と上手く付き合うコツなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

人材の採用と研修を計画する

そしてたこ焼き屋開業の数ヶ月前から、人材の採用と研修を計画しましょう。採用から研修までには、数週間から数週か月ほどかかりますので、ゆとりある計画が必要です。採用活動の方法には、ハローワークや求人サイト、転職エージェントなどがあります。

採用後には、たこ焼き屋の営業マニュアルを作成したうえで、従業員の研修を開始しましょう。店舗経営における人材採用のコツや研修の注意点などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

集客活動を開始する

なお人材の採用・研修と同様に、たこ焼き屋の開業前から集客活動を開始しましょう。開業直後から新規顧客を獲得できるように、開業前から知名度を高めておく必要があるからです。

そこで店舗集客においては、ターゲットとする顧客層へ向けて、オンラインとオフラインの集客方法を組み合わせましょう。店舗へ集客する方法や事例などをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

たこ焼き屋の開業に失敗する原因と対策

たこ焼き屋の開業に失敗する原因と対策

流れどおりに開業準備を進めても、開業後の集客や売上が保証されるわけではありません。そこでたこ焼き屋の開業に失敗する原因(コンセプトや事業方針、立地選び、資金管理、価格設定、集客方法)を確認して、対策を立てておきましょう。

曖昧なコンセプトや事業方針

まず曖昧なコンセプトや事業方針が、たこ焼き屋の開業に失敗する原因として挙げられます。たこ焼き屋のコンセプトや事業方針が曖昧だと、競合店との差別化を図れず、独自の商品やサービスを提供しづらいです。

そこで明確なコンセプトや事業方針を決めたうえで、事業計画書をまとめましょう。たこ焼き屋の開業にも活用できる事業計画書の書き方やポイントなどをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

立地選びのミス

次に立地選びのミスも、たこ焼き屋の開業に失敗する原因です。ターゲットとする顧客層の出入りが少ない立地を選んでしまうと、集客数を増やせません。移動販売や仮設営業においても、集客できる立地を選びましょう。

そこで店舗物件の選定前に、開業予定エリア内の市場調査を行いましょう。ターゲットとする顧客層の出入りや時間帯や曜日による人流の変化などを踏まえることで、店舗物件の立地や営業場所を絞りやすくなります。

資金管理の不備

また資金管理の不備も、たこ焼き屋の開業に失敗する原因です。開業資金が足りないと、たこ焼き屋の開業準備が十分に整いません。また開業後に利益を獲得できずに、運転資金が不足すると、経費(人件費や仕入費、賃料など)の支払いができなくなります

そこでたこ焼き屋の売上目標を設定したうえで、正確に達成率を計算しながら、改善していきましょう。飲食店に必要な平均売上の目安や売上を管理する方法などを詳しくまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

不適切な価格設定

さらに不適切な価格設定も、たこ焼き屋の開業に失敗する原因です。原材料の値上げに伴って、何度も商品の価格を変えると、顧客離れを引き起こす恐れがあります。飲食業界の目安(30%程度)に原価率を調整して、売上から安定した利益を確保しなくてはなりません。

ただし原価が高騰しても多少の値上げは飲み込めるように、価格を設定しておきましょう。原価率を計算する際の注意点や抑えるポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

間違った集客方法

そして間違った集客方法も、たこ焼き屋の開業に失敗する原因です。ターゲットとする顧客層を集めるためには、オンライン集客とオフライン集客を組み合わせる必要があります。効率よく集客活動を行い、たこ焼き屋の売上を伸ばしましょう。

特に開業直後に知名度を上げるためには、SNSを活用した口コミの拡散が必要です。無料・有料のWeb集客方法やWeb集客のポイントについてまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

たこ焼き屋の開業資金

たこ焼き屋の開業資金

たこ焼き屋の開業準備をスムーズに進めるためには、開業資金が必要です。資金計画を立てられるように、たこ焼き屋開業資金の相場と内訳をご紹介します。無駄を省いて予算内に開業準備を進められるように、節約法も確認しましょう。

相場

まずたこ焼き屋開業資金の相場は、坪単価10万〜25万円程度です。20坪の物件にたこ焼き屋を開業するなら、200万〜500万円程度かかります。ただし物件の立地や規模、取得方法(賃貸か所有)、種類(スケルトンか居抜き)、設備・機器・什器の台数、従業員数などに応じて、開業資金は変動します。

内訳

次にたこ焼き屋開業資金の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、スケルトン物件(20坪で賃料月20万円)を賃借する場合にかかる開業資金を試算してあります。

開業資金の内訳各費用の割合スケルトン物件
(20坪で賃料月20万円)
物件取得費
(敷金や礼金、前賃料など)
合計の25%程度
(賃料の3〜6か月分程度)
50万〜125万円程度
内外装工事費合計の20%程度40万〜100万円程度
設備・機器・什器費合計の40%程度80万〜200万円程度
集客費合計の10%程度20万〜50万円程度
諸経費(資格取得や届出・許可、
人材採用など)
合計の5%程度10万〜25万円程度
合計100%
坪単価10万~25万円程度
200万〜500万円程度

上表のとおり、たこ焼き屋の開業においては、店舗にかかる費用(物件取得費と内外装工事費、設備・機器・什器費)の割合が大きいです。そのため開業資金を削減するためには、店舗にかかる費用を抑えなくてはなりません。

節約法

そしてたこ焼き屋開業資金の節約法として、相見積もりや居抜き物件、補助金・助成金などがあります。相見積もりを取ることで、各業者の提案する工事の内容や費用、期間などを比較し、適切な見積もりを選択できます。

居抜き物件を活用して、物件の前借主や所有者の施工した内装や設備・機器・什器などを譲渡してもらえると、新規の工事費用を節約できます。ただし居抜き物件にはメリット・デメリットがありますので、次の記事も併せてご覧ください。

補助金や助成金を受給できれば、基本的に返済義務がない資金を獲得できます。ただし申請の条件や支給時期などに注意が必要です。飲食店が申請できる補助金や助成金をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。

集客できるたこ焼き屋を開業しよう!

IDEALは、店舗全般のコンセプト設計から資金調達、物件探し、内外観のデザイン・工事、集客までのワンストップソリューションをご提供しております。

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監修者

IDEAL編集部

日本全国の美容室・カフェ・スポーツジム等の実績多数!
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