本記事で、昭和レトロなインテリ…
2023.08.14 2023.07.29|店舗デザイン
本屋の内装をデザインするポイント!デザインの流れや工事の事例・費用
本記事で、本屋の内装をデザインするポイントを解説します。本屋の内装をデザインする流れや工事の事例・費用もご紹介します。店舗の開業や移転、リニューアルなどをご検討中の方は、ぜひご覧ください。
目次
本屋の内装をデザインする流れ
本屋の内装をデザインする前には、開業エリアの選定や物件の契約などが必要です。本屋の開業準備をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
本記事では開業エリア内で物件を契約したと仮定して、本屋の内装をデザインする流れをご紹介します。
コンセプトを設計する
まず本屋の内装をデザインする流れは、コンセプトを設計する作業から開始されます。店舗デザインにコンセプトが必要な理由をご覧ください。
- 店舗経営の基本方針となるため
- 事業計画書に活用できるため
- 競合店との差別化を図るため
例えばカフェが併設される店舗と古本を中心に扱う本屋では、必要な内装や設備・機器・什器などが異なります。店舗のコンセプトを設計する方法や事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
内装業者を選定する
次に本屋のデザインを依頼する内装業者を選定しましょう。内装デザイン・工事を依頼できる業者には、設計事務所や工務店、内装専門業者などがあります。複数の業者に相談して、見積もりやアフターサービスなどを比較・検討しましょう。
そして信頼できる業者を決めたら、コンセプトだけではなく、希望条件(内装のレイアウトや工事の予算など)も伝えてください。失敗しない内装工事業者の選び方をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
フロアをレイアウトをする
さらに内装業者に希望条件を伝えたうえで、本屋のフロアをレイアウトしましょう。以下の理由から、フロアのレイアウトは店舗経営において重要です。
- 売上に影響する
- 顧客満足度に影響する
- 空調性能に影響する
本屋のフロアには、陳列スペースだけではなく、会計スペースやバックヤード(在庫保管庫や休憩室)も必要です。小売業の店舗をレイアウトするポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
各エリアをデザインする
そしてレイアウトした本屋の各エリアをデザインしましょう。店舗デザインのテイストには、ナチュラルや和モダン、スタイリッシュなどがあります。開業する店舗のコンセプトに合うテイストの選定が重要です。
また本屋の集客と売上を伸ばすためには、内装のデザイン性だけではなく、機能性も考慮する必要があります。デザイン性と機能性を考慮した内装デザインのポイントをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
本屋の内装をデザインするポイント
本屋の内装をデザインする流れを押さえたうえで、本屋の内装をデザインするポイントも確認しましょう。おしゃれさと照明、読書スペース、動線、陳列棚、差別化、バックヤードに関するポイントをご紹介します。
おしゃれな空間を演出する
まず本屋の内装をデザインするポイントとして、おしゃれな空間を演出する点が挙げられます。店舗のおしゃれな内装空間の条件をご覧ください。
- 商品・サービスのコンセプトを表現している
- 効率のよい動線が設計されている
- SNS映えするようにデザインされている
- ターゲットや立地とマッチしている
- 外装との調和が取れている
なお店舗のおしゃれな内装デザインの施工事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
照明を工夫する
次に照明を工夫する点も、本屋の内装をデザインするポイントです。期待される照明効果をご紹介します。
- 内外装の雰囲気を演出する
- 商品やサービスの魅力を引き立てる
- 集客や売上の向上につながる
以上の効果を引き出せるように、内装空間の照明について、色味や明るさ、照射範囲などを工夫しましょう。店舗に施工できる照明の種類や施工事例をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
読書スペースをレイアウトする
また読書スペースをレイアウトする点も、本屋の内装をデザインするポイントです。売上を伸ばすためには、顧客の購買意欲だけではなく、店舗の滞在時間を伸ばさなくてはならないからです。
参照元:株式会社ジェイアール東日本企画「購買に影響するのは、「買いたい」気持ち以上に滞在時間の長さだった!」(3ページ)
そこで読書スペースをレイアウトすることで、本に親しむ時間を取ってもらい、顧客の購買行動を促しましょう。後ほど読書スペースがレイアウトされた本屋の施工事例をご紹介します。
なお店舗に適した床材の種類と費用をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
回遊性のある動線を設計する
それから本屋の内装をデザインするポイントとして、回遊性のある動線を設計しましょう。売場の広さや商品の豊富さ、試し読みのしやすさなどが、本屋に対する顧客のニーズだからです。
参照元:朝日大学マーケティング研究所「書店に関するマーケティングデータ〜利⽤の現状 編〜」(7ページ)
そこで本屋の内装空間においては、顧客が陳列された商品を手に取りながら回遊しやすい動線を設計しましょう。動線を設計する際の注意点をまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
陳列棚のサイズや高さを工夫する
そして陳列棚のサイズや高さを工夫する点も、本屋の内装をデザインするポイントです。陳列棚のサイズや高さを決めるためには、本の陳列方法を確認しましょう。
- 平積み:表紙を表に陳列
- 面陳列:目線の高さに陳列
- 棚差し陳列:背表紙を見せて陳列
- 多面陳列:表紙も裏表紙も見せて陳列
参照元:SHOKUBI「売れる!書店本棚のレイアウト。業務用本棚の導入実績豊富なスタッフがお教えします。」
なお希望する陳列方法に合う陳列棚が販売されていない場合には、造作する方法があります。造作什器のメリット・デメリットをまとめてありますので、次の記事も併せてご覧ください。
競合店との差別化を図る
加えて競合店との差別化を図る点も、本屋の内装をデザインするポイントです。競合店よりも集客と売上を伸ばすためには、独自性のある商品やサービスが求められます。一般的な書店に普及された読書スペース以外にも、工夫が必要です。
例えば丸善の本店内に実験的に開業された「松丸本舗」では、顧客に思わぬ出会いを提供できるように、独自のテーマで本が分類されています。本屋と他業態(雑貨やアパレルなど)とのコラボなども考えられます。
参照元:AERA dot.「常に老若男女で“ざわついている”書店 ポイントは「探しやすさ」を考慮しない店内設計」
働きやすいバックヤードをレイアウトする
なお本屋の内装をデザインするポイントとして、働きやすいバックヤードをレイアウトしましょう。本屋のバックヤードでは、返品作業や陳列準備などの業務が行われます。そのためバックヤードには、従業員が作業しやすいレイアウトが必要です。
また一般的にバックヤードには、従業員の休憩室や更衣室などが併設されます。業務の合間にリフレッシュできるように、設備や什器などが必要です。店舗の一階を商品陳列スペースとし、二階にバックヤードをレイアウトすると、ゾーニングしやすいです。
参照元:筑摩書房「本屋事業計画書」
本屋のおしゃれな内装施工事例
理想的な本屋の内装をデザインするために、参考となる施工事例を調査しましょう。本記事では施工事例5点を取り上げて、本屋の内装をデザインするポイントが活かされている点をご紹介します。
本だけではなく雑貨なども陳列された内装
「SNOW SHOVELING」様は、東京都世田谷区駒沢で営業しているギャラリーが併設された本屋です。「ヒト・モノ・コトとの出会いを楽しめる場所」をコンセプトにし、本だけではなく雑貨なども陳列されています。
内装空間は商品陳列棚に囲まれており、中央には商品陳列用の机やソファなどが配置。Wi-Fiが完備されており、コーヒーやビールを飲みながら、店内で過ごせます。店舗に許可を得れば、読書会などのイベントを開催できます。
カフェの併設された本屋
「梟書茶房」様は、東京都豊島区西池袋で営業しているカフェの併設された本屋です。コーヒーを愛する男性と本を愛する男性により経営されています。店内の両サイドにレイアウトされたラウンジとテラスで、顧客がコーヒーや読書を楽しむことができます。
また店内フロアの中央に、ブックコーナーとレジコーナーがレイアウト。「ふくろう文庫」と呼ばれるシステムで、経営者のおすすめの本が題名を隠した状態で陳列されています。競合店との差別化を図る内装デザインです。
回遊しやすい店内
「porvenir-bookstore」様は、神奈川県鎌倉市大船で営業している本屋です。顧客が店内を回遊しやすいように、陳列棚がレイアウトされています。床も本棚も木製にこだわっており、温かみを感じさせる内装デザインです。
10坪程度の小さな本屋ですが、店名の「ポルベニール」にはスペイン語で「未来」の意味があります。「風通しのいい本屋」と「みんなのための本はない。あなたのための本がある。」をコンセプトとして、商品を取り揃えています。
参照元:porvenir-bookstore「床も本棚も木製」
家族連れをターゲットにした本屋
「谷島屋書店富士店」様は、静岡県富士市柚木で営業している本屋です。キッズスペースや文具・玩具・雑貨コーナーなどがレイアウトされており、家族連れをターゲットにしています。
ブックコーナーには天井まで届く本棚に、小説やコミック、専門書などが陳列されています。各所にベンチがレイアウトされており、顧客が腰を下ろして選書できます。ホワイトを基調とした空間に、ブラウンの本棚や床材が配置された内装デザインです。
参照元:谷島屋書店「富士店」
編集作業を見せる本屋
「 SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS」様は、東京都渋谷区神山町で営業している本屋です。企業の選書サービスを提供しており、ガラス越しに編集作業を見せています。店内スペースが貸し出されており、物販や撮影などに利用できます。
顧客に本がそばにある暮らしをイメージしてもらえるように、店内には雑貨や古着も陳列されています。顧客層を想定して選書を行い、思いがけない本との出会いを提供できるように心がけています。
参照元: SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)「SPBS本店」
本屋の内装工事費用
デザインした本屋の内装を実現するためには、内装工事の予算が必要です。そこで本屋の内装工事の相場や費用をご紹介します。経費の無駄を省けるように、節約法もご確認ください。
工事費用の相場
歯科医院の内装工事費用の相場は、坪単価10万〜30万円程度です。20坪の物件であれば、200万〜600万円程度かかります。しかし物件の立地や種類(居抜き物件かスケルトン物件)、規模、造作什器の数や内装材のグレードなどによって、内装工事費用は変動します。
工事費用の内訳
次に本屋内装工事費用の内訳について、下表にまとめました。参考情報として、20坪のスケルトン物件を工事する費用を試算してありますので、ご覧ください。
費用の内訳 | 各費用の目安 | 20坪のスケルトン物件 |
デザイン費 | 全体の10%程度 | 20万円〜60万円程度 |
諸経費 (施工監理や仮設工事など) | 全体の20%程度 | 40万円〜120万円程度 |
内装工事費 (天井や壁、床、造作家具、建具など) | 全体の30%程度 | 60万円〜180万円程度 |
設備工事費 (空調や電気・ガス・水道など) | 全体の20%程度 | 40万円〜120万円程度 |
造作什器費 | 全体の20%程度 | 40万円〜120万円程度 |
合計 | 100% (坪単価20万~50万円程度) | 200万円〜600万円程度 |
上表のとおり、工事費用全体の大半が内装と設備にかかります。本屋の開業前には、物件取得費や集客費などもかかります。内装・設備にこだわるほど工事費用がかかりますので、ご注意ください。
工事費用の節約法
そして本屋内装工事費用の節約法を押さえておきましょう。
- 相見積もりを取る
- 中古やレンタル・リースの設備・機器・什器を選ぶ
- 居抜き物件を探す
相見積もりを取ることで、複数の業者が提案した工事の内容と費用を比較できます。事前に同じ条件と相見積もりの実施を各業者に伝えて、信頼できる業者を選びましょう。
中古やレンタル・リースの設備・機器・什器を選ぶと、新品を購入するよりも費用を節約できます。ただしトラブル防止のためには、各設備・機器・什器の状態や性能を確認したうえで判断しなければなりません。
居抜き物件を探すと、前借主の施工した内装や設備・機器・什器を利用できるため、工事費用を節約できます。ただし居抜き物件にはメリット・デメリットがありますので、次の記事も併せてご覧ください。
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監修者
-
IDEAL編集部
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